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「もっとひどくしてほしい」
aka to kuro
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
『赤と黒』の世界観が非常に好みで、シャープで艶っぽい絵との相乗効果で読んでいてとても気分が高揚します。
個人的に漫画は絵よりもストーリー重視なので、単純に一つのコマを見て「一枚の絵として好き!」となることがあまりないのですが、桂小町さんの漫画は絵でも強く惹き付けられます。
絵に魅せられ「このコマ、引き伸ばして額装したいな」と思うほど。
1巻は物語の序章といった雰囲気でしたが、2巻で組の跡継ぎ問題も決着し、大和と由紀夫の二人の関係も踏み込んだものとなりました。
由紀夫が腹を決めて一歩を踏み出し、大和を掴まえたシーン(初めてのキス)は二人の感情が正面から向き合った切なくも甘い場面であったと思います。
キスからの流れでセックスに至るのですが、体を繋げる際、大和から痛くていいからひどくしてほしいと言われます。
でも、大和がピアスや刺青の痛みで痛みを隠すのと同じような存在にはなりたくなくて、大和の言葉に従わずあくまで優しいセックスをする由紀夫。
また物語の後半で、由紀夫から「大和、俺は お前より大事なものがない」と言われて流した大和の涙の美しさ。
何があっても涙を見せなかった大和の泣き顔のコマを経て、極道になることを改めて選び、生涯共に在ることを約束した一連の流れはこの物語の大切なシーンであり、とても印象深く心に残りました。
ずっとお互いだけが「唯一の相手」だったことは間違いないのですが、その運命の赤い糸をいかに手繰り寄せて結ばれるか、という恋物語。
そこに至るまでの道程を二人を中心としつつも、藍が大和の傍に居るようになった高校生活の描写や、組の跡継ぎ問題を絡めたダークサイドの世界が平等に描かれていることで物語に深みが出ています。
高校生が背負うにはどう考えても荷が重いものを逃げずに二人で背負い歩んでいくという覚悟が格好いい。
この先も、海千山千の大人を相手に一歩も引かずに挑んでいくであろう姿が想像できて胸が高鳴ります。
高校生の二人の物語は終わってしまったけれど、どこかでまた大人になった彼らの物語を読めることを願ってやみません。
書き下ろしの『Shoot My Heart』が甘い!
色っぽい二人を堪能させていただきました。
それにしても由紀夫の「目 見て 見ながら突きたい」は台詞と絵がエロくて、ごちそうさまです!としか言えません(笑)
桂先生の作品は本当に絵柄が綺麗で、クールでスタイリッシュ!
さりげないセリフや絵柄、1つ1つのシーンに魅せられます。
極道の世界って甘いものではなくて、簡単に上手くはいかないと思いますが、この2人なら、攻めがずっとそばにいてくれるなら、大丈夫な気がします。
攻めの「お前より大事なものがない」という言葉に孤高な受けが言葉もなく流した涙。
すごくシンプルな言葉なのに、攻めの想いが伝わってきて、それを心から喜ぶ受けに、心が震えました。
誰もが自分が1番大事なものを守るために時に残酷なほど自分や周りを傷付けて生きている。
それでも幸せであってほしいと願う、いつまでも余韻が残る作品です。
赤と黒#4~7+最終回|赤と黒番外編3編の1冊赤と黒人物が軸
尚、番外編は「紫苑と桜」「Three hearts of the night」「Shoot My Heart」
先に番外編について触れておきます。
「紫苑と桜」は#5~の話で起こる事件の後日談的お話し
「Three hearts of the night}は由紀夫と大和の初対面から少し経った或る夜のお話し
ここで題されるThree hearts(3人の胸の内)は由紀夫・大和・大和ママ
「Shoot My Heart」は高3になった由紀夫と大和の2人。タイトルから考察するに表紙絵の回収ですね♡
「赤と黒2」はROUGEの藍は出ますが基本は由紀夫と大和に全振りな1冊です。
じっくり堪能しましょう。
さて、では本編#4~最終回
ボロボロだった藍と関わる事で大和は自身の今とこれからを見つめていく。
組長であった父の死は否応なしに大和に宿命を突き付ける。
組を背負う事、そこからは逃れられない事。
そしてもう一人。自身のこれからを見つめる者。由紀夫。
由紀夫は大和を通し、また自らの行く末に覚悟を決めて行く。
組を背負う事、人の命を預かる事の重み、そして面子。
ヒリヒリする展開の中紡がれる由紀夫と大和の運命の糸。
終盤の由紀夫のモノローグにまたまた痺れます。
自分の運命を受け入れた大和は由紀夫に想いを告げます。
そしてそれを静かに抱き留める由紀夫。
「極道の家に生まれた ここでしか生きられない ここでしか生きるつもりはない 2人でしか生きるつもりはないから」
くぅーーーー。
映画のエンドロールを観ているようにゆっくり、ずっしり響いて来るこのシーン。
小町先生は読者の心臓を止めに来てるのでしょうか…?
ここで止まってももしかしたら悔いはないのかも?
いえいえ!ダメですよ!気をしっかり!!
番外の「Shoot My Heart」が待っています。
私が先に撃たれてる場合じゃありませんでしたねw
という事で、もっともっとこの世界に浸っていたい…!!と後ろ髪を引かれまくりながら由紀夫と大和の話は一旦終了。
私は密かにまたいつかどこかでこの2人に会えるハズとずっとずっと信じています。
因みに、由紀夫のパパと大和のパパママのお話しも最高に渋い同人短編で出ております。「明日世界が終わるなら」こちらもおススメでございます!
この後大和の意思を受け、しがらみから解放された藍とそして長門のお話しの続きへ…『ラヴィアンローズ(1)』に繋がります。
『ROUGE』スピンオフ、ヤクザ若頭の息子・由紀夫と、組長の息子・大和の物語は2巻で完結です。
『ROUGE』で、自分に心酔している藍がヤクザにならないように、あえて突き放した大和がかっこ良かった!
大和は跡目をつぐのか?ヤクザとどう向き合っていくのか?
それに由紀夫がどう寄り添っていくのか?
1巻は序章も序章、2巻から二人の物語をじっくり描かれるんだって期待していたのに、2巻で終わってしまうなんて残念すぎます…
大和は組長である父に癌が見つかった時に初めて刺青を入れた。
医者が驚くほどいっぺんに刺青を入れるのも、ピアスを開けるのも、心の痛みを身体の傷みで誤魔化そうとしているから。
その全ての痛みと苦しみを背負って、それでも立とうとする。
大和は、弱くて脆くて、そして強くて痛々しい…
そんな大和を由紀夫は優しく抱きしめる。
大和が縋れるのは由紀夫しかいない。
でも、ヤクザのいざこざで、大和に惚れこんでいた舎弟が殺され、大和がヤクザになる覚悟を決めると、由紀夫は大和にとって唯一の縋れる居場所であろうと思っているのに、大和は他のことがどうでもよくなるからって、由紀夫とはもう寝ない宣言を…
大和のこの刹那的な生き方には涙が出てきます。
そして由紀夫は大和のためにとんでもないクーデターを起こそうとして…
由紀夫も大和のことしか考えてない、すげー良い男なんです!
刹那的なストーリー、刺青とかのスタイリッシュな絵、すごく好きです!
でも大和も由紀夫も口数少なめで、”静”のキャラクター。
感情を露わにするシーンもあるにはあるのだけど、クライマックス的な”ここぞ”って盛り上がりに欠けてるんですよ…
もっと、大和のことも、由紀夫のことも掘り下げて、二人の関係ももっと追いかけて欲しかった。
卒業式や結婚式で流される思い出のイメージ映像を一方的に見せられてる気分。
スタイリッシュで綺麗なのに、キャラもストーリーも好きなのに、キャラの気持ちが伝わってこなくて、物語の世界観に入っていけない感じ…
大好きな話だからこそ、こんなにアッサリ終わらせて欲しくなかった。
それが悲しい。
この後、『ROUGE』の続編が始まるそうです。
その後でも良いから、大和と由紀夫のそれからを”じっくりと”描いて欲しいです…。
あとGUSH展で『赤と黒』もグッズが作られてましたが、1巻の裏表紙とかゾクゾクするくらい素敵なイラストがあるのに、なぜそれを使わずにサイズも小さい線画を選ぶんだろう?
作者さんが指定したのか、編集部が選んだのかはわかりませんが、作品のことをよく知りもしないデザイナーが適当に作ったような印象を受けました。
その作品を好きな読者を視野に入れて本もグッズも作って欲しいです…
前巻で少し関係が拗れてしまっていた由紀夫と大和。今作は大和が孤独を紛らわすため藍を呼び出すところから始まります。藍に居場所を与えてやりたくても、そもそも自分だって居場所を持ってないんだと自虐する大和の背中がとても小さく見えました。後日、意を決して大和の部屋に上がり込んだ由紀夫が大和の父の死に切り込んだことを皮切りに、2人はようやく互いの本心を晒し合います。そこで濡れ場に至ったので、想像より早い段階で繋がったなぁと思ったのですが、2人のゴールはここではなく、2人の関係と家や組のことについてどう折り合いをつけるのかというところにあるんですよね。
先に答えを出したのは由紀夫。そんな由紀夫の覚悟を聞いて、大和も自分の答えを決めます。組の内紛等も含め、ここまでのストーリーがすごくしっかりしていたので、より2人の決断が重みを持って伝わってきた気がします。高校生という若さで大きな責任を負うことになった大和ですが、この世にただ1人、大和だけを大事にすると決めた由紀夫が側にいれば、その肩の荷を半分下ろすことができそうです。登場人物一人ひとりに意味が与えられ、濃密に絡み合う人間関係が描かれた魅力あるシリーズだったと思います。
好きだなぁ。絵も綺麗だし、色気駄々漏れの大和と黒髪眼鏡の由紀夫の二人が本当に絵になる。こんな細くて綺麗なや○ざいないでしょと頭ではわかっていても、知らないからこそ憧れてしまうハードな世界にこんな美しい二人がいてくれたら最高!
舎弟の葬式で妹に追い返されたときとか、由紀夫に組は継がずに外国へ身を潜めてろと言われたときに放った大和の言葉と表情にも痺れましたね。普段は美しくていかにも美人受けってイメージなのに、いざとなるとやはり極道の男!かっこいいんですよね。
後半で少し『ROUGE』の二人が出てきて、あーその頃の話なのねーと懐かしいです。
名前とか組織とかが複雑で、1巻だけ読んで放置しておりました。
この度やっと読了したのでレビューを。
金庫の暗証番号が幼い自分の好きなサッカー選手の背番号だった。
それだけで親子の絆を感じられた。
でも世界には一番強いと感じられる血の繋がりよりも重くて深い絆がある。
その事実を子供の頃から知っていた若頭の父を持つ由紀夫と、組長を父に持つ大和。
そんな2人が初対面で、見様見真似の盃の交換をした意味を2巻通して説明してもらったような作品です。
「惚れる」と「好き」は違うのですね。
長門と藍の感情は「好き」。
相手を独占したい、一緒にいたい、2人で笑い合いたい。
常に相手と自分が共にいて、満たし合うのが「好き」という感情。
対して大和と由紀夫の間にある感情は「惚れる」だと思いました。
相手の存在が自分の生きる理由であって、相手のすべてを手に入れるとか独占欲とかそういうものではないのだなと。
嫉妬?と思えるような感情も2回だけ見えましたが、基本的には相手のそのままを受け入れて信じている。
相手が何かしているとしたら、自分のためと信じられるから、自分も目指すものに真っ直ぐに向かっていける。
相手も同じ場所を目指して進んできてくれると信じているから迷わない。
そんな気持ちの強さを感じました。
いやはやよかったです。
由紀夫のビジュアルが素敵でした。
ヤクザの息子と言ってもDKですもんね。肝がすわっていて頭が切れるものの若い。まだホンモノじゃない。そう考えると、青臭いようなお芝居じみた感じも納得だなと。内容は渋いんだけど若さがある。
高校を卒業してからの本格的なヤクザBLが見られるかと楽しみにしていたのですが、あくまでもスピン元の前日譚だったんですね。将来有望なヤクザサラブレッドたちの熱い話。
大和の黒目に光が入ったのは、由紀夫に言ってほしかったことを言われ涙した時。素直でいい。
大和の涙を見たことがないと語っていた由紀夫はさぞうれしかったことでしょう。
そうなってからの、由紀夫の無茶に「○ね」と言った大和が新鮮でよかったです。スカしているよりずっといい。
こんなかわいいところもある大人になった2人を見たいなと思いました。
「ROUGE」→「赤と黒1,2」→「ラヴィアンローズ」…多分!
「赤と黒2」にしてようやく楽しめました。カッコよく見せてる感のバランスが自分の許容範囲内に収まったというか…何度も書きますけど個人の感想なのですみません。ご容赦ください。
最初、大和攻めじゃないんだ〜と思ってましたが、結果いいですね大和受け!主導権握ってる受けが、極たまに攻めに握り返されて慌てる様子が好きです。ラストのベッドの上での「死ね」が良かったな。愛があって。
ずぶずぶの極道やってるところまで描くのかと思いきや、ないのか〜
結構期待していたので残念