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kimikoi shakaijinhen
集英社初となるBLアンソロジー。少女コミックではなくBLのアンソロ、ということでどんな感じかなあと思っていましたが、何しろ執筆陣が超豪華。
内容、というか、目次を書きますと、
漫画
波真田かもめさん「さよなら恋ヶ窪」
日高ショーコさん「Magic Hour」
阿部あかねさん「冬融ける」
霜月かいりさん「ROOM 303」
斑目ヒロさん「ノーセンチメートル」
冬乃郁也さん「足下のスカイブルー」
田中森よこたさん「好きになんかならない」
雁須磨子さん「春を待つ」
茶渋たむさん「きみの好きとは違う」
梨花チマキさん「夜には愛を、春には桜を」
さらに萌えがたりということで、
小嶋ララ子さん、小椋ムクさん、田倉トヲルさん、高尾滋さんの四人がおのおの作家さま方が感じる萌えどころを一枚のイラストとコメントを添えて寄稿されています。
こんな豪華な作家さま方が、「社会人」をテーマに描かれた1冊ということで、テンション高く購入してみました。
アンソロということで複数の作品が収録されていますので、いくつかピックアップしてレビューを書こうと思います。
日高ショーコさん「Magic Hour」
社会人になって同期だった二人。ずっと腐れ縁でそばにいた。
好きだという言葉を告げることができないまま、一人が赴任した先の外国で急死し…。
すっごく短い作品なんです。
なのに、彼らの間にあった信頼関係とか、友情とか、そして愛情とか。
そういうものが諸々透けて見えてくる。
最後のページに思わずウルっとしました。切ないです…。
この二人が、表紙で描かれている二人。
この表紙だけで萌えがたぎりました。
阿部あかねさん「冬融ける」
お笑い芸人としてコンビを組んでいた飯塚と新名。
新名への想いが膨らみ過ぎた飯塚は一方的にコンビの解消を告げるが、数年たって再会しー。
阿部さんの描かれるイケメン・新名がめっちゃカッコいい。
かっこいい新名が、飯塚を失い、そして堕落していったであろう過去に、胸がぐっと痛くなりました。
王道の両片思いの作品ですが、最後に結ばれた二人に安心しました。
これ、彼らの過去編も描き足して1冊の作品にしてほしいな。
斑目ヒロさん「ノーセンチメートル」
クズな男と、そのくず男に引っ掻き回される友人、のお話。
「運命の相手」はいったいどこに…?
班目さんらしいイケメン、でもクズな男。
そんな彼を、捨てきれず支える彼の友人に、めっちゃ萌えました。
小倉ムクさんの「萌えがたり」
スーツで料理萌え
だそうです。
ああー、確かに萌える!
スーツの、というか、シャツの袖を捲ってね。
料理を作るとか。
かっこいいです。
ムクさんの描かれる漫画が読みたいなと思いましたが、それでもムクさんの描かれる美麗なイラストの「スーツで料理」が非常に眼福でした。
8月にはvol.2が刊行になるとか。
そちらも楽しみです。
゛純愛゛がテーマの「君恋」社会人編。
学生編と併せて購入させて頂きました。
トップバッターの波真田かもめ先生の「さよなら恋ヶ窪」
存在感の薄いリーマンの杜君と漫画家目指してる春海君の恋物語。
アパートのお隣さん同士の2人が知り合いになって、お互いに相手が励まされる存在になり、想いを伝え合うっていうか、恋人同士になったんだよな、あれは。
きっと会社からとんで帰ってきた杜君と春海君は、そこでもう一度改めてお互いの気持ちを確かめ合ってちゃんと恋人同士になっていちゃらぶになるんだろうな、とその後の妄想も楽しい2人でした。
日高ショーコ先生の「Magic Hour」
たった8ページなのに、そこに詰められた切ない2人の想い。
お互いに1歩を踏み出せなかった後悔が胸に染みました。
表紙では、佐倉が有村を見ていますが、「学生編」の゛萌えがたり゛という1ページでは、高校生の有村が佐倉を眺めているイラストがあって、いいわーーーときゅんきゅんです。
田中森よこた先生の「好きになんかならない」
受け様のリーマンの指尾が、威勢がいいけどいじらしさ、かわいさもあってとっても私的に好き。
攻め様の料理屋さん店長の元原は、つかみどころの無いひょうひょうとした人で、今回だけではまだ本気を見せてもらってない感じ。
カラダから始まった2人だけど、ぜひとも正真正銘の恋人になるまでを、元原の本気を見たいものです。
社会人編は学生編と違って大人らしくえちシーンまでしっかり入ってるお話もありました。
ピュアな純愛もありましたけど、紆余曲折を経た純愛もあって、いろんな形の純愛が読めて満足の1冊です。
学生編から先に読んだため、純愛となるとどうしても学生達の方がピュアさが勝っていたのと、全作品それぞれ面白いのですが、個人的な好みで学生編の木下けい子先生のような飛び抜けて「きゅんっ」とした作品が無かったので、すこぉ~し物足りなく感じました。
あと、ギャグモノも社会人編でも欲しかったな~と。
そして、小椋ムク先生はイラストだけだったので今度はお話を読みたいです。
※公式にあったのかもですが、ちゃんと見てなかったのですが・・・イラストだけの先生はその旨表紙にも記載して欲しかったな・・・と。
「きみの好きとは違う」が二人それぞれの視点で描かれてるのが面白かったです。確かに違う~ってクスッとしました。
あとは、「冬融ける」「ROOM 303」「足下のスカイブルー」が好きでした。
社会人なので、酸いも甘いも・・・な様々な純愛ぶりを楽しめました。
社会人編というのがそそります。
それなりに色んな経験積んで大人になっても
人を好きになる気持ちはいつだって変わらず
且つ未来を危惧して今を選べない苦しさがあるわけで。
後悔したりこいつは駄目だと知りながら回避出来ない恋がそれぞれにあります。
全ての答えは当事者にしかわからない想いだったり
相手にしか見せない表情だったり、
どうにも揺さぶられてしまうのは不可抗力なのでしょうね。
特にさすがだなぁと思ったのは2作品。
日高ショーコさんの『Magic Hour』
たった8ページなのに描かれる重さが段違い!!
恋に囚われ続ける男はそれでも幸せなのかもしれません。
雁須磨子さんの『春を待つ』
受けのクズさと思いの外どろどろ路線で驚きましたが
最終的に辿り着く愛もアリなんじゃないかなと思わせられるショートでした。