月を目指す、星になる 下

tsuki wo mezasu hoshi ni naru

月を目指す、星になる 下
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神5
  • 萌×215
  • 萌8
  • 中立5
  • しゅみじゃない1

--

レビュー数
8
得点
114
評価数
34
平均
3.5 / 5
神率
14.7%
著者
中陸なか 

作家さんの新作発表
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媒体
漫画(コミック)
出版社
ホーム社
レーベル
アイズコミックス.Bloom
シリーズ
月を目指す、星になる
発売日
価格
¥689(税抜)  
ISBN
9784834264104

あらすじ

湊辺のおかげもあり、ピアノを弾くことに前向きになっていた響。
しかし、そんな彼の元に東京から音楽講師の飛騨野がやってくる。
響の演奏を聞いた飛騨野は、響の甘い考えを見透かし……。
響の覚悟が決まった時、湊辺も〝あること〟を決意する。

数年後の二人の姿も収めた感動の物語、完結。

表題作月を目指す、星になる 下

湊辺朔一・響の同級生
三澄響・ピアニストになりたい少年

同時収録作品ユアリーカ

その他の収録作品

  • 我が上の星は見えぬ

レビュー投稿数8

同録の短編が好き

同録の短編「ユアリーカ」が好みだったのでこの評価にしました。
高校生が、無自覚に仲のいい友達として付き合っていたのに、その執着や独占欲や嫉妬が、恋愛感情だと気付くっていうパターンのお話が大好物なのです。
ただ仲良く、わいわいでも、まったりでも、とにかく、ごく平和に日常生活を送っている平凡な高校生男子の間に、無理やり乙女チックな恋愛をねじ込むところにBLの面白さがあると思っていて、その子たちが平凡であればあるほど、その面白さが増すの。
登場するキャラクターも、ヒョロヒョロ背ばかり高くて自信無げで印象薄いけど実は結構イケメンなヘタレの攻めと、ちゃきちゃきした男前の受けっていう、これも好きなパターン。
というわけで、上下巻2冊にわたって描かれた表題作より、この短編の方が萌がギュッと詰まっていたのでこの評価で。

0

綺麗な黒髪

◾️湊辺×三澄響(なり/ピアノが上手)
すごく好きでした。すごく好きだからこそ終盤の速さにもう少し、もう少しだけゆっくり描いてくれればと悔しく思ってしまう。こうなってくると前巻あれほど果音ちゃんにページ数使ったのになぁという切なさ。この作品は響の物語で、湊辺にはそこまで踏み込んでない。上下で表紙を分け合っているのに…
せめて描き下ろしでその辺り収録されていたら神にしていたかも…うーん勿体ない!

和奏ちゃんのキャラクターも大変いいんですよ。彼女がきっかけで湊辺と響は付き合うことになって、響は一歩を踏み出せたと思うと、響の人生にとってかなりの重要人物です。

◾️ユアリーカ
中陸先生の作品には、性愛ではなくて唯一無二の友愛であれと思ってしまう時がたまにある。でも架守くんはゲイかな?それなら納得。

0

二人の恋愛をもう少し

上下巻読んでの感想になります。

絵も、雰囲気も、ピアノという題材もとても好きなのです。
特に黒髪で繊細な雰囲気のある受けの響のデザインなどは、本当に好き。
出会いの場面も素敵だった。

ただただ惜しかったのが、二人の恋愛や関係性など、読みたいところが描かれていない。
大切なところで端折られてしまう。

二人の気持ちが少しずつ近づいていき、攻めの湊辺が告白し、でもまだ響はそこまでの気持ちには至っていない。
「あ、ここからどう受けの気持ちが変わっていくのかな?」
「ここからどんな展開で二人は付き合うのかな?」
と思ったら、次のシーンではあれ?付き合っている…?
別離のシーンも唐突感や、エピソードを急いでる感じがあり、そこはもっと二人の心情をゆっくり追いたかった。

ピアノの話、周りの人たちの話。
ストーリーに深みを与えるために恋愛以外に大きな軸があっていいとは思います。
でもまずは二人の恋愛という柱がしっかりと真ん中にあって欲しかったかな、と。
そこにもう少し分量が欲しかった。
上下巻なので、余計にそう感じました。

絵柄も雰囲気もとても好みなので、萌です。

3

惜しい

皆さんと同じく、主人公二人以外のお話が少し多すぎたかなと感じました。上巻の時は、主人公の幼少期の話で響の家族関係とか先生との関係とかわかってよかったんですが下巻でかのちゃんと響の共通の友達が出てきたのは必要なかったかな。あのコンクールのシーンと響くんのこれからに関わる人はライバルの男の子くらいで十分だと思いました。

それよりも、湊辺くんがなぜコンクールのあと急に避けるようになったのかをもっと詳しく書いてほしかったです。いくら好きな人が夢をつかむために身を引くと言ってもコンクールの直後から避けるのは響くんにしてみたら納得いかないですよね。そして、急に会いたくなったのも、きちんと別れるためとか言ってたけど、急にその心境になったのは何故なのかとか、その辺をもっと知りたかったです。男子高校生ならではの初々しい勢い任せのスタートだっただけに、相手の才能を見せつけられても現実としてまだわからない年頃だと思うので、実際に遠恋になってからジタバタすればよかったのになぁと思いました。

0

置いていくのではなく見据える世界が広がっただけ

 最後までおっとりした雰囲気は変わらず。中陸先生のこういう一貫した描き方は好きですね。下巻では響の従兄妹の存在感はかなり薄れていました。響のブランクを経てのコンクール出場、今後ピアノを続けていく覚悟があるのかという自問自答、そして、湊辺との関係はどうしていくのか、そんな響に対して湊辺はどう向き合うのか。それらがメインになっていて、高校生らしいストーリー展開でした。

 才能がある者とない者の差。自分が置いてかれていくような気持ち。相手が遠くへ行ってしまうような気持ち。もちろん感じて当たり前だと思います。でも、けっして優劣関係が出来上がるわけじゃないんです。同じ土俵で戦っているなら順位はつくけれど、湊辺と響はあくまで恋人同士で、響がこれからどんなにピアノで有名になったとしても湊辺という存在が響の中で落ちていくわけではない。自分達は何で繋がったのか、思い出して欲しい。有名人である響の演奏を聴いて惚れたわけではないですからね。まだ未熟な湊辺が、案外しっかりしていきそうな響から学んでいくといいなと思いました。

0

不協和音を聞いてるような居心地の悪さ…

上下巻まとめての感想です。
なんていうか不思議なテンポの作品で、行間から作者の意図したとおりのことを感じられる方にはすごく合う作品だと思うのですが、読解力の無い私には唐突に思えるところが多くて、描くべきところは描いて欲しかったです。

妹のためにピアノを弾いてあげたい湊辺が、響(なり)にピアノを教えてもらって、二人は親しくなる。
響は才能はあるのに、対人関係でつまづいてからピアノと本格的には向き合ってこなかった。でも湊辺に励まされて、もう一度音楽に向き合うことに決めた。
そして前を向いた時、応援してくれていたはずの湊辺が離れていって…

まず、湊辺が響の一番になりたくて、思わず「好きです」って言っちゃう自由人っぽいところはかわいいです。
考えたことないと答えた響が、来年の話をするのが告白の答えなのかもしれません。
でも、”考えたことない”響が、湊辺を好きだって自覚していくのがラブストーリーの醍醐味だと思うのだけど、次の瞬間、お友達として部屋で話しているのかと思ったら、吸い寄せられるようにキスをして…
その雰囲気は良いです。でも響がまーったくキスへの抵抗がないことに「君ら付き合ってたの???」と驚きを隠せない…

”雰囲気でわかって”にも限度があります!

それと、響のイトコ・果音ちゃんの自分語りが長すぎる!
響が才能に恵まれているのに無自覚で他人を傷つけてしまうこと、それは湊辺が離れていく理由を暗示しています。
でも二人の物語なら、果音ちゃんに語らせず、湊辺の目を通して感じたことを私は知りたかった。
(果音ちゃんが毛むくじゃらの彼氏との初体験で逃げ出したエピソードは…これBL!ってイラっとしました。)

そして響の音楽への意気込みが中途半端!
一度つまづいても、本気でやると決めた真剣さを感じられたら、読者としても応援したくなります。
でも音楽講師から、音楽を続けて競い合う厳しい現実を叩きつけられ、それでもやる覚悟があるかを問われたのに、その答えも覚悟も曖昧なまま、いきなり時が流れて音大生になってるのは拍子抜けです…
コンクールで演奏を止めてしまった後、自分らしい演奏を再開したことが、響の決心と言えるのかもしれません。
でも… もう一度言います!

”雰囲気でわかって”にも限度があります!!!
音楽講師の問いかけはズシンと重いのに、響の決心の真剣さが語られていない。

作家インタビューのなかで、担当編集が
「メインの二人は勿論のこと、脇を固めるキャラクターたちにも目が離せない本作。(中略)大ボリュームだからこその掘り下げなども沢山あり、BL作品としては勿論、青春群像劇としても本当に高いクオリティの作品になっております。」
と語っていますが、前述の通り、果音ちゃんの自分語りは無駄が多いし、音楽講師の甥に対する思いなんて語る必要ないし、それより主軸二人のことを流さずにちゃんと掘り下げるべきじゃないの?

湊辺が響から離れた理由には、大人にならなきゃいけないタイムリミットが近づく不安や、響といることで感じてしまう妬み、10代の真剣に恋した男の子の葛藤が痛いくらいに伝わってきました。
(でも、この部分も後日談ではなく、響から離れたまさにその時の湊辺の葛藤を描いて欲しかったです)
響も最後の最後だけは、しっかりと気持ちを貫く強さを見せます。
きっと感動的な場面なんだと思います。

でも冗長的なエピソードで増量されているわりに、私が重要だと思うポイントは描かれずに、”雰囲気でわかって”が繰り返される物語…
脇役は掘り下げるのに、主軸は流してしまうアンバランスさ…
響が調律されていないピアノの音で気持ち悪くなってしまったように、私も読んでいる間ずっと、不協和音を聞いているような居心地の悪さがありました。

10

どうにもこうにも…脇役が…

作家さん買いです。
そして二巻まとめての感想です。

うーむ…なんというかふわーっとしてました。
良い意味でも悪い意味でも。

妹の誕生日までに妹の好きな歌の伴奏ができるようになって、サプライズプレゼントしたいと思った湊辺が、偶然、音楽室で出会った響(なり)にピアノを教えてもらうようになって…という始まりです。
響はピアニストになりたいと密かに思っているけど、昔の出来事のせいで人前で弾く事が出来なくなってしまっています。
どっちもスレていない良い子なので、二人でピアノに向かって一生懸命練習したり…という様子は読んでて和む。

しかし湊辺に告白された響が、いや…無理…考えたことない…という返事をしつつ、来年は一緒に後夜祭出ようという約束をして第二話終了→第三話でいきなりベッド上でいちゃこら始めたのには驚きました。
え!?いつ、どこから付き合ってたの?!と。どこか読み落としたのかと思って、思わず前に戻ってしまった…。

そして途中から響の従姉妹・果音が登場するんだけど、この子がどうにもこうにもウザかった…。
母親も兄弟もというピアノ一家の中、自分だけ途中でやめてしまった過去&コンプレックスを抱き続けている子。
彼女は、初体験で毛むくじゃらな彼氏を見てドン引きし逃げ出した後、従兄弟の響に自分を抱けと迫るのですが、その理由が響に対してのコンプレックスと嫉妬と仕返しみたいなものを拗らせまくった凡人には理解できないもの。
正直、彼女が登場するたびにウンザリしました。
しかも結構出番が多いんだ…これが、また…(涙)

従姉妹の話はまだ続くのか…って思うくらいだし、その他もピアノ教授の甥っ子など、他キャラは必要か?って思うくらい描かれているのに、肝心の主人公二人に関する描写がかなり端折っていたと思います。

特に最終話に関する話。
芸術の道を邁進する響と何者でもない自分という差をはっきり感じた湊辺は、響から完全に距離を置いて別離しちゃうんだけど、その別離期間というか描写が2ページくらいで終わってしまうので、久しぶりの再会後、くっついても感動を得られないのです。
へぇ…これって久しぶりの再会なんだ…へぇ…ってな感じで、初めて知った情報を理解しているうちにさっさと物語が進んで終わってしまった…。感動に浸る間も無かった。
ここをせめて2〜3話くらいに分けてじっくり描いて欲しかった。
最終話に何でもかんでも詰め込みすぎです…。

従姉妹がほんと「しゅみじゃない」
二人が練習したり、いちゃこらしたり、学校で仲良くしたりという描写はすごく可愛くて「萌萌」

今までの既刊2冊がとても好きな作家さんなので贔屓目で萌にしようか、冷静に中立にしようか、すっごく迷ったのですが、読み返すことはないと思うのと、従姉妹が登場しなければ一巻で収まったのでは?と感じたこともあり中立です。

7

作者買いは安易にするべきではない

上下巻読了。
中陸先生の作品はどれも繰り返し読むほど大好きなのですが、今作は????となりました。何を描きたかったんだろう……

ピアノに関しては少年マンガの打ち切りエンドのようにまとめられているし(ライバルポジで詠樹くんを出した意味ってあのシーンの為だけ……?)、恋の進展も分かりにくく、想い合う理由も分からず読み終わってしまいました。
果音ちゃんは可愛くて好きだったのですが尺長いな!?と思いました。ピアノ嫌いのくだり以外にストーリーに必要でしたかね……?
他にもサブキャラクター出しすぎた感が否めませんでした……

キャラクター達の表情は今作もとても素敵でした!照れ顔がとても可愛かったです。

0

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