お買い得商品、セール品、中古品も随時開催中
シリーズ第6部の1冊目、通しで26冊目になります。表題作のみの収録です。なかなか面白かったです。
冒頭で悠季は圭の完成したベートーベン《第五》を聴くために一時帰国してM響定期公演の席にいます。演奏は大成功で圭は内なるものを解放するコツをすっかり掴んだようです。現在の圭は『サムソン・ミュージック・エージェンシー』とマネジメント契約を結んでおり、M響での毎月の定期公演以外にも月1ペースほどで欧米を中心にした海外オケへの客演に出かけています。
そんな圭の願いで、悠季は見目麗しき新進気鋭の音楽家たちで構成されたCM撮影限定の「ブリリアント・オーケストラ」にコン・マスとして参加することになります。撮影のために渡米した悠季は『サムソン・ミュージック・レコーズ』社長ディビット・セレンバーグ氏の母ミランダと会い、音楽家たちやスタッフから「オヤカタ」と呼ばれながらオケのために尽力・奮闘します。さらに突然、チャイコンのソリストまで引き受けさせられることになります。
そして、カーネギーホールで行われたCMの公開収録は大成功して、聴きに来ていた高嶺は圭と悠季に「おれにもコンチェルトをやらせろ!」と申し入れてきます。オケ解散反対への客席のブーイングによる後押しやら、高嶺のミランダさんとディビット氏への直接交渉やら、スプラッシュ・コーラ社がスポンサーにつくかも知れないやらで、1年後にはブリリアント・オケと高嶺のコンチェルト共演が実現しそうです。
その後、ローマに戻った悠季は、教授に就任している福山先生からの帰国命令を受け、エミリオ先生に《チャイコン》で合格点を貰って留学終了となり、話は次回へと続きます。
ちなみに「ブリリアント・オケ」には、悠季目当てで、あのミスカ・キラルシュくんが参加していて、病欠ホルニストの代役でソラくんが参加しています。ほかには新キャラの宅島勇人くんが登場します。この人は「ある革命」(第4部外伝『その青き男』収録)に登場した圭の高校時代の同級生で、圭をゲイに目覚めさせた、あの彼です。今後は圭のマネージャーとして働くことになります。もうひとつ。圭が悠季への誕生日プレゼントとして贈ったモノは桐箱に入った「桐ノ院圭のナニのフルサイズ分身(シリコン製)」だったそうです。