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futouhensankakukei no teiri
38ページ全てが緊張感に満ちた会話劇になっています。いつも世界のどこかで上映されていると言われる三島由紀夫のサド侯爵夫人をみているようです。
一切の詳しく説明もなくレンタルビデオ店に怪しげなタイトルを数本もてきた男とのやりとりで幕が開きます。
男は美貌をマスクで隠し、本人確認で出された免許証の住所をみると高級マンションに住んでいることがわかる。そして、なんだか異様に上気した顔をしている。
バイトを終わった大学生の小野瀬は帰り道、先程接客した美しい男が今にも崩れんばかりになっているところに出くわす。介抱しようとすると悪態ばかりつかれて辟易するも、エレベーターにふたりで乗るうち、男の荒い息と小野瀬自身の心臓の音だけが響き変な気分になってくる。
自宅まで送りとどけると若い男がでてきて、お茶を飲んでけという。そして、上気した色っぽい男が郁見。
郁見のジャケットをシワになるから脱がせようとすると、どこにもみつからないスマホのバイブ音がする。
登場人物の名前はわかるものの、出自が一切語られないことでわたしたち読者をいっきに物語に注目させ、目撃者に仕立てあげる!!
こんなに手に汗ぎるBL読んだことない!!!
郁見をおくっていったお礼と称して繰り広げられるエロスの饗宴!!!!ここをいじると締まりがよくなると蕾を同居人の男に執拗に摘みあげられ、ビデオ店員には敏感なところをなんども突き上げられ、乱れまくる郁見!!淫らで美しい!!!!
同居人と郁見の関係が最後の1ページでわかるが、そこからずっと3人の淫らな娯楽は永遠に続くようだ。
この作品を読んで、あがた先生乳首の天才的な描き方を知りました。ビデオ店や調度、衣服にいたるまで細心の注意を払われて描かれています。そのどれも無駄なく物語を後押ししています。