この“逃避行”が終わるまでは 好きでいさせて。

さよなら共犯者 上

good bye kyouhansha

さよなら共犯者 上
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神132
  • 萌×259
  • 萌28
  • 中立5
  • しゅみじゃない5

--

レビュー数
18
得点
985
評価数
229
平均
4.3 / 5
神率
57.6%
著者
あがた愛 

作家さんの新作発表
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媒体
漫画(コミック)
出版社
竹書房
レーベル
バンブーコミックス moment
発売日
電子発売日
価格
¥730(税抜)  
ISBN
9784801974043

あらすじ

秘密を抱えたずるい大人×孤独でひたむきな男子校生

俺はあの冬、年齢も仕事も、
本当の名前すら知らないオトナに、
恋を…してしまった――。

―――――――

大手企業の跡取り息子・はじめは、
家柄ゆえに何となくクラスに馴染めず、
かわり映えしない日常を送っていた。

そんなある日、はじめはヒロセと名乗るスーツ姿の怪しい男と出会う。
自分のことを何も知らない相手に居心地のよさを覚えたはじめは、
「追われている」と冗談交じりに告げるその男に、すっかり心奪われてしまう。

けれどヒロセは、いつどこへ行ってしまうかも分からない。
不安を抱いたはじめは、
家出同然でヒロセに着いていくことを決めるが……?

少年の青春と大人の葛藤が絡み合う、年の差・逃避行ロマンス。

表題作さよなら共犯者 上

ヒロセ(関谷廣世)
斑鳩はじめ,高校2年生

レビュー投稿数18

ミステリアスなずるい男に惹かれちゃう♡♡♡

年齢も仕事も、本当の名前すら知らない大人の男への恋…。
決まりきったルーティンの中に突如として現れたイレギュラーな存在。自分の事を何も知らない相手との居心地のよい会話。

高校生のはじめにとって、大人のヒロセのちょっとミステリアスで、だけど言葉の端々から伝わる悪い人じゃない優しさが魅力的に映っています。この年代の子特有の大人への憧れ、まして友達同士の関わりがほとんどなくて自己的過保護になって冒険した事がないはじめには余計自分とは対極の存在で珍しく映ったんだろうと思います。
危ない事をしているのを自分でもわかっているのに興味の方が勝って覗いてしまう穴のような、そんなドキドキさが前半から伝わってきました。
ヒロセに大人の男、恋心を自覚してからは優秀な優等生とは思えないほど大胆な行動をしていて、とても可愛いです♡♡

途中登場する猫のエピソードが「そうくるか…!」と唸りました。はじめだけでなく、ヒロセサイドの感情が見え隠れしていて、はじめと一緒に居てはいけないと過去の自分を思い出しながら、はじめとの律している大人な部分が伝わります。
手を出してしまったら終わりって頭では理解してるはずだし、ギリギリのところで理性を保っていたと思いますが…はじめのあんな可愛い姿をすぐ隣で聞いていたら( ◜ᴗ◝)
抑えられるはずがないんだよなぁ!(いいぞ)

紙 白塗り

上巻ははじめの抜きだけで、Hはありません。
精液の飛ぶ描写が少し大袈裟に感じますが、ストーリーが綿密に練られていて2巻どうなるのか、と先が気になる展開です。

1

恋、憧れ、執着?

普段読まない分野、30代×高校生にチャレンジしてみて良かった!人物以外の絵の描き込み量がすごく多くて驚きました。
ヒロセと最初に出会うシーンはお互いの良さを絵でしっかり表現してくださっているので、ただ会話をしているだけなのに読んでいてBLセンサーが振れ始めドキドキします。

丁寧に展開していくストーリーが、全く違う環境、年代の2人が惹かれ合うスピードにピッタリで嫌悪感なく読めました。

電気もきてない取り壊し予定のアパートで黒髪同士が会うので絵面が黒っぽいのですが、その暗さがそれぞれが抱えている「生きづらさ、悩み」とリンクし、インモラルな雰囲気にプラスに働きゾクゾクします。

0

あがた愛先生だからこそ

上下巻読んだ後にレビューを書いてます。振り返れば内容の割にやや長かったなとも思うのですが、しっかり楽しめました。長い分はじめ(ユキ)の可愛さに説得力が生まれますしね。ヒロセも愛着が湧いちゃうよな〜という説得力。お金持ちのお坊ちゃんが〜とか、追われてる叔父さんとの逃避行みたいな設定と展開に目新しさはないものの、面白いから何度も焼き直されるともいえる。あがた愛先生の絵が可愛くて安定しているので、だからこそ読める。

0

受けの目の大きさがちょっと気になる

 家は裕福だけど孤独な高校生が、廃アパートに居座る何かに追われているという男に懐く。導入は斬新で面白いですね。ヒロセが一体何に追われているのか、いつも持っているPCで何を書いているのか、上巻ではまったく分からないので気になります。

 一方、そんなヒロセに気を許し、恋にまで発展してしまうはじめは、告白した時ヒロセに言われたように、初めて本音や弱みを晒したことでヒロセを特別に、唯一の理解者に感じている部分がまだ大きいんじゃないかなと。相手のすべてを知らなければ好きになってはいけないのか、というはじめの反論も理解できるし、難しいですね。個人的には現段階で萌えはあまり感じません。下巻でどう展開していくのか楽しみです。

0

廃アパートの扉を開けるとそこには非日常があった

※こちらは上巻の内容のみの感想となります。

大手メーカー斑鳩自動車の社長を父に持つ、成績優秀品行方正だが日々の暮らしに鬱屈した孤独な思いを抱えている学生、斑鳩はじめ(ユキ・受け)と、「悪の組織」から逃げるために解体予定のアパートの一室に潜んでいた謎の背広の男、関谷廣世(ヒロセ・攻め)の、現段階ではあらゆる方面で予想のつかないミステリアスストーリーです。
とりあえず、徹底的にネタバレを避けて読んでいるのですが、結論から言ってまだまだ五里霧中ですね。若干、まだ材料が全部出揃ってはいないんじゃないか感はありますが、今ある情報だけでも色んな展開の予想ができるし、考察がはかどります。

仲のいい友達もいない、家族は忙しい父とハウスキーパーの加藤さんと猫のむくむく。何が楽しいかもわからなくなるようなルーティンの毎日。そこに突然現れた謎の大人の男・ヒロセ。彼と過ごすうちに、はじめは「楽しい」と思えるようになったり、ヒロセのことをもっと知りたいと興味を持ったりしていく。そして、ふとした瞬間にヒロセの指がはじめの唇をかすり、はじめの中で新たな想いが芽生えるわけで…。はじめが意外と思い立ったら即行動で、どんどんヒロセに夢中になる様子に危うい感があったりします。
「嫌な先生の授業の間違いを指摘したら内申点は下がるけれど、人気者になれる。どうする?」というヒロセの言葉に対するはじめの「人気者になりたいわけじゃないけど指摘する。間違ってるから」という答えに、強さと真っ直ぐさ、同時に危うさも感じましたね。

ヒロセは、謎な部分が多いので中々掴みにくい感はありましたが、アパートに潜んでいた不審者の割には正論や良識的な部分がある感じで、はじめの真っ直ぐだけど衝動的な告白を理屈でがっつりねじ伏せてしまいます。でも二人で旅をはじめるうち、はじめの年相応の表情をもっとみたいと思うくらいには情がわいてるみたいだし、自分が隣で寝たことでムラムラしてしまって一人で処理中のはじめに文字通り手を貸したり潤んだ顔に思わずキスしてしまうくらいにはほだされ流されしているようですが、本心はまだ見えないですね。

ヒロセにはかつて、飼いたくて名前をつけたのに飼えなかった「ユキ」という猫がいました。そして、また、名前の知らない「坊ちゃん(はじめ)」に自分のことは好きなように呼んでといわれ「ユキ」と名付けたわけです、が。
はじめの気持ちは依存なのか、恋慕なのか。ヒロセははじめの気持ちをどうするのか、彼の目的は達成させられるのか。
そして、二人の旅の先には何が待っているのか。
色々と考えながら下巻を読みに行こうと思います。

2

AMAZING

これは新味のない物語だが、あがた愛先生はそれを新しい模様に書いた。一人の学生、一人の逃亡者、二人で逃亡の旅に出た。とても刺激的に聞こえます。私は斑鳩の勇気に感心しました。彼は今年私が見た最もかわいい役の一つで、勇敢ですが、無鉄砲ではありません。自分が何がほしいか知っています。広世と斑鳩はとても特別な人で、孤独のため、いくつかのつり橋の効果が惜しんでいます。とても感動的です。しかし、愛の深さの責任の切さは、私はこの物語の結末があまり満足していないことを提出しなければなりません。彼らの再会のシーンに止まったほうがいいと思います。要するにとても、とても優秀な物語で、私は心からすべての人にお勧めします。(英語から翻訳)

6

感情移入できない

攻めが受けと一緒に逃避行する理由が、最後まで納得いかない。というか、無責任な大人に見えてしまう。受けのことが好きなら、受けがいることで救われたのなら、受けが何と言っても家に帰すんじゃないかと思う。受けを家に帰そうとする描写はあったけど、それを受けが拒否したあとに、その受けの意思を受け入れる攻めの構図が、あまりにも攻めの意思の弱さを感じて無理だった。もっと責任感のある大人であって欲しかった。あとはお父さんが絶妙にちゃんといい人で、違和感。完結の仕方がこんなにすんなりうまくいくものかな、という疑念だけが残ってしまった。

0

上だけでは評価はつけれない...

「追われている」という何者かも分からないスーツの男に出会った高校2年生の斑鳩はじめ(受)。大企業の跡取りで、坊ちゃん故に時刻表的生活を送り、友人もいないはじめは、その謎の男と過ごすうちに引かれていきます。

上巻は逃避行を始めるまでの、導入と言ったらあれですけど、まだまだ序盤です。その男についても何も分からないままです。ですので、「上巻が面白かったら下巻も検討しよう」というのはなかなか厳しい作品です。それなら試し読みで十分だと思います。
上巻だけでは評価はできないなと感じています。ぜひ下巻までセットで読んで評価してくださいね♪

0

何も知らない大人との冬の日の逃避行

神です。
息が詰まる日常に辟易していたはじめくんは、偶然知り合った大人のヒロセとの非日常的な時間が大切になり、そしてヒロセへの恋心を自覚します。しかし大人のヒロセははじめくんの気持ちを聞いてもなお廃アパートにとどまる訳にもいかず、場所を移ろうとしたところ、はじめくんが家出して逃避行についていくことに…というあらすじです。

素晴らしい点はたくさんありますが、まずは主人公がいいです。
優秀で模範的な美少年のはじめくんですが、一見大人びている彼はヒロセと一緒にいることで子供っぽさが際立ちます。年相応に無邪気にはしゃいだり、悪いものは悪いと言い切ったり、ヒロセを困らせるようなわがままを言ってみたり。まだ世の中を知らないからこその真っ直ぐさは見ててすっきりしますし、その心を開いた人には懐っこい性格にヒロセも救われます。
はじめくんとは対照的に、ヒロセは世渡り上手な大人という印象を最初に読者に与えます(作者様はずるい大人と表現されています)。ちゃんと線引きをしてはじめくんと接しようとしたところとか、お金ははじめくんに払わせないところとか、大人としての良識がちゃんとしている人なので安心して読み進められました。はじめくんも可愛くてすごく好きですが、このヒロセはまたギャップがいい。序盤は大人としてはじめくんの質問を巧みにかわしたり大人らしい振る舞いをするんですが、その大人っぽさとは裏腹に、彼の隠れている理由には子供っぽさを捨てきれなかった故の葛藤があります。また、序盤はじめくんの気持ちを良識ゆえにかわしていた分、終盤でのスパダリっぷりがとてもよいです。自分は髭があるような年上キャラには興味なかったのですが、ヒロセは魅力がかなり掘り下げられていて受け入れられました。というか髭剃りますしね笑

キャラが魅力的なのはもちろん、冬の日の逃避行も切なく、儚く描写されています。ロマンチックというほどリアルじゃないわけではないけれど、現実感があるかというと一瞬で時間が過ぎてしまうような、そんな逃避行です。背景含め丁寧かつ繊細な描かれ方をしていました。自分が一番好きなシーンははじめくんがヒロセに名付けてもらったところでした。ヒロセといるときだけ「斑鳩の息子」ではないことを象徴しているシーンで、とても綺麗でした。
最後のシーンも感動しました。ただこちらはネタバレになってしまいますので、ぜひご自分で読んでみてください。

なお、エロは一応番外編も含め何回かありますが、ストーリーの切なさを引き立てるスパイス的な感じで、メインではないと思います。もともとエロさを前面に出すタイプの作品ではないので、ちょうどいい感じかと。はじめくんの幼くて綺麗な顔がぐちゃぐちゃ必死になるところや普段余裕げなヒロセが余裕をなくすところはぐっと来ました。

あえて物足りなかった点とすれば、ヒロセがはじめくんに落ちた理由にもっとページ数割いて説明してほしかったです。おそらく悪いことを指摘するのは当たり前と言ったシーンや、無邪気に懐いてくるところが可愛かったのだと思いますが、もっと明確に示してくれれば説得力が増したんじゃないかなと思います。

まとめると、儚く綺麗な逃避行の中でキャラの掘り下げがきちんとなされた作品でした。2冊分の描けるところを描き、描けないところを余計に入れないしっかりとした仕上がりです。作者様は後書きで連載中にスランプがあり、また、背景が大変だったとおっしゃっていますが、素晴らしい作品を描いて頂いて本当に感謝しています。
またこのような「二人の世界」を丁寧に描き上げた、切ない境遇を乗り越えるような純愛モノに出会えるように祈ります。

6

優等生が我儘を言う時

迷子になった猫を探していたら、猫と一緒に、逃亡中(?)の男見つけてしまい、、、な、お話。
お金持ちで優等生過ぎて、友達もいない男の子が、素性を知らない同士であるがゆえに、不自由で自由な交流を持つうちに知らず知らず恋に落ちていく。
この上巻での、はじめがゆっくりいろいろな感情を獲得していく、そんな展開の丁寧な描写がいいです。
別れが近いのを悟ったはじめは、共犯者になると我儘を言って家出して付いてくるのですが、
といったあたりで、下巻に続く。
この作品、主人公のはじめの正面顔アップがとっても印象的。
はじめの真っ直ぐさを印象付けるために意図的に多用しているのかしらね。

1

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