兄は元彼

ani wa motokare

兄は元彼
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神90
  • 萌×239
  • 萌19
  • 中立3
  • しゅみじゃない3

--

レビュー数
20
得点
666
評価数
154
平均
4.4 / 5
神率
58.4%
著者
林らいす 

作家さんの新作発表
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媒体
漫画(コミック)
出版社
新書館
レーベル
Dear+コミックス
発売日
価格
¥650(税抜)  
ISBN
9784403666025

あらすじ

兄の恋には、まだ血がにじんでた。

中学生の遊の家族は平凡で無趣味な兄・学(がく)とのふたりきり。
そんなふたり家族の日常に、ある日激震が!
遊の目の前で、兄が男に殴られたのだ!
殴ったのは、有名写真家・穂高。しかも、痴情がもつれてのことらしい。
この平凡な兄と、あのハデな写真家に痴情のもつれー⁉︎

イマダの恋と、イマダニの恋が交差する、新鋭・林らいすの初コミックス!

表題作兄は元彼

リーマン
カメラマン

その他の収録作品

  • 兄は元サヤ
  • 兄は今彼

レビュー投稿数20

視点とペンが個性的

遊は歳の離れた兄と二人兄弟。
両親がおらず、兄が親代わりに昼夜休みなく働き育ててくれた。
兄にはいつも写真家の来島穂高から写真展の招待状が届くが、兄は行かない。
遊が狙っている幼なじみの梅子(モデル志望)が憧れているカメラマンだったので、デートの口実に兄への招待状を拝借したのがきっかけで、兄と元彼(穂高)の時間が8年振りに動き出す。
真面目だと思っていた兄は遊を背負うまでは結構ヒモっぽくて軽くて...だからこそこの変化と決意は胸に来ました。

兄と穂高のお話ですが、弟の遊目線で語られる作品です。
兄と穂高は別れてはいるけどきっとそれは自分のせいだと、本当は両思いな2人の仲を取り持とうとします。
面白い視点から物語を紡がれるなと思いました。
味のあるペンを使われて描かれているのも印象的でした。
告白が締まらないんだけど、もし花束だったらあぁやって隠せなかったと思うので、あの驚きは体感できなかっただろうし、私はこれがいいです。
あの時の500円がここで絡んでくるのかと思いました。

遊って人たらしなのかな。
穂高はどういう理由で遊を溺愛するようになったんだろう?
自分たちの仲を取り持ってくれたから?それだけじゃなさそうなので、その辺も見てみたかったです。
モデルとして撮影している間に仲良くなったのかな?

シーモア→白抜き(でも局部が見えない構図が多くて気にならなかったです。)
シーモア特典→ 穂高が作中描いていた絵が綺麗そうだっただけに意外な作風に驚き、梅子の反応に笑った。笑

0

愛情の循環

いいお話でした。じ〜んとしました。
読んでいてなんだかむずがゆい感じがするのはなんだろう…こういうのたまにあるな…と思ったら、懐かしい初々しさかなとなりまして。感受性の見せ方とか。
キャラたちのリアクションが大きかったり、学と穂高のなれそめが懐かしげな青春ぽかったり。

学生時代の学が人たらしぽくてずるいのは、元々はそういう人が弟を育てる、そのために穂高と別れる決意をするのがすごいことだということなんでしょうね。
それだけ決意して学が真面目に育てた遊はいい子に育った。ここだけでもいい話ですが、穂高が遊をかわいがるのもとてもいい。愛情が循環している。

学、穂高、遊、梅子のちょっと落ち着いたトーンの会話がすごく好きです。
あたたかい人間関係だと思います。

1つ気になったのは、穂高が一目見てヤバい人…というのが私にはちょっもわかりにくかったなと(昭和人間)。何がどうヤバいんだろうか。そしてヤバい人は自分のことをヤバいって言うかななんて余計なことを思ったりしました。

0

No Title

中学生の遊は兄の学と二人暮らし。毎年兄宛てに招待状が届くが無視されている写真家来島穂高の個展に、内緒で彼女と出かけたところ彼は兄の知り合いだとわかり写真のモデルを頼まれる。実は穂高は兄の元彼で、家を出ていた学は親に放棄された弟のため穂高との別れを選んでいた。
好きなだけじゃ一緒にいられない大人の事情はある、でもやっぱり好きだっていう想いは無くならなくて。離れてもずっと変わらなかった2人の想い、成長した弟がここで活躍してくれる!
年月が変えてくれるものってあって、あそこで弟より穂高を選ばなかったからこその今の幸せもあるのかと。
兄であり親代わりである前に一人の男としての幸せを、学も穂高と一緒に手に出来て良かった!遊の素直な普通の男の子感がまた良い。兄ちゃんの愛が真っ直ぐ伝わり立派に育ったあったかい家族。
学と穂高の強く結びついた運命的な関係も素敵。FFさんのオススメで読んだけどとても良かった〜。

0

泣けるBL。

家族愛を描くことが上手な作家だと思った。初読み作家。
書評が凄く良いので、選びました。

弟視点で見た、兄の恋。
弟の遊は今、中学生。兄の学は、建築系の会社員。
母が死に、父が蒸発。それから兄が夜昼、土日も働いて、弟を8年間養育してきた。
やっとまとまった養育資金を作れたのか、兄は土日の仕事を辞めている。
仕事一筋の真面目な兄。

兄宛ての著名な写真家の招待状を見つけて、こっそり女友達と展示会に行く弟。
会場で写真家と会い「お兄さんは、未だ煙草をすっている?」と尋ねてくる。

その後、自宅に写真家が訪れて、弟に「お兄さん(を)そろそろ返してよ」と告げる。
この場面で、なんとなく全部わかっちゃう。 
真面目な兄の恋人は、その男性写真家だった。

弟の養育の為に全てを費やして犠牲にしていた兄、恋人にも犠牲を強いていた。
弟は、兄の犠牲があって今があり、兄を恋人に返す時が来たことを理解する。
土手で恋人と別れた兄。
その時、幼い自分を抱きしめて兄が泣きながら歩いていたのを思い出し、
兄の背を押して恋人へ行かせる。
この場面は、本当に泣ける。

この作品の良さは、いつまでもウェットではないところ。
幸せな今を描いているので、重くない。
読んでみて欲しい作品。私はとても感動しました。
クリスマスが近づくと、ヒューマンもので感動したくなる。良い作品だった。

0

物語の完成度が高い!

前々から表紙に惹かれて読んでみたいなーと思っていた作品。
読んだ方のレビューを読んでますます期待が高まっていたんですが、期待を超える素晴らしい作品でした。

「兄は元彼」というちょっと意味深なタイトル。
最初兄弟モノか?と思ってましたが違いましたね。
途中回想シーンもありますが、ほぼ弟目線で語られる歳の離れた兄とその元カレのお話。
幼い弟を養育するために恋人との別れを選んだ学。突然の別れから8年経っても想いを引きずっている穂高。
弟・遊のとった行動によって再会するふたり。時を経てもなおお互いへの想いは残ったままで・・・そんな恋する兄の姿を今まで見たことのない遊。
この3人が3人ともほんと魅力的で。遊の幼馴染(のち彼女)梅子もいいキャラです。
なんていうのかな・・・言葉にするのが難しいですが何度も読みたくなる作品です。デビューコミックスとのことですが、物語としての完成度が非常に高いと思う。
単巻の作品て、面白くてもちょっと最後足早だったり少し物足りなかったりがあるんですが、1冊に非常によく纏まっているというか、読後の満足感が高い作品でした。すぐ3回は読み返しました。
またBL描いてくださることを願ってます!

0

最高のデビューコミックス

セリフバレしてます。ご注意ください。
ラブの中に混ざるシリアスとコメディのバランスが良い上に絵も上手い!デビューコミックスから時間経ってますが、漫画は描かれてらっしゃるようなので、また先生の作品を単行本で読める事を願うばかり。

◾︎国重遊(弟,主役)
◾︎国重学(兄)×来島穂高(兄の元彼)

私が見たい兄弟モノはこういうのです!!!兄弟モノって書くと語弊を生じるかもしれない。兄弟の間に恋愛的なラブは一切ないです。弟目線で描かれる兄の恋愛と、弟は弟で女の子と恋愛してます。男女の恋愛が一切存在しないBL漫画より、男女の恋愛が存在して男性同士の恋愛も存在するBL漫画に尊さを感じる。

グッときたセリフはこれでした。
「心はこういうヤツに奪われると…無傷じゃ絶対返ってこない」
グッッときた〜あ〜来島にも学にも大恋愛だったんだな…で、来島は彼氏がいるけど学にはいないのもグッッッッ。来島だって別にその間、学のこと忘れてたわけではないんだけど、そういうの大好き。今は来島にも相手空席でほんと良かった!別の血を見る可能性あるよ!

1

寒い部屋でも心温まった

すごく良かった。映画観たみたいな気持ち。
登場人物がもれなく魅力的で、一人一人に感情移入してしまいました。
いい人とかいい奴じゃなく魅力にあふれてるのにどこかにいそうなリアリティを感じさせるキャラ設定に引き込まれてしまった。

学と穂高はお互いに本当に特別なただ一人の人だったのに、学の弟の子育ての為に心を残したまませつなすぎる別れのシーンにはもらい泣きしそうでした。
学の弟を育てるには全力でやらなきゃできないという覚悟もわかるし、穂高もわかるからこそ縋れない。

学と遊の兄弟愛というか親子愛の様なお互いの幸せを願う関係がすごく良かった。
遊がノンケなのもリアルな感じで梅子ちゃんと仲良くて良かったな。

0

独特のタッチがクセになりそう

ガサッとした線なのに綺麗で穂高の長髪の束感がなんともいえない…。
お話としては中学生の弟・遊が、親代わりに育ててくれた兄・学の
元彼で現在写真家・穂高と再会する、といった内容で
とびっきり斬新とかではないのですが(すみません)
なんだか惹き込まれる!!
学の、それまではわりとぐーたらだったのに弟を育て上げると決意した潔さ、
それによって悲しい別れとなりながらもずっと想い続けた穂高、
そんな二人をどうにか復縁させたい遊、といったキャラの確立した雰囲気が
絵柄でとても引き立ってるんですよ。
兄弟愛も美しかったですし。
穂高は別れた後荒れた時期もあったようですが
荒れずにいられるかってなもんだったので学は責められないなぁ。
8年って長いようで過ぎればあっという間ですけども
誰かを想うにはやっぱり長い気がします。
それだけ“彼”でなければ意味がないということなんでしょうね。
あーなんか好きだなー……。

2

突然の子育て解散!

ずいぶん長い間温め、今やっと読みました。
結論から言いますと、非常に面白かったです。

『兄は元彼』というタイトルからして、弟妹視点のお話なんだろうなーと思っておりましたが、弟視点のお話でした。
表紙の長髪の男性が、兄のお相手・穂高です。

兄・学と穂高は大学時代に恋人同士でしたが、学の親が亡くなったことで弟・遊を育てるために学は全てを捨てます。
学は穂高と別れて遊のために働き続け、遊が中学生の時に穂高と再会します。
お互いに未練タラタラな2人を再び結びつけようと尽力する遊。
全てを遊を育てるために捨ててきた兄への罪悪感だったかもしれないし、大好きな兄への恩返しだったかもしれませんが、まだ中学生の遊はとても大人な対応をしたと思います。
そして、やっと兄としてではなく1人の男として穂高に向き合い、また友達から始める2人。
友達同士ではしないことを色々やってますけど…

最後には遊は大学生になり家を出て行くのですが、その頃には穂高の方がすっかり遊に過保護になっており、離れたくなくて泣いているところが本当に可愛くてほっこりしました。

別れてから8年も往信不通で、それでも大好きで忘れられない人。
穂高のトラウマであり元彼であり、運命の人…という表現がとても心に残りました。
穂高にとっても学は運命の相手なのでしょう。
ずっと2人で幸せに歳を重ねていってほしい…そう思える2人でした。

1

すごくいい

いやこれ、新書館さんグッジョブです。いい作家さん見つけてきましたねー、という感じです。

せつ泣ける、でも暖かい、そんな作品。
タイトルが結構どきどきしますね。兄のところにくる写真展のはがきを拝借して、友人の女の子と出かけていったら、写真家が超美人だった。その美人な国重は、何か兄と因縁があるようで。。

きれいな写真家を好きになってしまう弟の話かと思ったら、なんと弟は語り部なんですね。身寄りの亡くなった弟を育てるために、国重と別れ、仕事を始めた兄。
兄に振られた後、ステディを作らずに遊んでいた国重だが、今も兄は特別のようで。。
二人の思いに気づいた弟が、二人を引き合わせる。

兄が別れを告げて号泣するシーンが何とも切ないです。

その後、家族同様になる国重が、弟をべたかわいがっているのも微笑ましいし、しゅっとした好青年に成長してモデルになった弟が家を出るシーン、好きだった幼なじみ(女の子)とつきあうことになる展開も素敵。

ぜひ漫画を世に出し続けて欲しいです。

2

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