キャスター&マイルド

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キャスター&マイルド
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神5
  • 萌×210
  • 萌13
  • 中立2
  • しゅみじゃない1

--

レビュー数
8
得点
106
評価数
31
平均
3.5 / 5
神率
16.1%
著者
金魚鉢でめ 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

媒体
漫画(コミック)
出版社
竹書房
レーベル
バンブーコミックス Qpaコレクション
発売日
価格
¥660(税抜)  
ISBN
9784801959965

あらすじ

深酔いして目が覚めた朝、慧の目の前には知らない天井と
甲斐甲斐しく世話を焼いてくる知らない男、朝日がいた。

慧の親友・里緒のサークル仲間だという朝日は、
以前から慧のことが気になっていたようで、ストレートに想いをぶつけてくる。
自分とはまったくタイプの違う朝日にぐいぐいこられて戸惑いつつも
同棲していた相手に追い出されて行くところがない慧は朝日の世話になることになり――。

「俺は いてくれたら嬉しい 慧のこと好きになっちゃったから」

繊細な恋心をノスタルジックなタッチで描く金魚鉢でめ
はじめてのQpacollection

表題作キャスター&マイルド

大学生
大学生

同時収録作品おとなとこども

高校生
司書

同時収録作品泣き虫けむし、雨、紫陽花

高校生
高校生

その他の収録作品

  • 〔描き下ろし〕キャスター&マイルド after...
  • あとがき

レビュー投稿数8

ほのぼのセンチメンタル

前2作品ともとても良かったので今回も作家買いしました。
全体的にちょっとせつないほのぼのテイストで、萌2と迷いましたが読後感がとても良かったのでオマケの神にしました。

表題作の他に2作品入ってますが、結構シリアスな展開になりつつも、どちらも天使のようなショタのおかげか表題作よりさらにほのぼのしてます。
一歩間違えばもっとシリアスで暗い切ない系になっていたと思うのですが、各話一人はムードメーカー的な明るいキャラがいるおかげで全体的にマイルドな作品になっていたと思います。

エロ度について、あくまで描き下ろしを除いたメインカップルについてで、メインカップルも描き下ろしでは行く所まで行きます。

絵柄は私好みでしたが、少女漫画チックなホワホワ系が好きな方はちょっとガチャガチャしていて目に痛く感じてしまうかもしれません。

以下ネタバレ含む各話感想です。


●キャスター&マイルド 1~3話・描き下ろし

登場人物みんなゲイですか、むりやり総ホモ感はなく、全体的な流れも含めとても自然でした。
話自体は、元カレに結婚するからと振られ傷心中の受けが受けにぞっこんのワンコ攻めに絆される、と似たようなのが既に沢山描かれており真新しさは無かったのですが、とてもゆっくり丁寧に自然な流れで、受けが元カレを吹っ切きていく様子とそれを見守る攻めが描かれていて感情移入しやすくとても楽しめました。
描き下ろしでデレデレになった受けが見れたのも良かったです。

●キャスター&マイルド 3.5話

受けの親友里緒くん視点から見たメインCPが、里緒くん(受け)と悟(攻め)の関係を交えて描かれていました。里緒くんのキャラがすごくいい感じに掘り下げられていて、こっちもとても楽しめました。里緒くんの慧に対する気持ちにすごく萌えました。
またメインCPもですが、こちらも攻めが里緒くんを絶対幸せにしてくれそうなとても良くできた男で良かったです。
あと悟×里緒のエロも有りですが、もう少しこの二人のイチャイチャ見たいな、と思っていたら電子版のオマケでちょっと出てきたので嬉しかったです。

●おとなとこども

童貞高校生×真面目そうだけどそれなりに経験あって夜はエロそうな年上司書さんです。
エロは気持ちが通じ合う前にちょこっとBまでという感じで、お話はこれから関係が発展する所で終ります。真面目そうだけど実はエロい黒髪メガネスーツを今後童貞くんがどう乗りこなして行くのかとても楽しみで萌えます。
また、攻めの弟とあきらかに弟に恋しちゃってるいじめっ子の小学生CPもとても可愛かったです。いじめっ子君はいずれ成長した弟に攻められて欲しいです。

●泣き虫けむし、雨、紫陽花

この本の中でこれが一番好きかもです。すごくキュンキュンしました。
また、ショタがすごく天使でした。私はショタに弱いのかもしれません。
渉くん(ショタ)の手が届かなかった所や最後ちょっと切なかったけど、渉くんがカラっとしてたからかとても綺麗にまとまっていて読後感も良かったです。



4

煙草嫌いだけど、作中の煙草に惹かれてしまいます

表題作関連と他に読み切り短編が2つ収録されてます。

表題作【キャスター&マイルド 全3話】
目覚めたら知らない男(友達の友達)の部屋にいた慧。同棲していた彼氏(高校時代の先生)に部屋を追い出され行先もない慧に対し、快くここにいなよと言ってくれる朝日。

慧からほのかに煙草の香りがするので慧は喫煙者だと勘違いしていた朝日が、喫煙所で慧が来るのをいつも待っていたというエピソードが好き。
真相は、慧は非喫煙者で同棲してた先生の煙草の匂いがついてしまっていた…というだけなんだけど、少しでも慧と知り合うきっかけが欲しくて偶然嗅いだ香りを手掛かりに…という朝日の必死さが伝わってくる。

匂いが自然と染み付くほど一緒にいた先生と慧だったけど、実はお互いが全く違う方向を向いていた…と別れた後に判る慧。先生は結婚を決めていて、慧と一緒に暮らしていた時もずっとそんな事を考えていた…と白状します。
酷い先生だけど、なんか寂しいもの同士が傷を舐め合うような関係で、その寂しさを埋めてくれる存在がたまたま近くにいた先生だった…みたいな、先生もそれに乗っかってしまった…みたいな感じというのかなぁ。遅かれ早かれ破綻する運命だったに違いない先生との恋。だけど体に染み付いた残り香のようになかなか消えず燻り続ける気持ちが手に取るように解ります。

そんな慧の側に居続ける朝日が本当にいい奴でした。片思いしてた相手・慧と一緒にいながらも手を出してこず、傷心の慧を朗らかに支えてあげるいい男。
慧の心が別れた恋人への未練でいっぱいなのも気づいているけど、いつも笑顔で迎えてくれる上に、「多分お前じゃなくてもいい、この寂しさをお前で埋めようとしているだけなんだ…」と白状する慧に対して、「それでもいいんだ、誰でもいいなら俺を選んで。少しずつ好きになってくれればいい」と言うんです。

そして描き下ろしが良かった。
本編とはちょっと様子が異なり、慧は流されているだけなんじゃ?とちょっと弱気になってしまったり、先生への嫉妬にちょっと揺れている朝日。
そんな朝日の様子を見て、慧が「誰でもいい訳でもない 朝日がいいんだよ。」と言ってあげるんです。本編だけでは朝日の一方通行ラブっぽかったのが、描き下ろしでちゃんと相互ラブになってて萌えました。
作家さんもあとがきで「これからバカップルまっしぐら」とあって、良きかな。

スピンオフの3.5話は、本編で慧が先生に振られた後に真っ先に泣きつきに行った親友・里緒視点から描かれた慧と朝日のお話。
里緒が慧に抱く気持ちは恋愛に転びそうで転ばないけれど、その他大勢ではない特別感があって萌えます。

【泣き虫けむし、雨、紫陽花】
小学生視点のお話。雨の中、びしょ濡れで泣くDKミズキをほおっておけず声をかけた小学生のわたる。
先輩への叶わぬ恋心をいだくミズキの切なる気持ちを聞き、ときどき公園のベンチでお喋りをするようになる二人。
泣き虫なミズキを見て、もしぼくがあと10年くらい早くうまれてたら、そうしたらぼくがミズキくんのこと守ってあげられるのに…と思うわたるが男前でキュン。彼は将来、超素敵な攻め様になるに違いない。

エロ×ロマンス=エロスをキャッチコピーにしているQpaから出てるとは思えないくらいエロ度が低い作品ばかりですが、安直なエロ描写でお茶を濁さず、金魚鉢さん独特のほっこりした持ち味が損なわれていないので、そこがとても良かったなぁって思います。

3

においの記憶は絶大です

ひとの記憶って嗅覚と密接に結びついていると何かで読んだことがあります。
たしかに昔付き合っていたひとと同じ香水をつけたひととすれ違うと一瞬で思い出が蘇ったりしますよね。味覚や聴覚、視覚ではそこまで瞬時に鮮明には思い出したことないなあ。

表題作+短編が2つ収録されています。

【キャスター&マイルド】
同棲していた高校時代の先生にフラれて、友人の里緒の家に泊まっていた慧。里緒の呼んだ友人と3人で飲んだ次の日、目覚めた慧が目にしたのは…。
里緒のサークル仲間で慧に片思いしていた朝日と慧の話です。ハーフの慧は高校時代、クラスに溶け込めない上に、家ではホームシックの母親が鬱状態で、安らぎを求めた先が先生だったという完全依存状態なので、なかなか朝日の方に向いてくれないのですが、朝日の心の強さがすごい。ずるい先生とは大違いです。
少しずつ一緒にいることで慧の気持ちが軽くなって、髪を切ったときも朝日の反応をまず思い浮かべたりして。末永くおしあわせでいてほしいCPでした。
最後に里緒の話がついてますが、里緒はいつも慧を最優先にするし、自分が慧のことを好きなんじゃないかと思っているんですよね。だけど朝日の想いを知って、そうじゃなかったなあと悟るのです。とは言え好きだとしても、ネコ同士だから付き合っても大変そうだもんなあと思ってしまいました。
里緒にも自分のしあわせを優先してほしいものです。

【おとなとこども】
あまり好きではないタイプの話でした。
年の離れた弟を図書館に迎えにいくのが日課のハルキ。ハルキの目当ては司書のユウイチに会うこと。その日人気のない書架でユウイチが男といかがわしいことをしているのを見てしまって…。
あとがきで相手の男はユウイチの元カレ(ヒモ)とありました。
だめな男に引っかかる憧れの人を見てしまうという設定が苦手でしてどうも…。

【泣き虫けむし、雨、紫陽花】
この話、可愛かったです。
ある雨の日兄に傘を届けにいく途中の公園で泣いている男子高校生・ミズキに出会ったわたる。それからというものわたるはそこでミズキの好きな先輩の話を聞くようになったのだが…。
清潔できれいなミズキとがさつでいい加減な兄を比べたり、自分がもっと大人だったらミズキを泣き止ませることができるのかなと考えるわたるが可愛いです。
最後は「先輩ってそのひとだったのね!」とある程度予想した通りの展開ですが、ラストのわたるのモノローグがいいんですよー。おすすめです。

2

ありがちだけれど、好きなセリフ。

タイトルと、表紙の雰囲気に惹かれました。
がっつりシリアスなのかと思っていましたが、全然そんなことはありませんでした。
心臓を掴むようなシリアスが苦手な僕でも、安心して読むことができました。

朝日くんの「俺じゃなくても、誰でもいいなら 他の誰かじゃなく 俺を選んで これから少しずつ、俺じゃなきゃダメな 理由を作ってよ」
というセリフが印象的でした。
確かに、BLにありがちな台詞ではあるけれど、やっぱり良いなぁ……と思いました。

慧くんの長い髪の毛がとても綺麗だと思っていたので、作中でバッサリと切ってしまうシーンが少々残念に感じました。
しかし、髪を切ったことにより、格段と増した慧くんの色気。
なんだか複雑な気持ちです……笑

1

あっさりだけど結構好き

お初の作者さんだけど、何故だか絵柄に既視感あるなぁ〜。何故だろう。
そんな事はさておき、表題作は終わった恋の次に出現した新しい恋を描いた物語でした。
割とありがちな設定なんだけど、嫌いじゃないぞ?
むしろ好き。
ほろ苦い失恋を超えて、新しい恋にすぐにはスイッチできないけど、一緒に暮らしていくうちに一途攻めに絆される展開割と好きでした。
嗅覚の記憶っていつまでも残ってて、その人、その時代を鮮明に思いださせるんですよね…。

他にも短編が収録されているんだけど、そちらも良かった。
表題作の彗の友人の話もなかなか良かったです。
必ずしも恋に結びつかないゲイ友のリアルといった感じがして。
悟みたいな優先順位2番目でもOKなんていう攻めが本当にいるのかは別としてですが。

「泣き虫けむし、雨、紫陽花」も途中で展開読めちゃったんですが、ショタが可愛かったので許すw
ほのぼのエンドっぽくなってますが、渉にとっては思い出したらすこーしほろ苦な初恋になるんじゃないかな、なんて思ってね。

1

表紙のふたりはポップな色のイメージ(私には)

表紙は落ち着いて見える気もしますが、中は若くてもう少し可愛い感じかなと思います。130ページ弱(描き下ろし含む)の表題作、ほかに30ページ前後の短編が2つ。

なんだか言葉では言い表せないような、そんな関係が描かれる作品が好きです。この本にもありました。表題作には、第三者の視点で語られていくお話も含まれ、それがまさにそんな感じ。ふたりを引き合わせた慧の友人・里緒の心の中がよく見える「3.5話」という回。慧に対する自分の気持ち…問いかけから始まって、納得に近いところまでが描かれたこの話が好きでした。それに、扉絵の、里緒の表情がいいな。大きく伸ばして額に入れてみたいです。

表紙のふたりに関してはー。なんとなく、このお話はキス止まりがよかったな…と感じる、私にとってはそんな主人公たちでした。まぁ、すでにふたりは酔って寝てしまっている夜があるところから始まるわけなんですけどね。それと、朝日のキャラが読み進めてもなかなか入ってこなくて、休みの日に何してる人なのか想像できないまま終わってしまったようなところがあり、ちょっと寂しかったかな。彼がタバコを吸っているのも自分はラストまでしっくりこず、タバコの使われ方がポイントの一つかとは思うんですが、この場合はそれが逆に気になってしまいました。

ところでラストに収録されている『泣き虫けむし、雨、紫陽花』。
「全然BLっぽくないですね…」と作者があとがきにて語られていた作品。私はこの作品がダントツ好みでした。そこには「わたしっぽい気もしました‥笑」ともあったのですが、そうそう!作者っぽいというのが、私にも感覚的にわかる、伝わってくるんですよね。作者の作品に登場する子供は、一見ふわっとしてるのに芯が強そうで心に残ります。この子が成長して大人年齢になった頃、もう一回どこかに登場してほしいな。そんなふうに思わせるキャラを見つけると、今回のように「よしっ!」となるんです。

そろそろ紫陽花の季節ですね。
次回作も、とても楽しみです!


装丁:ハセプロ

3

惚れた弱み

いくつかの作品が収録されています。
表題作のキャスター&マイルドですが、深酔いして目を覚ますと知らない男の家で裸で寝ている慧。
慧の親友の友達の朝日の家に連れ帰られていて。慧はまったく記憶がないけどどうやら同棲相手に追い出されて帰る家がないということで、朝日の家にくることになったみたいで。
朝日は前から慧のこと好きで、だからこれからも帰る家もないんだしここにいてと言われてしぶしぶ朝日の家でお世話になることに。

2人の共通の友人里緒が、朝日が前から慧のこと好きって知ってて間を取り持ってあげてたみたいで。
慧は先生と昔同棲していて好きだったけど振られたもののまだ引きずってる状態だから、朝日が好き好き言ってもなかなか答えてはくれないのが切ないのですが、朝日がずっと明るいので救われます。
朝日が吸ってる煙草が先生の煙草と銘柄が一緒なようで。先生の姿と朝日が少し重なって見えるようで。
なかなか自分のこと見てくれない慧だけど、朝日はずっとかわらずいて。
そんな中別れた先生から電話がかかってきて、行くなと止める朝日の制止をふりきって先生に会いに行く慧だけど、結婚しようと思ってると告げられて。
知ってたけど辛い慧のところに駆けつけた朝日がいて。どこまで慧のこと好きなんだと思えるかわいい朝日でした。
多分惚れた方の弱みだと思うけどそれでもどんな慧でも受け入れる朝日がたくましくもかっこいいです。
エロは少な目でしたが最後は慧が朝日を選んで良かったです。

0

優しい世界

◆キャスター&マイルド(表題作)
 攻めの朝日の底抜けの明るさに救われる作日でした。こんな風に踏み込んでもいいライン、踏み込んではいけないラインについて無意識にベストな判断が下せる人、羨ましいです。慧が先生と拗れていたことを考えると、そっと見守り過ぎても何も進まなかっただろうし、会うのは邪魔しないけれど、傷付いて帰ってきたら文句も言わず受け入れる、そうして慧の行動を否定しないところが良かったです。それでいて自分の売り込みも要所要所で仕掛けるので、ただの良い人では終わらない。短編ながら印象に残る攻めでした。

◆泣き虫けむし、雨、紫陽花
 一番お気に入りの作品。この作品の配分が多かったら萌2にしていたかも。展開は途中で予想がついてしまうのだけど、その分結末へのワクワク感がありました。片想いの悩みを子供に打ち明けていたら、実はそれが意中の相手の弟だった。恥ずかしいけれどちょっと運命を感じますね。弟目線だったので、肝心の2人が普段どんなやりとりをしているのか覗いてみたかったです。

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