新鋭ymzが描く、男友達3人の恋×友情×人生!

ハッピーバースデー

happy birthday

ハッピーバースデー
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神68
  • 萌×231
  • 萌11
  • 中立6
  • しゅみじゃない7

--

レビュー数
15
得点
503
評価数
123
平均
4.2 / 5
神率
55.3%
著者
ymz 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

媒体
漫画(コミック)
出版社
プランタン出版
レーベル
発売日
価格
¥750(税抜)  
ISBN
9784829685914

あらすじ

会社員の朔人。バーの店長・恒助。ショップ店員の悠太郎。3人は大学で出会い社会人になった今も付き合いがある気の置けない友人達。セクシャリティも仕事も性格も違う3人が、それぞれの恋に友情に人生に迷い、それでも自分を信じて今日も前へ進む。新鋭・ymzが描くボーイズライフ!

表題作ハッピーバースデー

会社員・先輩
会社員・後輩

同時収録作品ハッピーバースデー

18歳・高校生
バー店長

その他の収録作品

  • 描き下ろし

レビュー投稿数15

伝える勇気よ、ハッピーバースデー

男の子が3人並んでいる表紙を見るとどうしても3Pものだと思いがちな穢れた心をざぶざぶと洗ってくれるような漫画でした。
会社員の朔人、バーの店長恒助、ショップ店員の悠太郎。
3人のまわりからやってくる出会いから始まる摩擦が色々な愛や言葉を紡ぎます。
大人の対応や優しさは時には役立たず。思いやりを押し付ける前にお酒でも飲みながらゆっくり話して、時には怒り、時には泣きわめきながらみっともなくてもお互いを知っていこうとしていくことが大事だとこの本から教えていただきました。
ymz先生の作品からはいつも優しさと寂しさと処世術をいただいているような気がします。
「先は長い、色々なことが起こる。今がすべてじゃない。ただその先を信じきれるかどうかだ」
劇中のこの言葉にはっと目を覚まされました。伝える勇気をなかなか持てない方には特に読んで欲しいですし、それに限らずとにかくたくさんの人に読んでいただきたい、大人になりすぎた人への心の糧にしてほしい漫画だと感じました。ymz先生、素敵な本をありがとうございます!

12

恋と友情

さすがです
ymzさんのお話にはsex描写がほとんどない、そしてこのお話にはキスシーンも無い!(モブとの回想シーンはあります)のに正にボーイズラブなんですよね
今回は所々で読んでる私が照れちゃって笑ってしまいました
朔人の職場の先輩女子なキモチ

そして気がつけば、お前もか という
大好きです

5

出会いの中で人は生きている ※ネタバレ含みます

すみません、感想文です!
ymzさんの本は初めて読みました。
表紙買いしたのですが、とても爽やかなお話でした!
視点がころころ変わるので、多少誰視点が分かりにくいところがありますが、
読んで良かったです!
私はですが、読んでいる途中、いろんな場面で、その気持ち分かる! と共感の嵐でした!

お話は、恒助、朔人、悠太郎の仲のいい3人組を中心にして展開されていきます。
3人の中で、誰かと誰かがくっつくこともなく、
3人とも男性と結ばれる、という展開がないことが
まず、すごいなと思いました!
悠太郎が、作中ずっと彼女がいることがすごいなと思いました。(最後、フラれていますが……)

お話のメインはこの3人の友情だと私は思いました。
作中で恒助と悠太郎が喧嘩してしまいます。
それに対して、朔人が悩んだり、恒助のことが好きな基輝くん(美大の予備校生で高校生)が責任感じたり、
朔人のことが好きな士朗さん(朔人の会社の先輩)が諭したりしながら関わっていきます。
高校生にとっては、大人だけど、社会にでれば先輩もいる。
子どもではないけれど、大人と言いわれれば、
首をかしげるような微妙な年齢の立場に恒助たち3人を設定したところが絶妙だなと思いました。

「これから先を信じられるかどうか」ということが作中、いろんな場面で問われてきます。
悠太郎は、高校に馴染めず、大学に行ったところで何が変わるのだろうと思っていました。
恒助と朔人に大学で出会えたことでこれから先を信じられるようになります。
大学って、そういう場所だよね! と、とても共感しました。
そして、悠太郎が生きやすくなったことがとても良かったなと思います。
それから、社会人になっても関係が続いていて、でもお互いに思うことはあって、
喧嘩して、でも、朔人や基輝くんや士朗さんも巻き込んで関わって、悩んで
仲直りをして、また一緒につるむことができる。
それがまたいいなと思いました。
全ての出来事は、彼らが彼らじゃなかったら起きなかったことで、
たくさんの人々が生きている中で、彼らが出会えたことに感謝しかありません。

読み終わった後、視界が開けた感じがしました。
そして、大学時代の友達と飲みに行きたくなりました!
興味を持ったら、ぜひ! みなさん読んでみてください!
忘れてたことを思い出させてくれる、そんなお話でした!
すべての出会いに感謝!

長文、乱文失礼しました。
ここまで読んでくださって、ありがとうございました!

5

心の中に何かを静かに置いていってくれるような作品

1冊まるまる表紙の3人が主軸の本です。
ページ数も多く、読み終えた時はとても満足感があります。
ymz先生の作品に出てくるキャラクターは展開を急ぎません。私たちと同じようにゆっくり生活を送っています。早くすぎて欲しい時もこのままでいたいと思う時も、時間の流れが一定なように感じます。その時間の進む速度が私達のリアルな時間と似ている為、しっくりきます。漫画は起承転結構成で展開ありきな所がある中、そこにあえてリアルな空気をいれるという挑戦をしています。
だからこそのこの分量が必要となり、この満足感に繋がったのだと思いました。
素晴らしいです。

読み終えた後にタイトルの意味を考え、再度グッときてしまいました。素敵な作品に出会えました。

5

同級生だからこそ良い!

ああ~読んで良かった…
ymz先生の作品は、読んで後悔したことがない、と思います。

大学の同級生3人の話、くらいの認識で読み始めました。それぞれの立場で、すきと云う気持ちや相手とのやり取りを展開していきます。
ymz先生の作画は、正確な明確な感じではないんですよね。細目の線を重ねたり、交差させたり。
ですが、一コマ一コマから目が逸らせない。
登場人物の目力があって大好きです。

①朔人とその上司の士朗
あ~この2人はきっと、くっつくなぁと良い余韻。優しくて、思慮深くて、臆病な士朗。
士朗が畏れるのは、もともとノンケな朔人を自分の「好き」の世界に引き込むことがフェアじゃないと考えていて。
だけど、朔人が惚れちゃったのはゲイとか、取っ払っちゃった士朗そのもの。
続きが気になる…

②バーの店長恒助と美大受験の高校生の基輝
とにかく基輝が真っ直ぐ。強いなぁ~眩しいなぁ~
恒助は、とある経験から年上好き。だから年下の基輝は恋愛対象外。
なんですが、諦めない基輝に絆されていくんですね。なかなか手強い恒助が陥ちるのは、基輝が大学合格後かなぁ?

③悠太郎と…?
悠太郎はノンケ。彼女持ちのスタンスです。過去に、恒助と引っ掛かる出来事があって。ぎくしゃくする経過も有ります。
2人が仲違いすることに、悩み、奔走する朔人と基輝が可愛い。
もしかして、高校時代の養護教諭と何か有るのかな。悠太郎の全く自覚ない話ですけどね。

朔人と恒助と悠太郎の友情が羨ましくなる。学生時代を乗り越えて、付き合い続ける関係が良いのです。3人には色恋なし。だからこそ、輝くんですね。

何でもない日におめでとう、と言いたくなる素敵な話です。押し付けない優しさを、ぜひお読みいただくと伝わるんじゃないかなあと思います。

2

友達、人間模様、それから恋をすこし

最高。主体は仲良し三人組で、三人を中心にしてそれぞれの恋愛を描く形。三人の間に元カレとか秘めた思いとかがない、本当の友人関係なのも良い。すごく好き。友達関係大好き!!思い返すと恋愛描写というか、エロ的な描写は皆無なのだけどすごく満足。気持ちがとても丁寧に描かれていて、気が乗らなかったのが徐々に気持ちが解けてくとことか、人物と読み手が同じ速度でほどけていくのが気持ち良い。多分初めて読んだ作家さんなのでいろいろ見てみたいです。よかったー。

1

この出会いに、人生に、祝福を


ymzさん、三冊目の本です。
会社員の朔人(さくと)、バーの店長の恒助(こうすけ)、ショップ店員の悠太郎(ゆうたろう)。性格も歩んできた人生も違う三人がそれぞれの恋や友情を絡ませながら、
人との「出会い」、
自分らしい「生き方」、
そして見えない未来を「信じる」ことについて、優しく染み入るようなタッチで描かれています。

大学時代からの友人である三人組、朔人、恒助、悠太郎。
学校を卒業してからも時間が合えば食事をしたり、恒助の店へ飲みに行ったり。たまに喧嘩もするけれど、それでもまた三人揃って笑い合う。
幸せの水準が低い朔人にとってはこの穏やかな日々で充分に満たされていた。
気のおけない友人がいて、職場でも優しく仲の良い上司に恵まれて、彼らと過ごす以上の価値を恋愛に見出せずにいます。
朔人の上司である士朗(しろう)は職場には伏せていますが本当は同性愛者であり、内心朔人に気があるのですが、朔人を気にする"ゲイ"である自分と、仲の良い"上司"である自分をはっきり区別して接してきました。それは彼の処世術であり、自分の気持ちを押し通すことで相手が傷付くこと、傷ついた相手を自分は支えられないだろうという恐れから来るもので、士朗は朔人にとっていい上司であることを頑なに選び続けます。
朔人のことを最初から「思い出になる予定の人」として見てきた士朗の視点にはぐっとくるものがありました。

そんな士朗と恒助、実は以前よりゲイの仲間として交流のある友人同士です。恒助は朔人と悠太郎には己が同性愛者であることを明かしていますが、彼にはまだ一人で隠し抱えている部分がありました。
立ち回りが非常に上手く、多くの人に好かれている恒助ですが恋人だとか浮いた話は一つもない。
そんな恒助に熱烈な恋情を寄せる高校生、基輝(もとき)が現れます。気持ちには応えられないと何度も断る恒助と、どうしても諦めきれないという基輝。
悠太郎は基輝に恒助が気持ちに応えない理由を教えます。それは悠太郎が偶然知ってしまった恒助の脆い部分。誰にも明かさないつもりでいたそこに無闇に触れられ、恒助と悠太郎は仲違いという状況に。

かつて、己の「 正しさ」を信じられなくなっていた悠太郎は、朔人、恒助との出会いによってありのままの自分でいられることのやさしさや、己を信じて胸を張って生きていけることの大切さを身を持って知りました。
『この世に正しさなんてものはない。あるのは自分がなにを「良し」とするか』
教師に教えられたその言葉は、悠太郎の生き方(信念)そのものでもあり、だからこそ、過去に抱いた傷を引きずったまま自分を見失っている恒助の溢したあの笑みに、大切な友人のその有り様に、悠太郎は苛立ち、また、その隔たりに淋しさを感じてしまったのかもしれません。

朔人はそんな二人の間にあった揉め事に気付けずにいたことや、こうして大切な人の気持ちを実は日々見落としているのだという事実にどうしようもない淋しさを覚えます。
人との繋がりは複雑です。踏み込んでほしくないと思うこと。受け入れたいと願うこと。言葉にできない様々なことが日々、心のなかを通りすぎて行く。

落ち込む朔人の様子に士朗や基輝たちもそれぞれが目の前の気持ちと向き合い、それに背中を押され恒助と悠太郎も仲直りします。

朔人と士朗も仲の良い上司と部下のままでは終わらないようです。個人的にはこの二人に萌えました。
基輝は純情で眩しいですね。彼は物語のキーパーソンなのかもしれません。
そして悠太郎の前にも意外なあの人が現れます。


今回、面白いと思ったのはひとつの出来事が波紋のように影響し合い、幾人にも広がっていく様です。それがよくわかる構成でした。ymzさんの世界観を失わず、人の心の機微を柔らかく日常に取り込んで、分かりやすく描かれているように感じました。

そして悠太郎や基輝のように自分の信念をしっかりと持ち、自身の本当の正しさをもって他者と接し、歩んでいこうとする者。
恒助や士朗のような過去に囚われたまま現在の自分を見失ったり、己の弱さを憂うあまりに自分や他人信じることが難しくなってしまう者。
朔人のように柔軟であり、変わらない自己を持っている者と、グラデーションのように多様で深い人物像が見られ、読んでいて楽しかったです。

長い日常の中で、人は他者と出会い、影響し合うことで生まれてくるものがある。
それは自分の生き方であったり、何かを信じる力であったり、他者を想う優しさでもある。

彼らの中で生まれたそれらを祝って、どうかこれからも末永く大切に。

思わずタイトルの言葉を呟きたくなるような、素敵な一冊でした。

8

ボーイズライフでした

大学で友達になった3人の、「それぞれ」の「恋」と「友情」と「人生」のお話。
主な舞台は、3人組の一人の槇 恒助が店長をしているバー。
この店に3人組の残りの二人、朔人と悠太郎がやってきては、恋や人生の愚痴をこぼし合う。
この店を接点にして、美大予備校に通う高校生・基樹、朔人の会社の上司・史朗などが絡んでお話は進んでいくのですが、「恋」と「友情」と「人生」のお話がしっかり描かれているところがよかった。
ボーイズ「ラブ」で、「エロ」な要素はほぼありませんが、読後の満足感は高いです。
これ、このまま1クールの深夜枠TVドラマで見てみたいな。
そして、悠太郎と先生の続編も希望。

3

学生時代にタイムスリップした気分

大学時代からの親友3人の話です。

会社員の朔人は正義感とお節介が激しい感じはあるもののふつうの子。
ショップ店員の悠太郎は白黒ハッキリ、言いたいことをずばずば言うタイプ。そのせいで高校時代に悲しい経験をしています。
バーの店長の恒助は物静かで聞き上手な印象。うまく距離が測れない父子家庭だったため、心に傷があります。
朔人と悠太郎はノンケ、恒助はゲイですが、そこを気にすることなく付き合える気の置けない関係。

物語は悠太郎が彼女に送る誕生日プレゼントに悩んでいるシーンから始まります。
そこに朔人の会社の先輩、恒助が道で助けた高校生が絡んで、3人の関係が少しずつ変わっていくのですが…。

この作品を読むのは2回目です。
1回目のときにとても気に入ったので書棚整理中にまた読んでみたのですが、あれ?こんな感じだったかなという違和感。
1回目で感じたのは、3人の友情の素晴らしさや高校生が真っ直ぐでかわいいなとか、先輩も素直になればいいのに、という感じでした。
今回読んだら、朔人の世話焼きおばちゃんみたいなところが鼻についたり、悠太郎の人の人生にまで白黒つけたがるところが鬱陶しかったり、ビルの上から大声でゲイ宣言する高校生がめんどくさく見えてしまったり、前回は好みのタイプの絵の雰囲気に飲まれて目を瞑っていたところが浮き彫りに…。
逆に先輩のところは重く受け止められたと言うか、自分の人生は自分で責任取れるけど好きな人の人生まで責任取れるかと言われたら、「真っ当」とは言いにくい関係になってしまうだけに重いだろうなと共感できました。
好きな相手に気持ちを告げずに終わるのがふつう、朔人も思い出になるはずの人だった。とか、好きになって終わり、その先はないという先輩の思いが切なくて。わたしがBLを読む理由の1番目がこういう切なさを味わうことなので、胸にがすん!と来ました。

3人に関しては学生時代のノリです。昔からの友人って、知り合ったときのままのテンションなんですよね。だから朔人が世話焼きするのもその頃の感覚、悠太郎が恒助に踏み込むのも同じ。
大人になればなるほど、ひとの事情に首を突っ込むなんて面倒なことは御免被りたい。時間も労力も気力も自分のためだけに使いたい。それでも自分がどうにかしてあげたい、助けになりたい、分かってあげたいと思う。心の傷も自分たちには隠さないで、一緒に治していこうと思える。そういうしっかりとした絆があるんですよね、この3人には。

最後は士郎(朔人の先輩)の誕生日プレゼントの相談のシーンで終わります。
冒頭と対になっているような3人。同じように見えてもこころの絆は深まっているのだなあ。

大人になるといろいろあるけれど、「あの頃の気持ち」を思い出せる作品でした。

3

NoTitle

単行本にすると一冊分ですが数年かけて連載された作品、絵のタッチなども微妙に変化してます。
それが登場人物の経過にリアリティをもたらしてると言えばそうなのですが、全体的に焦点が定ってない。

少し仲の良い知り合いのアルバムを拝見してる感じなのでがっつりBLを読みたい場合には向きません。
名作というのではないですがふと読みたくなる不思議な作品、ちなみに表紙の三人はただの友人関係です。明確なカップルも居ません。

1

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