てんてん
ai no arika wa koko ni
本品は『愛の在り処に誓え!』の
コミコミスタジオ特典小冊子になります。
本編後、シモン視点で
葵の第二子妊娠判明後のお話です。
半年前、
シモンは午後の執務を4時までに
終わらせることに決めます。
国はいずれ共和制になるのだからと
議会の問題にも関与しないことにします。
今から慣れておけと言うシモンに
議員達が文句を唱えなかったのは
大公妃が妊娠したからでした。
懐妊のニュースが流れてしばらくは
議員達ばかりでなく
城内もまた浮き足立だっていました。
特に長年の心のつかえのとれた執事が
銀器を磨きながら鼻歌を歌っていて
彼の変化にびっくりします。
しかも、
つわりの酷い葵を気遣って
シモンに言わずに日本の南雲夫妻に連絡して
翼を呼び寄せる段取りまで取っていて
先を越されたような気持ちにもなりました。
やってきた翼は不思議なおおらかさを持ち
葵を喜ばせたのはもちろん
葵の役に立ちたいメイド達にも
アドバイスを与えて喜ばれていました。
そして葵に笑顔が増えると
城内は不思議な明るさに包まれるようになり
城が光に浄化されていくような不思議が
あちこちで見られるようになりました。
暗い冬が終わり、
今初めて春を迎えるかのように
誰もが他愛のない夢想や希望を話す様子は
シモンにとっては初めての体験で…
A5判カラー表紙(文庫カバー同イラスト)で、
フォントの小さい2段組12頁なので
とってもボリューミーな小冊子です。
シモンにとって暗く沈んでいる様だった家が
家庭らしい喜びに溢れていると感じるのは
生まれて初めてのことでした。
3月には少し遅れてではあるものの
空の誕生日会を国民に向けて行った後
葵の懐妊が発表され
保守派が懸念していた国民の不安は
すっかり拭い去られます。
そしてシモンも空や葵と過ごす日々の中
すこしづつ変わっていきます。
シモンは葵に日に4度、
「愛している」と告げることを
日課とまでするくらいに v(^_^)v
空の成長を嬉しく感じ
愛とは何かを知ったシモンは
自分の誕生日が母が事故死日である事を
葵に告げられるまでになります。
本編でもシモンの変化が
お話の核心となっていましたが
葵への愛を自覚した後の本作は
シモンが初めて愛や幸せを
身近に感じる優しいお話でした。
シモンの誕生日にまつわる告白に
葵はとても優しい気遣いをみせ
シモンにまた新たな変化が起こります。
葵や子供を得たシモンは
これからもこうやって変化していくのかな
と思わせる余韻が残ります。
事実、本編のあとがき内SSでシモンは
よき父親に成長していますしね。
この二人のお話はこれで最後かと思いますが
また新たなお話でもそんな変化を
垣間見れる機会があればうれしいです♪
※他店舗特典(レビュー済)
アニメイト特典は
翼がケルドア入りした日のお話です。