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一度読んだらクセになる唯一無二の世界
kirakira seven
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
ARUKUさん著作なのに非BLだからか、レビューが少ない割には神判定率がやけに高いのが気になって手に取りました。
短編7作品が収録されていますが(内2作品はつながってます)、私にとって見事に全部大当たりでした。
シュールギャグもおもろいし、BLも、なんと3作も、「ありまぁす!」
なんかこういうのってレトルトカレー(めちゃくちゃ美味いやつね)食べてるときに肉塊見つけて
「ヲイヲイ 肉あったでー!!ひゃっほう!」ってなる現象に似てる(似てない)
2017年なので、「スクールナイト」もだけどこの頃の絵柄が一番好きです。
非常に読みやすいうえに、美女&イケメンざっくざく。
特に「インソムニア」はロン毛イケメンがほんっとーーーに美しい!
「リバース」と「マイガール」には刃傷沙汰があるので苦手な方は注意。
<特に心に残った箇所>
・「アンダースタンド」:「誰かが大切に信じてるものを 他人が馬鹿にしていい権利がどこにあるんだよ」
つちのこってこんなんだっけw かわいいんだがw
・「リバース」:布の柄をデザインする会社って、漫画ではすごく珍しいですね。
南斗星君は初めて聞く言葉でした。ARUKU作品って相変わらずほんと勉強なる・・・!
本作を読んで、高岡あまねさんの「影の国から」とその続編「影の国から さよならの続きを、君と」を思い出しました。
・「マイガール」:読み終わったあとに「そうか、あの冒頭のあれはそういうことかー!」とアハ体験
・「ブリード」:ドラゴン好きにはたまらない作品。大中小さまざまなドラゴンが全部可愛い。
・「インソムニア」:ぬこが可愛い。てか件(くだん)牧場www
それにしてもARUKUさんの男女モノ、すんーーーーごく良いですね?!
恋愛ものとは限らない作品も含みますが、それがまた猛烈にイイ!
非BLという理由で読んでない方、ぜひ読んでみてほしいです。
ホント私も、なんで今まで読んでこなかったんだろう?
他レビュワーさん同様に、私も読むのを渋ってた自分にジャーマンスープレックスかましに行くためにちょっくらタイムマシン開発してきますね。
非BLとは知っていたのですが、BL要素が全くない女性とのお話も多かったです。
恋愛とはまた違った友情だったり家族の繋がりだったり。
人から蔑まれているものや弱いもの、醜いものと、相反する美しいものがあって、そうした何かしらの不条理に対するメッセージを感じました。
綺麗な表現と血や残酷な表現の対比が歪だけど印象的で、ファンタジーの世界観に一気に引き込まれました。
作品からのパワーを感じましたが、萌えとはまた違う感情なので、評価が難しいですね。
ARUKUさん好きなのに、短編で非BLだからってちょっと読むのを躊躇った自分にドロップキックかましたいですね。
全編ファンタジーなわけですが、なんちゅーか・・・世の中の理不尽さとか、手が届かないものを追い求めるもどかしさとか、残酷ともいえる描写は妙にリアルで、ゾッとしました。
登場人物の一部はもう死んでいたり、そもそも人ではなかったりするので、この言い方は適切ではないかもしれないですが、それぞれの命や人生がキラキラと輝いていて、とても愛おしかったです。
ファンタジーだし、心無い人物も出てくるのに、それでも読み終わった後『人に優しくしたい』と思える不思議な作品です。こんな表現をできる作家さん他にいないと思います。ARUKUさんありがとうございます。
私の乏しい語彙では言い表せないくらい素晴らしい作品でした。腐女子や腐男子じゃない方にも読んでほしいです。
…と言いたいくらいの神作品。
といっても私はARUKU信者ですので、そこをお含みおき下さい。
タイトルは「キラキラセブン」。7作収録されています。非BLとなっていますが、匂い系と言える作品も含まれています。
「アンダースタンド」
つちのこの里で、ひたすらつちのこを探していじめられている針井(ハリー)♂と、偶然つちのこを目撃してからハリーと一緒になってつちのこ探しに没頭するようになる織田まなみ♀。
といっても全くNL話ではありません。「隊長と隊員」の信頼と絆の物語。
「リバース」
こんな物語今まで読んだことない。この世界観見たことがない。
毎晩自分が男になっている夢を見る麗。男は殺し屋で人をナイフで刺し、血塗れになって。
ある晩の夢の中で、その男が夢の中で俺は女になっている、と言っていて、麗は自宅のボードに男への伝言を書き始める…
離れがたい半身の2人。怖いけれどどこか優しい寓話のようです。
「フィッシュスケール」
高校時代の初恋のひとが家の近くで倒れていた。家に連れ帰って事情を聞くと…
その男・七海の秘密。世話をし、最期まで見届ける景山さん♀。
最期の日まで15日間。七海の鱗が景山さんを護る鎧になる。
「マイガール」
ケガレチの番人イミベモリは、たった1人で人を食うドグサレドモを柵から出ないよう監視し、時折空から降ってくる人間の一部を拾っていた。
ある日初めて「頭」が降ってきて、大事に取っておいたカラダやミミやテアシ、メダマを縫い合わせて、その少女に「ソラ」と名付けて一緒に暮らすが、美少女がいるという話を聞きつけて町の官警がやってくる。
そしてソラとイミベモリの逃避行。それはつまり世界が滅びる事とつながっている。
「ブリード」
戦用ドラゴンの飼育係の瀬能♀。
言うこと聞かないハイブリッドのドラゴンを「ぽんた」と名付け、特別に可愛がる。
ドラゴンの訓練に自ら現れた竜騎士・塔矢は、美しく、残酷で、優しかった。
なぜ人類が、竜騎士が戦っているのか?
それは、昔地獄の穴が空いた時に監視人を立てていたが、ある日境界線が壊れて悪いものが流れ出たから。(「マイガール」とつながっている)
「レインキャット」
雨の日、頭に大きな手術痕がありろくにしゃべれない男を拾った伊香流(いかる)♂。
伊香流は男を「猫」と呼ぶ。猫は壊れたモノを何でも直す。
伊香流の頭痛も、翅のもげた蝶も、一度は死んだ大家さんも。さて、猫の正体は…?
「インソムニア」
眠れないゾンビのパン職人さん。
溶ける腐肉も剥がれる皮膚片も匂いも浸出液も、何も気にせず真っ白な服で抱きとめてくれた「君」のためのクリームパン。
絵柄が濃くて読めなかった方も、本作にはラブシーンとかが無いので違和感が和らいでると思います。非BLだけど決してNLではないので、NL嫌いの方にもお勧めできます。
アンソロジー「明日、死ぬ」に収録の
「リハーサル」がとても良かったのですが、今短編集は雰囲気が近いと思います。明るい光が射し込む感じというか…。
ARUKUさんのBL短編集は全て(電子配信分は)読みましたが、今作が一番好みです。ARUKUさんの作品全体の中でもTOP3でお気に入りです。
7つの話。友情の輝きや、魚の鱗のキラキラ、美しい少女?に煌めく才能…などなど。どの話にもキラキラとした要素が入っていて良い後味の結末ばかりです、ARUKUさんなのに笑。
特にお気に入りは
ツチノコを捜すハリーとまなみちゃんの友情が美しい
「アンダースタンド」
イミベモリと『完璧な少女』の日々
「マイガール」
こちらは読んだ後カラー扉絵をしみじみ眺めてしまいます。
色々な物を治癒できる拾い猫と青年の話
「レインキャット」
上記以外も、先が読めない作り込まれた作品ばかりで
ホントに一話一話感心して溜息つきながら読みました。
非BL作品ですがARUKUさんですから…楽しめるのは保証付きです。
2014年〜2017年にかけて描かれた非BL作品集です。
ここ何年かのARUKUさんのBL作品はなんだかピンとこないなぁと感じている読者ですが、同じ時期に一般で発表されていたこちらの作品群はどれもこれもグッとくるものばかりで、ARUKUさんやっぱりいいなぁとしみじみ噛み締めています。
「童話っぽい」と評されるARUKU作品が好きなら迷わず買いでいいと思います。
読み切りで7作品収録されています。
7つのお話どれもが甲乙無しに珠玉の作品でした。
人の真の強さとか綺麗さを描くのがARUKUさんは本当に上手いと思う。
「キラキラセブン」ってタイトルがまた良いなって思うんだけど、そのキラキラは既にしっかりと磨き上げられた宝石のような煌めきもあれば、誰かが見つけて磨いて(=肯定して)あげることで煌めく原石もあるし、もっと言ってしまえばただの石っころだって綺麗なんだよって。
そんないろんなキラキラがARUKUさんの優しい目(見方)を通して描かれていて、読んでいるとみるみる潤ってくような、心に溜まったものをすーっと溶かして前向きに生きていたい気持ちを復活させてくれるような、そんな読後感を与えてくれます。
ARUKUさんの絵が良いんだよなぁ。
登場人物達も彼等が見せてくれる世界も本当にキラキラと綺麗に見える。
ハマる前とハマった後で絵柄に対する思い入れがこんなに変化する漫画家さんもなかなかいないと思うんだけど、ARUKUさんの描く物語はARUKUさんの絵じゃないと満足出来なくなっている自分がいます。
満足度お値段以上の1冊でした。
全力でおすすめです。