タイラント

tyrant

タイラント
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神35
  • 萌×226
  • 萌19
  • 中立5
  • しゅみじゃない4

--

レビュー数
21
得点
341
評価数
89
平均
3.9 / 5
神率
39.3%
著者
未散ソノオ 

作家さんの新作発表
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媒体
漫画(コミック)
出版社
芳文社
レーベル
花音コミックス
発売日
価格
¥620(税抜)  
ISBN
9784832290167

あらすじ

同い年の義兄弟、平等(タイラ)と存(アリ)。
幼い頃からアリは「死ぬような危険」を求めて
周囲を困らせるが、タイラだけはアリの衝動を理解する。
そしてタイラにとってアリが全てになった――。
タイラは追跡者(トレーサー)、アリは冒険家として
それぞれ生活するも会えばセックスして
お互いを感じあう。
いつまでも心地良い、
つかず離れずの関係は続くかと思われたが…。

表題作タイラント

義兄、ハッカー
義弟、冒険者

その他の収録作品

  • 予習編
  • i've never left you
  • カバー下:人物紹介、あとがき

レビュー投稿数21

義兄弟の異質なラブストーリー

『死にそうになることによって生きてる』

そんな風に、義兄に形容される【アリ】と、そんな彼の衝動を赦してずっと監視して(見守って)いる【タイラ】の話。

めちゃくちゃ業が深いです。一般的な感性では彼らの関係性を理解するのは難しい・・・。

アリは、見方によっては異常者、見方によっては天才。彼をどのように定義するかは、見る者による。幸いなことに、物語の中では『エクストリームスポーツプレイヤー』として活躍している。支えてくれるマネージャーの【フリー】もいる。

一方のタイラは、一見マトモだけど本当は全然そんなことはなくて。アリへの愛?執着?で雁字搦めになっている。

平凡な感性ではこれに萌えるのはなかなか難しかったですが、セックスするときに『アリちゃん』、『おにいちゃん』と呼び合うのがツボだったので萌にします。

1

なんかすごい二人だぁ…

いやぁぶっ飛んでました!設定からキャラ造形から全てが。身近にこういう人いるいるっていう共感はゼロなのに、キャラの性質的なところがすごく良く伝わってくる不思議な描写力。絵に魅せられるシーンは少なくても、とても惹かれる作風でした。
メインカプは義兄弟のタイラとアリ。本能のままに生きるアリと、そのままのアリでいさせるためだけに生きているようなタイラ。アリのためなら一流ハッカーになれるしCIAにも目を付けられちゃう。こういう、とことんまで突き抜けた設定大好きです。
転機はタイラの誘拐事件から。アリはずっと二人一緒に過ごすために生き方を変えようとします。放浪癖のあるキャラなんかに共通するパターン化した流れではあったんですが、この展開のオチがBのLで!ちょっと笑っちゃいました。え?痴話げんか?無意識??なんなのこの子たち!?っていう。
振り回されたフリーの心労に共感しまくりです笑。
なんかすごいものを見たなあっていう感想。これが二人の形だ!っていう主張強めで分かりやすいと思います。面白かったです。

2

危なっかしくて熱い兄弟

 これはまた今までに出会ったことのないキャラ! 義弟であるアリの、生きていることを実感するために一歩間違えれば死に至る行動を衝動的にしたくなるという性質が斬新で、とても興味深かったです。創作では初めて見たけれど、なんだかいそうですよねこういう人。ある意味リスカのような自傷行為とも似ているのかもしれませんが、別に日常で追い詰められてなくても本能的にやってしまうという点では、似て非なる行動なのかも。

 彼が生きようが死のうが問わない代わりに、彼が孤独を感じないよう、そして自分から興味を失わないよう常に監視する義兄・タイラ。アリからタイラに向かう気持ちが恋なのは分かりますが、タイラからアリに向かう気持ちは、はっきり愛と呼べるものなのか、私には確信が持てませんでした。アリ以上に、相手に捨てられたくない気持ちが強いタイラ。親を慕う子にも近い執着心の方が近い気がしました。ただ、これからも互いの気持ちをもっと晒し合うことによって、義兄弟であっても恋人のように愛し合える日が来ることもあるかもしれません。2人が共に心地良く安心できる関係性を見つけられればいいなと思います。

0

なぜか多幸感に包まれる作品

1巻では足りないです!
未散先生、続きを描いてください。お願いですから。

多幸感の理由は「死をも超越した兄弟の絆」。
恐ろしいことをするほど発せられる、ドーパミンやアドレナリン。
それらをコントロールできない。
危ないことジャンキーの弟のために、「どんな骨でも拾ってあげる」とまじめに言い切る異常な兄。

もちろん弟が望めばセックスもする。それもとても気持ちよさそうに。

この強く強く強い、兄弟の絆にうらやましく感じ、2人の幸福感が作品から伝わってくるのでしょうか。

それにしても、エージョンととは何か、なぜ2人はセックスするようになったのか。
裏側ももっと描いて欲しい作品です。

0

発想がすごい!いちゃいちゃが好き(でも深い)

まず、このお話の発想がすごい。

アリは子どもの頃から危険なことをして自分を殺そうとする衝動を抑えられず(陰鬱さがないのがいい!)

タイラはアリに危険なことをやめさせるのではなく、世界のどこで死んでもアリを追跡できるよう開発&監視者に。
子どもの頃にCIAにスカウトされるなんて、すこすぎw

お互いかけがえのない存在での、いちゃいちゃっぷりに萌え。
特に、アリのタイラへの甘えっぷりが好き。
タイラがアリちゃんと言って甘やかせるのも。
それも、愛ゆえの執着やったんやね。
と言ったら、陳腐になってしまうけど。

アリをサポートするフリーが常識人で、フリーを通して、2人のことを何とか理解できる感じ。

あとがきの「タイラもアリもお互い以外じゃがいもなので 誰の言うことも聞かない」に笑ったw
だから、タイラント=暴君に納得。

未散先生作品らしく、ストレスなくドキドキ進む。
いつものごとく、いいセリフ多し。
先生作品にしてはエロも多めかな。

本筋というか肝は、2人の関係が変わっていくとこですけど。
タイラにいつでも見守られているから自由にできているアリと、そんなアリを変えてしまうとアリでなくなるから見守ることに専念していたタイラ。

それがあることから2人の気持ちの底の部分が露わになり、関係性が少し変化する。
でも愛は変わらず。

お話の発想、キャラ設定、構成等、どの作品でもいつも新鮮な驚きと、さりげないながら含蓄のある人生や人間についてのまなざしが、さすが未散先生!と魅了される。

1

常軌を逸した発想のふたりが最高

死にたがりの弟アリと、アリがいつ死んでも大丈夫なよう、常に弟を監視する兄タイラ。
最高すぎました。
ふたりとも発想が常軌を逸しすぎているけど、お互い大好きラブラブなのが一貫しているのがほっこりします。
あとタイラが「アリの関心が自分から離れないように無意識に行動してた」って健気可愛い……!
最後「一緒に死にたい」って台詞……初めてアリがいつ死んでも良い、じゃなくてタイラと生きたい、に変われたんじゃないかと思えてとても感動しました。

0

読むのにエネルギーを要します

未散先生大好きです

この作品は、あらすじでリアリティがちょっと薄かったのでなかなか手が伸びませんでしたが今回読みました

個人的に控えめに言っても、神作品です
独特の世界観と、シンプルなキャラ設定から深みのある心情描写
賢いのにそんなこと悩んでたの?みたいなところが、小気味好い作品でした

タイラとアリが、義理の兄弟にこだわる理由が繊細でけど確固たるもので、2人にしかわからない、というか2人が分かってれば良いというのが2人の絆の強さを物語ってました

あとがきに、2人が亡き後、フリーが田舎のバーとかで思い出話をしてる感じというのがすごくしっくりきました

この本では、2人は死なないけど、2人にとって死はいつも隣り合わせなんだなと、心が掴まれるような息苦しさを感じながら読み進めました

タイラが、アリは不自由な生活をしていると常に言うのですが、他人からは自由に見える彼の不自由さを理解できる愛の深さを痛感するお話でした

3

衝動と愛情

なかなか厄介な性癖?質な弟と彼を必死で守る兄の義理の兄弟ものです。

大好きなのに、愛してるのに、弟の死の衝動から弟を守る為に生きてきた兄。でも弟も兄が大好きで愛してるし全幅の信頼を寄せているからどんな危険にも挑戦し続ける。死んでも兄に欠片を拾ってもらえるから。どこにいても見守ってくれてるから。

ですが兄が誘拐されて弟は変わります。
兄を置いていくのがダメなんだ、空じゃだめ海だ!って。海だと弟の体に入れたチップが壊れちゃうから兄が日本に戻って新しいチップを開発しなきゃって別れるところから新しい関係が始まりましたね。

刺さるものがあった。でもそれがはっきり見えない。

受け攻めは意外でした。

1

Tyrant 暴君

タイラとアリ(蟻 ant)でタイラント

危険に身を置き続けないと自分らしくいられないアリと、義兄弟であるアリを自分らしくいさせ続ける事に人生を捧げるタイラの話。
日本ベースにしない方がしっくりくる世界観でした。事実2人の設定は血は日本人、国籍はアメリカ人ですけどね。

完成度の非常に高い、美しい物語です。現実味のなさとリアリティのバランスが絶妙。欧米製作の単館映画のよう。
レビューで絵に関しての言及が多いようですが、好きです。ただこれ、空や海、ビルの描写・構図が上手い一般紙の漫画家の方が描いたら、BL漫画の枠組みを超えてさらに恐ろしく美しい作品になるかもしれない。

話の流れ的にどちらかの死が伴うバッドエンドを覚悟しましたが、そうならなくて本当に良かった。メリーバッドエンドですらなく、幸せな幕引きだと思います。

0

こういう話を待っていた!

とても好きな作家さんなのですが、あらすじを読んであまり興味をそそられなかったので、ずっと未読でした。しかし、チルチルさんの兄弟特集?で高評価だったので、読んでみました。
ただぶっ飛んだ設定で、やってばっかりのおかしな兄弟かと思いきや、何と優しい素敵なお話で! 読み進めれば、彼らの感情が少しづつ見えてきて。すっごいお気に入りになりました〜。2人がお互いを呼び合う瞬間、堪らないです。何度も読み返して、2人の台詞とか表情とかを味わいたいですね。

3

この作品が収納されている本棚

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