オロチの恋 2

orochi no koi

オロチの恋 2
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神33
  • 萌×216
  • 萌6
  • 中立7
  • しゅみじゃない1

--

レビュー数
11
得点
254
評価数
63
平均
4.2 / 5
神率
52.4%
著者
雁須磨子 

作家さんの新作発表
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媒体
漫画(コミック)
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
バーズコミックス ルチルコレクション
シリーズ
オロチの恋
発売日
価格
¥680(税抜)  
ISBN
9784344839472

あらすじ

初恋の人田之崎に、ようやく想いが届く……そんな時、事故に遭い、記憶を失い、田之崎のことも忘れたオロチ。オロチの恋は!?

表題作オロチの恋 2

木羽淳(あだ名:オロチ)、高校一年生
田之崎良彦、高校三年生

レビュー投稿数11

じんわり刺さりまくる

1巻で好きと切なさと萌えとおもろとじ~んがじわじわ盛り上がっての2巻。
キハの「やらしてください」の土下座がキハなりの誠意よな~と思いつつ。こんな潔いやらせて土下座、BLで見たことあったかな~と変なところで感心してしまい。
田之崎の「…やだ」の土下座も田之崎の誠意で。こういうやりとりが本当におもしろい。

キハが田之崎のことをゲスでも過去誰とやってても「構わないです」と言ったのが、田之崎にとってはこれまでずっと自分を否定してきたことをまるっと肯定された感覚だったんですよね。
どんな自分でも好きだと言ってくれた。
だからムタに過去形で告白できた。
ムタが謝ってくれたのも大きい。
いつの間にかキハが心の中にいることに気づいたし。
もうまちがわない方がいいと思うことができた。
田之崎の心の変化がみずみずしく気持ちがいい。
田之崎の告白途中で抱きついてスゲーうれしいと泣くキハがキハらしい。

いい感じになったところでまさかのキハの記憶喪失。
野口視点で語られたり、オロチのオロチたる凄みがわかってくる。
記憶がなくても田之崎のことを覚えていて家へ行こうとするキハが本能で生きている人だなと。

その後の彼らも描いて下さりよかったです。
結婚していろいろありなからもずっと一緒にいる未来が見えた。うれしい。

野口が聡い子で。将来もさすがです。めっちゃおもしろい。
キハが遊びに来るだけでなく、田之崎の相談役になり、ムタの癒しでもあるという。野口くん器が大きい。

ムタも口は悪いけどいい奴なのがとてもいい。
田之崎をいじめたのは嫌だけど、あの年頃では仕方ない面もあり、謝ったし。
ムタとキハ、ムタと野口のやりとりもめちゃくちゃおもしろくて、先生のこういう描写大好きです。

全体を通して、核心に迫るシーンでやりすぎずちょっと外す(キハが寝たり)のがお上手だし好きなところです。
会話、モノローグのセンスたるや。すばらしい。

物語としてとてもいい話だし、BLとしても萌えどころたくさんだし、笑って、ずっと目と心の奥がじ~んとするのがたまらない。
人間のいじらしさ、悲しさ、愚かさ、楽しさ、逞しさ、弱さ…などの描き方がとっても好きです。こういう作品、作家さま大好きです。
BLを好きでよかったと思える瞬間でうれしいです。

ツボだったところ
・ラブホでの翌朝、キハが盛大に寝ぐせついてたとこ(寝ぐせフェチなので)
・ムタに対峙するキハのデカふんぞり…
・ムタ「話す気ねーのかよ このクソバカ ドーナツ食う?」このセリフのセンス!
・先生が描かれるまつ毛がきれいで好きなんですが、コマから飛び出していたまつ毛が2カ所かわいい

0

心の底からBLにはまって良かったと思った

※1巻、2巻まとめてのレビューです。

野口くんをはじめ登場人物全員じわる。言うまでもなくメインのオロチ(木羽)と田之崎先輩の会話も身悶えするくらいにくる。

会話が神すぎて一言も読み逃したくないので結果的に読むのにめちゃくちゃ時間かかりました。

2巻で急展開があります。

えーーー!!いま、ここでぇ!?

このタイミングでぇぇ!?

ってかベタすぎん!?

もう既にはちゃめちゃに面白いからこれ別に要らなくね???????

って思った私にケツバットしたい。

この事件がこれまた良かった。さすが雁須磨子先生。BLファンなら見飽きたであろうこんなベタなメニューさえも見事な手捌きでこんなに美味しく調理して我々読者に提供してくれるんですね。参りました。

心の底からBLにハマって良かったと思った作品でした。

0

まるっとバナナ

終盤のたたみかけるような事件の連続に笑いながら読んだ。変な人だな。こんなのに恋されても恋しても大変だけど、すごく幸せなんだろうな。でもすごく深く愛してくれそうで、人生は豊かで幸せなものになりそう。

オロチって変な人に見えて(変な人だけど)普通の感覚で生きてるとこも結構あって。ふっと笑う時ものすごく可愛いし。雷キレーって笑うとこなど非常に可愛い。
「いやじゃねえよ」「そうか よかった」このやりとりが好きでした。野口くんのことなど全然気にせず生きてるようで、しっかり普通の感覚持ってる。自分がゲイであることを友人の野口くんに「いやじゃねえよ」と言われることはオロチにとってよいことなんだな。「イーナー」と言える野口くんがまた可愛い。
甲子園には連れてってもらえなかった野口くん、いい友達だ。"すぐ来る3人組"がすぐ来ちゃうの分かる。幸せになれ。

お兄ちゃんの存在感好き。変わった弟を受け入れてアドバイスまでしてる。いや、兄貴もまぁまぁ変わってるか。野口くんに正くんて呼ばれてるのがまた良い。

ムタが1巻でイヤな奴かと思わせておいて、彼も戸惑ってて、結果いい奴なのがなんとも。田之崎見る目あるわ。あの露骨ないじめによく耐えた。耐えるだけの恋心があったんだよな。野口くんへの吐露が全てを語っている。彼は踏み込まない冷静さもあった。それもまた間違った選択ではない。

2

良いです

1巻に引き続き、オロチことキハくんの勢いというか、マイペースさが最高だな……と。

展開とかセリフとか、思わず笑ってしまうような面白さがありながらも、キハくんの気持ちも田之崎先輩の気持ちもそれぞれすごく切ないし、ムタくんの気持ちもちょっと切ないし、読んでいて胸がきゅっとなるのは雁須磨子先生の作品ならではだなと感じました。

そして野口くん……最高に面白くて良い人過ぎる!カラスと黒猫とゴキブリと雷に見舞われてもがんばれ野口くん……!!

事故の後の田之崎先輩の「俺はお前を諦めないぞ」っていうセリフがすごく良かったです。1巻読んでる時は田之崎先輩からそんなセリフが出てくるなんて予想も出来なかったので嬉しかった!
事故後はムタくんの好感度(?)爆上がりでした。

読むと元気が出るので何度も読み返したくなる作品の1つです!!

2

すべてが必然

前から思っていたのですが、読み手の感情を簡単に揺さぶることのできる展開って、2つありますね。
ひとつは「死」、もうひとつは「記憶喪失」。
以前どこかで「人を殺して与える感動は、安直な偽物」みたいなことを読んだ記憶があるのですが、「記憶喪失」はそれまで培ってきた時間を殺すことだよなあと思ったものです。

さて、完結巻ですが、最後の最後にこの「極私的禁じ手」が使われます。
作品にドラマを付け足すために便宜上、記憶喪失になってもらいましたという使い方が多くて、それに気付いて鼻白んでしまうのですが、この作品ではしっかり有効活用されていました。

この作品が素晴らしいのは、「人の振り見てー」というか、誰かの感情の中に自分を見つけるという点だと思っていて。
たとえば、オロチの真っ直ぐすぎる想いに、田之崎は自分の狡さを感じる。
中2のときに付き合った伊藤さんの言葉に、相手の「好き」という気持ちと自分が伊藤さんを好きになるかは別物で、そこは伊藤さんが頑張れと思っていたことを思い出すオロチ。
田之崎を「惜しい」と思いながら、その理由が分かったらヤベーというところで立ち止まっているというムタの言葉を聞いて、田之崎は、オロチを「惜しい」と思った自分はどうするかを考える。
ムタ←田之崎←オロチ←伊藤さんという図式だったからこそ、想う側も想われる側も分かる。
だから相手を見て、自分なりの選択肢を考えることができる。
この描き方が、さすがとしか言いようがなくて。素晴らしい。

そして一歩踏み出した矢先のオロチの事故と記憶喪失。
すっぽり田之崎との出会いから、事故の直前までを忘れてしまったオロチに、田之崎が迷いながらも前へ踏み出す姿が…、感動しました。
オロチ応援団的に大団円。

でもそこで終わらなくて。
この記憶喪失を最後で回収するんです。
感動させるための安易なイベントではなくて、記憶喪失というデカい伏線。
世界タイトルマッチがまさかの前座!?というくらいの衝撃。
大団円のあとは蛇足かなと思いながら読んでいただけに、真の大団円をノーガードで迎えて、心底痺れました。

素晴らしい作品です。
オロチの親友・野田もいい。
かなりこころが揺さぶられるので、こころに余裕があるときにぜひ。

2

めちゃくちゃ好き

これ大好きです。
ほんっとオロチがぶっとんでる?てかめちゃくちゃなんだけどめちゃくちゃ面白い。
実は1巻だけはずいぶん前に読んでオロチの
猪突猛進の電波具合がついてけない?
なんかハマらなくて放置してたんですが
雁須磨子先生の「うそつきあくま」がすごく良くて
やっぱり先生のは全部読もうって読み直したもの2巻からが最高でした。まさかストーカーからやっと
実直さなどなど受け入れてもらえた所で
交通事故記憶喪失とかいきなりの韓国ドラマ展開くるとは。
オロチが記憶がなくなった所で先輩と立場が逆転する。先輩のほうが「お前をあきらめないっ」くうっ!
天然電波攻めと絆され不憫受けって感じだけど
登場人物がみんな愛おしいです。
オロチと先輩、親友の野口くん、先輩の思い人の
先輩をおしかったったと言ったリーゼント先輩も。
嫌な人が出てこないし最後にまるごとまたオロチを持って行った世界旅行先で記憶もカムバして
最高に幸せなエンディングでした。雁須磨子先生は
天才なのかな?もうあとがきの野口くんのやつまで最高でした!野口くんとオロチの友情も大好き。

3

人生を捧げるという生き方

 一歩間違えばストーカー、いやほぼほぼ最初からストーカーだったけれども、オロチのブレない行動力には称賛を送りたいですね。相変わらずの電波っぷりで、田之崎のことも読者のことも置いてきぼりにしがちだけど、慣れてくると面白いし、次はどんな言動を見せてくれるのかとちょっとワクワクしたり。田之崎も時々いらっとしていたけれど、段々オロチのそういうところにハマっていってましたよね。

 すんなりハピエンに持ち込まれるかと思いきや、終盤からの展開には驚きました。ここで記憶喪失!?と。でも、野口の想像を裏切って田之崎がオロチを諦めようとするのではなく、むしろ逆に燃えて絶対に諦めないと決意するところが見れて良かったです。オロチの行動力が田之崎の精神力も上げていたんだなぁ。そして、記憶がなくても田之崎のことが気になるオロチ。さすがです。まさかの展開によって一気に距離が縮まる2人に、こんな展開なら記憶喪失もあり!と不謹慎ながら思いました。

 最後のオロチが世界一周に行きたがる話を読んで、私の中でこの作品への萌えがさらに高まりました。いつまでも田之崎一筋なのではなく、そりゃあ人生長いんだから他にも1つや2つ、求めたいものが出てきたっておかしくない。それはそれとして、世界を巡る間にオロチの頭に田之崎が何度も浮かんでくるということが、もう既に田之崎はオロチの中で他と別格のところに当たり前のように位置しているんだなぁと感じて、すごく萌えたんですよね。田之崎の不安は杞憂。こういうところまで描いてあるのがいいなぁと思いました。

1

押してダメなら…押してみろ

もうオロチの粘り勝ちですね。

でも先輩がただ流されるままではなく、あいつだったらこう言うはずだろうと考えて自分でも言葉にしてみたり、「最近少しまちがわなく」なってきたり…知らず知らずにオロチに影響されていて、少しずつ先輩自身が変わり始めているのがいいなぁと思います。
先輩の部屋でギュッと抱き合ったときのオロチの心臓の音。これを身体で感じている先輩のモノローグが共鳴って感じでとても好き。オロチの心臓に支配されてしまったような先輩。

その後のまさかの古典的展開には驚いたのだけど、「俺のことなんか忘れたほうが彼のためだよ。」と野口君が予想したような台詞は以前の先輩だったら間違いなく言っていたはず!
でも先輩は「俺はおまえをあきらめないぞ」と決意するんです。これにはグッときたぁ!オロチのちょいでんぱ攻め攻めパワーでほぼ進んできた上下巻だったけど、先輩もそのオロチパワーによって少しずつ変化して気持ちが確実に育っていく様子が萌えました。

そしてまさかの世界一周?!誰もこんな展開、想像もしていなかったと思うのだけど、常に予想の斜めうえをいくオロチにふさわしい気もするし、世界の果てに行ってもやっぱり先輩の笑顔には勝てないところがいい。
それから「思い出していた、中3から高1の夏まで」と言ってたので、ちゃんと思い出したという事ですよね?

友達の野口君がGJ!でした。あとがきでそんな彼が、個性的なメンツに入れ替わり立ち替わりされている様子に笑いました。
それとファーストフードでオロチがムタと対面したときの様子、笑ったー!

池袋のTSUTAYAにあるちるちるチャート棚で村上キャンプさんの直筆POPとともに、村上さんオススメとの事でこちらの作品が紹介されていました。
写真撮影OK 画像アップOKとのことなので、撮ってきた写真を載せます。
https://www.fastpic.jp/viewer.php?file=8349510289.jpg

6

独特なテンポと、含みある会話がわかりにくい…

村上キャンプ先生がちるちるチャート本棚でオススメしていたうちの1つ。
「一途なヤッベェ攻×年上美人という最高の組み合わせ」「ほどよいでんぱ攻でめっちゃよかった…」「読んでハッピーになってください」ってポップが気になって読んでみました。
シリーズ通しての感想です。

オロチは体が大きくて、見た目だけなら朴とつとした硬派な男。
でも中身は、思いこんだらどんどん突っ走ってしまう迷惑なやつ。それも周りなんてどーでも良くて感覚もズレてるから、思いこまれたほうは大変…

そんなオロチに一途に想われてるのが先輩の田之崎。
オロチが一目惚れして、同じ高校に追いかけてくるくらいの美人さん。
でも田之崎はゲイバレしていて、好きな男・ムタに気持ち悪がられ、周りからもからかわれ、いろいろ辛そう。

そこにオロチが猪のごとく突進してきて、田之崎は振り回されて戸惑いつつ、オロチのまっすぐさに影響されて、もう一度ちゃんとムタに気持ちを伝えようと決心して…

オロチはでんぱなおかしな奴だけど、田之崎が抱えている想いも、ムタの本心も見抜いてる鋭さがあるのが怖い。
そんな心理描写がしっかり描かれた良作品だと思うのだけど、オロチのテンポが独特すぎるのと、ハッキリ言わない会話の連続(あえて含みをもたせて伏線をにおわせる作者さん特有の演出?)で、キャラ達が何を考えてそうなったのかが読み取りにくい。

それと伝えたいことに画力がともなってないようで、この構図ってどうなってるの?と読む手が止まって、心理戦を感じ取るには集中力が必要なのに、肝心の絵にそれを邪魔されてしまって…

あと後半の展開はドラマチックではあるものの、いきなり社会人編に突入したり、私的に盛り上がって欲しいところをサラッと流されてしまった感じ。

脇キャラもいい味出してるし、おもしろい箇所もたくさんあるし、心理戦で引きこまれるところもあるのだけど、このプロットのまま、画力と見せ方がうまい別の作家さんが描いたもので読みたかったと思ってしまった。
すごく失礼なことを言ってるのはわかってます。でも漫画は”絵で読ませるもの”だから画力は重要なファクターだし、読者としては絵からの萌えも欲しくて漫画を読んでるので…
読後感で私に残ったものは、”ハッピー”ではなく”疲労”でした…

5

とにかく独特な本

1巻と2巻同時に読んだのですが…いやあ………作者さんは絶対に変わった方ですよ!(良い意味です)
個人的に描いた方の見える本は大好きなので…。
まるでオロチがすごく変わった人のようですが、いや、オロチがやばいヤツなのは確かですが、みんな少しずつズレていてそれが愛らしくもあり可笑しくもあります。
とにかくドキドキ恋の物語!というよりジリジリ…というような、もどかしさとかもろもろが…言葉にしようのない…若さや青さと表現してしまうのが一番しっくりくる、匂いを感じる物語でした。
ああでも…何故後半にあんなネタをぶっ込んできたのか…思わず、オロチずるくない?!と声に出してしまいました…。色々怖かったのとかストーカーだったのとか、なかったことにならないからね!?と……作者さんは本当に独特な方です!(笑)
最終的に収まるふたりの形にほっとして、ドキッとして、いつまでもふたりらしくあってほしいなと思いました。

余談ですが最後にめちゃめちゃ好みの男が出てきた…誰だこれは?と思ったらムタで、異様に悔しくなりました。彼のこれからもとっても気になりますね。

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