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ryokudonasu ougon no ou to tsue to haiiroookami
最初は表紙に惹かれた。
何だ、この物凄く力の入った表紙は!と、思わず買っていた。
読んでて感じたことは、作者のこの作品にかける思いやエネルギーを物凄く感じたこと。
エネルギーが凄くて、読む手が止められなかった!
レシェイヌは3歳で不運な運命に巻き込まれ、王族として大事にされる身分なのに、厳格な老人に拾われ山奥で育ってきた。
老人がなくなると、一人その粗末な小屋でずっと生きてきたのである。でも他を知らないので不幸を不幸と思わずに生きてきたということだった。
足に障害があって大変なのに、孤独で大変な状況なのに、無知故の幸せが主人公にはあった。
でもそのスレなさや無垢な感じが、周りの人にほっておけない気にさせて、いろいろ助けてくれる。
攻めのレシェイヌが受けのラフォスエヌを大好きで、それ故に独りよがりになったり執着をみせるのが多々あるのだが、ラフォスエヌのためにすごく心を砕いて尽くす姿はたまらない気持ちにさせられる。
「もう一人は嫌です」とラフォスエヌにすがるところなんか、レシェの気持ちが詰まってて切なくて涙が出る。
ラフォスエヌが山へ帰りたくて門のところで「門を開けてくれ」と訴えたところで、「あなたが門をくぐったら、剣で首を切り落とします」といい、自分から離れるために門をくぐる姿を見るくらいなら、生きていたくないと訴える姿もまた、涙がボロボロ出た。
そして何といっても、王族を代々守って使えてきた「灰色狼」という一族の面々の無償の愛に心打たれた!
それが本当に無償でレシェイヌ側の側近の方はレシェイヌを第一に思い行動し、ラフォスエヌ側の側近の方たちはラフォスエヌを第一に思い行動して、その互いの思いが時にぶつかったりして、見ていてニヤニヤする。
灰色狼一族の気持ちは二人の王族の幸福なのだが、みんな二人が好き過ぎて大事過ぎて、それぞれの思いが交錯して、読んでて幸せを感じるのだ。
もう物凄いページ数な上に、二段組み!!
なかなか読み終わらなくて、こんな幸せな時間がまだまだ続くのかと読みながら思い、面白くて惹きつけられて、ニヤニヤしてしまうのに、涙はボロボロ零れて、最高だった!
この作品はムーンライトノベルズで出会いました。以前はオヤジ受けに食指が動きませんでしたが、この作品のおかげでいまではオヤジ受けも大好物になりました。レシェ(攻め)の足弱(受け)への愛がいたるところでだだ漏れで二人が出会ってからはとにかく悶えます、悶え苦しみます。足弱やレシェの苦悩や二人を取り巻く環境に胸が痛くなる時もあり、読んでいるうちに二人が幸せになって欲しい気持ちでいっぱいになります。
主人公以外の登場人物たち(灰色狼たちがレシェと足弱に傾倒している様子が描かれているシーンも大好き)も大変魅力的でストーリを盛り上げていて、二人が出ていないシーンもBL的要素がないというのにこれまた悶えます。溺愛ものが大好きな方にはとにかく読んで欲しいです。
何度でも、大好き、愛してるという惜しみない言葉。
血族しか愛せないレシェの足弱への想いが狂おしいほど切なくて、胸が締め付けられます。愛に満ちた手つきが優しくて泣けてきます。
この作品が書籍化になることをどれほど待ち望んだことか。リブレさんありがとう(*^^*)
この作品に灰色狼の存在は欠かせません。王族至上主義な忠誠心がすごく素敵。とくに兄付き侍従と王付き侍従のお互いの主張はクスっと笑えます。
まだ未読の方はぜひ読んでほしい。WEB界の傑作です。
王朝最後の王族×天然で純情素朴な庶子
以前WEB小説として楽しみました。
長いお話なので、加筆修正された書籍化版をじっくり読んでみたくて手に取りました。
独特の世界観の中で孤独な二人の王族が心を通わせていくまでの日々の積み重ねをじっくり見守っていく長編のお話です。
ファンタジーらしい壮大なストーリーや波乱に満ちた展開を想像すると期待はずれに思うかもしれません。
王族にだけ感染する死の病により一人を除いて死んでしまってから12年後、行方不明だった庶子の一人(通称 足弱)が発見されたことからこの物語は始まります。
山奥で育ての老人亡きあと一人で生きていた足弱にとって、孤独の寂しさとか頼る人のいない不安というものをあまり考えたことがなかったように思います。
逆に、たくさんの王族の中で幸せに生きてきたレシェイヌは孤独で寂しくて生きる気力を失くした姿は枯れていく植物のようでとても痛々しいです。
王朝の最後の一人として、民と交わした約束を果たすためだけに生きている、喜びも楽しみもなくできれば早くその生を終わらせたいと思っているようで悲しいです。
兄が発見されてからのレシェイヌの浮かれようは枯れかけた植木が水を与えられて生き生きと葉を茂らせているようで本当に幸せそうでした。
そして、環境の変化に戸惑いレシェイヌの濃すぎる愛情をもてあましながらも、その孤独や寂しさを理解していくにつれ受け入れていく過程を興味深く読み進められるかどうかがこの作品を好きになれるか退屈に思うかの分かれ目じゃないかと思います。
王族命の家臣一族「灰色狼」の王族に捧げる無償の愛がまた切ないです。
生まれたときから王族を守護するためになら何でもしたいという本能的ともいえる要求を、捧げるべき王族がたった一人になり行き場のない想いを持て余す気持ちが溢れていました。
この作品がムーンライトノベルズで掲載されていた時からの大ファンです。
何と言っても片足に障害が残る不憫な野人であるアシ(受け)と、それを包み込むように熱烈に愛する今世王(攻め)、その二人に誠心誠意仕える灰色狼一族。
慣れない宮殿で戸惑いながらも誠意と愛情を受け取るアシの物慣れなさに共感し、寵愛してくる今世王に慄きと更には絆されていく様にときめきを感じていました。様々なエピソードの度にアシと今世王が好きになっていく自分がいました。
近年読んだBLの中ではダントツTOPの作品だと思います。
今回、素敵なイラストレーターさんに思い描いていた通りのアシと今世王を描いて貰った嬉しさで胸一杯です!
WEB小説で先に読み終えて、ものすごくハマったのでついついお買い上げ! 同じ血族しか愛せなく、その最後の1人を見つけ出し感情をぶつけまくるレシェイヌ。 それに対して山奥でひっそりと暮らし、純粋培養された足弱。 そしてその王族たちに命を捧げる灰色狼などすごくストーリーに引き込まれた。 足弱のおかれてた境遇と王族の暮らしがかみ合わず慣れない思いに心痛め、それに今までのレシェの孤独も重なって、内容は既にWEBで分かっているにも関わらず、どうなるの?どうなるの?とすごくハマった1冊でした。次巻も同じように引き込まれるんだろうな。
ずっと気になっていたけど、ついに手を出してしまったシリーズ。
やはり良かった、、、
何が良かったって、まず攻めからの受けへの溺愛を超えた溺愛(笑)
受けの葛藤、灰色狼の忠誠具合、、、
最高か!!
個人的に受けが普通の人より背が高い、見た目普通(内面は色々複雑な生い立ちの方、自分自身それを知らずにずっと一人で生きてきた)の30代後半の男というところが好みでした。
世界観がしっかりしていて、一気に引き込まれました。
そしてこういうファンタジー系の話って、第三者視点がとても楽しいと思うのは私だけでしょうか。
それをいい具合に刺激して満たしてくれるのが灰色狼達。
会議の論点がずれ過ぎてる時もあるけど、彼らはたった2人の王族(攻めと受け)のために必死なのです。
私も灰色狼に混じって主役2人を見守りたい、、、
多少長いかなと思いますが、第三者視点が好きな方は大好物のストーリーだと思います!
1冊目から2冊目は内容がとても重たい話になるけどたまに力が抜けるシーンもあり、丁度いい感じになります。
これはずっと読み続けたい小説でした。
叶えばまた長編のお話を、、、
結婚後にも何が事件は起こるでしょう!と信じてます。
2021年初春にまた新刊が出るそうなので、楽しみに待ちます!
もうめちゃくちゃ面白くて、試し読みをして即購入、ページをめくる手が止まりませんでした。
こちら、ずっとずっと「読みたいな〜」と思いつつ、シリーズものだし一冊がものすごい厚さだし(1巻は全594P…)、何より今まで”WEB発”小説で刺さった…!と思えるものがなく、読んでこなかった作品。
…ですが!
コミカライズ版が出版された、ということでそちらから入ろうかどうか迷ったんですが、文字で読むのが好きなので、小説を買ってみました。結果、大正解◎
も〜〜もっと早く読んでおけば良かった!!!!めちゃくちゃ面白いよ。。「灰色狼」たちの忠誠心・献身っぷりに感動だよ!あとお兄ちゃんを無理やり襲っちゃいかんよ!(最初の、出血して「ぎゃあああああ!」のくだりはちょっとね、辛かったです)…と、色々大興奮の一冊でした。何度も言うけど、なんでこれ今まで読んでこなかったのか、、
二人の最初の交わりこそ辛っ…と思いましたが、その後の弟王の溺愛っぷりには、頭が下がりました。「怖くないですよ」「大丈夫です」「愛しています」「大好き」…囁く言葉が常に全て完全に、愛!!!!
で、そんな攻め→受けへの激重感情にも萌えたんですが、それ以上にじーんとしたのが、灰色狼たちの献身…もう涙が出そう。書き下ろしの、「命」目線の足弱への思いが優しくて熱くてある意味の愛に溢れてて、読んでいてたまらない気持ちになりました。
…ということで、夜中だけど迷わず続刊にゴー!してきます。
面白かった!王に仕える灰色狼たちがとても好き!主人公二人には、彼らのために幸せになりなさい、と思ってしまうほど。モブの範疇に納まらない描写量のキャラが大勢いるが、その全員が生き生きとしており、読むのが楽しかった。
主人公の足弱は、他人から見れば不憫で哀れまれる存在なのかもしれない。だが本人にとっては何の不備もない人生で、野人であることに満足していたのが良かった。いかにもな同情を誘う、か弱さが無いのが良い。そしてわりと頑固でわりと失礼で、感覚のズレ具合が分かって面白い。
老人と出会ってからの経緯は、幼少期からの教育という名の洗脳とかそういうのが描きたかったのかな。それにしても今世王の察しの良さはすごい。王族は賢いとフォローされているものの、見えていない情報を脳内補完して正答を導く。おかげでとても読みやすくなっている。
今世王はひとりぼっちの王族という同情を誘う一面がとても良かった。仕えられることにしっかり慣れていて、都民の習慣に疎いとはいいながら、足弱を理解する能力は異常に高い。理由はともあれ兄一筋なのが可愛らしい。ただの色ボケ王でないのが良い。
灰色狼たちは全員が王族大好き仕えたい!な状態で、本気でそれが彼らにとっての幸せであり人生であると伝わってきて、とても微笑ましかった。コードネームのような独特の呼び名がこの一族の特殊性を受け入れやすくしていると思う。
登場する人数が多く名前と役割全ては覚えられないが、各々が書き手からの愛情を惜しみなく与えられていると感じる。そこもとても良かった。今世王だけでなく、足弱の味方になる者もいてほっとしたり。
ストーリーは最後にやっと動いたかな、という感じ。それでもキャラクターに愛着を持てれば、世界観に浸れるだけで楽しい。タイトル回収シーンは素晴らしかった。たくさんの伏線が今後どう活かされていくのか、次巻に期待。
書き下ろしの命視点のお話にはちょっと泣けた。
気になったのは眼底が湿るという表現。他で聞かないけど普通に活字になるんだな、と思った。欲を言えば、ファンタジー小説につきものの地図イラストが欲しかった。
元はWeb小説ながら紙でも読みたいと思える作品。
一年ぐらい前に読んだのですが、
いまだに余韻が残っていて、醒めません。
斬新な設定と、壮大なストーリーで、
先の読めないワクワク感と、
スパダリな攻めが、純真な受けを溺愛する様が
尊くて、始終、悶えました。
かなり厚みのある本で、一瞬怯みましたが、
余裕で読破できました。
物語は、ほぼ受け側の視点で進んでいくので
攻めが登場し、驚くほどの執着心で、
愛を告げてくる場面はドキドキしました。
枯れかけていた国が、
復興していく様も描かれていて、
とても幸せな気持ちになりました。
とても素敵で心に残る一生ものの作品です!