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hotaru zima e ikou
【歩足島へ行こう】
平家の落人伝説が残る小さな島、歩足島。海に身を投げた平家の姫とそれを助けた海賊との末裔と言われる美しい男性、光。
島の過疎化を防ぐために、美貌の光を広告塔にして女性観光客を引き寄せたい、そして光のお嫁さん探しイベントもやろう!と盛り上がる幼馴染の周平。
そして歩足島の観光化に成功した暁には東京のアンテナショップで働く道が周平には開かれています。
二人は幼馴染でして、中学の卒業のときに周平が光に告白したものの、一蹴された過去があるのです…。
このほかに花嫁募集イベント&お祭りの様子や、五歳の頃の二人、中学生の頃の二人の様子が収録されています。
【東京メモリアル】【東京へ行こう 前編 後編】
光×周平の中学時代が描かれており、その担任が主人公です。
銭湯絵師の怜音とゲイの大学生・純という組み合わせ。銭湯絵師ということで日本全国あちこち依頼を受けてはその間、メールもこない。北海道の旅館に描きに行くと旅立ち、その後音信不通となってしまい、自然消滅した二人。
その後、【東京へ行こう】では中学の先生となった純が 光と周平を連れて東京へ修学旅行に来ます。(美貌の光があちこちで逆ナンされまくっている)
そこで銭湯絵のパフォーマンスをやっている怜音と再会。怜音があまりにも気まま過ぎます。一年ぶりに戻ったら君はアパートを引き払っていてショックだったと恨み言を言ってるけどそりゃ当然でしょう。。。一年も連絡も寄越さないような放浪猫が良く言えるわね、私なんか読んでて、もしかして北海道で事故にでもあって死んじゃってたなんてオチか?とビビりながら読み進めていたんですから。
過疎に悩む小さな島から出るか、とどまるかといった島に暮らす人々ならではの悩みが、幼い頃から現在に至るまで二人の間だけではなく、光の両親も絡めて描いてありました。それが島に生きる人の宿命みたいなものを感じさせ、作品全体の光と影になっていました。
そして修学旅行先で純先生に「そのうち光に告白しようと思っている」と打ち明ける周平。これが表題作「歩足島へ行こう」での中学時代の告白に繋がってループしている訳でお話のまとめ方が実にうまいなぁと思いました。