物に捕われているのは呪いっていうより、――ただの、毒だ。 捕らわれるのは――呪いだ。

彼の初恋は、毒か或いは。

kare no hatsukoi wa doku ka aruiwa

彼の初恋は、毒か或いは。
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神41
  • 萌×260
  • 萌22
  • 中立3
  • しゅみじゃない1

--

レビュー数
18
得点
514
評価数
127
平均
4.1 / 5
神率
32.3%
著者
芽玖いろは 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

媒体
漫画(コミック)
出版社
KADOKAWA
レーベル
あすかコミックスCL-DX
発売日
価格
¥600(税抜)  
ISBN
9784041048573

あらすじ

今でも好きな初恋相手・敦也の結婚式で、髪を切ることになったスタイリストの都は、敦也の弟・祐也と再会する。
記憶よりデカくてチャラくなった祐也に突然に「好きなんだ、ずっと見ていた」と告白される。
しかも都にとって敦也と男の、自分では無理だと自覚した、あの出来事を思い出すように“指輪”を指に嵌めてきて…。

恋を諦めたい都と、ずっと希望を待ち続けた祐也。
その“指輪”に込められた二人の想いとは――。

表題作彼の初恋は、毒か或いは。

冴木祐也 / モデル・初恋相手の弟(23)
川名 都 / 美容師(28)

その他の収録作品

  • Special おまけまんが(描き下ろし)
  • あとがきまんが①②

レビュー投稿数18

タイトルも逸脱

美ちん、美ア●ルと定評の芽玖いろは先生!!
電子はは常に真っ白なことが多く、毎度泣いているわけですけ、
今回も、どこでも白抜きっしょ…と油断してたら透け透けだった!!
透け透けトーンの後ろに見える美ちん!拝み倒したくなりますね。

肝心のお話もとっても良かったです!!
初恋引きずってる受けの意地らしさ、受けが初恋の攻めの頑張り。
『物そのものに捕われているのは呪いだ』という言葉が効いてる。
受けが自慰してるのに遭遇しちゃうのも好きで…
気持ちが通じ合うとこは上手く繋がってて、とってもドラマティックでした!!
好きで好きでぶつかって、受けの心を開いてく攻めって良い!
せつなさたっぷり感じられて、きゅーーーっとなりました。

0

毒は毒でも甘い毒

攻めが受けを見て「かわいい」と思う。
これだけでごはん3合くらいいける気がします。
そんな方にはぜひ読んでいただきたい作品です。

初恋の相手を諦めるために、地元を離れて10年。
2つ年上の幼馴染みの結婚式で戻らざるを得なくなった都は…。

幼馴染みの敦也(30)、都(28)、敦也の弟の祐也(23)。
子供の頃の2才差は憧れやすく、5才差は遊び相手にもなりにくい。
自分がずっとたった1人を見ていたように、自分だけを見てくれていた人がいたとして、心は動くのか。純愛 vs 純愛という話です。

祐也がカッコイイんですよ。
モデルだから当然なんですけど、見た目だけじゃなく中身も。
兄を好きな相手に「身代わりでもいい」と言う弟はよくいますが、祐也は違います。
「身代わりにはならない」
はい、キタコレ。この潔さと、前だけ見て進む恋が祐也の恋なんです。

その一方で都の恋は、祐也と同じだけの時間、ずっとそこに留まっている恋でした。
彼女を紹介されたときも、結婚の報告を受けたときも、嫁の懐妊を知らされたときも、敦也の悪気のない言動にいちいち痛みを感じて、動けなくなる。
前に進むことも、後ろに戻ることもできずに、同じ場所をぐるぐるしているだけで、どこに行けないし、変われない。
つらいだけで叶うことはない恋を、いつまでも捨てられないでいたら、もはやそれは恋なんてキラキラしたものじゃなくて、どろどろした毒に変わってしまっているんだろうな、と。敦也中毒みたいな。

祐也の恋のエピソードがこれまたいいんですよ。
好きな相手を見ていたから分かることがあって、喜んで欲しくて何年もかけて頑張って、やっと手に入れたときには渡せなくて。
それでも捨てずに持ち続けていた結果、「呪い」が未来に変わる。
素敵。ステキダー!

ラストの1コマはものすごく軽く終わりますが、それもまた良し。
ずっと同じところをぐるぐる回っているだけだった恋から抜け出して、都に向かって真っ直ぐに歩いてきた祐也と、やっと足並みを揃えて前へ進む。
長い時間をかけた分、きっと言いたいことを言い合えるCPになれるんじゃないかと思える作品でした。

2

流れるような萌えと美しさ

先生の絵は甘くなくきつくもないセンスが好き。
コマ構図、流れが気持ちいい。エロの流れも好み
友達へ長年片思い(失恋)←友達の弟が長年片思いで落とす。
何食わぬ顔で年上受けが大好きでかわいいと思っている年下攻め 酔っ払い受けを襲ういちゃ鉄板も好き

0

初恋は実らないもの?

相反する二つの初恋。

恋をして、それがどう転ぶかは、
本人の努力(行動力)と運とタイミング。
そして何より想い続けること。

諦めてしまったら試合終了です。(笑)

しかし、終わった試合の後には、
また次の新しい試合が始まるのです!

そんな二つの初恋が絡まって離れて、
また絡まっていくという、ある意味お約束の展開なのですが、
途中経過がじりじりとしつつも無理なく描かれていて、面白く読破。

欲を言うなら、最後がちょっとご都合すぎかな。
そりゃないだろうと、ちょっとBL脳が現実に引き戻されかけました。

それでもやはり幸せはいいものです。
吹っ切れた都さんが幸せそうでよかったです!v

叶わない夢を見つつ涙する都さんは切なすぎました!
幸せになってね!v

……と、都さんの幸せを祈りつつ、評価は「萌×2」で!

3

初恋が叶ったりかなわなかったり

なんともドラマチックかつ劇的な初恋です。中身は乙女チックなので、可愛い系の絵柄だったら甘くなりすぎるところを芽玖先生の絵でバランスとってる感じがしますね。見せ場のシーンとかキラキラ系トーンとか使いまくったらもっと乙女チック演出になると思うけれど、芽玖先生の絵だからこそスタイリッシュさが残ります。

こんなに一途な人たちも珍しいなぁと。一方で郁(表紙)は、あんなに一途だったのに、身体の寂しさで落ちたのかって流れだった…これは嫌な読み取り方。結婚と、寂しさと、愛されて大切にされる嬉しさと、が相まったんだろうな〜っていうのはまぁわかるんだけどね!

いい加減BL界の水回りの弱さはどうにかしていただきたい

※電子書籍ひかり 修正かなり薄めシャカシャカ線
カバー下あとがき有り 裏表紙なし

1

執着と呪いと奇跡と指輪と

執着ですね。とてつもない。呪いに捕らわれて。
でもいい呪いもありました!
執着大好きです。
絵がとても好みです。
それにとても雰囲気があってオシャレで。
とくに表情がすごくいい!

攻め祐也の子供の頃からの初恋が実りましたね。
そして受け都の決して報われない初恋が終わり新しい恋が始まって。

祐也が泣ける!子供の頃からずっと都を見つめて。縁日の指輪を何年もかかって手に入れて。でもやっと手に入れた時には渡せずそのまま離ればなれに。

そして再会したのは敦也の結婚式。都も泣ける!大好きな初恋の人の結婚式で本人の髪を切るなんて。
しかもその後嫁の髪を切ってとつわりの嫁を店まで連れてきて。

祐也がじわじわ都を落としにかかるも失敗か?いや祐也の言葉が言霊になって都を呼び寄せたのでは?

祐也が部屋が全滅でもあの縁日の指輪だけは持ち出して、それを都の部屋で落として、都が拾って…。指輪の奇跡ですね!

エッチのシーンも緊迫感がありました。
都にとって初めての男になりましたね!良かった良かった。

2

彼らの初恋は沼か呪いか或いは。

BLソムリエ実技試験モニターでご紹介いただいた1冊。
初恋ってこんなにひとの心に痕をつけるものなのか…こころを縛る呪いなのか。
過去の苦しさと主人公たちの生きる現実世界の華やかさが対比で描かれています。
細かいお話は他のかたがされてますので割愛しますが、結婚式という幸せのピークを迎える初恋の人の裏方(ヘアメイク)を粛々と行い、光の射す方へ自分ではないパートナーとともに歩み始めるさまを見ているしかない自分の不甲斐なさを諦めきれない情けなさで落とす主人公、都。救いはあるのかというマイナス(それも3桁クラスの衝撃)からのスタートです。
それでも最後は大団円なので、紆余曲折ご都合主義もなんのその、ハイカロリーな展開がとても良かったです。
東京ガールズコレクションみたいなショーの最後の紙吹雪のキラキラのでかいシルバーのハート(銀ってとこが「次点」を指すのかな)が個人的小道具MVPでした。

3

長年の片想いは…

冒頭、長年の片想いの相手、幼馴染の敦也の結婚式に参加する都。しかも都は美容師で、敦也の髪を整える役で…すごい切ないです。そこに現れた敦也の弟の祐也が、実は都に想いを寄せていて…というお話です。

縁日でとったおもちゃの指輪がキーアイテムとなっていて、都に真っ直ぐに想いをぶつける祐也に、都も心を向け始め、最後はめでたし、めでたし。

敦也は都のことを、首尾一貫、幼馴染の友達としか思ってなくて、そこが非常にツラいですが……逆に都も祐也のことはずっと眼中になくて、祐也は祐也でとても苦しかったんだと思います。
そんな二人だから、きっと上手くいくでしょうね。

電子で購入しまして、あとがきまんが1、2で取材のエピソードが描かれてました。

最後になりますが、いろは先生の絵、線のタッチが好きです。

4

恋人たちの間を旅するミラクルリング♡

美人の都に相応しい、乙女気分いっぱいのロマンティック・ラブストーリー。
幼馴染の敦也に叶わぬ恋をしていた都は、敦也の結婚式に出席する為に10年ぶりに地元を訪れる。切なく敦也の背中を見守る都。…遠い夏の日を思い出す。お祭りに出掛けた敦也は妹に縁日に出ていたオモチャの指輪を買い与えている。「桜は女の子だからなー。」という敦也の言葉を暗い気持ちで聞いている都。『男の自分じゃ、無理だ…。』

結婚式で久しく会っていなかった敦也の弟、祐也はそんな都を式場から連れ出す。行き掛かりでお祭りをやっているところに行き着いた二人は縁日を楽しんでいて。都は思いがけず、この祐也から告白される。ずっと好きだった。そして、都が焦がれていたオモチャの指輪を都にはめる。

オモチャの指輪は、恋の象徴で。あるいは甘くて切ない初恋の宝物で。この後も事ある毎に出て来ます。特にラスト周辺のこのコの働きに注目してあげて下さい。ちょっとしたミラクルです。
また、「ただの物」とそれが「大切なモノ」であることの違いや、色々な意味とメタファーを担っている事にも注目です。このモチーフがリングである事がさらにロマンティックを盛り上げているのですが、それがはめられる指がしっかり節のある、ほっそりとはしているけれど、男の人の手だなぁ、というのもすごくいい。絵もスタイリッシュで素敵です。

0

指輪を手に入れる。

幼馴染の敦也が忘れられない都と、都を想い続けてきた敦也の弟・祐也。

おもちゃの指輪が、二人の気持ちや関係の変化を象徴する重要なファクターになってます。
都12歳、祐也7歳の夏祭り、都は自分は男だから指輪=大切な人は手に入れられないと敦也の言葉で思い知らされる、そんな都の想いに気付いた祐也は、都に欲しい物をあげようと何年も射的に通って指輪を手に入れる。
その指輪は直接は渡せなかったけれど、大人になった二人は敦也の結婚式で再会、その後のお祭りで、祐也は射的で当てた指輪を都の指にはめて「兄貴のことは俺が諦めさせてやる」と告白する。

ここからが祐也のターン、アクシデントで、都の部屋に居候することになった祐也は料理を作ったり、迫ったり、都に自分を意識させていくていく。
(都は忘れていたけど)あげた指輪が引出しに入ってるのを見て、自分の居場所もちゃんとあると喜ぶ祐也がかわいい。

都にとっての指輪は「自分には手に入れることができない輝いたもの」で、祐也にとっては「都が諦めてるものを自分があげる」って都への気持ちの象徴。
そして都は部屋におもちゃの指輪が二個あるのを見つけて…

20年近くこじらせた想いですが、純情一途だけじゃなくて、逃れられない肉欲も描かれていたのが良かったです。
第3章の扉絵、敦也が彼女と一緒なのを見て「あの手で 女のように されたい」と想像する都のエロさに見惚れました!
この伏線があるから、おまけまんがで、祐也が都の乳首を弄り、都が祐也の欲望に翻弄させられるてるエッチシーンがより盛り上がって見えます♪

ただ1点、現在23歳の祐也のそれまでが引っかかります。
祐也が都を好きになったのは7歳の時、子供ならただ好きーって近づいてく気がするけど、再会した都は祐也が小さかった記憶しかなくて親しかったようには見えない。
「10年経ったら俺のターン」と時期を待っていたのかもしれないけど、10年後も何もなく…高校生の頃はともかく、卒業してから23歳になるまで、祐也は雑誌表紙を飾るモデルになってるのに、都と会おうともしなかったことに違和感。
兄の結婚式がなかったら、いつ都と会うつもりだったんだろう?
都のことは思い出になっていたのが、再会して想いも再発ならわかるのだけど、捨てられなかった指輪は、忘れられない都への気持ちの象徴に思えるし…
設定にアラがあるような気がします。

3

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