「 囀る鳥は羽ばたかない 4」初回限定版小冊子

saezurutori wa habatakanai

「 囀る鳥は羽ばたかない 4」初回限定版小冊子
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神35
  • 萌×22
  • 萌3
  • 中立1
  • しゅみじゃない0

68

レビュー数
7
得点
193
評価数
41
平均
4.7 / 5
神率
85.4%
著者
 
媒体
特典
出版社
発売日
付いてきた作品(特典の場合)
囀る鳥は羽ばたかない

商品説明

初回限定版小冊子
モノクロ印刷 B6版

内容:
「遠火」百目鬼目線での回想

レビュー投稿数7

ヨネダさんの表現手法に魅せられる

別個に登録されているのを知らず、本体のレビューで少し触れてしまいましたが、折角なのでこちらにもう少し綴りたいと思います。
(一番下に雑誌読了して気付いたことを追記として加えました。)

4巻の初回版に同梱されている、表紙除いて全16ページの小冊子です。
近日発売予定の電子版にもこの小冊子は収録されるようです。

百目鬼と矢代の出会いのシーンと、百目鬼の想いの始まりが描かれており、ずっと知りたかったところがようやく少しだけ知れました。
私には絶対手に入れておきたい内容でした。
そして改めてヨネダさんの表現手法に魅せられる16ページでした。

この作品、恋愛漫画には大抵においてあるはずのシーンが一向に描かれないことがずっと気になっていました。
百目鬼は矢代のことを最初から「綺麗だと思っていた」と言っており、恐らくその頃からすでに矢代に特別な感情を持っていたのは明白なのに、その「始まり」の部分が何故か本編には全く描かれない。
これだけ丁寧に登場人物達の心に焦点を当てた作品で、しかも恋愛モノなのに描かれないのは何故なんだろう?と。
それがついに今回の形での収録。

「ヨネダさんの表現手法に魅せられる」と始めに書いたのは、パッと見はたわいのないシーンの繋ぎ合わせだから。
決して百目鬼の独白が読める冊子ではないんです。
だけどこの16ページで、寡黙な百目鬼の心の変遷と百目鬼にとっての矢代の存在が如何に最初から特別だったかをしっかりと読み取れるようになっています。
百目鬼の言葉にはしない想いが溢れています。
こういった巧みさを見せられるたび、ヨネダさんの描かれる漫画はこれ以上ないくらいに「漫画」だなぁと思わされます。

きっとこの小冊子は本編を読んだ後に開く人が多いだろうと思っているのですが、4巻での二人を見た後なら尚更、百目鬼の迷いのない「戻らない」という気持ちはとても深く突き刺さるんじゃないかなと思います。


追記:本誌11月号を読んで
百目鬼の気持ちばかりに気を取られて読んでいたけど、この16ページには、矢代の気持ちがはっきりと芽生えた瞬間(もちろん矢代本人はそれを恋情とは自覚していませんが)もさりげなく入れ込まれていたのだと知りました。
そういえば2巻読んだ時、二人の間の空気がいつの間にか変わってることに盛大に萌えたっけかと。
今読み返すと2巻の読み方がまた変わります。

9

小冊子も神だった

有償特典って数多く出ますが、その中でも一番好きなのは小冊子。ってことでテンション上がりっぱなしで購入しました。内容はすでに書いてくださっているので感想を。

『囀る~』の表紙って、いつもブラックを基調にしたモノトーン調のものが多かったですが、4巻ではちょっと明るめ。内容はシリアスなのに。いや、百目鬼が超カッコいいので全然OKなんですが。

で、この小冊子はやっぱりモノトーン。
本編の表紙を違うアングルからとらえた絵柄。なにこれ。なんとも意味深で、すんごい素敵なんですけど。

内容は過去の百目鬼の回想と心情を綴ったもの。
なんですが、ヨネダさんらしくはっきり言葉としてはしゃべらせていない。読み手にゆだねる構成でした。

過去の事件。
組に入ることになったきっかけ。
そしてお巡りさん時代。

全てがつながり、百目鬼が矢代さんに心を奪われた様がたった16ページという短さの中で端的に描かれていました。

そして『遠火』というタイトル。
二人の距離はまだまだ離れているという意味なのか。
はたまた遠くで煌めく「火」のように手の届かない存在だ、という意味なのか。

最後のページの前髪をあげ、ストライプのシャツを着て、お巡りさんの百目鬼にひらひらと手を振る矢代さんがカッコよくて悶絶しました。

表紙に始まり、内容、最後のページまでと、最高にカッコよくて萌え必至の、大変満足度の高い小冊子でした。

8

お互いの印象は常に同じ。「綺麗」と「かわいい」。

短いページ数ながら本編では描かれていなかったシーンが納められていて、読むことで物語の奥行きや流れをより感じられました。

まず、小冊子の表紙と裏表紙に心掴まれます。
4巻表紙・裏表紙と本作を見比べると一層際立つドラマ性。
真っ直ぐ矢代を見つめる百目鬼と視線を逸らしている矢代。
そしてページを捲ると、
「初めて見たとき、綺麗な男(ひと)だと思った」
という、百目鬼のモノローグと共に描かれた煙草を咥え紫煙を燻らせている矢代の姿。
百目鬼が矢代のことを「綺麗だ」と思うコマは“百目鬼フィルター”が掛かっているのかいつも本当に矢代が美しくて「あぁ、百目鬼の目には矢代がこんな風に映っているんだなぁ」と読み手にもよく分かる作りになっていると思います。
これは心惹かれて恋に落ちちゃうよね、と思わずにはいられません(笑)
最終ページは、百目鬼が警官時代に矢代と偶然からほんの一瞬引き合ったワンシーン。
警官の百目鬼を「かーわいー」とひやかし、やはり煙草を咥えて紫煙を燻らし手を振る矢代。
その下のコマで、帽子を深く被り直して表情は分からないけれど(照れている?)百目鬼の姿。
この最初と最後の「綺麗な矢代」を見るにつけ、二人がいつ、どこで、何をしているときに出逢ったとしても変わることなく惹かれ合ったのではないかという暗示を強く感じさせます。
個人的に「運命」という言葉は時に残酷でご都合主義にも思えるのですが、この二人に関してはそうした巡り合わせの力が大きく働いているように感じてしまいます。
幸、不幸。運命の力がどちらに傾くのかは神(ヨネダさん)のみぞ知る、ですが一読者として二人が並びゆく未来を祈るのみ。



ちなみに。
「淫乱ネコ」のネコの意味を知らなかった百目鬼が私からしても「かーわいー」です!

6

堪らないです

もう小冊子のタイトルの付け方からして上手すぎます。

そして表紙と裏表紙が本誌と対になってる憎い演出に脱帽しました。

こちらの小冊子は矢代の元に預けられる前の、闇金で働いていた時の百目鬼のお話でした。

そして後半は交番勤務時代の警察官の百目鬼のお話です。矢代とのニアミスの演出がとても憎らしいです。

それから2つのお話の間に挟まる形で、百目鬼のお巡りさんコスプレの話があるんです。禁欲的な百目鬼の姿が堪りませんでした。
それにしてもあんな事を矢代が言っていたんですね。確かに百目鬼のなら観たいと思ってしまいました。

0

補足的なチョイネタ。

 付いているのなら買わずにはいられない小冊子ですが、内容的に目新しいものは無くこれまでのストーリーの一部をちょっと補足しているようなお話なので、読まなくてもストーリーの解釈に大きな違いはありません。

 ヤクザとは知らずに足を踏み入れてしまった百目鬼が、やめなければと思っていたのに、偶然、矢代を目にしたことで留まる事になったんだろうなと思えるシーンや、矢代との出会いのシーン、警官のコスプレをさせられたシーン、まだ警察官だった頃の百目鬼が矢代とすれ違っていた瞬間などが淡々と切り取られた小冊子で、百目鬼の見た目が矢代の好みだと言うのが、本当だとわかるシーンもありますね。警察官の百目鬼に「かーわいー」って、手を振ったりして( ´艸`)クフ
 百目鬼の寡黙で実直な性格は、父親への傷害事件も関係しているのかな?と思うこともありましたが、これを読む限りあの性格はやはり天然のものですね^^見た目の好み+この生真面目さでぶつかってこられたら、さすがの矢代も敵わないだろうな~と思うと楽しいです。
 警察官のコスプレでゲイビに出ろと勧める矢代に、生真面目に答える百目鬼も面白い。この真面目さで思いっきり矢代を愛してあげて欲しいです!

・以下売り方についての疑問
 正直言いますと折角の小冊子なんだからもっと特別なエピソードを期待していたのは事実です。値段もお高いですしね。ちょっと物足りない。『小冊子付き限定版』と言っても、発売日に買おうと思うと、それを選ぶしかないわけで…。それともどこかで通常版も売ってますか?店舗でも通販でも探してみましたが、私には見つけられませんでした。
 私をはじめファンならきっと考えるより先に小冊子付きを選んでしまいますが、色んな読者がいることを考えると、金額を上乗せした限定版を出すのなら、同日に『通常版』も出すべきじゃないかな―と思うので、売り方としてはしゅみじゃないに近い中立です。

4

出会いのとき。忘れえぬその白いかんばせ…

小冊子といえば、本編で食い足りなかったエロがねっとり…を期待してしまう事が多いわけですが、こちらの「遠火」という小冊子にはエロはありません。
残念…という向きもあったでしょう。
かくいう私もあらら、と思ったものですが、それよりもこの「囀る〜」の1巻冒頭、はじめから百目鬼が「綺麗だと思ってました」なんて言ってる事にかすかな違和感があった。
そこを補うような、1巻の「その前」のエピソードとなっています。

まず金融の事務所でアルバイトだった百目鬼。
そこに不渡りのケツ持ちに来たのが矢代と七原。
そのことでその金融会社がヤクザ絡みと知った百目鬼は「辞めなければ」と考えるのだけど、ふと見てしまった矢代の顔/佇まいに目を奪われて…

もうそこから百目鬼は精神的に矢代の下僕になっていたのかな…
なんでも頭のいう事を聞きます、というまでになる「何か」というものは特に無いのだから。
それはもうどこにも行けない、どこにも戻れない、という自身の閉塞感があったゆえ、なのかもしれない。

ラストはまだ警察官だった百目鬼のエピソード。
これは…蛇足だったかも?警察官の時にも何度か見て知っていた、という事なのでしょうか。設定通り金融ローンの事務所で初めて会った、で良かったような。

1

やっぱり・・・

元・警察官、現・ヤクザ:百目鬼力(どうめきちから)×ドMのヤクザ:矢代です。
え~・・・。本編は全然趣味ではなかったので、レビューをしようか悩んだのですが、一応、所持をしているということで・・・

百目鬼がヤクザになる前の話となっておりました。
そいうえば、百目鬼ってなんでヤクザになったんだろう?とぼんやりと思ってましたが、まさかのスカウトとかww
でもそこで断ればよかったのに、なんで全うなバイトを辞めたのかというと、百目鬼がまだ警察だった頃・・・実は見かけていたというBLではめっちゃくちゃありがちな話でした。

暴力事件がなかったら、きっとSPになっていたのかと思うと、そっちのが萌えそうだったなって思っちゃいました。ホント、すみません・・・

2

この作品が収納されている本棚