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ついに完結! 王将に監禁された千晶は――…!?
kuchibiru ni chou no hone
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どんな結末が待っているんだろうとワクワクしていましたが、思ったよりあっさりしていたかな、という印象でした。2人とも悪にはなりきれない常識人なんですよね。千晶が死にかけてからやっと回復した後の口論のシーンでは、お互いが言うことにまったく共感できないわけではないのだけど、どっちもどっちだったんじゃ、という思いも拭えず。将嗣は尤もらしい言い分で千晶を責めるけれど、いやいや千晶が今まで傷付いてきたのはさすがに分かっただろう、と。過去のせいなのか、やっぱり私には将嗣の愛し方は歪に感じます。でも、千晶自身はそれでいいのだから、これからは蜜月を楽しんで欲しいですね。
怖いもの見たさでここまできた3巻目。
こんな作品もありかな、という総合的な感想で、2巻目までしゅみじゃないだった評価が中立に上がりました。
最後まで王将という人間は理解できず。そんな王将を最終的に受けいれてしまった千晶にも共感できず。結局のところ、破れ鍋に綴じ蓋な二人だったんだな、という感想に落ち着きました。
春重先輩っていざとなったら王将を殴るくらい度胸あるのに、何故これまで王将の暴走を止めれなかったのかが最後まで謎でした。
やっと千晶の幸せそうな顔が見られました。
いやぁ、長かった。この漫画、千晶の不幸そうな不服そうな顔ばかり拝んでいたような気がします。将嗣のあまりに酷い振る舞いと千晶に対する扱いに前半は憤りしか感じませんでした。これがSMってものなのか、そうだとしたら私は全く好みじゃないわ~と思ってました。でも、監禁して、逃げないようにして、優しくしてと言う繰り返しと千晶の表情が監禁されてむしろ満足そうなのを見て、あれ?って。
後半の将嗣の言葉を聞いて、確かにやって来たことは酷いし、犯罪まがいだけど、千晶の方も責められるべき所はあるのかなって思いました。二人の気持ちが通じあって、将嗣も千晶も初めて笑顔を見せてくれて、本当に良かった。
しかし、何となくでも将嗣の思惑を理解していた春重先輩はもう少し早くから二人の仲を取り持ってあげてくださいよ。
前がかなりもやっとするところで終わったために、ずっと待っていた最終巻。
と言っても、本編は前半で終り、後半は後日段のような構成です。
小説ではその後の二人がほぼ描かれていなかったので、漫画でその後が読めて嬉しかったです。
しかし、どうしても小説を読んだ上での感想になってしまって申し訳ないですが、漫画でこの流れを描くのに3巻はちょっと長いかも・・・。
過去の回想などどうしても長くなってしまうとは思いますが、
逃げようとする→監禁・陵辱→放置され病で倒れる
この流れがどうもたるたるしていて小説ほどの緊迫感がなかった気も。
ここ、本当にドキドキしたし、感動した部分だったので。
しかし漫画ならではのよさはたっぷりあります。
千晶の怒ったり照れたりする表情は本当に生き生き描かれていてよかったです。
もちろんえろシーンも、漫画で描かれてこそ、なぜ千晶がここまで将嗣に引きずられてしまったのかがよくわかる。
千晶は自分では認めていないけど、M体質で淫乱です。それを「将嗣が自分を変えたんだ」と言いますが、将嗣は「もともとの体質だ、だからそれを叶えてやったんだ」と言います。
将嗣のこの言い分は何を言うかっ!て感じですが、気持ち良さそうな千晶を見ていると、本当に100%将嗣の言っていることが傲慢な押し付けだとも思えません。
なんとも難解な二人だと思います。だからこそこんなに興味深く読めたカップルなのかも。
ただこのお話は攻めの最低・最悪な行いを千晶とともに読み手が許せるかどうかにかかっているので、好き嫌いが分かれると思います。
将嗣の行いや、最後に話し合うシーンでの言い分も全て、本当に勝手だと思うし、それについて書くと文字でいっぱいいっぱいになってしまうので全て割愛します・・・。
本当に「最低の攻め」だという事だけ・・・。
千晶が許しても自分が許せなければこの作品の「面白かった」という価値がわからないと思います。
私は60%くらい・・・しか許せないと思います。
その後の2人のお話でもっと追い上げるかと思ったのですが、意外に甘さは控えめで少し残念。
後日段は基本的には千晶視点で、千晶→将嗣の気持ちは伝わってくるのですが、将嗣は「少しだけ千晶の意見を譲歩してきくようになった」というくらいかな、と感じました。対等さにはまだまだほど遠いと思います。