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gin no kutsu
今ちょうど幻冬舎さんがセールをしているので、大好きなこの作品が誰かの興味に引っかかったらいいな〜なんて思いながらのレビューです。
正直BL度はとっても低い作品なのですが、 お話はとっても素敵なんです。
ちょっぴり不思議な家族のお話。
否定のない優しい世界に癒されます。
やさしい「お父さん」と、鳥の着ぐるみを着た「お母さん」と、「ぼく」。
視点は6歳のジュンくんで進んでいきます。
言うまでもなく、「お母さん」の中身は男性なんですが、そこら辺のあれこれについてはあまり多くは語られません。
お母さんの着ぐるみ姿を誰かが何か言うこともありません。
四宮さんの作品は、ファンタジー調なんだけど完全な夢物語じゃなくてリアルを鋭く見たその上に成り立っているところが素敵で、響くのです。
こちらの作品はタイトルから分かる通り「オズの魔法使い」がベースになっていて、どこへでも行ける靴で家なんかに帰るドロシーはばかよ、なんて本を投げ捨てる「僕」のお姉さんのセリフから始まります。
この「僕」というのは6歳のジュンくんじゃなくて、鳥の着ぐるみを着ている「お母さん」。
視点はジュンくんだけど、物語の本当の主人公はお母さんのほう。
「家族」が縁遠かった男の子(=お母さん)が、子どもに「おうちがいちばん!」と言ってもらえるような愛情と優しさに溢れる家庭を築いて、家族との毎日を大切に幸せに過ごしているお話。
それがジュンくんの目線で描かれている。
だからすごく“満ちて”いるんです。
お母さんには色々あるし、ジュンくんがもう少し大きくなったらそれはそれでまた色々あると思う。
それでも今この3人は家族として間違いなく幸せに暮らしている。
それが「大事」なこと。
こういう作品は言葉で感想を残しちゃうと作品の良さが限定される気がしてグッときた作品ほどうまくレビューを書けないのがもどかしいんだけど、でも、「ドロシーはばかよ」と言うお姉さんのセリフに共感できちゃうなぁって人(私もそう)ほどグッとくるお話なんじゃないかなって気がします。
冒頭にも書いた通りこの1冊はBL度が低くてほとんど童話なのですが、「お父さん」と「お母さん」の過去編がいま本誌連載中でそちらがBL的な本編とのことなので、コミック化を楽しみに待ちたいです。
大好きだー!!!
子供のときに見えていた世界って、今考えても本当に不思議。
子育てをするママたちは子供たちの成長と共にそれを追体験できるけど、子供の安全や体調、細々としたことにも目と気を配っている状態だから、たぶんその感覚を楽しんでいる余裕があるひとの方が稀なのかな。
幼稚園に通うジュンの家族は、眼鏡のお父さんと鳥の着ぐるみを着たお母さん。
おなかの中にいた頃からの幼馴染のリリーや、リリーを通じて仲良くなったトーマ、ジュンが仲良くなりたくて友達になれたノエル。
お母さんの昔からの知り合いの「恐怖の大王」ことレイや、レイのダーリンなんかも巻き込みながら、ちょっとずつ成長していくジュンを見守る作品です。
全員優しくていいひと。
たまたまジュンに声をかけられたピザの配達員(レイのダーリン)まで優しい。(彼が演じるサンタの話が素敵です)
そんな優しいひとたちに囲まれて、夢見がちなジュンが大切なことに気付いたり、逆にジュンからおとなが教えてもらったり。
すべてのページがキラキラして見えるほどに、素敵な世界です。
いろいろ不思議なことはあって、その全部がしっかり明かされるわけではないけれど、そんなところもジュンの目を通して見ている世界だから、と納得できてしまう。
ジュンの描写がすごく巧いんです。
子供ならではの大仰な言葉選びや空想に発想。
空想の延長線上で会話を始めるから、周囲は「ん?」ってなってしまうところまで、見事としか言いようがありません。
ちなみにジュンのお母さんがどうして鳥の着ぐるみを着ているか、という謎の種明かしは最後の方に出てきます。
イケメンで数々の女の子と遊んでいたらしいお父さんとジュンの本当の母親、その弟であるお父さんの過去編も読んでみたい。
でも地雷っぽい上に、見つからない…。
電子で購入したけれど、紙に手触りを感じながらも読みたいなあ。
ページを開いただけで、誰もが経験したやさしくてあたたかい子供時代に一瞬で連れて行ってくれます。
おすすめです。
「オズの魔法使い」から始まります。
お父さんのヨキに、お母さんのリオは"鳥の着ぐるみ"…開いて早々にワンダーランドです。
好きなところをあげてったらキリがないな〜
ことば選び(先生からしてみたらことば遊びなのかな)も、ふわふわとおとぎ話のようで不思議な気持ち。作品全体が夢の国、絵本みたいです。
こどもたるジュンのセリフもそうだし、ピザ屋兼サンタ兼ダーリン(笑)の「「サンタはいない」っていうとサンタをしないといけなくなるの」な〜んてセリフも可愛くておしゃれで。トーマは頭のいい子だからなんだかんだ言いつつちょっと微笑んだりする。優しいなぁ。
登場人物が沢山出てきて、ひとりひとりに沢山ページを使えるわけではないのに、一瞬で愛しさを感じてしまう。レイ(リオと同じ施設で育った弟のような存在)とリオの関係性のバランス感も絶妙でしたし、精霊とルイスの話も大好き。
幸せだけでもなく、寂しさだけでもない。
楽しいけれど、寂しい。
ブッ殺すを愛してると読んでくれるダーリン、最高です。
何度読んでも、心が温かくほっこりする。
ジュンくんの大事なノエルのお話など、いじらしくて可愛らしくて、幸せだけど少し寂しくて。
お父さんとお母さんにもいろんな物語があるようで、そちらももっと読みたいなぁ。
それぞれが少しだけ影の部分があって、でも、その部分が魅力にもなっていたりしてどのキャラクターも本当に愛おしい。
ジュンくんがもう少し大きくなったら、いい男になるんだろうと妄想も捗ります。
笑えて、うるっときて優しい気持ちになれるお話です。
ほのぼの子育てものです。
6歳の男の子ジュンと、お父さんのヨキ、それになぜか鳥の着ぐるみを着ているお母さんのリオ、この3人家族の暮らしが季節に沿って描かれています。
BLなので当然のことですが、お母さんの中身は男の人で、ヨキとリオは男同士のカップルです。
他に、リオの幼なじみのレイのダーリンも男性だったりと、大人の世界はBL世界を展開しています。
時々、大人組のイチャイチャも覗いたりしますが、それよりも、まだ愛しか知らないジュンの世界には、悪い人間なんて一人も登場しない、そんな夢の国の中の幸せな物語に浸りたい。
そんな1冊でした。
最初から最後まで、何この家族とっても可愛い!と思いながら読みました。幼稚園生であるジュン目線で描かれる、大好きなお父さんとお母さんの話。ただし、お母さんはジュンの前では必ず鳥の着ぐるみを纏っています。作品が終わるまで、お母さんがジュンの前で着ぐるみを脱ぐことはありませんでした。お母さんであるリオが着ぐるみの中に隠していること。それは、若過ぎることやお父さんのヨキと同性であること、親としての自信のなさなどなど。
BL界ではこれらの事実をいかに子供に伝えるかが重要になってくる作品も多いかと思いますが、必ずしも今すぐ伝える必要なんてないのかもしれませんね。ヨキはリオとジュンを愛している、リオはジュンとヨキを愛している、ジュンはお父さんもお母さんも愛している。これだけで十分ではないでしょうか。男女の夫婦でだって、こんなに幸せな家庭を築けるとは限らない。もしジュンが真実を知る日が来ても、彼の幸せが欠けてしまうことはきっとないだろうと思います。四宮先生の童心を忘れない描き方も相俟って、子供にも親にも感情移入できるような、温かい素敵な作品でした。
ほのぼの〜ほのぼのしてるとしか言いようが無いような気がします。
お父さん《ヨキ》とお母さん《リオ》(鳥の着ぐるみ着用で若い男性)とジュン君の3人暮らし、この家族を中心とした話が描き下ろし含めて14話収録されていました。
読み始めはジュンは誰の子?何で着ぐるみ?と頭がグチャグチャとなりましたが、ジュンの実母はリオの姉(つまり2人は叔父と甥)着ぐるみは色々な悩みからの逃避という事みたいです。
四宮さんが以前描いた同人誌が今回の『銀のくつ』の元になっているそうです。『銀のくつ』のお父さんとお母さんの過去編で続くと『あとがき』にありましたが、ルチルで掲載中なのでしょうか?もしそうなら、そちらを先に読んだ方がわかりやすかったかもしれません。
リオと同じ施設で暮らしてたレイとワンコ彼氏の話も読みたいな。