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(※タイトルは作品中のモノローグです)
とても面白かったです。あとがきから作者は第2巻が出る程続くとは考えていなかったそうですが、もし1巻だけだったら物足りなく感じたと思います。個人的にBL漫画には説明不足や展開の早さを感じることが多いのですが、この作品ではそれ程感じませんでした。故に展開はスローです。ストーリー自体は地味で感動のシーンもありませんが、あやふやな意思のまま“男の恋人”の入り口に立たされることになった主人公(受け)がひとつひとつ考えながら答えを出していく様子が丁寧に描かれていて好感が持てます。またそれは攻めも同じで、ふらふらしている受けをもどかしく思いつつも、自分が男同士の関係に引き込んだから束縛したくないという想いなのか、じっと待っているのです。彼にとっては多くの忍耐が必要だったことでしょう。年上の余裕を見せていたかったというのもあるかもしれません。そんな彼も相手に対して素直に正直になることが大切だと気づき、漸くお互い正面に向かい合ったところでこの物語は終わります。
1、2巻を通して表題作のみなら【神】、他収録作品も含むと【萌】です。
大手出版会社に就職した溝口が今だボロアパートに住んでいるのがらしくて嬉しくなります。
あいも変わらず小心者な湊も丁度イイ距離感を見つけて落ち着いた様子。
しかしそんな2人の関係を知る人物の登場に、また落ち着かない日々が始まってしまいます。
前作のモブ的目撃事件をきっかけにわたわたと動揺し、溝口の気持ちを無視した発言。
湊の気持ちも分からないではないけれど、と立ち止まってみる溝口がやっぱりさすがです。
気持ちを押し付けすぎたかもとか、違う道を選択する余地があったとか冷静に考えてみても、湊が好きな気持ちだけはブレない溝口。
どんと構えてる姿はやっぱり男らしいのですが、だんだんこじれてくる三者三様に気持ちがズレ始めて、本音を晒した溝口にキュンとしてしまいます。
溝口の強さに引っ張られてきたけれど、それは自分の意思で流されることを選んだんだと。
右往左往しながらもようやく見つけた答え。
少しだけ逞しくなった湊の姿が見られて、これからも続くありふれた日常にささやかなときめき。
穏やかな日々の優しさが感じられます。
前作「ピース」から一年後のお話になります。
溝口と付き合い始めてはや一年。
恋人と呼ぶにはまだ思うところが色々ある湊だが、それでも2人の関係を受け入れつつあった。しかしそんなある日、自分達がHしてる事を同じアパートに住む大家の息子・桜に知られてしまい…
人一倍体裁を気にする湊にとってこの状況は最悪の事態。勿論何とかごまかそうと溝口に偽装彼女作戦を持ちかけるのですが、大事なのは人目なんかじゃなくお互いの間にある気持ちの問題だとその提案を一蹴される。多分付き合い始めたばかりの溝口だったら文句を言いつつも湊の話に乗ったと思うんですよ。でもこの一年を通して彼にもまた心の変化が訪れているのかもです。
一時は桜の登場でまた振り出しに逆戻りか?!とヒヤヒヤさせられましたが、結果的には2人にとっていいカンフル剤になったみたいす(笑
最後は溝口の意外な一面を見せられた湊がついに覚悟を決めたという感じかな。
アパートの窓辺で自分の本音を淡々と語る溝口がとても印象的でした^^
雰囲気も含め、このお話の中で一番のお気に入りのシーンですね。
まぁ何だかんだありつつも丸く収まった湊と溝口ですが、そこで不憫になってくるのがていよく当て馬にされた桜。最初はホモに嫌悪感を抱いていたようですが、湊と接するうち嫌いなのはホモじゃなく溝口と付き合ってる彼が嫌なんだと自分の気持ちを自覚します。その時点で皮肉にも失恋は確定。うまいことキスまでは奪えたものの、結局湊には相手にされず挙げ句溝口の相談までされる始末…。
でも私、どちらかというと桜のようなタイプは受けにしか見えないんですよね~^^;
なので彼には年上のナイスガイに口説かれて早く幸せを掴んでもらうことを希望(笑
前巻を含め、内容自体はかなり地味めな今作品。読み手によっては少し物足りなさを感じるかもしれないですね。でも私は館野さんの描かれる、言葉より雰囲気で読ませる漫画が大好きです。ま、たまにモノローグが抽象的すぎて「??」な時もありますが(笑
重くなりがちなテーマもキャラがさらりと流しちゃう傾向があるので安心して読める作者様の1人です^^
ドラマチックなストーリーも素敵ですが、日常の1コマを切り取ったような素朴なお話もたまにはいいもんですよ~
淡々とした日常をゆっくりゆっくり描いた地味な作品なのに、ジワジワと染みてきて、あたたかい切なさが心の中に広がっていく作品って、本当に貴重だと思います。これはそういう作品です。
神評価にしようか萌え評価にしようか悩みましたが、一応萌えで。
一巻に引き続き、受けはグルグルしてます。
攻めはそんな受けを、ナチュラルに受け止めている。や、受け止めようとしている。本当は内心に色々な葛藤があるんだけど、なにも強要しないんだよね。
そんな攻めだからこそ、途中で淡々と本音を語ったときに、きゅーーんときました。情熱的に語らないことに逆に強い情熱を感じました。
こういう微妙な部分を描ける館野とお子さん、凄すぎるよ。
この二人は、これでいいと思えました。この先もずっとこんな感じで、でもちゃんと上手くいくんじゃないかなと。どんなにグルグルしても根底には愛があるから、あたたかい関係を築いていけるんじゃないかなと。
可哀想なのは、当て馬になった桜くんですね。
片思いは切ないね。
1巻の終りから1年。
溝口は就職して社会人となっていますが、引越しはせずに湊と同じアパートに暮らしています。
前巻の終りで湊が溝口に「好きだ」と言っていたので、もう恋人同士として付き合うことにしたのかと思っていたのですが、どうやらまだ湊は男同士ということには抵抗があるようで、結構世間体を気にしてます。
最初に湊に好きと言った溝口はそういう湊に腹を立てるのでもなく、強引に引っ張るのでもなく、湊が自分でどうするのか選択するのを待っている感じ。忍耐強いというか、優しいなぁと思いました。
日常的にとてもありそうな出来事の積み重ねで、ゆっくりとお話が進んでいく感じです。
情熱的なものがお好きな方は物足りなさを感じるかもしれませんが、こういう日常的な、優しく進むお話もいいな~と思いました。