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kourou no yoru ni tsumi wo kamu
■表題作『紅楼の夜に罪を咬む』
個人的にピンとこない攻め受けの熱情。
知ることはできても理解は難しい。
二人きりにしか分からない惹かれ合い。
でもそれが面白くないわけではなく、今回も見事なお話を書いてくれていたと思います。
舞台が上海とのことで、中国の読み方が馴染みなさすぎて覚えていられませんでした(反省)
主人公浅野にはなかなかに驚きましたが、天佑には最初から本名を名乗ったところや国貴を匿ってもらうようお願いしたあたり浅野にしては安易すぎた気がします。
長男に久し振りに会えましたが、家族はあんなにも変わったのに国貴の中では時が止まったまま…次男に対する反応で寂しくなったと同時に、なんとも後ろめたい喜びに似たものを感じてしまいました。
■同時収録『凍える蜜を蕩かす夜』
次男編きたー!!!!!
とCDでたっぷり聴きまくってお馴染なのですが、原作では細かな部分まで知ることができ世界が膨らみました。
そして改めて読むとやっぱり心がズキズキする…。
こんなにも助けを求めているのに、誰も気付いてくれない。
真に彼の心に寄り添い続けてくれる人がいればあぁはならなかった。
和貴自身が自分なりに真実を見定めこの道を選んでしまったっていうのもつらいなぁ。
長男にも兄なりの気持ちあってこそだけど、弟があぁなった責任の一端が自分にもあるなんて…それこそ国貴は一生知らないままなんだろうな…。
この時の和貴を軌道修正してあげられる人がいたら…
でもどこか違えば一つの体に産まれたかったと切願するほどの深沢に会えなかったと思うと…。
うーん。和貴の理想的な幸せってどんな形だったんでしょうね。
今も読者視点だと幸せというにはあまりにも重く…でもその重圧をあの華奢な体で一生懸命受け止めている姿は…それこそなんとも後ろめたくも甘美な愉悦がありますな。
そこに嵌る様をいつまででも見ていたいと思ってしまう。
和泉さんは一人一人のドラマ、真の内面やそうなった理由、変化を余すところなく書いてくれるので、よくいる登場人物…ではなく、一人のキャラクターとして好きにならせてくれる。
こういう攻め、受け好きなんだよね~ではなく深沢と和貴が好き!と叫びたくなる…これってとても喜ばしいことですよね。
彼らを生み出してくれてありがとうございますと定期的に拝みたくなります。
今回も読み応えある作品でした。
この勢いで原作も順番通りに制覇していきたいです。