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悲しい時には気持ちいい事をするんだよ。
mi wa nannimoshiranai
短編集なのですが、振れ幅がえげつないです...
これは...なかなか評価のできない作品です。これは...アンソロジーですか...?え、同じ作者さん.....!?驚きが隠せません... 好みは分かれる作品ですのでご注意ください!
どれも、どちらかと言うとシリアス寄りで、考えさせられるような、すっきりとしない、でも忘れられない、そんな作品だらけです。そして、なぜか"もっとみたい"と思ってしまいます。独特な魅力でした。
かなり人を選ぶ一冊です。収録作品、どれも歪みが大きい。松本ノダ先生は大好きですが、こちらの作品は自分の苦手ポイントを貫いてまして、レビューしていなかったしあまり読み返せないです。
◾️表題,さくらちゃんは病気
受けの頭が弱い上に攻めが狂気じみてます。その受けに溺愛攻めでギリギリ許容範囲の自分には厳しい。
◾️マスタベ
3Pもの…3P+αか?
◾️友達になりたい
極短編。まさしく"結構いい雰囲気"
◾️でちゃうんです
小スカが受け入れられる自分も上からは厳しい。
◾️ケンジと太郎
観客がコレを見たいっていう落ちが、分かってるな〜って感じです。描き下ろしはこの2人で、最後「ほんとお似合いだわ あの2人」ってセリフでシメなのですが、この一冊のCPみんなそんな感じ。
◾️わたしのうつくしいひと
「ほんと理解できんわ」って言ってくれて良かった。好きな人はすごく好きだろうし、深く考えることのできる作品だとは思いつつも…うん。
もし。
この作品が松本ノダ先生初読みだったら。
多分もう読まない。
かもしれない、と思ったくらいヤバい。
といってもひるんだわけじゃないよ。
性癖くらい、どんなのが来たって驚きやしない。
ただ、初っ端の1作目が地雷原踏んだのかもしれないんだ。
「みぃはなんにも知らない。」
思うところがあるので、後ほど。
「さくちゃんは病気。」
「みぃはなんにも〜」の言い訳的作品なのかも。
さくちゃんの病的で狂的な執着心のせいだからという着地点で、「みぃは〜」の許しがたさが覆い隠されてしまうような気がしてる。
「マスタベ」
理不尽も何もかも受け入れて、結局は物言わぬ石膏を求める…
この子の深淵は誰も理解できないのかも。
「友達になりたい」
ヤるもヤらないも自分の意思。そこを貫いている一匹狼の先輩がいて。
この後輩君ではまだまだ「友達」になれないかもね。
「でちゃうんです。」
嬉しいとおしっこが漏れちゃう子と、興奮するとゲロっちゃう先輩。
うんこドリルじゃないんだからさ。官能の正攻法で来てほしい。
「マッシブ・キャンディ」
これは非常に面白い。でも初期作なのか絵が完成してない。ここがもっと丁寧なら最高。
「わたしのうつくしいひと」
痛い。
キツイ。
劣等感が極まってネトラレに走ってしまった恋人たち。今後この設定がそのまま続くのか、破綻するのか。
このまま長年続いて獅子が年老いて表面的な美しさを失くした時。それが答えを出す時なのかも。
さて、「みぃはなんにも知らない。」について。
これは、幼児(0才〜3才くらい)や知的障害者への強姦と同等だと思った。
わからないみぃは何も悪くない。さくちゃんは圧倒的加害者。
さくちゃんが執着攻めとか倒錯者とか。これはフィクションのBLなんだからとか。みんな吹っ飛んで、コレは読みたくなかった作品。
自分の性癖もたいがいだけど よくもここまでの性癖のを集めたな と思うほど
『生まれつきの(悪い)ならわし・くせ』揃い
見ようによっちゃ 変態さんいらっしゃい状態
他人の言う事を鵜呑みにしてしまう癖&嘘ついてでも好な子を飼い殺しにしたい癖
好きな子を殴りたい癖&石膏像に欲情する癖
ケンカ好きな癖&ケガや痛そうな行為に萌える癖
嬉しいことがあるとおしっこチビる癖&興奮すると吐く癖
オカマのバリタチ&狭量強肩のネコ
ただ最後の【わたしのうつくしいひと】だけは変態さんだけでは終わらなかった
恋人が他人に犯されることに興奮する先生&自分の生い立ちを証明するように犯される生徒
自分の顔にコンプレックスをもつ2人の話がどうにも陰鬱なのに純愛のようで
初読み作家さんだったけど いいもの読ませていただきました
純粋白痴受け執着ヤンデレ攻めが好きなので表題作がドンピシャでした。
攻めの見た目や親からの扱いからいってDK設定だと思うのですがみぃくんはショタです。毛の生えたショタ。マジ天使。
かわいそかわいい。かわいそえろい。
悲しい時は気持ち良い事すれば忘れられる、とか言っちゃう攻めに流されて始まるセックスシーンの興奮した羞恥顔がエロくて最高。
ラストはハピエンでは無くバッドなのかなぁ??……という続きが気になる終わり方なのでまたどこかで描いてほしい。
松本ノダさんは好きな作家さん。
しかし、アンソロというテーマが先にある短編の単行本化だからか、あやうい人間関係を描きつつもテーマに少しひっぱられた(制約された)感がありました。
痛くてもその中にじんわりした愛があるはずなのですが、表題作のようにいたいけでほとんどバカともいえる子をいいようにもてあそんでしまう攻めの話は、もう1つ救いがなくやや後味の悪い作品かもしれません。
2つめは、大事な人が他人に犯されているのを見てしか興奮できない先生の話。なお、彼氏は教え子。
その後の中編で、先生と教え子のなれそめから詳しく語られるので、こちらは心情が丁寧に描かれていて読み応えがありました。
しかし、ブサイクという設定があるにしても、先生があんまりブサイクでちょっと引いたかも。。
テーマ付きアンソロジーに描いたものをメインに収録されているということで、1つひとつの短編がそれぞれかなり異彩を放っていて、非常に読み応えのある作品集でした。全部で6CP収録。特殊なプレイや人によっては地雷になりそうな展開なども多く、割と何にでも耐性があるという方でないと読み切るのは難しいかもしれません。レビューは重めだった作品を中心に書きましたが、嘔吐癖のある攻め×失禁癖のある受けの『でちゃうんです。』や、気の強いオネエ同士の応酬が見られる『マッシブ・キャンディ』など、笑える作品も気に入っています。
◆みぃはなんにも知らない。(表題作)
幼馴染で同級生のカップル。表紙の大きな瞳が印象的な男子・みぃが受けで、彼に幼少期からいろんな嘘を吹き込んできたさくちゃんが攻めです。みぃを慰めるための優しい嘘から始まったのが、いつしかさくちゃんはみぃに付け入るための嘘まで平気で吐くようになります。その嘘がまた微妙なラインのものなので、今まで騙されたと感じたことがないのか、さくちゃんをまったく疑わないみぃ。最終的にはとうとうさくちゃんの毒牙にかかってしまいます。みぃに悪気のない純真な目を向け続けるさくちゃんに静かな狂気を感じ、また、そこまでされても自分ではなくさくちゃんを助けてあげて欲しいと願うみぃに痛々しさを感じました。
◆マスタベ
相手を打つことに興奮するという性癖を持った先輩を、自分の意思で受け入れ続ける透。さらに2人の情事を見た同級生も加わり、3Pをする仲になっていきます。先輩と同級生からどんな仕打ちを受けようと、文句1つ言わずされるがままの透は、叶わない恋をしている。それが美術室の石膏像なのです。美術室で行われる激しい情事は、彼にとっては石膏像に見せつけながらしている自慰のようなものなんでしょうか。透が情事の最中に同級生に見せた嘲笑は、肌の冷たさが石膏に似ていると感じた同級生も結局生身の人間でしかない、そして、自分も結局あちら側には行けないのだということを改めて悟ったことへの諦めからなのかな、と感じました。本当に性的に倒錯しているのは、先輩なのか透なのか。いろんな解釈ができる作品だと思います。
◆わたしのうつくしいひと
顔を不細工だと言われ続けてきた教師の佐伯と、綺麗な顔に生まれながらも奔放な親のせいで傷付けられ続けてきた生徒の獅子。正反対の顔立ちであっても、似たような境遇で育った2人の恋愛です。獅子にとっては、自分を傷付けた相手にも何か事情があるのかもしれないと思いやれる、綺麗な心を持った佐伯が特別で美しく見え、佐伯にとっては、自分が得られなかった美貌を持っておきながら、何の取り柄もない自分に直向きな愛を注いでくれる獅子が美しく見える。最初は獅子の気持ちを試すために寝取られに興奮すると嘘を吐いた佐伯ですが、気付けば自分ではない誰かを受け入れながら自分への想いを溢れさせる獅子に夢中になっていきます。歪ではあるけれども、これも2人にしか分からない愛の形なんだなぁと思いました。佐伯がとことん幸の薄そうな顔に描かれていたのが、とても良かったです。
深いお話だと思います。
しかし最初の表題作でつまずいてその後もはまれませんでした。でも衝撃は受けました。
みぃはなんにも知らない
さくちゃんが鬼畜でみぃが幼稚園児レベルな中身で…。さくちゃんの執着がとうとう性的な行動に出ましたね。そこまでなら良かったのですが。
みぃの代わりの飼い犬が死んで悲しい時は気持ちいい事をするからってのも流れ的に納得するのですが、最後のお尻にはめて放置で笑ってるのがうーん。なのにみぃは誰かさくちゃんを助けてって言ってて。
マスタベ
理解不能でした。石膏の像が好きなの?
なんで殴らせたりしゃぶったりやらせるの?
でちゃうんです
一番普通なお話でした。
お互い受け入れられて良かったですね。
わたしのうつくしいひと
このお話が一番長くて心をえぐられました。
自分ではどうにもならない出自やこれまでの人生で培われた押し付けられた考え方や自意識など。
れおを犯させて興奮する佐伯。二人とも顔や親に色々嫌な思い出があります。
でも佐伯の話を聞いて心が洗われるれお。佐伯を愛してしまうも佐伯はれおを信じない。美しいれおが自分を好きになるわけがない、すてられたら辛いと。そして好きな人が誰かとセックスするのを見るのが興奮するんだと友人やら他の人とセックスさせる。それを見つめる。
れおはそれでも愛する人が喜ぶなら泣きながら受け入れる。
そしてれおを男に抱かせて自分も自慰をする佐伯。
究極のネトラセ愛だそうですが私にはまだその良さを知る境地にはたどり着けません。
れおには佐伯が教師フィルターがかかってるのもあるのかなと。佐伯も教師としてどうかと思います。佐伯はれおを本当に愛しているのかな?
ふゅーじょんぷろだくとのレーベルカラーも受けてか、他の松本ノダ作品とはだいぶん趣きの異なる本作。
読んだ者の心に何かしらの爪痕を残しそうな1冊です。
表題作もさることながら、後半に収録されている「わたしのうつくしいひと」の強烈な存在感は一読の価値あり。
コンプレックスをテーマにしたお話なのですが、これノダさんはどんなことを思って描かれたのかなぁ?
もしかしたら曲解しているかもしれませんが、私が読んで感じたままに書くなら、これはどちらの視点で読んでも偏っていて正しくはないでしょう。
ニュートラルな視点を探すなら〔田中〕の視点から俯瞰して読むのが良さそうです。
〔佐伯〕も、〔獅子〕も、自分のコンプレックスゆえに相手がうつくしく見え過ぎているのです。
コンプレックスがもたらすその闇深さを、かなしく苦々しく感じながら読みました。
人間のコンプレックスの多くは親に直結していて、それゆえに解放されることが難しいのかもしれません。
彼らの母親もまたコンプレックスを抱えていて自分の子供をきちんと愛せなかった弱い母親たちで、この負の連鎖感もかなしい。
BLを読んでいることも忘れて、コンプレックスについて色々と考えさせられてしまった作品でした。
全体的に痛々しい本作品集。「マッシブ・キャンディ」カプのコミカルさがナイスな中和剤でありがたかったです。
短いお話を集めた一冊となっていますが、終盤に収録されている「わたしのうつくしいひと」に全部持っていかれました。
どのお話もエロがメイン。凌辱あり、3Pあり、フェティシズムあり、上から下からのおもらしあり、人前あり、バラエティーに富んでいて、飽きさせません。性癖カタログみたいょ….。
先生の画力ゆえに、どのお話で描かれるエロも生々しく素晴らしいんですが、わたしが松本作品に惹かれてやまないのは、セックスに駆られる人物の動機づけが必ずしも理想的な愛情に基づいていなくても、それを否定しないところです。愛情が歪んでしまった執着や憎悪だったり、コンプレックスのはけ口だったり、あるいは本当にただの欲だったり。それでも、刹那に求め合う性を男同士でやってくれるっていうところに、わたしがBLに求めている何かが潜んでいるのかもしれないと感じます。
「わたしのうつくしいひと」は、容貌の美醜をテーマにしたお話。
奔放な母親から捨てられ、親戚のもとに引き取られた高校生の中村。母親が「外国人とばかりヤッていた」時にできた彼は、ハーフの美しい少年だった。
他方、醜い母親に似て子供の頃から顔がコンプレックスだった高校教師の佐伯。授業中、佐伯が生徒から円形脱毛を揶揄われた際、中村が止めに入ったことがきっかけで、二人は親密になっていく。
中村は淫乱な母親に直結する自分の顔を嫌悪している。佐伯は醜い自分が恋愛の対象になれないと思い込んできたため、セックスができない。その二人が愛し合うには、第三者が必要だった…。
見た目によって不用意に人を傷つけるのは簡単だけれど、その人の心の美しさを伝えることはなんて難しいんだろう。自分の愛したいように相手を愛することができないなんて、なんて苦しいんだろう。だけど、相手が望むように愛してあげることができたら、もしかしたらそれが本当の愛情なのかもしれません。
親から譲り受けたものに呪縛されながらも愛し合う二人の未来は、必ずしも明るいとはいえない。不穏さが残る終わり方だけれど、男女間でもありうる一つの愛の形が提示されていることに変わりはありません。
重く、ダークな作品の割合が多い中、「でちゃうんです。」のおろろカプと「マッシブ・キャンディ」のオネエカプのお話がコミカルテイストでクスリと笑えました。後者の方の、幕間みたいに挟まれるケンジと太郎ちゃんのカプが一番のお気に入りかな。