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4冊ある1部ですが、この3冊目が1番好きです。
受としては、かなりしんどい展開ではあるのですが、
この後の展開を期待してしまう1冊です。
悠季は、圭のことは好きとは言えないまでも、
体の関係を持っている状態での事件発生。
悠季は、高校の臨時教師として音楽を教えており、
部活ではブラス・オーケストラの指導をしている。
ところが、部活の生徒にゲイであることが知られてしまい、
クビとなってしまう。
そんな最中、悠季はついに、圭の存在の大きさに気づく。
そして、蜜月と言えるはずの2人の前に、
圭の古い友人という男が登場する。
この男がうまいことひっ掻きまわしてくれます。
悠季の自分に自信の持てない性格から、
圭との音楽的才能の差などを痛感させられ、
気まぐれに自分を愛してくれているに過ぎないと思ってしまう。
悠季の内気潔癖でも、芯のある性格、まだこのころは、内気感満載です。
(こういう性格は苦手な読み手の方も多いと思いますが、
じょじょに花開いていきますので、できればお付き合いいただきたいです。)
シリーズ3冊目になります。どの話もとても面白かったです。
《出版社あらすじ》
圭との仲が学校にばれて、ホモのレッテルを貼られた悠季。おかげで音楽教師の職をクビになってしまったけど、圭を真剣に愛しているから後悔はしない。そんなある日、圭の部屋に謎のマッチョ男・生島が居候を始めた。なぜかその上、突然そいつが悠季に迫って来るではないか。一体、この男は圭の何なんだ?! 番外編を含む、圭&悠季の激しく純な恋物語3編。オーケストラが舞台の大人気シリーズ第3弾!
収録作
・赤い靴ワルツ
・マンハッタン・ソナタ
・百十二分の十一(チェリスト飯田弘の証言編・その1)
「赤い靴ワルツ」で一番印象的なのは、悠季が初めて圭に「好き」と伝えるシーンでした。失いそうになって初めて自分の想いに気付く悠季ですが、この辺りの話にはドキドキさせられました。フジミの練習中に女装させられて正装した圭とダンスを踊るシーンも、高校の臨採講師として頑張る様子も、臨採講師退職記念日となった感動的な文化祭の話も、全てよかったです。また、悠季がらみの記念日をたくさん作っている圭が可愛いです。
「マンハッタン・ソナタ」では悠季がボロボロです。フジミでのコンチェルト練習が上手くいかず悩んでいるところへ、天才ピアニスト生島高嶺が現れて悩み倍増。同僚相手にように冷たくなった圭の態度と、生島とは親密そうな様子に不安でいっぱになります。しかも、圭が「高嶺に僕らの仲を知られたくなかった」と思っていたことを知り、圭の想いを誤解し、自分はおだてられていただけの凡才だと思い込んでひとり深く傷つきます。トラブルの元凶の高嶺は、悠季にコンチェルトを申し出て、一宿一飯を条件に圭の指揮下での活動再開をのみました、天才2人と悠季の音楽家としての先行きが気になる展開になってきました。
「百十二分の十一」は飯田さん視点です。ちょうど『寒冷前線~』『さまよえる~』から少し先までの話になります。M響の有志たちがフジミに入団する経緯も分かりますし、先の2作品への内容理解が深まる大変興味深い内容ともなっています。M響入団後数ヶ月の立ちん坊を約束されている電柱殿下ですが、いつの間にかサブ・コンとして認められ、人望ゆえのシンパまで存在しています。飯田さんはポーカーフィスの裏に隠した感情の起伏を敏感に嗅ぎ取れるほど気にしているし、延原さんは泣いて庇うほどに惚れていて、鈴木女史は彼のオーラが見える・・・等々。
上記「赤い靴ワルツ」の6/4の記念日と、桐ノ院圭が惚れたバイオリニスト云々については「天国の門」(初出『クラシカル・ロンド』/外伝『天国の門』に再録)に圭視点で書かれています。
富士見二丁目交響楽団シリーズ第1部第3巻です。
ほだされて付き合っていたが、圭への恋心をはっきりと意識し、告白。現実の厳しさですね。PTAって嫌だよねぇ。
ロン・ティボーの後、この学校とPTA役員だった人たちどう思ったのかなー悔しがってればいいのに!(普通校だから知らないかな・・・)
「赤い靴ワルツ」
ワルツ演奏のためウインナワルツの練習をする。臨採高校の生徒にみられホモ疑惑。
11月5日PTAが悠季を辞めさせ無職に。
この時点で二人のこと気付いてるのは川島さん・春山ちゃん・春山美幸(妹)・トランペット3人娘(田代・清水・里)・石田さん・五十嵐君
「マンハッタン・ソナタ」
11月15日高嶺登場
「百十二分の十一(チェリスト飯田弘の証言編その①)」
圭が悠季のバイオリンの音を見つけたところ~定演でふたりがくっつくところまでを飯田さん視点で圭バージョン
一作目二作目より評価を下げたのは、緊張感が少し減ったので。
面白くないわけじゃないです。
言い方は悪いけど、色々掴まされた地雷作品を読むことに比べれば、じゅうぶん以上に面白いです。
でもやっぱ、一度心が通じ合ってからのゴタゴタって、通じ合う前のすれ違いに比べると、緊張感がちょっと低下してしまうのは否めない。
この先も読みます。
やっぱり読みたくなる楽しいシリーズです。