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kayoubi wa mou matanai
これはネタバレ厳禁系の作品ですので、これから読む方はまっさらで読むのをお勧めします。
物語のキモはネタバレせずに書こうと思います。
↓↓↓
自他ともに認める大人のいい男、顔も体も良く度胸も才覚もある起業家・長門。
ある晩、行きつけのバーで一人で来た青年に声をかける。
彼の静かで可愛らしい美貌と聞き上手さに、その後のベッドにも誘う長門。
「加藤」と名乗ったその青年は驚きを隠さず、それなのに誘いに応じるという…
物語はこの「加藤」のミステリアスな存在感を中心に進んでいきます。
加藤は下の名前も連絡先も一切答えない。
火曜日に、あの店で。
それだけでなんの約束もしない。
加藤は自分の事を話さないだけではありません。長門の事も何も詮索しない。
長門はそんな加藤にどんどん惹かれていく。
だから、無垢だった彼を怖がらせないよう最後の一線を越える事もしない。
優しくて心からの告白と、2人でしてみたい楽しい事を語りかける。
だから恋人になってくれ、と。
ところが…
加藤は何を隠しているのか。
加藤とは誰なのか。
私も長門と一緒に加藤の秘密に惹かれ、長門のように推理し、長門の気分になって読み進めました。
さて。
真相は明らかになります。
なるほど。
加藤の抱える哀しみや切なさ。
そこからくるあの不可思議な行動。
整合性はあります。
ただ…
長門の紳士度は良かったけれど、加藤への執着は「このオレになびかない珍しい子」「カネ目当てじゃない子」だったから、にも思えてしまった。
加藤はそんなつもりはなかったのに結果的にミステリアスな存在になり、長門の心を必要以上にかき乱し、爪痕を残した…
真相を知った長門のオス臭い強引さは良かった。
「生きる」ことそのものの生命力、それが加藤が欲しかったものだから。
2人のハッピーエンディングはとても良かったと思う。
加藤のミステリアスさは萌x2、全体的には「萌」で。
受けの終始謎めいた雰囲気が素敵です。初めて出会った攻めと意気投合し、ベッドインするもののファーストネームも連絡先も教えてくれない。「次の火曜日の同じ時間に会いましょう」と約束するだけ。
珍しい攻めの一人称で攻めに共感しながら読み進めましたが、この攻めは辛抱強い!私だったら理由もわからず急に帰っちゃうような思わせぶりな事をされたら「めんどくせー」と思っちゃいますが、余程受けが魅力的だったのでしょうね。
根本的な理由になるネタバレは伏せますが、アホな私は先にあとがきをチラ見してしまい、なんとなくわかってしまいました。あとがき注意です。
受けの一人称ものはあんまり好きじゃないですが、攻め目線だと色っぽい受けを攻め目線で愛でられるのが良いと思いました。yocoさんのアンニュイなイラストも合っています。火崎さんてBL400作以上書いていらして作品数トップの方なんですね。400組のカップルを脳内で生み出しているとはすごい。尊敬します。
読む前も表紙に惹かれていましたが、読み終わってから改めて表紙を眺めると、ほんとに良い仕事なさっていらっしゃるなぁ……と。
バーで出会った美人さん。
ミステリアスな雰囲気を漂わせつつもスレていない彼の正体とは?そして隠された秘密はなにか?というのを楽しむ本だと思うので、事前情報なしで読んだほうが断然楽しめます。
その謎を知りたい!と読者に思わせるものはあるし、なかなか面白かったんです。
だけどそれ以外の見せ場がないのでその謎を知ったら気が済んでしまい、何度でも読みたいなとまではいかないな……というのが正直な感想です。
隠されていた謎を知ってからもう一度読むとさらに楽しめますというタイプではないところが残念。
(以前はありましたが、現在は電子版は無くなってしまってるんですね……。)
美人ですれていない謎めいた受けと、そのつかみ所のないミステリアスさとかわいさに翻弄される攻めのお話でした。
電子なので絵自体は表紙のみでしたが所作などの描写から受けの美しさが伝わってきてよかったです。
心を開いてくれない受けを追いかけて追いかけて手を尽くす攻めは一途でいいのですが、一歩間違えるとストーカーですね。
痛々しい展開や第三者の介入がないので安心して読める一方で、題材の割に起伏のないような、淡々と進む印象はあるかもしれませんが上品でさらりとした文体は読んでいて疲れないので好きです。
他のお姉さまのご忠告に従い、あとがきは読まず、
いろんな情報をできるだけ排除して、読み始め。
表紙が黒っぽいから、どんな話なん とちょっとドキドキしてました。
火崎先生は、ごめんなさい、あんまり好きな先生じゃないんです。
でも、これは別!
面白かった!!!!!
えーどうなるのどうなるの と思ってるうちに、あっという間に終わってしまった。
幸せ感満点で終わったしー。
割合、特徴ある書きっぷりなので、
電子本サイトなどで確認いただいた方がよいかもしれないです。
攻めさんの、心情をモノローグとして、
会話の合間合間を埋めていってる感じ。
私は、攻めさんの男っぽい感じと、先生のもともとの文章から受ける印象と
今回の書き方がぴったんこ合ってる感じして、
いつもは苦手な先生の文章を、楽しく読めました~
攻めさん、惚れたらめっちゃ一本気。
ヘタレじゃない。紳士なところもあり、おしの強さもあり
優しさももちろんあり。
凄く好きなタイプでした!
あー楽しかった!
いや、そんな都合よくいかへんで という突っ込みどころは
多々あれど。
でも二人で幸せになってくれて嬉しいです!!!
1冊すべて表題作です。長門(攻め)の視点でストーリーは進みます。
長門はバーで加藤(受け)と知り合います。
口説いて、抱いて、加藤も自分に好意を抱いているはずなのに、会うのは火曜日だけ。名前も連絡先も教えてくれず…という話です。
特にここだ!という派手な展開は思いつきません。長門はずっと加藤についてあれこれ考えたり相談したりしています。加藤が明かさない理由だけをキーポイントに、1冊読ませてしまうのでスゴイと思います。
ただ、二人だけでは閉鎖的に感じたので、もう一人くらいアクの強いキャラが欲しかったです。友人の林原だとちょっと物足りず。松岡先生をイケメンにして、もっと早い段階から登場していても良かったかもと思いました。
おとなしい謎めいた受け、物慣れた攻め、イタイ展開のないハッピーエンドがお好きな方によろしいのではと思います。表紙イラストが作品の雰囲気を現しています。冒頭のカラーイラストも素敵でした。
これはレビューを書くのがとても難しい作品ですね。
加藤の謎が早々にわかってしまったら、途中で読むのを止めてしまったと思います。
長門や加藤という登場人物にこれといった魅力もなく(ああ、すみません…)、加藤の謎を知りたいが為に最後まで読み進めました。
作品の題材となったものはとても重いです。
でもそれがアッサリと通り過ぎて行ってしまう。
あまり重い作品にならないようにしたのでしょうが、そのせいか読み終わってもあまり心に残りませんでした。
小説の読後は余韻に浸る時間がとても楽しみなのですが…
電子書籍で挿絵なしだったのですが、挿絵があったらまた違う評価になったかもしれません。
初読みの作家さまでしたが、yocoさんの表紙に釣られたのと、レビューが高評価ばかりだったので手に取ってみました。
こんな高評価ばかりのなか、ホント申し訳ない…。どうにもこうにもツボに入らなかった。
努力家で、自身の力でいろいろなものをつかみ取ってきたハイスペックの長門(攻め)。
「火曜日の夜だけ会う」というミステリアスで見目美しい加藤(受け)。
日常生活においても、加藤との駆け引きにおいても、大人な対応で、かと思えば仕事の面ではシビアな長門は非常にツボでしたし、名前も名乗ろうとしない加藤くんが隠そうとする謎が一体何なのか、話としてはとても引き込まれる。文章の組み立ても非常にお上手ですごく読みやすい。
がしかし、長門がここまで加藤くんに固執する理由が全く理解できなかった。綺麗な容貌に、ミステリアスな秘密を秘めた男性。ほかにもそれらしい理由も書かれてもいる。遊びなれた長門が、ちょっと毛色の変わった(というと語弊もありますが)彼に引き込まれるのは分からなくもない。でも、そこまで彼に入れ込み、惚れた、その過程が全く分からなかった。
あれだけの大金を彼につぎ込むのも、それを受け入れる加藤くんや加藤くんの家族にも共感できない。普通は断るんじゃないかな…。だって『他人』だからね。
あともう一点。
加藤くんの「秘密」は、隠すほどのものじゃなくない?というか、きちんと長門に説明して理解してもらうことのほうが彼にとっては重要だと思うのだけれど…。と、思うのは私の職種によるためか。
皆さんからの評価は高いし、きっといい作品なのだと思うのですが、ごめんなさい。私にはいまいち合わないお話でした。
ページをめくる手が止まらなくて、一気に読んで、
他にも色々と読みたい本があったのに、
翌日また同じくらいの時間をかけてじっくり再読してしまいました。
わたしにとっては、とても珍しいことです。
遊びなれているネット関係の会社社長のゲイ(攻め・表紙右)が、
バーで出会った青年(受け・表紙左)のミステリアスさにハマって…
というオール攻め視点のお話です。
一夜の相手を探しているゲイだろうと受けに声をかけたら、
そうじゃなくてノンケで、しかも童貞で、
だけどその日のうちにベッドを共にでき(擦りっこだけ)、
なのに付き合えると思ったら、下の名前も連絡先も教えてくれない。
その気があるなら同じバーでまた火曜の18時に…と、
あっさりと帰られてしまう。
その後も、受けは攻めに好意を持ってくれているようなのに、
プライベートには踏み込ませてくれず、
だからと言って男を手玉にとるようなタイプには思えなくて、
困惑しながらも、攻めはどっぷりと受けの魅力の虜に……
読者は攻めと一緒に、どうして…?という謎と共に、
ミステリアスで、か弱げながら芯の強い受けに惹かれていきます。
どこで受けの謎に気づくか…
それによって、楽しさが変わってくる本かもしれません。
わたしはすごーーく鈍いようで、
かなり後半にさしかかるまで分からなかったです (;^ω^)
キーになるある男性と、受けが道で言い争いをするシーン、
その少し前になってやっと受けの秘密が思い当りました。
その後は、
それまでの伏線と真実が、ぶわぁーー!!っと、
音を立てるように次々と明らかになって、
爽快感と共に、切なさと頼もしさとで胸が熱くなりました。
多分この本は、鈍い読者の方がより楽しめるのかもw
それから、キャラも魅力的でした、
わたしは特に攻めが好みだったなぁ。
会話の切り替えしの言葉が、さりげなくスマートでツボだったり、
受けの反応をよく観察して、気を利かせたり本音を読み取ろうとしたり。
そんな機転の利く理性的で大人な態度が格好よかったです。
だけど、その頭の切れる攻めが、
自分を晒してくれない受けを、暴こうと…するけどできない…!!
その時の攻めの思惑や混乱が細かく分かるのが、すごく面白かったな。
読み終わってみると、
受けが色白なことが強調されているのは不自然だと思ったし、
最後は、あんなにバタバタとハッピーエンドに持っていかないで、
明るい未来を余韻に残す感じの方が…とか、
色々と思う所もあったのですが、それを差し引いても、
神寄り!と思うくらい楽しめました☆☆☆
発売になってすぐ、このタイトルと表紙絵につられて買いました。
火曜日、というなんとも中途半端な曜日設定がすごく不思議で、そこが面白そうで。
表紙絵では、長門のなんとなく日本人離れしたような容姿が気になって。
火崎勇先生の本、たぶん初読みです。
出来る大人の男長門と、謎の美青年加藤。
まったく接点の無さそうな二人が、火曜日という平日真っ只中の夜。
なんとも変わった名前のバーで偶然知り合います。
このお話の一番引き込まれるところは、やはり加藤の謎めいた部分。
わざと秘密を持って誘うタイプなのかと思いきや、かなり恋愛に疎いオボコな面もあったりして。
なかなか面白いキャラクターでした。
対して、長門はもっと一癖も二癖もあるタイプかと思っていたら。
ずるい面もあるにはあるのだけれど、意外と真面目で紳士的だなぁと思いました。
長門の職場の人の方が、よほど一癖ある感じ。
謎だった理由は、段々わかってきます。
なんで色々秘密なの?なんで火曜日だけ?なんで長門と寝たの?など。
そっか~なるほど~、そういう理由かぁ、と納得して。
わかってしまうと、サラサラとお話が流れて終わってしまった印象。
もう一山何かが欲しかった気はしました。
気に入っているのは、加藤の意外と頑固な一面。
そういう性格になってしまった訳もあるのですが。
綺麗で静かで大人しいけれど、自分を曲げない頑なさを持っています。
自分をしっかり持っているキャラクターは好きです。
長門はとても器用に生きている人ですが、本気の恋愛では思いの外ダメ男になってしまうところが可愛かった。
会えなくなってからの行動とか、ちょっぴりストーカーちっくな面はとても面白かったです。
もう少し難しそうなタイプだと、もっと好みだったかも?
このお話は九月頃読んだのですが、今もとても印象に残っている部分が多かったので、今頃ですがレビューしてみました。