掌の檻

tenohira no ori

掌の檻
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神83
  • 萌×256
  • 萌23
  • 中立11
  • しゅみじゃない8

--

レビュー数
37
得点
719
評価数
181
平均
4.1 / 5
神率
45.9%
著者
宮緒葵 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
座裏屋蘭丸 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
リンクスロマンス
シリーズ
掌の檻
発売日
価格
¥870(税抜)  
ISBN
9784344835108

あらすじ

絡めとられ、支配される悦びーーー

会社員の数馬は、ある日突然、友人にヤクザからの借金を肩代わりさせられ、激しい取り立てにあうようになった。
心身ともに追い込まれた状態で友人を探す中、数馬はかつて互いの体を慰め合っていたこともある美貌の同級生・雪也と再会する。
当時儚げで劣情をそそられるような美少年だった雪也は、精悍な男らしさと自信を身につけたやり手弁護士に成長していた。
事情を知った雪也によってヤクザの取り立てから救われた数馬は、彼の家に居候することになる。過保護なほど心も体も甘やかされていく数馬だったが、次第に雪也の束縛はエスカレートしていきーーー。

表題作掌の檻

26歳,人気弁護士,高校時代の同級生
26歳,会社員

その他の収録作品

  • あとがき

レビュー投稿数37

めくるめく共依存の世界・:*+.

いやーー宮緒先生×座裏屋先生なんて最高に決まってる‥

BL小説にハマったのが結構最近で、宮緒先生の作品を漁っていて見つけた作品です。
2015年に出版されているのですね。
素晴らしい作品って本当に色褪せないんだなあ…

もう表紙から最高すぎて、変な声が出そうになります。
数馬のパンツのボタンが外れている…いいねいいね…これから雪也に何されちゃうのかな、と妄想大爆発でございます。

宮緒先生安定の執着攻め。

ヒタヒタと静かに、でも確実に背中から這い上がってくる掌を感じてゾクゾクしました…

周到に準備された罠と溺愛甘やかしによって、自分一人ではなーーーんにもできない(お皿洗いの手伝いすらさせてもらえない!!)「ヒモ男」に仕立て上げられていく数馬。

ただ、この数馬の器?と言うか度量がすごかった。

最初からぜーんぶ仕組まれていたことだと分かって動揺はするも、受け入れ、むしろ包み込んでるんですよね、最終的に…

さすがお尻で雪也を貪り食うだけあるな、こやつ、と。

心はどうせ手に入らないから、その身まるごと自分に依存させてやろうとしたんだと告白する雪也に、「俺の心をくれてやるから、お前の心が欲しい」と堂々と言う数馬。
なーんにも出来ないただのヒモ男なんですけど、カッコよく見えてくる不思議…

文字通り”二人だけの閉じられた世界”で過ごす時計のない共依存生活、
二人にとってこの上ないハッピーエンド(終わらないけど)に違いありません。

ただ、本当に一歩も外に出なくなってしまった&なーんにもできなくなってしまった数馬の運動不足とIQ低下が心配ではあります。笑

1

ほの暗い椿の罠に落とし込まれる数馬

宮緒worldを堪能できる一冊だった。
この作品は、春名数馬視点で展開。

春名は、勝手な男で、
自分の才能や容姿、ステイタスを活かして 来るもの拒まずで遊ぶ男。
美貌の椿も、都合が悪くなると捨ててしまう。

ヤクザに追い込みをかけられて、捨てた椿に助けられる春名。
10年ぶりの再会後から始まる、椿の計画。


続編の同人誌「こんこん」は、椿視点で、
突然別れを告げられ、捨てられた椿の傷心と
その後、どう生きたかを綴られているそうで、読んでみたくなる。

1

執着が過ぎる攻め

宮緒葵先生お得意のスーパー執着攻め。
正義のハイパー美形弁護士?×友達の借金を押し付けられた美形リーマン。
物語の始めから借金取り893さんと攻めの弁護士のやり取りがベッタベタ過ぎて、セリフがクサすぎて萎えそうになったのですが、話が進むうちに徐々に引き込まれて行きました。
エロシーンはとにかくエロエロで攻め受けともに病みまくってどんどん堕ちていきます。正直、完全に2人きりの世界に入ってしまって読者置いてきぼり感。
設定もキャラもかなり狂ってて現実離れしてますが、それでも読ませてしまう宮緒先生の力量はすごいと思います。
また座裏屋蘭丸先生の挿絵が美しすぎて感動。すごく良かったです。

0

受けがいいなら何も言うまい

 攻めである雪也の執着加減は好みだったのですが、受けである数馬への崇拝ぶり、尽くしっぷりにかなりBLファンタジーを感じ、所々でリアリティのなさから集中力が途切れてしまい、読み終わるのに結構時間がかかってしまいました。

 他を圧倒する美貌と、在学中にストレートで司法試験に通り弁護士として大活躍、というだけでも十分ハイスペックなのに、料理の腕もプロ級で、多忙にも関わらずきっちり3食数馬のための食事を用意し、世話を焼き、電話で呼ばれれば仕事中でも調整してすぐ駆けつける雪也。あまりにも現実離れしたことを軽々とやってのけるので、私にはその存在が遠過ぎました。セックス中に相手を「食べる」という表現が多用されており、それも徐々に食傷気味に。独特な描写の濡れ場にはあまり萌えなかったかも。ただ、想いが通じ合ってからも不健全な関係のまま、むしろ悪化したくらいだったので、その点は評価したいと思い萌評価にしました。

0

執着攻めが好きな人には外せない作品

執着攻めを追い求めてこちらにたどり着きました。
イラストが座裏屋先生とのことで
買うしかないな!と思い迷うことなく購入しました。


過去に雪也は数馬に抱かれていたこともあり、
最初は、あれ?雪也が抱かれる側?と思っていたのですが
夢のくだりから、あぁ抱かれるのは数馬だ!ととても興奮しました。

雪也の数馬に対する執着が凄すぎて
私はすっっっっごく好きだなぁと思いました。
自分に依存させるためには方法を厭わない雪也と、そんな雪也に囚われた数馬。
でも読んでいるとほんとに囚われたのは数馬じゃなくて
雪也なのでは?と思いました。
ずっとずっと長い間数馬に囚われてたのは雪也なのだし。

最後は共依存のような形に落ち着きます。
数馬は雪也に捨てられたら人間として生きていけなさそうですが、
まず、数馬を捨てることはあり得ないことだと思うので
二人のハッピーエンドはこれなんだなと思いました。

宮緒先生の凄まじいお話と座裏屋先生の美しいイラストがすごく合っていて、素晴らしいの一言でした。

0

可愛く思えてきちゃって

あれ?なんで最初に評価を萌にしたんだろう?今なら萌2か神なのに。

定期的に読み返すのですが掌の花を寝かせてたのをいい加減読まねばと、何回目かの再読です。

レビュー数がすごいですね。確かに衝撃的な作品です。

再読すると、この時雪也は…と思うと余計ゾクゾクします。

何回も読むと、二人が可愛く思えてきちゃって。
数馬はチョロいし雪也は一途だし。
雪也の生い立ちを考えると数馬も罪なことをしたものよ。そりゃ執着されるよ。

あの頃も今も数馬も雪也が特別だったんですね。
雪也は本当に魔性ですね。老若男女問わず引きよせ見惚れて骨抜きにされちゃうような。
それは思春期から大人になってさらに磨きがかかって。

そして数馬を手に入れるために何重にも罠を張り巡らせて。
全てを失うプレゼント。すごいですね!
面白いように数馬は思考停止して雪也に依存してきいます。

雪也は自分なしではいられないようにして数馬を檻に閉じ込めて。誰にも関わらせず何も見せず何もさせず。
愛情をもらおうなんて思ってもなくて。
そんな健気?な怪物をほっとけない、こんなに自分を求めてくれるのは雪也だけと数馬も雪也を愛してると。 

何回読んでも内容はすごいゾワゾワ系なのですが、雪也が可愛く思えちゃうと後味が良くなっちゃうんですよね。

数馬の友人がひたすら可哀想ですが…。

宇都木聡介さんって悪食にもでてきますよね?

1

ハーブ

すみません、自分には合いませんでした。

法律の知識など無くとも明らかに自分には支払い責任のない難癖で途方に暮れる数馬に初っ端から挫かれまして。彼が頭弱々設定ならまだしも、高校時代から勉強しなくても成績良かったレベルの優秀な書き振り。警察や弁護士には助け求めても無駄と何故か言い切る様。意味がわからない…

そんなわけで、美貌の雪也やドロドロのエッチなどその後好みの描写はあれど、根底がぐらぐらなので乗り切れないまま。
終盤の実は雪也が〜ってあたりも「巧い」とまでは思えずズルッと書かれていて、ハマらず。結局読者である自分から見れば、雪也の表の顔の描写もあまりないので、ギャップの驚きもなくて。いや別にずっと狂気の人だったよ…?っていう。

電子書籍(ひかり)ですが座裏屋先生の挿絵はしっかり収録されてます。

3

じわじわと受けを…


宮緒葵先生の作品はほぼ読んでいて、大半が美人受けなのですが今回は攻めの方が美人、受けの方がイケメン設定。
先生は他に女装受けの作品があり、私自身、少し苦手意識があるので今回もまさか…?と、恐るおそるといった感じでした。

というのも、最初から受けが攻めの容姿を「美しい」と、べた褒めだったのでリバになってしまわないか、始終ビクビクしながら読み進め…。
結果、とりあえず大丈夫だったので一安心…。

気になる内容ですが、学生時代にセフレ関係のようだった二人。
しかし、受けの方が裏切る形で疎遠になります。そして社会人になり再会。

その時に攻めが受けのピンチを救ったことから、二人の関係が戻っていきそうになり…と、あらすじはだいたいこんな感じなのですが、この過程にすごく攻めの執着さを感じました。

中でも私のベスト執着は「手作りの料理を作り続けて、それ以外の食べ物を受け付けなくさせる」という所です。
気づいたら受けは、コーヒーマシンのコーヒーですら気持ち悪くなってしまう体に…。

じわじわと攻めが受けを囲っていくのを楽しめます。

ただ、最初にも書きましたが、体格はそうでもなかったのですが受けが女性的、逆に受けは攻めのように見えてしまい、私的にはいつもの作風が好きなので性癖を惜しくも掠めた印象でした。

逆カプだったら「神」評価だったかもしれません。

2

イケメン無罪

三行感想
> 受けが終始攻めの顔の良さによろめいてる
> 攻めが人としてカス
> イケメン無罪✌三✌('ω')✌三✌大勝利✌三✌('ω')✌三✌


普通に感想
最初にも書きましたがイケメンだから何でも許されたんやろうな…みたいな話です。
受けが色々な意味で人生詰んでます。というか攻めさえいなければ適当に可愛い子と結婚して普通の幸せが歩めたんだと思いますが、なんせ攻めの顔が好きなんで逃げられません。
なんかもう幸せならそれで良いんじゃないかな…みたいな感じです。
読後は、相思相愛だし幸せそうだしで謎に安心感があります。

受けは一見カスみたいなキャラに見えるんですが、まぁなんか普通(普通?)のノンケ寄りの人なんで、攻めとのなんやかんやな経緯は仕方ないかなぁという感想。
他の方が受けの気持ちの遷移について書かれてましたが、多分攻めの顔が良いから何でも許せるんだと思います。
しかも甘えとけば衣食住に一生困らないし。
すこぶる自分のことが好きで幸の薄い美人が自分のせいでブッ壊れたんなら、罪悪感も湧くでしょうし、しかもその美人は人生の何もかもを保証して愛してくれるっていうんだからもうイチコロですよ。

攻めは人としてカスです。
というかデミサイコパス的な感じ。
でも顔が良いから何でも許されます。地位も名誉も金もある。しかも顔が良い。
幸の薄い背景もあり、そんななか直接手を伸ばしてくれた受けにゾッコンです。
最後らへんに、可愛げのあるようなないような部分を出しますが、正直こいつそれも含め全部計算なんじゃ…?と読み手を構えさせる余地を残して話が終わります。
身近にいたら絶対に関わりたくありませんね!

まとめ
ヤンデレ美人攻めがお好きな方はハマると思います。
あとひたすら攻めの顔によろめいてる受けがお好きな方にもおすすめです。

1

たまのこし、ですよね

超執着・超ヤンデレの有名作なので読む前から構えてたんですけど…
だけど、読んでる最中からこの感想しかない。

これ、ラッキーでしょ。
羨ましいでしょ。
玉の輿でしょ。

そんで、数馬の影がうっすーい。
これは雪也の存在感が圧倒的すぎるせいなんだけど。

食事の後睡魔に襲われ淫夢を見続ける…という序盤辺りから、雪也の企みというか、雪也が何をしているのかはわかっちゃう。
コーヒーまずい、マフィン吐きそう、クッキー窒息寸前…ここまで舌を作り替えるのには驚きましたが、添加物無しのクリーンな食材も、自分は用意しなくてよくて料理は全部作ってくれる…そんなの最高以外何ものでもない!
会社を辞めてもよくて。
家事もしなくてよくて。
ただただ羨ましいわ〜!

ただ、結末は予想外。
数馬は雪也の執着に耐えられず、自分の境遇は「監禁」と自覚してビクビクと怖れて生きるのかな、と思ってました。
しかし、逆に怯える雪也に愛を与えるていで〆るんですね。丸っとハッピーエンドじゃないですか。
怖い話というつもりで読んでたのに、甘々なラストでした。
挿入をお尻でもぐもぐ、と描写するのは変態っぽくてよかったです。

2

ヤンデレ最高

悩みに悩んで買ってみて読んだら…
すごく面白かったです。
テンポもよくてスピンオフの掌の花と一緒に1日にして読みきってしまいました
ただヤンデレのお話ですので人を選ぶと思います

主人公はイケメンですが、少々クズっけがありましてそれがまた以外と清々しかったりして…

そんな主人公を甲斐甲斐しくお世話する攻め様


そして全ては予定通りのすじがき…

とりあえず読んでみてくださいませ
ヤンデレ好き様にはかなり延髄ものだと思います

3

これも胃袋をつかむということですね…

座裏屋先生のイラストということで初・宮緒先生です。
かなり好きでした。。最新の”掌の檻”より、こちらのほうが好きでした…。
両方とも攻めの受けに対する執着っぷり(年月とその努力!)の凄さに圧倒されるのですが、手フェチより ”食べて…” のほうが個人的に好みだっただけです…。(そして、こちらのほうが読むことをやめられなかった…。)
”美味しい、美味しい”とお互いの身体を貪りあう二人の描写、美麗なイラストにうっとりしてしまいました。

最初に読んだのが”檻”だったので、どんなヒモが雪也にぶらさがってんの?と思って読んだら、”ヒモ”というより”ペット”に近い飼い殺しっぷりでした。
とんでもねーことになっていても、どこか”羨ましいぜ…”と思える。過保護も束縛も超越した献身!
恋愛は二人だけの世界で、その価値観も感情も他者に理解される必要はないと思うのですよ。基本、身勝手でいいという部分をとことん昇華させたような物語でした。

1

読み応えある執着攻めです!!

最後まで飽きることなくとても楽しく読ませていただきました。

執着攻めは色々と読みましたが、いつも最後のクライマックスでおいおいとかそりゃないだろとか急に現実的に冷めてしまう自分がいたんですよ。
ありきたりなハピエンが見えた途端どこにでもいる物語のキャラにしか見えなくなってしまったりして。

なのでこの作品も同じような気持ちを最後に味わうんだろうな…と勝手に思っていたのですが…違いました。
一般人から見れば理解しがたい…しかし攻め受けにとっては最大のハピエンで終わった本作ですが、普通に、これはありだな、と自分の中で受け入れた気持ちでいっぱいなのは少し驚きです。
それだけの書き込みがありここにいたるまでの積み重ね、変化が強引ではなく読者の心も一緒に連れていってくれたような気のする作品です。純粋にマジ良かった。


過去に唐突な別れをされたというのに手を差し伸べ至れり尽くせりな序盤の攻めは正にスパダリ状態なのですが…どことなく底の見えない怖さを纏っているように見えて…いやでも信じていいだろうと思う善人ぶりにとても楽しませていただきました。

そしてなんといっても椿 雪也という名前。彼にぴったりですよね。
その名の通りの容姿の説明は的確で何度も描写される肌の白さ、真っ赤な唇、そして黒い目……彼の魅力が最大限に伝わりとても印象深くどのシーンもはっきりと彼の姿をイメージできました。

料理もうまく受けの胃袋をつかんだどころか味覚が改変してしまうよう仕向けた徹底ぶりには拍手でした。怖いけど凄い!!
だって食が揺らげば感情論とか関係なくもう彼なしでは生きられないじゃないですか。
最初はハーブで洗脳しているのかと思った…ごめんな。

数馬がどんどんと陥落していく姿は見ものでした。
学生時代にも関係があり攻め側だった彼が大人になり再会してから後ろの喜びを知り変わっていく様は最高だった。
ただただ快感に流されただのビッチになってしまったようなアルアル感はなかったです。

しかし攻め受け逆転した…というわけではなく肉体的にはそうなるのですが二人の中では数馬が食べて雪也が食べられな関係で互いの体を言葉通り味わい尽くしているエロ描写も文句無しでした!
どこもかしこも美しい雪也の中心だけはそれにそぐわない立派なものがついてるところも好きでした(笑)

6

病み具合が愛しい。

病んでる人は大概どの方も好きなんですが(笑)この作品の攻め様はオーダーメイドじゃないかってくらい私の萌えにドストライク。

相手の意思なんか全くお構いなしに、手に入れるために用意周到に計画を練っちゃうところをはじめ、他の人間は無害なモノか、敵としか思ってないところとか、相手をリスペクトし過ぎておかしくなっちゃってるところとか、1から10まで尽くすことに全神経を注いで幸せ感じてるところとか、挙げたらきりがないくらい。受けに対する狂おしいまでの執着心が、も〰️っ、いとおしくて仕方ないです(笑)

序盤から雪也の手の内はちらちら見えているのですが、受の数馬は暴力団から脅され、暴力をふるわれたり、精神的にも追い込まれていること、さらには以前に自分が一方的に雪也を捨てたことに対する罪悪感もあって、自分を取りまく環境や自分自身が雪也にコントロールされていることも知らず、どんどん依存していき、雪也の描く術中に面白いように嵌まっていく過程は、ドキドキしながらも楽しくてウキウキしてしまいました。

ただちょっと残念に感じたのは、そんな執着心の塊の雪也の所業を知ってなお、一緒に生きていく道を選んだ数馬が、ただ愛でられ、愛されるだけの存在になってしまったことです。

これこそが雪也が数馬に求めていたことなので、雪也の方は、余計なことに気を使うことなく、お仕事の方もさらに精力的に励まれるんだろうとは思うのですが、何かもう1つほしいかなぁ~。ただ食べて、寝て、エッチしての人生かぁ~。それもまた二人にとっては最上級の幸せなんだろうなぁと納得しつつも……数馬もう一波乱起こさないかな(笑)

座裏屋さんの美しすぎる挿し絵で脳内補完もばっちりだし、その後を妄想する楽しみも残してくれた病み好きにはたまらない作品でした。

2

タイトル通り掌の檻

さすが宮緒葵先生の腹黒ヤンデレはすごい面白かったです。
座裏屋蘭丸先生のイラストも良かったです。
表紙の椅子に座る受けを、耳元で何か囁くようにして後ろから抱きしめる攻め。
お話を読んだ後に表紙を見ると、受けの虚ろな目に2人の関係性をみた気がしてゾクゾクしました。
前情報なしで読んだ方が絶対いい作品です。

2

地雷だけど、地雷じゃなかった

すべてが攻めの計画通りで、掌の上で踊らされていただけだった、という宮緒先生お得意の腹黒攻めのお話ですが。
あとがきで書いておられた、「さびれた北の宿で、着てはもらえないセーターを一目一目怨念をこめて何枚も編み上げているような攻の話」というまとめが実に言い得て妙だなと感じました。
本作の攻めは、実に怨念こもってる。
そしてラスト、その怨念ごと攻めを受け止めた受けは実に懐が深いなと感嘆しました。

大変おもしろかったのですが、私にとって地雷ギリギリだったのが、高校時代と現代とで攻守が交代しているという点。
ただ、絶妙に地雷を踏み抜いてはいない。
というのも、高校時代は数馬が攻め的立場で、雪也が受け的立場なわけですが、コキ合うだけで挿入までしていないことに加えて、現代になって攻守交代しても、雪也(攻め)は数馬(受け)に「食われる」立場(数馬が雪也を「食らう」立場)として描かれていたので、実質的には攻守交代しているのだけれど立ち位置が変わっていない気がして、嫌悪感が起きなかったのでした。

あくまで数馬(攻め)が食われる立場なのだというのは、攻守交代に抵抗感がある数馬(受け)のための雪也の詭弁なのですが、それでも一物を突っ込みながら“食われる”ことに喜びを感じる雪也(攻め)は、さすが宮緒先生の攻めだけあって色々なものを振り切ってる。

そんなこんなで地雷原を地雷を踏まずに渡り終えたわけですが、少々残念だったのは攻めの先輩の扱いでしょうか……。
この先輩、受けに「攻めと別れろ」と迫る役割なのですが、その後すぐに真相解明ルートに入ってしまうので、せっかくの先輩の余計なお世話が完全に空振りに終わってしまっていて。
先輩は何のためにわざわざ二人の愛の巣まで出向いたのだろう……と思ってしまいました。
無駄足すぎる。
しかも先輩は攻めの本性を知らず、騙されていて、ちょっと可哀想になりました。

2

幸せそうで何よりです。

いつもは甘々な作品を好んで読みますが、ときどき水原とほるさんや丸木文華さんのような、病みBLに手を出したくなります。

宮緒葵さんの作品はこれが初めてでした。座裏屋蘭丸さんがイラストを描かれていることもあり、結構前から気にはなっていました。
まず表紙からしてゾッとしませんか?ワイシャツをはだけて座っている方が受けである数馬で、彼を背後から抱きしめている方が攻めの雪也です。容姿端麗で成績優秀、加えて裕福な家庭で育った数馬は、学生時代からそれはそれは順風満帆で女性にモテて、大学卒業後は外資系企業に就職するという勝ち組でした。
それなのに、表紙の彼は勝ち組とは程遠い目をしています。
数馬は、雪也と関わらなければそのまま桃花辺りと結婚して、時々浮気とかしながらもそれなりに充実した家庭を築いていたんでしょう。が、高校時代雪也に情けをかけてしまったのが、運命の分岐点でしたね。それでも私としては、数馬の初恋は雪也だったんじゃないかと思っています。女の子を取っ替え引っ替えしていた数馬は、自分から好きになったわけじゃなく、あきらかに性欲と自らの優越感を満たす為に付き合っていたことが伺えます。
捉え方は様々なんでしょうけど、数馬のそういった不誠実な過去があったので、この作品を読んだあとの率直な感想は『受けザマァ』でした。私は、受け攻めどちらにしてもヤリ◯ンな設定というのに萎えてしまうので、数馬がもっと無垢で健気な性格だったら間違いなく“神”でした。好みの問題ですね。
一方の雪也は、数馬の為に弁護士となっただけでなく、本人に気付かれることなく着々と外堀を埋め、家事の技術を磨いた努力家です。あとがきで“さびれた北の宿で着てはもらえないセーターを…”と、ありましたが、まさにそんな感じの献身的な攻めです。
真綿で包む様に甘やかし、心ごと底なし沼に沈めた雪也の執着っぷりは凄まじいですね。Hシーンも濃厚で良かったのですが、数馬がちょいちょい女性とのそれと比べているのに興ざめしてしまいました。
全体的には神寄りの萌萌です。

あ、久々にこれ系の作品を読んだので興奮して長々と語ってしまいました。

5

イラストが神

好きが拗れて、大変なことになっちゃっているお話。

勝ち組生活を謳歌していた春名が、高校生の頃に散々快楽に溺れて、その快楽のあまりの深さに恐れをなして逃げ出した、そんな因縁の同級生、椿雪也に再会したのは、ある事情から切羽詰まって参加した同窓会で…。

もう、過去の回想の時点でやばげな臭いがぷんぷんしている椿雪也。
春名としては、表面的には8年も勝ち組モテモテな青春を過ごさせて貰ったんだから、まあ、いいじゃん。
結局、自分でも納得して受け入れているようだし、どうにもこうにもでも、これはこれでハッピーエンドなんだと思う。
好みとしてはあまり後味は良くなかったけど、挿絵の素晴らしさに加点して萌×2です。

2

史上最高ライドな濡れ場

まず、単純に面白かったです。いきなりヤクザに追われているところから始まり、どんどん数馬が追い詰められていく…という目が離せない展開が楽しかったです。完全無欠な雪也が数馬を世間から遠ざけていく様はヤンデレ好きとしてはたまらなかったです。
私は結構最初の方でオチが読めたので、「え?数馬素直すぎない?ていうか雪也に見とれすぎじゃない?」という激しいツッコミの中で読んでいました。それもまた、私としては面白かったです。(これは私だけかもしれない…)
そして、これはかなりどうでもいいことなんですが、なんというか濡れ場で何度か私は笑いそうになっていたのです。私はやや斜めに小説を読む癖があるので、そういうことはしばしばなのですが…。読まれた方はわかると思いますが、数馬はかなり雪也を溺愛しています。(身体的な意味で)ゆえに、雪也の身体に対する描写も多いのです。「雪也を食べる」という描写が何度かあり、最初は違和感なく読んでいたのですが、あまりに連発するので「雪也を食べる(物理)」に読めてしまって…。「あ、食べてる…笑」ってなってました。すみません。
そしてこれ何人がわかるんだよって感じですが、中盤ぐらいで一回、「ビンタしてるみたい…」という表現があって私は萌えを忘れてツッコミを入れてしまいました…。
こんなこと書いてますが、面白かったです。読まれる方は是非濡れ場に注目していただきたいと思います。

6

女々しい攻めが、ちょっとうーん...

んー...ごめんなさい!!私は趣味じゃなかったです!ただそれに尽きます。何かついこの前読んだmotherという作品にそっくりのオチで、そのせいでこの本を何ページか巡った段階でどういうオチなのか分かってしまいました。
さらに、攻めの雪也が終始受けの数馬に綺麗とか美しいとか言いまくってるのも好きなカップリングではありませんでした。攻めが受けに執着しすぎるのは以外と苦手なのかも....
エッチシーンも沢山あって、エロエロなはずなんですが、斜め読みしてしまいました。なんか、百合っぽくてちょっと萌えませんでした....
ただ、イラストは本当に物語に忠実に描かれていてきれいな絵だと思いました。特に表紙は誰でも手に取ってしまいそうな綺麗さです。雪也の女々しい攻め顏も画力が光ってました。

3

説得力の弱さ

この著者さんのお話の設定は、毎回好みです。
でも本作は萌えきれませんでした。

今回の攻めは女性的な尽くす攻めですが、その要素が以前の作品にも増してよく書かれていると思う反面、攻めの職業と併せると無理を感じてしまいました。
実際に受けの元にクレームが入りますが、結局はこなしていますし。
BLでそんなところを突っ込むのが野暮なのかもしれませんが、攻めのおどろおどろしい執着だけで話が進められているような印象でした。

受けに関しては初めは脆すぎると感じ、最中は完全に思考を支配されているのかと思えば、最後を見ればそうではないし。精神が弱いのか強いのか…。
壊され尽くしたような受け入れ方であれば、全編を通した攻めの洗脳気味た行為に萌えられたのですが。
攻めから受けへの執着や、出来合物が食べられなくなる件や、お弁当の作成風景に説得力を感じた分、それ以外にに弱さを感じてしまいました。

あとは攻めに、もう少し男の要素が欲しかったです。
電子書籍版には挿絵が無かったので話の合間にイメージの補完ができず、
攻めの名前も名前なので、途中から完全に女性に見えてしまいました。

2

終着駅

初めて電子書籍で読んでみました!
今思えば挿絵のある書籍という形で読めばよかったかなと若干の後悔。

ともあれ、噂にたがわぬ執着っぷりに感服です。
なによりも、まんまと・・というべきか
あれよあれよとハメられていく受が面白くて
思わず顔がにやけてしまいました。
自分の中では夢うつつ、夢の中で~の潜在意識にみせかけて
本当はぜったいがっつりシコミを入れられてるんだろうなとか。
終わりよければすべてよし。本人がいいならそれでいいとは思うのですが
閉鎖的な空間で行われる愛が恐ろしくもありいとおしくもありと
思ってしまうのでした。

というか、若かりし頃の攻
顔に似合わないイチモツ~の表現のあたりから
まぁそうなるだろうなとは思っておりましたが
予想外によい構図での攻守決。面白かったです。
機会があれば紙媒体で再読したい作品。

2

サスペンス要素も楽しめた

読み応えがありました。
攻めと受けの未熟さや危なっかしさ、淫靡さ、昼ドラのような面白さ(楽しさ)、サスペンス要素などが面白かったです。
終始ついてまわる不安感も作品の味となっていると思います。

攻めの雪也があまりにも突き抜けているし、受けの数馬はどんどん闇に突き進んでいるようで、もはや恋愛と言っていいのか分からなくなりました。
ドロドロな昼ドラ特有の突き抜け感を感じ、突っ込み所満載ですが突っ込むことが野暮なような清々しさがありました。

どこまでが仕組まれたことなのか、明らかになるのもとても面白かったです。
「そのハーブティーのハーブ、絶対ヤバイやつだろう…」などいろいろ推測して楽しめましたw

人物の背景がきちんと書かれているので、雪也が数馬に掻き立てられる動機も納得できます。
でも数馬の親友の篠沢は後味が悪かった…。

最後は2人だけの世界に閉じこもってしまい、これでいいのだろうか…といった不安が残ります。
なので読む人によってはハッピーエンドに感じないかもしれません。
私はいつもだったらモヤモヤする所なのですが、今回はそういう所こそを堪能できました。

個人的に、2人が高校生の時の仄暗さが萌えます。
2人の未熟さと秘め事をしてる感じがとてもエロかったです。
美少年からの束縛と執着も良いものだと思いました。

文章のほうでちょっと気になったのですが、たまに出てくる擬態語や擬音語が可愛くて(”ぷりぷり”とか”かぷかぷ”とか)戸惑いました。
雰囲気とあっていないような?

電子版で購入したのですが、挿絵がないのが残念ですね。
SS付きの電子版にするか、座裏屋さんの挿絵を取るか悩む所かもしれません。
改めて紙媒体で購入しようと思います。

4

新たな執着攻…そして精神的監禁

単純に面白かったです、はい‼︎
久々にここまでネチーッとしたものを拝見しましたねぇ。
人間関係は疎か身体の味覚までもを全てを自分色に変えてしまうという粘っこい執着ぶり…(どこかでもこんな話あったようなとか思いながら読んでたんですけど)私はすごく好きですよ〜こういう粘り気があるの‼︎どんどんそのまま2人の世界に堕ちていっちゃえ〜とか思ったり…←無責任?すみません

まぁ実際現実に身近に雪也氏のような方がいたらどうかと言われたらまた別の話ですが、上手く言えませんがドロドロズタボログチャグチャでとっても良かったです。

それに今回「食べる」といった単語が度々出てきましたが、受けが攻めに「食べられる」という言葉はよく見かけますが、受けが攻めのを「食べる」だとか「もぐもぐするんだよ」といった表現にエロさやヤラシさを感じ、初めて見る表現に新鮮さを感じ新たな表現がとてもお気に入りでした‼︎

また、何と言ってもただひたすら受けが攻めに攻められるのではなく、受けも攻めを求め乳首を嬲るシーンが特にとてもヤラシクて好きでした‼︎

最後に、座裏屋様の素敵な挿絵がまたよりいっそうこの作品の良さを引き立ててくれてると思います。
だってまず表紙を見てください?
数馬をまるで操ってるような…最後には自分しか見えないようにでもそんな暗示を数馬にかけていても可笑しくないような妖しい目をした雪也の表情がこのお話全てを物語ってるように思えます…素晴らしい‼︎

10

胃もたれしそうな執着

あー……なんというか。
合わないものは、合わない。そういうことかな、と。
散々もう宮緒さんはいいかな、と言ってましたが、表紙絵のあまりの美しさにふらふらっと惹かれ……。

宮緒さんの代名詞といえば執着攻なんですが、私はどうもこの宮緒攻が鬼門でして。
他の作家さんの執着攻は大好物なのにね、何度読んでもどれを読んでもデビュー作以外は駄目でした。今回もやっぱり苦手。
毎回お腹いっぱいな感じの執着ものですが、執着する理由が弱いです。
ここまでの執着を見せるなら、そうなるべくもっと強い理由付けが欲しいのです。
理解できないのが執着攻という生き物なのは分かってはいるんですが、今回の攻も全然理解できない。
社会的地位のある敏腕弁護士様でありながら、仕事よりクライアントより何よりも受が第一、平気で周囲をほっぽって受のために東奔西走。
じわじわと真綿で絞めるがごとく受を飼い殺し、洗脳し、調教し、最後にはしっかりと自分の掌の上で転がして、にやぁ……。
もうね、凄く気持ち悪くてこわいんです、この攻(褒めてます)
受の境遇も何から何まで、実は全部攻の仕組んだ罠でした、ぜ~んぶ最初っからこうなることは決まってました。
二人だけの世界を構築して、何だか気がつけば洗脳されちゃった受と一緒にハッピーエンド。
受が幸せそうなので別にいいんですが、攻も受もどっちも好きになれないタイプで、読んでて苦痛でした。

唯一の救いが、購入の決め手になった挿絵なんですが、これは本当に美しいです。
扉絵の美しさに至っては、もうため息が出るほど。
特に印象に残っているのは、作中、攻が受を抱きしめて、にやぁ……となってるシーン。
鳥肌が立つほど薄気味悪い攻を、目の表情だけでしっかりと描き出されていて、こんな危険なやつ野に放ったら駄目!! というくらい怖い。

結局最後まで、怖い、不気味、ねっとり、どろどろ、何とも言えない纏わり付くような不快感、という結構な仕上がりになっています。
好きな方はとことん好きな設定だと思いますが、駄目な人は多分徹底して駄目。
作品としてのクオリティは高いのではないでしょうか、破綻はしていません。
でもこわいです。宮緒さんに免疫ない方は覚悟してどうぞ。

10

2人ともイっちゃってる

こういう閉塞的で2人だけで完結している世界…嫌いじゃないわ。
むしろ好きだわ 私。
あれこれと起きた事件や出来事は全て、雪也(攻)の掌の上でのこと。
丸木文華さんの『mother』を彷彿とさせましたね。
執着系はこうでなくっちゃね。身近なところにいたら引くけどね。

雪也の作ったもの以外口にできなくなり、最終的に『夏の澱』では
カレンダーや時計もなく(テレビやパソコンの日付・時間表示もOFF!!)
時間の感覚がない雪也の部屋の中だけで生活するようになる数馬。
そんで仕事の合間に数馬を抱きに帰ってくる雪也。そんで仕事に戻る雪也。
どんな社会人だ。
決して正しいことではないんだろうけど、2人が幸せならいいのかな。

数馬の住民票はどうなってるのかな。雪也の扶養に入ってるのかな。
税金、年金は雪也が払ってるのかな…とか余計なこと色々考えちゃった。

5

私史上最強の執着攻めかも

ちるちるの小説ランキングで上位に入っているので
おもしろいんだろうなぁ~と思い
SS付きの電子版を購入しました。

みなさまのレビューを拝見して
「ちょっと怖そうだけど執着攻め好きだし~♪」と
軽い気持ちでいたんですが、
まさかここまでの執着&ヤンデレぶりとは(゚Д゚;)

本作の雪也と比べたら、
私がいままで出会った執着攻めは
全然執着していない(笑)

執着されている方が嫌がっていなければ
それは究極の愛なんですよね。
嫌がっていればただの犯罪ですが。

でも私の印象に残っているのは
攻めの雪也よりも、受けの数馬の方です。

雪也のこと、見つめすぎ!見とれすぎ!
物語の序盤から、
雪也に見とれて、人に呼ばれて、はっとなる
という描写が何度も出てきます。
そして、頭の中が雪也で一杯なんです。
会社にいても、人と話していても
いつも考えるのは雪也のことばかり。
思考がすべて雪也のことに繋がるんです。
どんだけ好きなんだと(笑)
だだ漏れです。

ちょっとびっくりしたのが
数馬が雪也に挿入されている時に
「もぐもぐと咀嚼する」という表現を使っていることです。
こういうシーンに「もぐもぐ」っていう言葉を使うとは!
初めて出会いました。
しかも何度ももぐもぐしてます。

いろいろと新しいものに出会えた1冊でした。

7

甘々もきちんと出てくるので安心☆

作家さん買いでしたが、やはり良かったです^^

受けっぽい攻めというところが印象的な作品でした。
受けっぽいといっても「心身ともに可愛らしいから受けっぽい」ということではなく、描写が受けのような表現の仕方で面白かったです。
「食べられる」というのは受けが攻めに、と思われがちですが
攻めが受けにナニを文字どおり「食べてもらえる」と嬉しそうにしており
乳首などもいじられて喜んでいらっしゃいます。
個人的にアンアン攻めが好きなのですが、それに近かったような…(すごく喘いでいうわけではありませんが)
自分が攻めているのに抱かれているような描写がとても艶やかで美味しくいただきました。

こういう執着物の流れといったら、裏切った主人公を許せず復讐に生きるが最終的に復讐なんてどうでもよくなってしまい懺悔ハッピーエンド…が王道ですが、憎いなんてとんでもない!そんなこと超越しているぐらい君を愛している。愛しているなんて言葉じゃ足りないぐらいに。といったぐらいの執着攻め様で怖最高!でした。

やはり衣食住を攻めていかれるのはいつになっても良いものですね。
最近流行り(?)の介護フェチ。この作品で少し分かったような気が致します(笑)

9

萌えの感情は弱かったですが、十分に面白かった。

読む前に既読の方の感想を色々と拝見していましたら、どこかで、「悪夢のように幸せな」に似た感じ、という文言を目にしましたが、まさにそんな風な攻めでした。

綺麗な男性が恋を大切に温め続け、成長し、周到な準備を施し、それと悟られないようにじわじわと、というのは宮緒先生の面目躍如と言った感じで面白いです。(ん…?)と戸惑いながらも、蟻地獄の如く否応なく少しずつ絡めとられていく受けの描写からも、攻めのただならぬ執着を感じることが出来て、これもまたスリルがあります。

ただ、どうにも萌えません。面白いし、決して好みでないお話とか不愉快な展開とかでもないのに、そこが自分でも残念で残念で…。攻めがちょっと女性的なまでの綺麗さを持つ人という設定だからかな?彼は言葉も立ち居振る舞いも上品でしたし(※だからと言って粗野で乱暴な男性像が好きな訳ではないです)。でも攻めが今回と似た様な属性である「地獄の果てまで追いかける」や「華は褥に咲き狂う」には大いに萌えましたので、性格付け・言葉遣い・体格・絵柄等、攻めの男性的な部分を感じさせる割合がどれくらいかによって、自分の萌えも大きく左右されているのは間違いなさそうです。今挙げました2作品の攻めは、女性的な美しさを持ちながらも男性的な部分もまた強く表に出ていましたので、(自分にとって)萌える要素が強かったのかも。

逆に、今回のように、よりにもよってこんなにも綺麗な麗人が攻めだというギャップに萌えるのも大いにありだと思いますし、過去に読んできた作品で気に入ったお話の中にはそういった人物像も勿論あったのですが、今回はなぜかその辺の感情が触発されなかったです。もしかして座裏屋先生の絵がとても綺麗なのも関係があるのかも。挿絵はどれも本当に繊細で綺麗で色っぽく、お話にもよく合っていたと思います。

4

最高

とにかく最高でした。

宮緒さんの小説に多い、執着攻め。
今回はどんな感じでくるのかと楽しみにしていました。
やはり最高でした。

ここまで執着してる攻めを見ると読んでる方も気持ちいいですね!
買ってよかった。その一言に尽きます。

3

三大欲求の支配

首輪や鎖を使わない、見事な頭脳プレー監禁。

数馬への食事は3食&おやつすべて手作りで、添加物は一切使用しない徹底ぶり。
ベランダではハーブを栽培し、パンやベーグルも手作り。
家のことは何にもしないでいいから、と見返りは全く求めない。
弁護士の仕事で忙しいだろうに、仕事と家事の見事な両立。
こんなスーパー主夫は、女でもなかなかいないんじゃないだろうか。

数馬は雪也の作ったものしか食べられなくなり、それ以外を口にするとえずいてしまうようになる。
何か薬を混ぜているんじゃないかと思いきや、そういう事でもなかった。
ちょっと大袈裟なと思ったが、きっと物凄く安全な食材でも使っていたんだろう。
外には出たくなくなるように仕向けられ、ついでに眠らされている間に後孔開発もされ、と人間の三大欲求を管理されてしまった。

雪也は数馬に対しては本当に可愛い。
数馬は僕のもの…じゃなくて、僕は数馬のもの…と言う。
以前こっぴどく捨てられたのに全く恨んでいない。
そして今でも数馬を美化し続けている。
こんなに愛されていたら、数馬も雪也から離れられないでしょう。
篠沢には気の毒だけど、とっても甘々なストーリーだった。

座裏屋さんのイラストがとても素敵!
特に表紙がお気に入り。
それから電子書籍には書き下ろしSSが付いているという事で、勿体無いけど買ってしまうかも。

14

暴かれる『プロジェクト』

蘭丸先生の力強いイラストがたまりません。表紙の受けが怯える表情にやられました。
美人攻め・雪也の自己暴露を、受け・数馬が精一杯拒絶するくだりが印象的でした。
ふつうなら他者に自分のことを暴かれるのが怖いものですが、この二人の場合は、相手が自身の悪業をわざと暴露します。
依存している相手の、自己告白を認めがたい。
しかし、攻めが自分の悪業を告白することで「君は僕から逃れる手段などないのだよ」と伝えているのかもしれないですね。

1

執着攻めを読みたい方にオススメです

宮緒さんに座裏屋さんの挿絵と聞いたら買わずにいられないじゃないですか。あらすじも読まず早々に予約していました。さて、内容はすでに書いてくださっているので感想を。

怖い!
攻めである雪也の執着ぶりはすさまじいものがありました。読んでいくうちに受けの数馬が徐々に転落していく、その理由も手段も何となくわかっちゃうのですが、そこまでできる雪也の数馬への愛情というか、執着心が何とも凄い。
雪也がそこかしこに撒いた罠に、数馬が初めから捕まっているのがすごく良かったです。個人的にわんこ攻めは好きですが、ヤンデレとか執着攻めはあまり好みではないのです。が、この攻めさんは執着ぶりが突き抜けてて非常にいい。そうなってしまった彼の過去とか、そうしたバックボーンがきちんと書き込まれてるからかな、と。

身体的な快楽も、食事からとる肉体的な面でも、そして精神的にも、徐々に、確実に、数馬を取り込んでいく雪也の執着ぶりにあっぱれ、って感じでした。まさにタイトル通り。手のひらの上で転がしつつ、しっかり檻に閉じ込めちゃってます。

そして表紙が良いよねえ…。
雪也のジットリとした目線も、「離さないよ」って感じの腕も。
数馬の魂を抜かれたような表情も。
非常に美しく、それでいて内容を見事に表現した表紙にうっとり。

最後、「もしかしたら数馬が雪也の策略に気づかないまま終わるのか?」と思いつつ読みましたが、数馬がすべてを理解し、その上で雪也を受け入れたので良かったとホッとしましたが、がしかし、そこまで受け入れた数馬の気持ちの変遷がいまいち分かりづらかったのが残念といえば残念でした。

爽やかなストーリーを求める方にはちょっとお勧めしづらいですが、執着攻めの、ドロリとした、どっしりとしたストーリーを読みたい方にはまさにぴったりのストーリーでした。

16

食欲と性欲が交ざり合い……

料理男子BLはよく見かけますし、「胃袋掴まれたことがきっかけで恋に発展♡」という展開も往々にしてあると思います。しかし今回は、『人体改造』って表現が似合うくらいの徹底した胃袋握り締めっぷりでした。

手作りハーブの紅茶、三食料亭顔負けの絶品揃い……雪也の手作り以外は生理的に受け付けなくなってしまう数馬。
そして不味い外界の食事の代わりに、美味しくて美味しくてたまらない雪也の身体にむしゃぶりつく。

むしゃぶり、しゃぶり……
雪也(攻)の美しく敏感な乳首に、数馬(受)がしゃぶり付いたまま眠りに落ちるシーンが印象的です。母親と赤ちゃんの関係性を示唆してるこの場面、大の大人が二人何してるんだとツッコミつつ、萌えました。新たな扉を開きそうです……。

しかも、高校生の頃の雪也は自分よりずっと小さく可憐で色白。当然「自分が挿れる方」だと思っていた数馬。
女性経験も豊富な数馬が、雪也に夢の中で改造されたことで、
お尻が疼いて仕方がなくなる劇的なビフォーアフター。

手錠で拘束され監禁されるわけではありません。
自分の意思を無下にされることもありません。
しかし全て、数馬が無意識のうちに、水面下で雪也を求めるように操作されていくのです……。
挿入する時も、一般的に”攻めが受けに食らいつく”といったワードを見かけますが、今回は受けが攻めを「食べる」と表現されます。
しかし数馬がそう思わされている裏で、実は、心も体も雪也に貪り食われている。

食欲と性欲、夢と現実との狭間を見失ってグズグズに溶かされて陥落していく……。
徹底的に愛されて、世話されて、雪也なしではいられない身体にされて……仕事も辞めて二か月もの間家から一歩も出ず自堕落に過ごして……

「いやただのヒモじゃん!!」

と読者一同が思う。
そんなタイミングで、
雪也の先輩が颯爽と現れて「お前はただヒモだ」と言って去っていきます(笑)

最後、雪也の本性が暴かれて受けが絶したまま終わるかも、と半ば覚悟していました。しかしそう思いきや、
雪也は自分の悪質な非人道な所業を並べたて、わざと嫌われるような態度を取ります。その理由が、「愛され慣れていないから」
そこでようやく、雪也もちゃんと血の通った人間なんだと安心させられました。

これからも雪也は服の下で乳首をビンビンにしつつ、そして数馬は社会復帰しないにせよ、主婦業に励んで料理を勉強したりしつつ、ラブラブな同棲生活を送っていってほしいです。

14

蜜のように甘く、毒のように恐ろしい執着と愛

宮緒葵先生と座裏屋蘭丸先生。
BL界の小説部門と漫画部門におけるエロ二大巨匠がタッグを組んだ今作品、お話も挿絵も申し分ない内容でございました。

高校時代、欲望のままに身体を求めあっていたふたりが同窓会で再会。
当時は少女のように白く美しい雪也と、イケメンで人気者の数馬ですが、再会した雪也は美しさと妖艶さはそのままに逞しく優秀な弁護士になり、数馬は親友の借金を背負わされ崖っぷち。
ヤクザに追われている数馬が雪也に助けられたのをきっかけに、数馬の人生ががらりと変わります。

昔、手酷く裏切った自分に対し、無償の施しを与えてくれる雪也に、不安をおぼえつつもその居心地の良い環境に溺れていく数馬。
雪也と、雪也が手掛けたもの以外は受け入れられない心と身体になっていきます。
口にするものから始まり、徐々に身体も雪也のモノだけを受け入れたくなる淫乱ちゃんに仕立て上げられる流れは、読んでるこっちまで洗脳する勢いですごく引き込まれました。

後半のあたり、数馬の中で洗脳が愛情に変わるのはあっさりめの急展開でしたが、そうなるまでの真綿で締められていくように雪也だけの世界に追い込まれていく感覚がねっとりじっくり書かれているので、もうこの時点でお腹いっぱい感があったので満足です。

化け物じみた異常な執着を見せた雪也ですが、実は自分は誰にも愛されないと思い込んでいる可哀想な部分も露わになります。
最愛の数馬に愛してもらえないのはわかっているから、せめて雪也無しでは生きられない身体になればいい。という一途を斜め上につっきった考え。
さすが、ヤンデレ攻めの名に恥じない執着溺愛尽くしぶりでした。
そして、そんなとこもひっくるめて雪也の全てを受け入れる数馬が意外と男前で良かった。
閉鎖的で、おそらく誰にも理解されないであろうふたりだけのハッピーエンドです。


今回も宮緒節は絶好調!
濃密な文章でくりひろげられる雪也のヤンデレ執着溺愛攻めっぷりと、数馬がおなかいっぱいアレを注ぎ込まれて乱れる描写は、安心安定の宮緒クオリティ。
まんまとお尻を開発された数馬が、雪也を待つ間ひたすらアナニーするのは良かったなぁ。
エロも、濃ゆくて大胆かつ激しい宮緒先生の文章に、座裏屋先生の美麗イラストが華を添えてとっても良かったです。

13

安定のヤンデレ攻め

お待ちかねの宮緒先生の新作!!
もちろん予約注文して発売日前にゲットしました!

内容は今までの宮緒先生の特色を裏切らない、大好きなヤンデレ攻めが、受けをじわじわ囲い混みつつ、自分しか見ないように依存させて行ってぱっくり頂きまーす☆(超ざっくりな説明)

こういう流れのストーリーは既存の作品でもいくつかありますが、最後まで受けが騙されたままで、攻め視点を補足して実はネタバレ、、、みたいな展開かな~と思いつつ読んでいった結果、受けの素晴らしい包容力によりバレても丸く治まる大円団な終わり方でした(笑)
最後までホラーな感じでじわじわ来てからの、もーしょうがないなぁって感じで受け入れて微笑ましく終わる先生の作品はやっぱり大好きです!
なんか犯罪者っぽい攻めが急に自信がなくなってもじもじするところがすごく人間味があってキュンとしました~。
なんか最後は無事ハッピーエンドで終わり、その後もうまくやっていけそうなきた期待が持てて良かったです☆

21

精神的に怖いサイコホラー

友人に借金を負わされた会社員・数馬(受け)は、高校の同窓会で弁護士になった雪也(攻め)と再会。
取り立て屋に襲われたところを助けられ、雪也のマンションに匿ってもらうことになり…。

宮緒作品お馴染み(?)の、受けがヤンデレ攻めにジワジワ追い詰められていくサイコホラー。
オチはある程度予想できてしまいますが、優しそうな顔で受けを洗脳していく攻めの手口がとても巧妙かつ不気味で、大変楽しく読めました。

雪也のマンションで快適な生活を送る数馬ですが、少しずつ身体に異変が。
雪也に抱かれる夢を見たり、外で飲むコーヒーやマフィンに吐き気を催したり…。
徐々に後ろも開発され、身も心も雪也依存症になっていく。
優秀な営業マンだった彼の堕ちていく様は完全にホラーです。

攻めに女性的要素がある、というのは宮緒作品の特徴の一つかと思いますが、それは本書でも健在。
学生時代の雪也は小柄な美少年で、性的暴行を受けていたところを数馬に助けられたことで、一時期付き合っていたという過去が。
挿入なしとは言え昔は雪也が下だったわけで、現在もその名残はチラホラ。
雪也の乳首にむしゃぶりつく数馬の姿は母親を求める赤子のようで、ある種の倒錯的な萌えがありました。

数馬が廃人と化すのか…と思いきや意外と肝の座ったところを見せるラストは前向きで良かったですが、もう少し気持ちの変化に説明が欲しかった気も。
過去の宮緒作品を何冊か読んでいると「闇堕ちしつつも前向き」という点にややデジャブを感じるかもしれません。

しかしラストに至るまでの展開には、日常に潜む恐怖や狂気が感じられ、大変引き込まれました。
濡れ場で攻めや受けが幼児化しない点もポイントが高かったです。
夏の終わりにちょっとゾクッとしたい方にオススメ。

23

Krovopizza

クリボウさま

ご無沙汰しております~!
宮緒ヤンデレ、一癖あって面白いですよね☆
ご参考になったのなら嬉しいです(*ノ▽ノ)

クリボウ

Krovopizzaさま

ご無沙汰しております。
宮緒ヤンデレ大好きなのですが
この作品、買おうか迷っていた作品でしたので
参考になりました~( ≧∀≦)

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