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nearly equal
過去の傷を抱えた2人が出会って恋に落ちる。恋に落ちたことを認めたら、終わりの始まりなんじゃないかって思ってしまって認められない仁居が切ない国立が抱える問題も色々とあるんだけど…。2人の関係は少しずつ進んだり戻ったり。
国立の妹千夏や佐田の存在、出てくる登場人物みんな弱さがあってでも少しずつ前を向く感じが良かったなぁ。そして猫のニーニが癒していくのも☺️
作中「けれど人間は立っているだけで影ができてしまう生き物で、それを失ったら人ではなくなってしまう。」って一文があって人には色々な側面があるんだよなぁ、影で表現されていたのがすごく印象的でした。
なんでもない日常を、ドラマチックに描写するのが、上手いと思った。
冒頭は、仁居が幼稚園から帰る途中にある「多幸川」での、母子の会話。
「幸せが沢山流れる川」と母子が会話する幸せそうな情景
それが、暗転する大雨の日。
経済苦から、両親が入水心中を決行。あの「多幸川」で。
道連れを止まり、母は「幸せになって」と言い残してドアを閉める。
引き取られた叔母宅を追い出されて、独り暮らしを始める仁居に恋人ができる。
でも、佐田との交際は投書が原因で、突然終わる。
佐田の別れの言葉、「お前の愛は重い」は、ずっと仁居を呪縛する。
似たもの同士の仁居恭明と国立遥が、交際を始める。
でも仁居は佐田の呪縛が解けないままだった。
捨て猫を育てながら、二人はゆっくり親密になっていく。
勤務先の高校で、国立は佐田と出会う。
川べりのアパートの窓辺で、恋人の訪問をじっと待つ仁居の姿を、佐田が国立に話す。
投書があり、若く力無い佐田は、仁居のせいにして想いを絶っていた。
永遠の孤独が続くのかと思ったけど、やっと二人とも壁を越えることができた。
結末部が良い。・・・国立に、思い出話をして、仁居は気づく。
悲しい思い出ばかりじゃない。 両親に愛された楽しい記憶を忘れていた。
こういう話、心に沁みる。
★nearly equal (ニアリーイコール)「≒」
「おおよそ等しい」という意味。 「同じそうで同じじゃない」という事。
国立と妹、そして仁居の事だと思う。
【祝】攻め視点あり!!!
恋は盲目タイプの一途受け。好きな人に会えるためならズル休みだってするし学校だって辞める。でも初恋の佐田はその仁居の愛情を重いと感じて、離れていった。
母親は「たくさん愛して愛されて幸せになって」といい、初恋相手は「お前の愛は重い」と言う。混乱して出た結果が「愛してほしいなら、愛しすぎないようにしなければ」だった。
攻めの国立も仁居もゲイだから、女関係の心配はなく読める。
もともと同じ高校の非常勤講師と教師だった二人。ゲイの男性が集う店でお互い恋人を連れて鉢合わせして接点を持った。
それから数年、電車で再会してからちょくちょく会うようになる二人。仁居に恋人がいない情報をゲットしたからか、距離を縮める。
産まれたばかりの子猫を拾って二人で世話して疲労してるシーンが、新米パパママの子育て感が出てて微笑ましい。
国立が告白しても、過去の失敗が怖くて付き合えない。失敗って何? って聞かれても言えない。攻めも少し似たような性格。
凪良マジックなのか、悩みを打ち明けないのも踏み出さないのも、女々しいとかウジウジしてるように見えない。全然いらつかない。
いやーでも国立の恋人たちが言う通りシスコンだ。妹も兄に甘えすぎ。溺愛とかそういう関係ではないけど、恋人よりも妹を優先とかありえない。
家族に対して、しかも身内贔屓なしで、同じ年代の他の人よりも美しいとか思うのがやばい。
まさかの、仁居の元カレ佐田と今カレ国立が、アーチェリー部の代理顧問と指導員として出会う。佐田の過去の恋人の話を聞いて、特徴で仁居のことだと気づく。
佐田とあったおかげで、仁居と国立の関係がひとつ進んだ。過去の恋愛に嫉妬してる国立が良い。
ダブルブッキングみたいな感じで国立妹と仁居も会う。
妹が図々しすぎ。正月と盆は兄と一緒に居させてくれ、って。社会人同士の恋人からしたら大事な短い休みなのに。
仁居がもちろんっていうと、本当に好きなのか? って聞いてきて。なら盆は兄と一緒にうちに来てくれないか、って。そこは違うだろ、と。徐々に慣れていくんじゃなく早く国立を自由にしてやれよ、と。
国立が今まで振られた理由は、セックスができないとかじゃなくシスコンだからだ。
いっそのこと仁居が、兄妹の邪魔したくないから別れるって言い出して、妹から引き離して欲しかった。
と、ここまでだと★3〜★4の評価だったけど、妹は他の男とくっついて兄離れしたし、二人は同棲したし結果良ければ全て良し。二人の出会い方とかやり取りがめちゃくちゃ好きだったので★5評価。
連作短編集。すごくすごく良い本でした。
本当に繊細で美しくて淋しくて孤独で静かな穏やかな、素敵な作品でした。
読みながら何度も涙しました。
淋しくても淋しいと口にできない主人公が愛しくて心から幸せになってほしいと願って読んでいきました。
子猫のニーニ可愛かった。
感銘を受けすぎて、まともに感想が書けず、何か形容しようとすると自分の発出する単語がすべて陳腐に思えてくる、それくらい高潔で不可侵な作品世界でした。
BLだから仕方ないけど、妹のメインのお話も読んでみたいです。
こちらの作品は恋愛観に対してトラウマに近い不安を抱えていた各々の2人が出会い、恋に落ち、ゆっくり一歩ずつ距離を縮めていくお話です。
最中の性描写はこの作品はほぼないですがジンワリとした温かさがあって好きです☺️
孤独な高校生が初めての恋に溺れて、全力で愛して、そのひたむきさ故に相手が怖くなって、去るときに残した言葉。
それが呪縛となって、踏み込んだ恋愛ができなくなった仁居と、過去の出来事にトラウマを持つ国立の再会から本当の恋愛になるまでがゆっくりと綴られた物語でした。
ただの元同僚だった2人が子猫を拾い、育てる過程でお互いに好意を持つ描写はまさに恋の始まりのドキドキとキュンキュンを味わえました。
しかし好きなのに感情を出さない仁居がもどかしいやら、切ないやらで、胸を掻き乱され悶絶でした。
国立に愛されて、両親と過ごしたあたたかな日々を思い出す場面は涙涙。
国立を失うかも知れないと思った仁居の感情のほとばしりも良かったです。必死で隠そうとしてきた部分があらわになって、みっともない重い愛でもいいと仁居が吹っ切れたのは本当に爽快でした。
エピローグで佐田との再会は必要だったのかな…と思ったりもしましたが、当時は重大だった出来事も実際当事者に会ったりしたらそれほどでもなかったとか、若いときはそれが全てだったからという事もありますよね。
仁居がそう自覚できたのなら大いに意味のある再会だったのかなと思いました。
やっぱり凪良先生の書くBLに引き込まれます。
心理描写と萌えるシチュエーションがとても好き…。
他の作品ももっともっと読みたいです。
立て続けに凪良先生の作品を読みました。先生の作品て雰囲気がどれも違いますね。文体みたいなものも今のところあまり感じず、もっと読んでみたら気づくかな?
◾︎国立(高校教師)×仁居(非常勤講師→塾講師)
不幸を煮詰めたみたいな出自&内にこもってる受け…という苦手な設定に序盤は読み進められるか不安になりましたが、そこは凪良先生の力、最後まできっちり楽しめました。
佐田さんも4歳しか違わない若者だったのにと後々仁居が回想しますが、それでもやっぱり佐田はひどいと思う。国立と仁居は拾った猫を放棄しないできちんと2人で育てて飼って、可愛い飼い猫ニーニにしました。佐田は仁居に一度優しくしてしまったなら、野良猫とはまた違うので死ぬまで優しくしろとは言わないまでも、きちんと面倒みないといけなかったと思うわけで。
それより酷いのは両親なんだけどさ…一人残して逝くことは愛でもなんでもない。仁居を愛していたなら一緒に生きること以外の選択肢はないはずだ。とここで憤っても仕方ないのですが。
風邪の仁居が尻で圧迫されるところが好きでした。尻て。
なんていうか、とてもとても大好きで、読んでいると胸中にいろんな切なくて熱い気持ちがあふれちゃいます。
受け様は、寂しさを抱えていた高校生時代に、恋人だった彼から「お前の愛情は重い」と放り捨てられた心の痛みを抱えている仁居。
攻め様は、過去に妹が受けた性的暴力を忘れられす、性的な事にナーバスな国立。
高校教師の同僚として面識のあった2人が再開して、子猫を拾って一緒に面倒をみる内に距離を縮めいてく。
『お前の愛情は重い』
この言葉が呪縛のように仁居を縛り、自分の気持ちを差し出す事に臆病になっていて、今いる場所から一歩を踏み出せない。
さびしさを足元にうずくまる老犬のよう、と思う仁居の今までが切なかった。
国立視点では、控えめすぎる仁居へもどかしさを感じる国立に、私も一緒になって必死な気持ちになりながら読み進めました。
大きな事件もないけど、静かに少しずつ確実に浸透していく想い。恋愛ってこんなに苦しくて切ないものなんだっけ。
2人が、穏やかに笑いあっている姿を見られて、私までとっても幸せな気持ちになったのでした。
2人が飼っている子猫のニーニがまたとてもかわいくて癒されました
題名もなるほどなぁ、とうなるしかなかったです。
導き出したイコールにならない答えをイコールにしたくてしたくての熱い気持ち。
似て異なる気持ちを納得させてもらった繊細な感情の機微。
一度読み返そうと手に取ったら、何度も何度も読み返してしまう、とてもとても好きなお話です。
心につっかかりのある2人が、中々踏み出せずに衝突したり理解しながら、ゆっくりと心を開いていくお話。
最初、佐田と仁居の出会いはドキドキキュンキュンするBLらしい展開。夢みたいでつま先で歩く感じの恋が綴られているのに、途中から雰囲気が変わります。ここらから、仁居の暗い感情が入り出し、国立と出会っても飛びつくわけもなく、客観視しながら徐々に近づく距離なんです。
高校生で受けた傷は長年仁居に侵食し、そんな簡単には吐き出せないものになっていたのでしょうね。ここで全てを言えたら上手くいくのにという場面が多く、もどかしさとせつなさが入り混じった感情に襲われます。
国立も妹を守れなかったという負い目やその現場が脳裏から離れず、恋人との付き合いに障害となり今まで長く付き合うことができなかった人。
でも、そんな人だからこそ仁居を焦らすことなく、少し時間をかけて近づいてくれたのかなぁ。その距離感がすごく良かったです。
妹も、仁居と波長が合うのか、仁居がゲイという事もあるのか、一緒にいる時の会話が自然でいいなぁと思いました。
ラストも良い終わり方で、この二人は一つひとつをゆっくり乗り越えて進めていく恋人なんだなぁと、ほっこりしました。
そんな世間は狭くないんじゃないかなぁ?
過去関係があった人とその後一生会う事ないのが普通だと思うんだよ。
で、微妙な時期にそういう再会みたいなご都合主義なストーリー展開。くだらない展開だなあ。
過去は回収する必要ないんじゃない?
読みやすいとは思うんですけど、根底にある思想とか思惑みたいなものが透けて見える感じがする。
そこが合わないんだろうな。
いつもながら受けが不幸な過去設定ですが、進行する現在はそうでもないから読みやすい。私には何も残らなかっただけなのよね。