雨だれの頃

amadare no koro

雨だれの頃
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神53
  • 萌×214
  • 萌10
  • 中立3
  • しゅみじゃない2

--

レビュー数
17
得点
354
評価数
82
平均
4.4 / 5
神率
64.6%
著者
桃子すいか 

作家さんの新作発表
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媒体
漫画(コミック)
出版社
一迅社
レーベル
gateauコミックス
発売日
価格
¥647(税抜)  
ISBN
9784758074261

あらすじ

優と美市は、優の引っ越しが決まるまで毎日のように一緒にいたご近所さんだった。中学に上がり、約束どおり美市のとなりへ戻って来た優だが学園の高等部には上がらず、外部受験を考えているという。ずっと一緒だと思っていた優の目には、別の何かが映っている。そのことが腹立たしくて、寂しくて、羨ましい。自分の胸はこんなにも、優でいっぱいなのに――。表題作[雨だれの頃]、二人のその後を描いた[エンゲージキーホルダー]に加え、優の友人・宿崎の淡い恋[春の息]を描き下ろしで収録。

表題作雨だれの頃

同時収録作品春の息

その他の収録作品

  • エンゲージキーホルダー

レビュー投稿数17

優しくて、穏やかで、泣きたくなるような

読んだのは何ヶ月か前になるのですが、ちるちるでも読んだ作品のレビューをしっかり残し始めようと思い立ったので書いておきます。


出だしのモノローグから極めて秀逸な本作。

幼馴染である優と美市の関係が変化する過程が、先生の絵柄と奇跡的な出会いを果たして、エモエモのエモなんです・・・

18.44- で遅ればせながら先生のことを知り、こちらの作品は4作目だったのですが、最推し作品の一つになりました。

終わり方も余韻ハンパないです・・・

2

あたたかくて切ない

綺麗な作品でした。全く自分とは関係がない世界観でのお話なのに、どこかノスタルジーで胸がギュッとなります。
丁寧に描かれる世界観と、幼馴染2人の関係。思春期らしいとまどいと、感情のゆらぎ。とってもピュアです…。

とても好きでしたが、終わり方が私には唐突にも感じられ、えっここで終わりなの!となってしまいました。あの後2人はどうなったのか、最初のモノローグはなんだったのか…。気になっていたことが提示されないまま終わってしまい、続編がないのかとちるちるのみならず作者さんのサイトやTwitterまで追ってしまいました。番外編はあるようでしたが続編はないようなので、きっとその後の2人については読者の想像に委ねられているのでしょう。

でも!知りたかったです!それにもっと2人を見守りたかった…。今からでもいいから続編出ないかなあ…。

0

ピュアぴゅあキラきらだぁ~…

可愛らしい男子中学生二人のお話で、ピュアぴゅあキラきらでした。
彼女がいたりAVに興味持ってたり、思春期真っ盛りの優と美市。高校受験を前に、優がエスカレーター式の学校から外部受験を決めます。一度離れ離れになって再会して…という経緯を持つ二人が、また離れ離れになるかも?という始まり。
明るい平凡君とモテるクール系。両親を失くし優しい祖父と暮らす優と、金持ちで親に放置され気味な美市。対照的な二人がすごく魅力的でもう可愛い!境遇からして美市が優に惹かれるのは分かりますし、優が美市を放っておけないのも分かる。といっても自覚は優の方が先っぽいんですが。
後半は二人で駆け落ちです!雪の中のシーンとか、告白のシーンとか、その後のびっくり展開とオチも全てが最高で。おじいちゃんにボロ泣きさせられました。
巻末の短編も好きです。彼も幸せになれると良いな。

0

春の息に神を!

表紙の印象と違って、絵が雑?と思ったのですが、読んでいるうちにこれも味だなと感じるようになりました。

つかず離れずの優と美一が、微妙な距離を保ちながら気持ちを自覚していくところが良かったです。
駆け落ちという非日常的な行為がそうさせたのか、優からの告白も素直で素敵でした。

エロはないけど、ちゃんとラブしてます。
家族を思う気持ちも優しくて胸にきました。
特に、善治郎おじいちゃんが好き。おじいちゃんの優しさや茶目っ気は、しっかり優に受け継がれてますね。

それから、優と同じく外部受験した宿崎のサイドストーリーに泣いた。実らない恋は切ない。
宿崎を泣かせてあげた美一の優しさに感動しました。
今は苦い青春の一ページだけど、何年かしたら、思い出の一ページになっているはず。

1

若い2人の友情と愛情

癒やしを求めて検索したら、出てきた作品。
両親を亡くし、祖父と一緒に住んでいる優は、今の通っているエスカレーター式の私立校から、高校は外部受験をしようとしていた。幼馴染で常に一緒にいる美市は、優から外部受験をのことを聞き困惑する。

友情としか思っていなかった優が、『かけおち』と言う言葉を使い、美市と一緒に何日もの旅にでる。
美市が風邪で倒れているのを発見した時や、ふと眠ってしまった美市を見たときに、失う怖さと愛おしさが徐々に芽生えたのでしょうね。美市は、最初から優が好きで、その気持ちを否定するために、女のコと付き合うも長続きしないのを繰り返していたのかなぁ。
どこまでが友情で、どこからが愛情なのかは分からないのですが、宿崎によって優の気持ちを否定されたことで、しっかりと向き合うようになったのかなぁと思いました。
思春期の不安も織り交ぜながら、それでも努力して一緒にいようとする2人を見ているとシアワセです。
そして、おじいちゃんが寛大でいいキャラでした。

1

中学生のかけおち

読んだ後冒頭のモノローグに戻ると泣きそうになりますね。

中学生の話とは思えないほどみんな大人びていました。しかし駆け落ち実行中バイトするくだりに、恐怖でおののいてしまった。フィクション、フィクション。

北海道への逃避行で終わりにせず、卒業、宿崎(同じ学校で高校を外部受験)まで描いてくれたのがよかった。宿崎の叶わない恋は、BL漫画ではなかなか語られない話なので、涙が美しい。

自分は正直、ストーリーとキャラクターには既視感が強くて萌評価。でも好きです!初出が同人誌なんですね。担当編集なしでここまでまとめ上げるのはすごい!タイトルもいい!

1

波乱がなくても本人達にとってはすべてが冒険

 攻め受け両方家庭環境にトラウマを抱えているのだけれど、それがメインで重々しく描かれるわけではなく、あくまでこれからの未来に希望が持てるような爽やかな雰囲気で進行していく作品でした。両親健在だけどまったく顧みてもらえなかった美市と、祖父と賑やかな家庭で暮らしているけど両親を早くに亡くした優。最初は美市が、自分がいなくても平気そうで常に明るい優を、眩しそうに羨ましそうに見ていることが多いんです。でも、優だって誰よりも美市のことを気にかけているし、両親の死を完全に受け入れられたわけではなくて。

 中盤で駆け落ちごっこをする2人。優が進路のことで親と揉めた美市を誘い出すのがきっかけですが、これはきっと優が心を整理するための旅でもあったんだと思います。明るく振舞っているからといって、何も悩みがないわけじゃない。美市と亡くなった両親双方に、自分の意思をはっきりと示した優。この若さでこんな風に行動できるのはすごいなぁと。卒業までしか描かれていなくて、2人の今後は読者の想像に任されているんですが、青春特有の不安定なキャラクターの心情ときらきらした空気感が閉じ込められていて素敵でした。

1

気になるのなら是非読んでみて欲しい一冊。

読んでいる途中も、読み終わった後も、
心がじんじんする作品。
感動とはちょと違う、
心の奥をぎゅっとされる感じ。

たしかにちょっと絵柄に癖があって、読みにくいかもしれませんが、
このお話はこの感じだから良かったのかも。

とにかく読んでみて!
好きか嫌いか読んでみて!
と、友人に押し付けたくなる一冊。

書き下ろしの番外編も凄くいい。
『ため息をつくと幸せが逃げる』というのはよく聞きますが、
このパターンは初めて。
泣くのもため息も、必要な時は思い切り!

願わくば、宿崎を含めた皆が、
最後のその時まで幸せでありますように……

そんな願いを込めた「神」評価!


4

感想を述べる文才がなくて表現しきれないけれど。

読後のこの不思議な感じをどう説明したらいいのか分かりません。

この作家さんは、とにかく読み手を惹きこませるのが上手いと思いました。
始まりの言葉から独特で、イラストもほんわかしてるというか馴染みのある感じというか‥決して現代風の絵ではないのですが、1コマ1コマに魅入ってしまうほど、イラストだけでも惹き込まれる感じでした。
言葉がなくても目だけで伝わる気持ちや
口の動きで言いたかった言葉を敢えて口パクで描いていたあのシーンなんて特に、本当に泣きそうになりました。

表題作2人の将来がいつか見れる機会があればいいなと思います。
あの教会でのあのシーンはジーンとしてしまい、キーホルダーの使い方もまた秀逸で、未来の約束をした2人が読み始めの中3の1学期から精神的にも成長してるのが見て取れて、感動せずにはいられませんでした。

ここのレビューを読んで読んでみようと思い立ったお話でしたが、本当にこの本に出会えてよかったです!!

5

雨が止んだ先には青空がある

14歳。中学3年生。
自転車で行ける範囲だけがすべての狭い世界の中で、色んな悩みを抱えながらも一生懸命生きていた“あのころ”が、主人公の回顧録という形で描かれています。
奇しくもおげれつたなかさんの「エスケープジャーニー」を読んだ数日後にこちらの作品を購入して似通ったお話を立て続けに読むことになったのですが、またこれ系かと思うこともなくやはり迷わず「神」の1冊。
この手のお話に惹かれるのは作家様の人となりが自然と表れる題材だからかもしれません。

家族や将来のことで悩む美市(よしいち)を、小さい頃から一緒にいた優(すぐる)が「かけおち」と称して逃避行に連れ出すお話です。
これが優と美市どちらの回顧録なのかはハッキリ描かれていませんが、一人称(=僕)とストーリーの内容からして、おそらく美市の回顧録ではないかなと思っております。
美市にとっての優は、ただ特別な関係だっただけでなく、雨降りの中にいた自分に青空をもたらしてくれたこの上なく大切な存在となっているでしょうから、より一層鮮やかに残っているのではないかなと。
読み終わる頃には、この主人公と一緒に、自分の記憶の中にも残っている“あのころ”が自然と呼び起こされていました。

大人になった2人はどうしているのでしょうか?
作品内では明かされませんが、もし離れ離れになってしまっていたとしても、『エンゲージキーホルダー』で2人が交わした“約束”はきっとふとした瞬間に2人の心を結びつけることが何度もあるはずですよね。

2人の同級生の少年の恋を描いた『春の息』もまた、思春期特有の息苦しさと強さが詰まった心にぎゅっとくるお話でした。

このコミック自体は描き下ろしを除いて全編同人誌からの再録ということで、商業1作目となる次をとても楽しみにしている作家様のお一人です。
現在フルールで連載されている作品も絵、ストーリーともに吸引力があって素敵なので、興味を持たれた方は是非見てみてくださいませ。
連載が終わるまでは無料で読めますよ♪

6

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