俺と上司のささやかな日常(表題作 「TAKE」)

ore to joushi no sasayaka na nichijo

俺と上司のささやかな日常(表題作 「TAKE」)
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神22
  • 萌×235
  • 萌20
  • 中立3
  • しゅみじゃない3

--

レビュー数
16
得点
313
評価数
83
平均
3.8 / 5
神率
26.5%
著者
こめり 

作家さんの新作発表
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媒体
漫画(コミック)
出版社
東京漫画社
レーベル
発売日
価格
¥648(税抜)  
ISBN
9784864422079

あらすじ

新入社員の草野は厳しいけど格好良くて仕事のできる、教育係の滝川さんに憧れている。ひょんなことから滝川さんがゲイだと知って付き合うことになったけど、本気になってくれなくて・・・?表題ほか、悩める女装子・タカコの恋愛を描いたスピンオフも収録!

表題作俺と上司のささやかな日常(表題作 「TAKE」)

草野,23歳,入社1年目のリーマン,受の部下
滝川,32歳,仕事のできる上司,性に奔放なゲイ

同時収録作品彼とわたしの日常のはじまり 前編 / 後編

マコト,電気屋さん,元ノンケの滝川の元カレ
タカコ(南貴史),百貨店の洋服店勤務,性同一性障害

同時収録作品彼とわたしの日常のはじまり 前編 / 後編

浜田,セール応援のために本店から来た社員
タカコ(南貴史),百貨店の洋服店勤務,性同一性障害

その他の収録作品

  • 誰も知らない彼のこと(描き下ろし)
  • カバー下:漫画

レビュー投稿数16

物語としては面白いけど。

どうも私はキャラクターに共感できず、
物語にのめり込むことが出来ず。
さらっと読む分には面白いのですけれどね。

萌えという点でも、
イマイチその域まで行かず。

どちらかというと、
タカコちゃんの話のほうが印象的。
それでもやはり、
萌えるかと問われればイマイチ。

どちらも根底に
重いシリアスな色を感じてしまう。

そういう意味では、
マコトくんの存在が救い。

どちらの物語も、
今後の展開に明るさを強く感じるので、
気持ち良く読み終われてそこも良き!

評価は、
萌えという所から見れば「萌☓1」で。

0

どこで萌えるか悩む

4人の登場人物が出て来ます。

昼は仕事をバリバリ、部下にも厳しいけどアメとムチを使い分けているデキる上司。ただアメが少なめなので部下はほぼ続かないし、周囲の評判も「デキるけど…」なひと。夜は誰とでも軽く寝てしまうビッチでございます。

100社以上不採用でやっと採用されたブラック企業で頑張る部下。上司は厳しいけれど、たまに缶コーヒーやのど飴をくれるので尊敬している。動物が好きで猫カフェやうさぎカフェに行くのが楽しみな眼鏡くん。

ノンケだけどたまたま居酒屋のトイレでばったり会ったゲイのビッチに食われてしまい、付き合うも度重なる浮気で破局。未練があるのでゲイバーに通っているけど、実は気遣いのできる優しいやつ。

性同一障害に悩むもホルモン治療に踏み出せない。からだは男だけどこころは女性という自分を受け入れてくれるひとに出会いたいのに、うまくいかない女装子。

という4人です。
表題作は上の2人、上司と部下の話ですが、どうしよう…。2人とも好きになれませんでした。
ビッチはあくまでビッチだし、部下も自分の趣味を押し付けることに躍起になっているし、「真っ直ぐでピュアな部下に絆されたビッチが更生」というふうには見えず、残念。

同時収録では上司いきつけのゲイバーの常連の女装子とビッチの元カレくん。
元カレくんは表題作だと適当に遊んでるゲイに見えたのですが、もともとノンケだからゲイ界隈や性同一性障害についてはよく知りません。
だからこそ女装子の悩みに対しておおらかでフラットな意見を言うし、女装子のピンチには一役買って出るような優しい面もある。

というわけで人間的にいいと思えたのがわりと脇役の元カレくんだったため、萌えきれず終了してしまいました。
表題作の2人がもっと魅力的に見えていたら…、と思えてなりません。

0

ささやかというよりは、ドラマチックな日常です

表題作、同時収録作ともに非常に素晴らしかったです!
2作品収録されているのですが、どちらも相互関係があります。

後輩リーマン・草野⇆先輩リーマン・滝川⇄友人・タカコ

この滝川の元カレが電気屋・マコトです。

前半、は草野と滝川の物語なのですが、タカコとマコトも登場します。
遊び人の滝川が真面目な草野にほだされて恋人になっていくのですが、描き下ろしですっかり毒気を抜かれた滝川の姿が見られてほっこりしました。

もう一作は、タカコの物語です。
本名はタカシで、性同一性障害であることを悩んでいます。
職場で出会った浜田はクソ野郎でしたが、後に恋人になるマコトはとてもいい子でした。
治療を受けようか悩むタカコをしっかり支えて、幸せにしてあげて欲しいです。

どちらもとてもいいお話で、読んで良かったと思える作品でした。

0

キャラの魅力にハマりきれず

◆俺と上司のささやかな日常(表題作)
 テンポも良く読みやすかったのですが、上司の滝川を完全に好きにはなれませんでした。貞操観念が緩いのは全然構わないんです。どちらかというと職場での態度が、あまり良い上司とは思えず苦手に感じました。部下が終電帰りになるのも構わず仕事を投げたり、休出を気軽に頼んだり、機嫌のコントロールができなかったり…。ブラックな会社や人間に過剰になり過ぎているのかもしれないけれど、社会人としてどうしても部下に感情移入してしまって、自分はこの上司についていきたいか?と考えてしまいますね…。それらをカバーする可愛らしいギャップがあればいいのだけど、そこまで可愛さを感じる瞬間もなく。部下の草野も好意の伝え方にあまり変化がないので、2人のやり取りに萌えを感じることができませんでした。

◆彼とわたしの日常のはじまり
 表題作で滝川の友人として登場した、オネエのタカコの物語。こちらもストーリー自体は良かったんですが、やはりBL漫画に収録されているとなると話は変わってくるわけで。BLが多様化したっていいじゃないという意見も理解はできるのですが、私個人としては、これがBLではなくNL作品に収録される世の中になって欲しいと願います。追い出したいのではなく、彼女の心の性を認めてあげて欲しいのです。これがBLであり続ける限り、真にLGBTに優しい社会にはなれない気がします。私にとって、男の体だけど心が女性という方は、女性以外の何者でもないんです。

 ここからは単純に腐女子としての感想。まだ彼女が攻めならば、そんな人でも雄になる瞬間があるというギャップを感じて萌える可能性もあるんですが、受けだと男女ものの作品にしか感じられず。だったらせめて、マコトとの愛し愛される幸せな日々をたくさん描いて欲しかったけど、それも最後の最後でしか見られなかったので、消化不良になってしまいました。

0

頑張りました

こめりさんのコミックスを読むのはこれが2冊目です。
表題作シリーズの他に表題作とリンクしているカップルのお話が収録されています。
タイトルの通り、新卒の草野君と草野君の上司である滝川の日常がささやかに描かれていました。
2人とも同じ会社に勤めているので、会社でのシーンも多いです。
仕事は出来るが他の人にも厳しい滝川を尊敬している草野君が夜の街で滝川が男性とキスしようとしている所を目撃してから気持ちが落ち着かなくなって…というお話です。
滝川が正に相手をとっかえひっかえしているというタチが悪い男なのですが、純な草野君がかなり頑張りました。
どうにか滝川を自分に本気にさせようと努力する様子が健気です。

同時収録の作品は表題作に脇役として登場したマコト君とタカコさんのお話。
2人とも真面目で真摯にお互いの事を考えているのに好感を持ちました。
特にマコト君は元々ノンケなので、タカコさんを受け入れて器が大きいなぁ~と思います。

0

読後感よし!

ブラックな会社で飴とムチで草野は滝川にすっかり洗脳されてますね。
尊敬から好きに。でも滝川はクズで男をとっかえひっかえで。

ふたりの攻防が続きますが草野の粘りと愛のちからで滝川が変わりましたね。
正直滝川が何を考えてて草野とどうしたいのかわかりませんでした。

最後に出てくる滝川は仔猫を抱いて◯印のパーカーを着るキャラへ変貌。草野とうまくいって良かったです。

彼とわたしの日常のはじまり
滝川や滝川の元カレマコトの知り合いの性同一性障害のタカコのお話ですね。
女の子になりたくて苦しむのが痛くて切なくて。職場のイケメンはゲイでタカコをセフレとしか思ってなかったのかな?どんどんつれなくなっていって。
自分を受け入れてくれたとタカコが喜んだのに悲しかったです。

タカコの窮地を滝川とマコトの連携プレーで助けてくれます。なんだかんだでタカコのことをわかってくれる二人ですものね。
タカコを可愛いって付き合うことになったマコト、良かったね!マコトにはタカコは可愛い女の子なんですね。

0

全く、ささやかでは無い日常と。心に響く重めなストーリーに驚かされる。

こめり先生のホワンホワンとした柔らかい線の絵柄からちょっと想像していたのとは違う展開でビックリしてしまいました‼︎ もっとフンワリした物語だと思っていたのです。ブラック企業でこき使われて、会社と家の往復で終わる毎日。仕事の出来る上司の滝川にほんのちょっと労われただけで、浮上する草野。カッコよくて人たらしな滝川にまんまと使われていて、それでも嬉しい。この思い込み激しめの草野にゲイである事がバレちゃってからの、猛攻たるや。押しの一手でとうとう落とされてしまう。…と、ここまでならフツーに楽しい執着攻めなのだ。
物語は同時収録の「彼と私の日常のはじまり」で、グッと趣を変える。滝川がよく行くゲイバーでつるむ友人、女装のゲイで性同一性障害のタカコと名乗る青年を中心に物語は展開していく。タカコのこれまでのキツイ恋愛や家族との葛藤。日中は自分を偽って男性らしく仕事をしていることなど。つぶさに描かれていて、その健気な姿に涙します。え⁈ まさか泣かされるとは⁈ という驚き。そして、仕事に忙殺される(ブラック企業だからね。)日常のせいか、ワンナイトスタンドでやり過ごして来た滝川が友人であるタカコを思い遣っていて、とっても優しいこと。タカコは滝川のことを、いつも違う男を連れて来てどうしようもないクズだと思ってはいるが、綺麗で「誰にも流されないそんな生き方が、私は羨ましかったのかもしれない。」と思うのだ。このモテる滝川のちょっと魔性な感じも後半で描かれているので、滝川という男の背景や厚みも増していて。この優しい線でホワンと描かれているのに関わらず、ちょっとした流し目や表情が色っぽいのもこめり先生の凄いところ。表題作だけでは語りきれていなかった魅力が表れてもいる。結局、色々辛い経験の後、滝川の元彼と付き合う、というビックリ展開になるのだが、その頃には滝川も草野と安定したお付き合いをしていて、ラブラブカップルが2組出来上がっているのが微笑ましいし。何より、荒れていたと思われた滝川の恋愛遍歴にもマコトくんの様なステキな恋人もいた、って言うのは、ちょっといいなと思うのだ。ビターだけど。
他のレビュアーさんも触れてらっしゃる様に。性同一性障害を真っ向から取り組んだ作品はBLにはまだまだ少ないと思います。思いもよらず出逢ってしまい、戸惑いましたが、優しい結末まで運んでくれて嬉しかった。そして、沢山涙を流しました。

2

タイトルから想像される内容に納まっていない出来でした。

嬉しい誤算的な良作でした。表題作も素敵なのですが、なんと言っても同時収録のスピンオフが素敵。

まずは表題作。これはビッチでゲイのクール系上司とまっすぐな部下(ノンケ)の恋愛物語。一生懸命な部下くんに振り回されつつ惹かれていく上司の姿がいいです。「俺、ずっと軽いつきあいしかしてこなかったから…」と戸惑うところなんて「うんうん、あなたの気持ちよくわかるよ!」って感じでした。ちゃんとマジメな恋愛よりその場限りの関係の方が簡単だもんね。恋愛スキルは無駄に上がっていくような気がしつつ、真っ直ぐな相手に出会っちゃうと戸惑うよね。(ちょっと私情入りすぎた…)

次に同時収録作。これがねー、まさかこんなコミックスの中で読めるとは思わなかった意欲作でした。性同一性障害を持つ人のストーリーって、「BL」のジャンルではあまりないですよね。いま「BL」ジャンルは、ちょっとカテゴリづけとかなんだかんだ約束事がうるさすぎるきらいがあると思うのです。いろいろ囚われずに幅広い作品がもっと読みたい。そんな気持ちからも高評価。おすすめです。

3

2つの関連作品入り

大きく分けて2つのストーリー入り。
この2つは、丸っきり違う話ではなく、出ている人物が関連していました。

初めて読んだ作家さん。
絵は軽い感じで、見易かったです♪

草野くんと滝川さんは一応上司と部下。
部下の草野くんが滝川さんに翻弄される様子がとってもオモシロイ!
それにその草野くんが、翻弄されてモジモジオロオロだったのが
どんどん強気に変わって行く様子なんかが、面白くって楽しめました。

2つ目のお話のメインは、1つ目の主人公と少々絡んでいた人物。
こちらは、ちょっぴり辛い目にあっている2人の
とってもかわいいお話でした。

0

滝川さん…!

前々から気になっていた作家さま。地味系(ごめんなさい。)な良作を発掘する喜びよ…。BLをやめられない所以であります。こういった日常の中での何気ない関係から進んでいくお話がとても好きです。

ブラック気味の会社に勤める入社一年目の動物好き草食系・草野と、そのデキる上司・滝川(ゲイ)の物語。リーマンの上司部下モノです。といっても職場でヤっちゃうとか男のスーツ姿を愛でるとかじゃなくて、日々の生活から相手の魅力を見出して惹かれていく感じ。尊敬している相手と少しずつ距離を縮めていく様子がね、いいんですよ。わたしはカンペキ草野視点で読んでいました。(滝川さんが単にツボだったっていうのもあるかも。)

同時収録の「彼とわたしの日常のはじまり」は表題作のはずの「TAKE」のスピンオフ。滝川が通っていたゲイバーの常連さんで性の同一性に悩みを抱える貴史(タカコ)の物語。男として女装をすることと、心も身体も女性と認められたいという違いを的確に伝えてくれる、とても胸を打つお話でした。こちらのお話も非常に印象的で、きっと何度も読み返す作品になるだろうなと思い、レビューを挙げさせていただきました。

登場する人物達が人間臭くも優しくて、読後とっても心があたたかくなる作品です。

2

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