恋に落ちる花

koi ni ochiru hana

恋に落ちる花
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神79
  • 萌×225
  • 萌13
  • 中立18
  • しゅみじゃない11

--

レビュー数
21
得点
552
評価数
146
平均
4 / 5
神率
54.1%
著者
ARUKU  

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

媒体
漫画(コミック)
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
バーズコミックス ルチルコレクション
発売日
価格
¥660(税抜)  
ISBN
9784344834378

あらすじ

妻との関係が冷え切っている花岡は、取引先の真壁という青年から熱烈に求愛される。真壁もまた不幸な結婚生活を送っており、かねてから花岡への想いを募らせていたのだ。抗いつつも真壁に惹かれてしまう花岡。蜜のように甘い二人だけの時間と辛い現実の狭間で揺らめきながら彼らが行き着いた先は…。

表題作恋に落ちる花

真壁英機、取引先の社員
花岡聡、不幸な結婚生活を送っている

その他の収録作品

  • 恋は蕾のまま咲かずに終わるのかもしれない
  • 番外編・僕が働く理由
  • 好きになってはいけない人
  • 恋の蜜に溺れる働き蜂
  • 番外編・花と野獣
  • 泥沼に咲く花は綺麗
  • 罪人たちの冬
  • 恋するために生まれてきた

レビュー投稿数21

ARUKUさんがドロッドロのW不○を描いてらしたとは。

すっっっ・・・ごかった・・・!

(どこまでがネタバレとみなされるのか、ビクビクしながら書いてますので、もし不適切な書き方をしてたらどしどしコメントでご指摘ください)

「「無恋愛紳士」に出てくる真壁さんx取引先の社員」による、W不倫リーマンBL。

この時点で不倫地雷な人は回れ右、さらにウザい女が出てくるBLがダメな人も回れ右です。
受けも攻めも女見る目なさすぎでしょw
二人の家庭は全然うまくいっていません。

「二人で傷つくことになるのに人は結局恋をしちゃう」のよねぇ。
純愛ってなんだろう。
自分の性指向("嗜好"じゃないので注意!(注1))を隠して、無理して異性結婚してまで子供産むのがそんなに大事なこと? etc. いろいろ考えさせられた名作でした。

でも奥さんズがかなりの執着系というのもあり、タヒを連想させる不穏なワードや描写が飛び交うのでそこも注意です。

しかし、ここまで短髪の攻めもARUKUさんには珍しいですね~個人的にこのビジュは好きです。
しかも攻めがイ○瞬間に目を閉じて苦しそうな表情をするので、そういうのが好きな方には特にオススメ。
えrえrです。

ただ、ゲイという用語が普通に一般的に定着していた頃の2015年発売なのに何度もホモ呼びなのが嫌でした。
上司も、冗談でも不同意性行為を助長・軽視する発言がありえない。
(今めちゃくちゃ旬な話題ですしおすし)
あと、職場で屈託のない受けの笑顔が見られるのはARUKU作品では激レアでプラスポイントですが・・・たとえ不本意でも女装はマジ要らんかった・・・
(★マイナス1にしたいのをぐっとこらえる)

それらがOKな方ならぜひ。素晴らしかったです。

(注1):
性的嗜好:巨乳好きとか足フェチとか、年下が好きとかイケオジ好きとか。つまり「何に対して性的興奮を覚えるか」
性的指向:男性が好きとか女性が好きとか、両方とか。つまり「どの性を好きになるか」

0

ARUKU先生沼にズブズブです

まず初めにハピエンで良かった。

それと他のかたのレヴューは読んでいません。他のかたとまるで違った感想を書いているかもしれません。
不快な感想かもしれません。



まさかこんなに「不倫」、「W不倫」のお花畑とドロドロを細部まで描かれているとは思わなかったです。
私が好きな既婚者との恋愛BLとはちょっと違っていたんで面食らった程。
私はさほど罪悪感も不倫意識もないでも相手が既婚だから辛い側面もある、でもピュアに好きなだけ ってのが好みなようなので、
こうまでそれぞれの奥さんやその両親やらが登場してごちゃごちゃとんでもない修羅場に陥りかけたり陥ったりとは、、、
話の初めはふわふわお花が飛んでいるような可愛いものだったのに、だんだんこりゃどうみてもアンハッピーエンドじゃんとしか思えなくなり怖かったです。

でも、結婚とは契約、なので年月かかろうとどんなに代償払おうと犠牲にするものが多かろうと離婚くらいは出来るのです。

それが分かって挫けながらも問題を少しずつでも進めようとしていたのが花岡だけ。
相手の真壁や2人の奥さんは過激派、性急派。
だから時々とんでもない事態、奥さんが自殺未遂のマネしたり真壁がその奥さんを脅したり真壁の奥さんが妊娠したと嘘を触れ回ったり。
その度に2人の愛が壊れてもおかしくないというか壊れても当然の悪状況でした。

なのに最後なんやかんやでハピエンっぽいのは同性フリンカップルの奇跡としか言いようがないですね。
ラストでまたふわふわ感溢れる2人であぜんとしましたよ。

真壁はカッコいいし花岡は可愛いしえっちなシーンは色っぽいし、私は2作品を読んだだけですがARUKU先生の虜です。
背景もいつも丁寧に描かれています。

にしてもこんなテーマを真っ向から逃げずに描こうと奮闘したBL作品は多分後にも先にもこの話くらいじゃないでしようか。
なんともいやはや、ARUKU先生スゴいです。


とさっと2回読んでの感想が上記ですが、この後先生の作品いくつも読みましたが、この作品が今のところ1番好き。
というか癒されるので毎晩寝る前に読んでしまうのです。
ホワホワしたハナちゃん、とにかくハナちゃんが可愛くてもうメロメロな真壁サン。
これは徹底的にハッピーお花畑の真ん中で過ごした2人のラブラブはた迷惑なストーリーなのです。
笑えるコミカルなシーンが多く散りばめられていてクスクス笑えます。
彼らのモノローグがポエムで悲壮感ありありなのも笑うところかも。
悩んで泣いていたって本人たちは自身に酔っています。
女から変化して産まれてくるという、女の未完成形の男たちの愛しさを愛でまくって癒されるお伽噺なんだと思えます。
だからこそ離婚後の真壁の社内での立ち位置変化とか具体的な花岡の妻への慰謝料とか曖昧にされていたんじゃないかな。
ま、ラスト駆け足で終わってページが足りなかっただけかも、ですが。

0

不倫する側から見た世界

この作品は妻が徹底的に悪者に描かれていています。
カプの周辺の壁やら机に没入している自意識がひょっこり出てきて、いくらなんでも正当化しすぎやろ!と思ってしまう。確かに奥さんは性格が悪いかもしれない。でも妻は家事をしないのか等と何度も聞かされると(ハァ?何で妻が旦那のケア要員にならなあかんの?自分のこと自分でするだけなのにその悲劇のヒロインぷり何なの?)と思えてくる。ARUKU先生お得意の、掃き溜めの天使のような受けの描写が違和感に感じられる貴重な今作、
ひょっとするとこれは彼らの視点から見てるから悲劇×恋愛なのであって、奥さん側から見たら自己中×滑稽なんだろうと思うと落ち着かない気持になります。
客観的にこの二人を見たらどうなんだろうな、と思いながら読むと結構カロリーが消費されるのでオススメです。
不倫の恋を成就する時ってこんな感じの世界認識なんだろーなと思えてめちゃめちゃ怖いと思いました。とにかく主人公二人が痛すぎる。そのまま最後まで突っ走るところがすごい。

1

生々しさに目を背けたくなる

ARUKUさんの作品はいつも、読むのがつらいのに先が気になって仕方なくなります。
この作品も本当につらい。
それぞれが置かれた状況が息苦し過ぎて、何度も「読むのをやめたい」と思ってしまう。
読み続けたらもっとつらいことがあるんだろうなと思いつつも、結末を知って早く解放されたくて、ページをめくる手がもどかしい。
でも急いで読むことを許してくれないんですよね。
みっちりと書き込まれた台詞やモノローグも全部読み飛ばせないから、じっくり読まざるを得なくて。
読み始めには気になっていたデッサンの乱れも気にならなくなるくらい、入り込んでしまっている不思議。
ARUKUマジックとでも言いましょうか。

この作品も生々しかったです。

わりと昭和初期辺りの設定が多いように感じますが、今回の舞台は現代。
既婚者リーマン同士の恋でした。

嫁2人の方は「実録!鬼嫁」みたいな感じでしたが、不倫夫の方は大手◯町の相談を読んでいるような気持ちになりました。
そうだ、それだ!
ARUKUさんの作品を読んで感じる生々しさって、「実録!鬼嫁」とか匿名相談掲示板を読んだときの生々しさに似てるんだ。
自分の状況に溺れて、周りが見えなくなっている相談者の痛々しさとか、ひとを憎らしく思う人間の醜い部分とか、そういうものを取り繕わないでそのまま描くから、読む方は剥き出しの悪意に当てられてつらい気持ちになるし、恋に溺れすぎる姿にしんどくなったりするのかもしれません。

それと同時に感じる違和感。
恋におそるおそる足を踏み入れようとする花岡が急にセルフツッコミを入れたり、溺れてからも自虐ネタが入ったりと、ところどころで冗談が混じるのをどう捉えていいのか分からなくないですか?
扱っているテーマはすごくシリアスで、ストーリー展開はどろどろ、だけどときどき入る冗談めかしたモノローグや雰囲気、デフォルメ画に、脳がどう対処したらいいのか迷う瞬間が何度もあります。
これもARUKUさんの味、なのかな。

全然まとまりませんが、花岡を女性に入れ替えたら、昼ドラになりそうな。
特に離婚成立後のアパート暮らしで半同棲生活辺りのささやかなしあわせと裏寂しさが交わる辺りは、昼ドラというか昼メロで、堕ちていく中でしあわせにしがみつく花岡を直視するのがきつくて、いたたまれない気持ちになりました。

時間に余裕があって、あとは寝るだけという状態で読むのがいいのか。
次に軽く読めるハッピーな作品を用意して読むのがいいのか。
軽い気持ちでおすすめできない。難しいなあ。

4

「二人しずかは悲しけれ」

同情したくなる二組の夫、我慢しているのは夫。夫々に抱える悩みがある。二人の妻は、人の皮を被った悪魔のようなキャラ。
男性の番う対象は女だけと決めつけて胡坐をかいて居ちゃだめよ。

花岡の場合:
我儘な妻、妻に首を絞められる夢を見る。
もう妻の美点を思い起こせない。・・妻が嫌、逃げたい。

真壁の場合:性格は肉食恐竜 無精子症 
上司の娘、3才年上。政略結婚に近い、浮気黙認の仲。子供無し。

取引先の交渉相手、真壁の誘いに迷う花岡。・・こ、この展開は,昼ドラ〇×夫人のBL版?
ダメよダメよと迷いながら、妻に稼ぎが悪いとなじられて、ドーンと真壁の胸に飛び込んでしまった花岡さん。恋に震える真壁さんは真剣。・・「・・そのためには、君の妻を葬り去り、うちの妻も処分して・・」の台詞以降、爆笑シーンが続いて、場面が転じて辛い場面が続きます。
二人とも妻と離婚を切り出すが難航。
優しい花岡さんが、スッタモンダの騒動の果てに別れを切り出す。「貴女の為なら不幸になっても構わない」と花岡さんが身を引くシーンは、とても綺麗で哀しい。(大岡越前に似た子供の親権を取り合う噺がありましたっけ。)

ハピエンで良かった。

「背徳のマリア」に通じる「愛の在り方」がテーマ。
出産を考えない愛は、男女の性別は関係ないと思います。子を為さない夫婦になるなら、飽きてポイじゃなく、生涯添え合う相手になれるよう番って欲しいです。
こういう話が受ける今世に生きる女性は、慈母性を捨てて、男性と同じであろうと行き過ぎた事への戒めと讀むべきかもしれませんね。男女は平等同権だけど、機能は同じじゃないです。機能が違えば愛し方だって違う筈。「産む者」の機能を女性が捨てたら、寝ていたものが世の中に復活しちゃうと思う。

---調べもの
フタリシズカ:ニニンシズカ。
世阿弥作の能楽「二人静」に由来する名。センリョウ科の自生花で春頃咲く、花圃が二つある。ヒトリシズカの名を持つ草とは別。

与謝野晶子
「雑草の 二人しずかは悲しけれ 一つ咲くより 花咲かぬより」 
(二人だからこそ想いが深まる。静御前の恋を指す)
古語の「かなし」には ①愛し ②悲し/哀し の意味がある。この場合の悲しは、愛しいの意味。

3

花ちゃんの可愛さ全開!

ダブル不倫のお話だということで、今まで躊躇しておりましたが思い切って読んでみました。
ARUKUさんの独特な作品は大好きなのですが、こちらもARUKU節全開の作品で大変面白かったです。

不倫ものですが、こんなにお互いに好き好き全開のカップルも珍しいですよね。
先に好きになったのは真壁ですが、すでに結婚生活が破綻していた花岡も自分を大切に扱ってくれる真壁に惹かれていきます。

とにかく、両妻とも恐ろしい…。
そこまでやるか?というくらい狂ってます。
花岡の妻・菜摘は、電話攻撃に自殺未遂・興信所の利用…と、様々な手を尽くして花岡を繋ぎとめようとする。
それは、愛ではなくて執着心や虚栄心からの行動だったのかもしれません。
ただ、菜摘は離婚後に多少いい方向に変化が見られたのが良かったかな。

真壁の妻もかなり意地悪で、偽装妊娠までして夫を苦しめようとしていた。
しかし、真壁が花岡を思う気持ちの方が強かった。
花岡を失うより辛いことはないから、どんな仕打ちも痛くも痒くもないという。
ずっと幸せに添い遂げることより、あなたのためなら不幸になっても構わない…と言う花岡。
こんなこと言われたら、全てを捨ててでも花岡を幸せにしたいと思っちゃいますよね。

どうやって終わりを迎えるのだろうと心配になりながら読みましたが、最後は真壁が離婚調停後に花岡を迎えに来てハッピーエンドでした!
よかった〜
こんなにハッピーエンドが嬉しかった作品は他にありません。
2人の甘々な結婚?同棲?生活も見てみたかったですが、そこは私の妄想でカバーしておきます。

2

禁断の不倫愛の頂点作品

不倫をテーマにしたBL作品は数多くあれど、本作ほど愛憎渦巻く素晴らしい作品は他にありません。

互いの妻の言動の凄まじさ、攻め受けそれぞれの心理描写の丁寧さ、濡れ場のエロさ…
どれをとっても完璧です。最高すぎる。
特に、攻め受けの揺れる心が本当にリアルで…やじろべえのように、燃え上がる恋心といけないことをしているという不安な心の間でぐらぐら揺れる2人がとても生々しく素晴らしかったです。ARUKU先生の描写力は神がかっています…!!!!

背徳的な恋愛ものがお好きな方に全力でお勧めしたいです。
何度読み返しても虜になる、最高の作品です。

8

ただただ好きな作品です

初めてARUKU先生の作品を読んだのがこちらです
そして大大ファンになってしまった

お互いに結婚して妻が居る身なのにW不倫に陥ってしまう
攻め真壁と受け花岡
不倫がお嫌いな人は苦痛なお話だと思います
私は、不倫は双方のパートナーを傷つける
好ましくないことだけれど
これも恋や愛の形なのだと思っています
少なくとも現代では犯罪ではないので。

不倫は駄目だと思っているのに
その高い壁を乗り越えて
奈落の底に落ちていくような恋愛にしびれました

最後まで息もつかせぬ展開だったと思います

5

ARUKUワールド違和感

先にキラキラセブンを読んでからこちらの作品を読んだ感想

なんか、編集さんの指導か何か入りました?

というのもキラキラセブンは安定のARUKUワールドだったけれど、こちらはなんか様子がおかしい…
無理やり「普通の」BLにしている感じがする
残酷で優しくて美しい世界観が全く感じられない
不倫モノというだけで個人的に微妙なので、余計なんかどうしたのかなぁ、と
受けの思考が不倫でラリってる女みたいで、どこか男らしさを残していた今までのキャラとは違う感じがする

後から発売された一般誌のキラキラセブンは先にも書いたように安定の世界観だったので、ちょっと残念

2

どう受け止めていいか分からない…

立て続けに「しゅみじゃない」レビューしてすみません。
もう1冊、なんだろうこれ…と思ってしまったARUKU作品。

W不倫モノです。
先にレビューした「無恋愛紳士」や、この「恋に落ちる花」を読んでいると、ARUKUさん実生活で何かあったんだろうか?と邪推せずにはいられないような、現実に対する疲弊感のようなものを感じてしまうのです。
不倫愛である真壁とハナの恋愛をとても綺麗で神聖なもののように描かれているところにまずものすごい違和感があるし、彼等に同情票を集めたい心理が働きすぎたのか徹底的に悪者のように描かれている妻達の姿にも違和感があります。
ヒステリーに陥ってしまった人の目から見た、自分にとってのヒーローと悪者、みたいな描かれ方で、冷静さを欠いている感じ。
ハナの奥さんみたいな女性は本来嫌いなんですが、それ以上に主役達が繰り広げる地に足のつかないおままごとのような恋愛が気持ち悪すぎて、奥さんの方に同情してしまう始末でした。

心動かされる素晴らしい作品も多い作家様なだけに、合わない作品の合わなさっぷりに戸惑いが隠せません。

【電子】booklive版:修正×(白ぼかし/白丸消し)、カバー下○、裏表紙×

5

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