棘の王様 上

ibara no ousama

棘の王様 上
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神7
  • 萌×27
  • 萌7
  • 中立1
  • しゅみじゃない5

--

レビュー数
4
得点
85
評価数
27
平均
3.4 / 5
神率
25.9%
著者
小石川あお 

作家さんの新作発表
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媒体
漫画(コミック)
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
バーズコミックス ルチルコレクション
シリーズ
棘の王様
発売日
価格
ISBN
9784344834194

あらすじ

母親の失踪と養父の死。”棘の家”と呼ばれる屋敷に住む絢には謎が多い。そして、絢に近づく黒田という男は――。描き下ろしも収録。

表題作棘の王様 上

黒田,絢の母を訪ねてきたサラリーマン
紅ノ原絢,「刺の家」に住む高校3年生,18歳

その他の収録作品

  • 第1話
  • 第2話
  • 第3話
  • 第4話
  • 第5話
  • 第3.5話(描き下ろし)

レビュー投稿数4

美しい花には棘(トゲ)がある。閉ざされた心に棘(イバラ)姫。

傾城の美女と言われた母の失踪。それを調べているらしい黒田。
その母より美しい息子、絢。

「食べないの?おおかみさん。」に感動して、小石川あお先生の既刊を遡っているんだけど、やはり新刊の出来が素晴らしいのもあるし。まず、新刊はとにかく優しいのだ。
新刊に比べるとどれもこれもちょい小難しい。圧倒的な説明不足と過剰な匂わせ。
何となくそうだろうな、と予想はつくものの。
このまどろっこしさにはハラハラもするし。ジレジレもする。
既刊の中でも「こじかくん」に次ぐ面倒くささでは無いだろうか。
そして、毎度の、普通に見せかけて大人の美形攻めが、本作に限っては不気味なのだ。
絢を見つめる眼や、笑う様子は。とても不気味だ。
魔性の美貌を持つ絢の方が、素直な可愛らしさがある。

事件はこうだ。美しい息子を連れた美しいホステスが棘の家と呼ばれる大きな屋敷の当主と結婚する。当主はある日、事故で死ぬ。
その後、母は息子を残して失踪する。
探偵をしている黒田は誰かに依頼されて、母親の捜索と、おそらく事件の真相を追っている。
母は美しいのもあって。これまでも恋人が絶えなかった。絢は最初、黒田も母のかつての恋人だろうと誤解する。
絢が母親の男を誘惑するとか、あるいは男を狂わせて行くとかなら。それも単純にBLあるあるだったりするものの。絢のそれは、ほぼ無自覚な煽りや媚態の様でもある。
彼はただ、可愛がられたい、愛されたいと過剰に愛情に飢えている不憫な孤独な子供なのだ。
彼が唯一心を許している、幼馴染みの秋さんも施設で育って、後に医師の家に養子にされた子供だということが明かされる。とにかく。不憫な子供しか出て来ない様で。鬱々とした気持ちになってしまう。そんな中、秋さんは真面目で。いつも勉強をしていて。何かと絢を心配しては手伝ってくれる。秋さんには絢の人を惑わせる美貌がまるで効かない様で。その事がとても心強い。

黒田もまた、絢の美貌と媚態と、無防備な姿に惑わされてもいるだろうけど。彼の魅力に惑わされた男たちについて、看破もしている。当主は財産の全てを妻では無く、その連れ子に遺したのだろうということも。

この表紙とタイトルに、私はBLあるあるヴァンパイアものかと思ってたので、拍子抜け。
小石川あお先生には美しきヴァンパイアものを是非描いて欲しい。
なんて思いながら下巻へと続く。

5

謎をはらんだ上巻

上下巻の上巻。下巻は5/23発売です。

「棘の家」と呼ばれる屋敷に住む
美貌の高校生・絢(けん・受け)。
屋敷の持ち主であった養父は死亡、
母親も失踪し、孤独な日々を送る。
母を訪ねてきたサラリーマン・黒田(攻め)に
惹かれていくが……

養父の死の真相は。
高級ホステスで「男を不幸にする」と噂される母親の行方は。
黒田の正体は。
幼い頃の記憶がないという絢の過去は……

謎が謎を呼ぶミステリっぽい構成でありながら、謎の半分はこの上巻で明らかになってしまうため「続きが待ち遠しくて仕方ない!」というほどの強い引きはないかも。
しかし「絢も黒田も悪い人ではないかも?」と油断させておいての終盤の展開にはなかなか意外性があり、やはり続きが気になります。

冴えないリーマンのようで意外と抜け目ない黒田と、
強がっていても寂しがり屋な絢。
年の差カプの恋の行方も気になるところです。
上巻ではまだ絡みらしい絡みはなく(描き下ろしの夢オチのみ)、腹の探り合い→少しずつ素直になりつつある段階なので、下巻に期待。

綺麗な絵とミステリアスな作風がなかなか好感触の
作品でした。

11

謎だらけ

謎だらけ。絵はきれいです。
えーと、男をとっかえひっかえしてきた傾城の美人ママが旦那さんを亡くしたあと失踪。
そっくりな美貌の息子絢がママを探していると、黒田という謎の男と知り合い…。

絢がどういう子なのか?なぜそこまで黒田に執着するのか?なぜあんなに破茶滅茶なのか?泣いたことがないのか?

これまでのママのお相手や友達をみんな自分に惹きつけて、何がしたかったの?遺言書探してるの?秋さんはどんな人?喫茶店のバイトの女のコとの関係は?

謎を散りばめるためか読みにくかったです。

0

魔性は誰だ

耽美的な絵柄にピッタリの内容キタ!と思いつつ読み出したが…

確かにピッタリではあるんだけど。

魔性の女、という美しいホステスが失踪した。
その女の、彼女よりももっと美しい息子は一体何を知っている?何を隠している?
…という感じで、失踪した女を探す男性と美息子の駆け引き、的なストーリーが始まるわけだけど。

この「女を探す男性」の正体がまずわからない。ワケアリ風。
息子である美少年はこの男性を翻弄する。色仕掛けのようで色仕掛けでは無い。無垢なのか?演技なのか?
非常に思わせぶり。
美しい顔面と浮かぶ涙。滲み出る血。
それらが否応にも耽美的な空気感を醸し出すわけだけれど。

そのうちに、義父の死という疑惑が現れるけれど、逆に物語のトーンから深刻さやサスペンステイストがどんどん薄れていくんですよね。
その辺りが段々「あれ?」となっていくのですが、上巻終盤に失踪していた芙蓉子が見つかります。
これがとっても肩透かしというか…
もしかして息子が殺しちゃったとか⁉︎くらい想像してたから、ガクッときた。その上単に子どもより男を取るネグレクトママなだけで、魅力が無かった。
ならば「魔性」はやはり息子の方⁈という引っ張りで下巻に続く、となります。

上下巻通して読み終わってから今上巻のレビューを書いているわけだけど、絵柄が強くて、その強さに内容の方が負けている印象が出てきています。

0

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