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hearty
◾︎本間(社会人)×伊飼守(いかいまもる 大学生)
絵柄が苦手で手を出してなかったのですが、読むうちに気にならなくなってきます。
ちょっと歪んだ社会人が、学生に手を出してその純粋さにある種毒されていくお話。あるいはピュアな学生が遊んでる社会人に毒されていくお話。
告白された側の伊飼が何故一ヶ月という提案をしたのか、風邪をひいている本間を何故そこまで疑うのか、いまいちふに落ちないところもありましたが、ピュアな伊飼くんがどんどん本間との恋愛にハマっていく様が可愛くて面白かったです。
選民意識のあるタイプかと思いきや、最終的に自分が単純な人間であることを、さしたる葛藤なしに肯定していたところで、本間のことがグッと好きになった。けど蓋を開けたら激重な人でちょっと怖くなる。描き下ろし読むと、監禁とかしそうだよこの人…!
萌2寄りの萌
計算し尽くして受けに近づく攻めの描写から始まったので、可愛らしい絵のタッチに反して殺伐とした展開になるのかな?なんて思いましたが、読めば読むほど攻めも受けも愛おしくなっていくような、温かい作品でした。ナルシストというほどでもないけれど、自分をクールに演じることが癖付いてしまっていて、計算外のことが起こると脆さが見えてしまう本間と、人の善意を疑いたくないのにどうしても信じきれず、人を好きになることがどういうことか分からない伊飼。どちらも本当に幸せな恋を見つけて欲しいと願ってしまうような、愛らしいキャラクターでした。
中盤まではずっと計算していた本間。でも、伊飼のあまりの手強さに、徐々に諦めの気持ちも持つようになります。本間が優しい接し方はそのままに、格好付けた振る舞いをやめた時、自然体なところが見えてきた彼に、ようやく伊飼は魅力を感じるようになっていきます。お金さえあれば、高い食事や贈り物を与えることなんて誰にでもできてしまうんですよね。たまにはいいかもしれないけれど、相手のちょっと寂しそうな背中だったり、何かを言いたげな目線だったり、本当はそういうところに惹かれることの方が多いんじゃないかと思います。本間が意図せず見せたそういう姿に、伊飼は「しあわせ」を感じ、「好き」を理解していく。恋をすることについて、何か忘れかけていた大切なものを思い出させてくれるような、そんな作品でした。
かわいいホンワカした絵なのに、ちょい毒がある感じ。嫌いじゃないや。攻めが受けに本気になって分かりやすく変化してきて、受けも絆されちゃいました。
攻めの弟君はいいヤツ。辛い時期を一緒に乗り越えてきた兄弟ですもの、味方でいてくれるよ。
受けが意外と周りをちゃんと見てるから攻めの変化を感じとり徐々に絡めとられていく感じ。いいわ〜
二人一緒に住み始めたらもっと仲良しになりそうなカップル。
面白かった。
形だけの恋愛から…という、ある意味王道な作品です。
繊細で今風な絵柄がかわいらしく、キャラクターたちの魅力を引き立てています。
ただ、どこか読みごたえとしては薄い印象を抱きました。
最初の時点でおさまりどころが読めること自体は、王道ものとしてはよいことなのかもしれませんが、
物語の起伏が少ないために満足感が低くなってしまったのかなと思います。
静かで叙景的な作品が好きな人には、うまくはまるかもしれません。
普通に良かったです。
描かれているのは基本、プレイボーイ(隠れゲイ)の社会人・本間と、おとなしめの大学生・伊飼の恋愛のみ。
二人に共通するのは、大学のサークルと、両親とも他界していること。どこか素直じゃない二人が、心を開いてセックスするまでが、丁寧に丁寧に描かれてます。
コトに至るまでが丁寧な分、ラストのまぐわいが感動的、かつエロい。「しあわせ、とか、ある」セックスっていいですね。
じんわり泣けました。
書き下ろしも、旅行先で好きな相手がいないと、こういう気持ちになるよなあ、と共感できて、ほんわか良かったです。
相手に合わせた適当な発言で世の中をそれなりに上手く渡ってきた〔本間〕が、自分に対する嫌悪感をストレートにぶつけてきた〔伊飼〕の真っ直ぐさにあてられて少しずつ変わっていく、というお話。
のはずなんですが、
何度読んでも(むしろ読めば読むほど)、本間の狙い通りに純真な伊飼がまんまと手中に堕ちた話、にしか読めなかったです。
理由はたぶん、前半の素を隠したスマートな本間も、後半の素を晒した不器用な本間も、どちらもそれほど大差なくスマートに描かれているから。
不器用な本間も私には嘘で塗り固めた作り物にしか見えなかった。
発言もまた最初から最後まで綺麗事という感じで、物事の上っ面しか見えてないような発言ばかりなので、良いことを言っているシーンなんだろうなってところでも心に響くものがないのが残念。
本間は終始一貫して自分本位。
悲劇のヒロインタイプ。
嘘をつくようになった理由なんてまさにこの思考回路がもたらしたもの。
その他重要なシーン含め、どこもかしこも本間の思考の中心は自分。
もしかして作家さん自身がこういう思考で生きてらっしゃるのかな?と邪推してしまうほど。
『HEARTY』なんて大層なタイトルを冠するのであれば、もう少し愛情というものについて描いてほしかったなと思います。
読解力?解釈で印象が変わる描かれ方でしょうか。共感が大きく出来ませんでした。
本間さんは悲しさと寂しさを隠し生きていくために嘘をついてきたと回想しているが、両親逝去後に嫌な事があったにしろ、30歳手前まで嘘を続ける理由はない。相手からよく思われたい嘘などもあり、嘘の種類がゴチャ混ぜになっている。こじらせた大人だ。伊飼くんも両親逝去で嫌な事があって人を信じられないのか?…。自分の内だけでは解決できないよね、話し合える二人で良かった。
展開や会話に不自然を感じた部分もありますが、作者さんの伝えたい事があるからでしょうか、良い話とは思えました。他の方のレビュー読んだら良さが増すと思います。初読の感想でした。
吉田さんはよく読んでいる作家さんです。
悪玉あたりが好きですが、カメラワークが映画的で好きです。
お話はちょい悪な攻めが遊んでやろうと思って手を出した受けに本気になってしまうという、王道な展開です。
淡々としたまま進む静かなお話は、BL漫画というよりBL小説っぽい雰囲気ですね。
こういう話、私は好きです。漫画でも日常のこういう話増えてほしいなあ。
絵が変わってきてますね。何かバランス崩れてきたのがとても気になります。目が大きくなったような?
お話や構図は好みですが、個人的には前の絵の方が好きかなあ。
吉田ゆうこさんについて言えば、
実は絵柄が少し苦手で、作品を読むことをためらっていたのですが
今作の続きの同人誌を手に取る機会があり、
思い切って元であるこちらの単行本を購入しました。
ゲームのように嘘を重ね、本音や腹の底を見せないことで
世の中をうまく渡ってきた男・本間(ゲイ)。
そんな本間はある飲み会で、大学生の伊飼と知り合う。
”あなたみたいな人嫌いです”と言う伊飼に興味を持った本間は
次の遊び相手として伊飼を落とすことを決めるのだが、
純真でいて、人が心の底からは信じきれないという伊飼に
だんだん魅かれはじめていき―
腹黒の本間が伊飼との交流で少しずつ、
柔らかな表情で息をするように嘘を吐く胡散臭い男から
ただの不器用な人間へと変わっていく過程がとても好ましかった。
そしてその変化を目の当たりにした伊飼が、
戸惑いながら本間に心を開いてみせていく様子が
繊細な心理描写と共に描かれていて、
視点が交互に代わって語られていく手法も巧く作用しており
ささやくような、しっとりとした読み応えを感じました。
心に残るのは、”好き”という感情についてふたりが話し合うシーン。
一緒にいて幸福なら、それは好きと同義だと伊飼にやさしく教える本間。
そして終盤、本間を信じることが、自分の弱みであり誇りだと、
好きになってよかったと笑ってみせる伊飼の告白シーンも素晴らしく、
胸に込み上がるものを抑え切れませんでした。
あと、男同士のセックスについて、快楽以外のもの、
『しあわせがある』と相手を信じ切った表情で伝える伊飼も、
それに対し涙を堪えきれない本間も、どちらもすごく素敵だったな...
(その後、本間を受け止め、ちゅっとキスをする伊飼の抱擁受けがまたイイ...!)
気持ちを通い合わせた後のふたりは、ひたすら可愛い♡
お互いを信じ、愛し合い、どこまでも幸せでいてほしい、
そんなやさしい読後に包まれた作品でした。
迷いながらも手に取って読んで、本当に良かったです。
本作でも独特の雰囲気ある力量で読み手を魅了した吉田さんは
現在雑誌Cabで新連載を開始されていて
第一回目がとても面白かったこともあり、
要チェックな作家さん入り決定なのでした!
これから読む同人誌も楽しみで仕方ありません♪
読んだ後にじわじわと心に染みてきます。心理描写も丁寧で、本間の変化が自然と入ってきます。個人的にグッとくるセリフが多かったような気がしました。
絵柄はもっとよくなると読みやすいかもしれませんが、気にはなりませんでしたね。
甘口ではないですね。むしろ容赦なく辛口です。
心当たりのある人には塩を刷り込まれるより
しんどいかも知れません。
術はたしかに世間を渡るにはある程度要るもの
ですが、術の便利さに溺れると術を使った目的が
見えなくなってそこからどんどん見えなくなる
ものが増えてくる。
そう言う状態に良い具合に好い加減の腹パンチを
喰らわせてくれる世界観の物語です。
役割、立場が固定されていない様に読み取れる
所も良い手応えですね。
きっと彼等は二人で踏みしめて道を拓いて
ゆくのでしょう。
吉田ゆうこさんは初読みです。今までの作品も気になっていましたが、評価がまちまちだったのでなかなか手が出ませんでした。
ですが、今回はインタビューから気になっており評価も良さそうだったので購入してみました。
いやー買ってよかったです!読み終わったあと、心にじわじわくるような感覚でした。
この物語、人として攻めにも受けにも共感できる部分があって、読んでいてすごく引き込まれる作品でした。
最初は遊び半分で受けに近づいた攻めでしたが、今までとは違ったタイプと言うより、人だったという感じで自分の心の中を常に見透かしてこようとする姿勢に段々と攻めの気持ちが動かされていくんです。
その過程がとっても切なかったです。うまく言えないんですけど、すごく人間くさいんですよ。好かれたい、けど本当の自分を見せるのは怖い、みたいな。そんな攻めの本音が見え隠れしていてなんだか可哀想でした。
そんなふうに変わっていく攻めを見て、少しづつ受けも心を許し始める感じがもうたまらなかった!
あー切ない!なんか切ない!って何度も心の中で叫びました。
書き下ろしの最後のページを読んで、お互いがお互いを心の拠り所にしている感じが伝わってきて思わずうるっときました。
個人的には吉田ゆうこさんの選ぶセリフが好きです。なんか心にじわっときます。
絵も可愛かったし本当に満足です!次回作も絶対買います(*´︶`*)!
吉田ゆうこさん初読み。
処世術として平気で嘘をつく偽善者の本間と、その嘘を初見で見破った大学生の伊飼が、お互いの真実の姿を知り心を通じ合わせるお話です。
その少しずつ心が近づいていく様がすごくいい!
だって偽善者:本間さん、最初はほんとに嫌な奴で(笑)
面と向かって自分のことを嫌いと言った伊飼のことを、遊びで落とそうと土下座までする姿はここまでするかと呆れんばかり(笑)
今までの相手は金に物を言わせる方法で落として来たんだろうけど、警戒心が強くて簡単に人を信じない伊飼には簡単に通じません。
でも何度も会っているうちに、伊飼の本心や純粋すぎる内面に触れ、徐々に本間の気持ちが変わっていきます。
人を好きになるという気持ちがわからない、という伊飼に対して、自分も純な愛情を欲していると気づいた本間。
そこから徐々に本間の伊飼に対する態度が変わっていき、その変化に戸惑いつつも伊飼の気持ちも変化していきます。
誰かを好きになるってどんな感じですか?
と伊飼に問われ、
一般的な話で言えば“幸せ”だね
と答えた本間。
本当の愛を知らなかった本間では答えられない回答だと思いました。
愛する伊飼と過ごすことで幸せを感じていた本間だからこそ出た答えなんだと思います。
伊飼に俺のこと好きなんですか?と聞かれた時に
泣きながら「はい」と答えた本間はすごく可愛かった☆
でも、その答えに照れた伊飼の顔はもっと可愛かったです♪
結局、2人は正反対に見えて似た者同士だったんですね。
幼い頃に両親を亡くした2人だけど、自分を守る術がお互い違っていただけ。
初めて愛する相手を見つけた2人。
これからも純粋な愛情を育てていってほしいと思える2人でした☆
あ、カバー下は是非見てくださいね!
本編の伏線回収が素晴らしい♪
少女漫画系美形の目玉のおやじみたいな、
顔いっぱいお目目の表紙に惹かれ
レビューでも良さげだったので読んでみました。
吉田ゆうこさんは初読み。
嘘を処世術として生きる30近い会社員・本間と、
嘘で取り繕えない大学生・伊飼。
伊飼に興味を持った本間が、ゲーム感覚で彼を落とそうとする。
土下座までして(勿論戦略)頼む本間に、
1ヶ月限定で付き合いに応じる伊飼だったのだが……。
実は表現は違えど共に孤独だった彼らが
相手と接する中で、少しずつ変わっていく様が丁寧に描かれている。
とりわけ、最初は上っ面ばかりがカッコよく
ずるくて傲慢な本間の変化がこの物語のテーマか。
実はより重い孤独を抱えていた彼が
自分でも意外な感情を出す様子は、心に響く。
そして結ばれた二人。
伊飼くんの初めては可愛かったけれど、
潮吹きは……、うーん、必然性ありましたかね?
淡々と繊細に暖かなストーリーが綴られた、好感の持てる一冊。
ただ、絵は……
表情は魅力的なところも多いんだけれど、
特に体のバランスなどが、個人的には好きじゃない。
正直画力アップを期待したい。
ずっと気になってはいたのですが
最近いろんなものを買っては失敗ばかりしていたので
試し読みとレビューをしっかり読んで
ちょっと期間を置いて...やっぱり読みたいなあ〜と思ったので
やっと買いました!読んでみて、買ってよかったです。
大切にしたい一冊になりました。
『嫌いな人も 好きになりたいから』と帯のフレーズ
主人公のセリフなのですが、この言葉がとても印象的です。
これによって二人に変化が生じて...
読み終えて、こころにじわ〜っときました。
いつもほのぼのほっこり系の作品が好きで
青井秋さんやハヤカワノジコさんの作品はもう奉るくらいの感じで
こういう系統の作家さんを他に探していたので
吉田ゆうこさんの「HEARTY」に出会えてよかったです!
他の前作も読みたいと思います。
吉田ゆうこ先生の本は二冊目です。
実は、前回買ったものが私には合わず。
今回買うかどうしようか、かなり悩みました。
買ってみて。
身構えていた分もあるのかもしれませんが、思ったよりも面白かった~!と思いました。
このお話の好きなところは、本間さんの変化でした。
彼ははじめ、嘘で良い人を演じるいやな奴で。
それを見抜いた伊飼くんに対して、仕返しのつもりで口説いていきます。
皆に良い人と言われていながら、実は結構腹黒い本間さん。
こういう人が、やられた…となる姿を見るのはなかなかに面白い。
中盤、ちょっとしたきっかけで自分の本心を知り、頭を突っ伏す本間さんとか。
後半で、伊飼くんに自分の言葉を信用してもらえず、ぼうぜんと立ち尽くす本間さんとか。
変な言い方かもしれませんが、ぎゃふんと言わせるつもりが自分が逆にやられてしまう、そんな本間さんが可愛かったです。
本間さんは、実は自分が嫌いなんだろうなぁ。
ゲイ隠しからなのか?
嘘つきで傲慢で、そのくせ繊細で脆い。
自分が伊飼くんに好かれていない自覚を持っていながら、自分からやめる事もできないプライドの高さと意気地無しな一面。
そんな、自分の中に矛盾をかかえていて、その上ゲイという家族友人に言えない秘密にも苦しんでいる。
なんとも人間臭くて、嫌いになれない不思議な魅力の人でした。
伊飼くんは、とても警戒心の強い人だと思います。
それでも物事を単純に判断してはいけないと考えている、とても真面目でピュアの男の子。
彼の変化は、本間さんの変化に共鳴して起きます。
誰かの変化にとても敏感で、その変化を理解しようと必死で。
一見冷たいようでいて、とても優しいですね。
だからかな?とても友達が多いなぁと思いました。
最後に、吉田先生について正直な事を書きます。
ファンの方にはごめんなさい、と先に謝っておきます。
実をいうと、こういうちょっと女性的で線の細すぎるというか、頼りなげな男性の絵は苦手だったりします。
特になで肩や細すぎる指が気になって、どうにも男性に見えない。
どうしても、苦手意識が出てしまう。
ですが、吉田先生のお話には何だか不思議な引力がありますね。
個人的に絵も苦手、前回はお話の内容も苦手だったのに、なぜか買ってみようと思わせる何かがある。
そして、今回買った事、とても良かったと思いました。
個人的好みという上では、マイナスとプラスの不思議な共存。
私にとって、とても不思議な魅力の作家さんです。
攻めである、大学の先輩、本間さんは、嘘が上手で本心を見せないゲイ。今までうまく、世の中を渡ってきたんだろうな…ってそんな人。漫画を読む限り、本間さんはかなり下衆の部類に入るかと。
そんな人が、人を疑う癖のある、伊飼くんと出会い、変わっていく話。
伊飼くんは、とっても純粋で、純粋がゆえに人のことを疑って、愛とか恋とかについて、頭で考えてしまう。だけどそんな自分を変えたくて、嫌いな部類に入る本間さんも好きになりたくて、ふとしたきっかけで、本間さんと一ヶ月限定のお付き合いをすることに。
見所は、やはり本間さんのわかりやすい心情の変化と、それに伴った、伊飼くんの変化。
本間さん目線だったストーリーが、三話で、伊飼くん目線のストーリーになるところも注目だと思います。
エロ描写はあまりないですが、あまあまで、キュンキュンします。
せつない、というのは、二人の過去の描写のことかな?そんなに深刻な切なさじゃなくて、あまあまの中にある切なさなので、せつないの苦手だ〜という方にも、オススメです!
受けは攻めの「嘘」を見破ったところから話は始まります。
攻めにしてみれば「嘘」というよりは「処世術」ですが。
思ってなくても「ありがとう」
お世話になっていなくても「お世話になりました」
誰もが日常的についている嘘に近い、処世的なものなので、
攻めに対してそこまでの嘘つき野郎臭さは感じませんでしたが、
ただ、攻めのついている嘘って別に嘘をつかなくてもいい種類のつまんない嘘なんですよね。
正直に言ったところで誰も何とも思わないと思います。
攻めは自意識過剰&防衛反応過剰で、
大人の男ならもっと堂々としろよ!と思ってしまった。
嘘つきってね、詐欺師なみに巧妙な人から無自覚に嘘をついてしまう子供っぽいタイプまでものすごい種類いるんですけども。
攻めはどっちかというと嘘をつくことで人と円滑にコミュニケーションを取ろうとする、心の防衛機制が過剰に働くタイプのウソつき。
だからこそ、嘘をつかずに本音で付き合える人を渇望していたのかもしれません。
そこに真っ直ぐな心をした受けさんに出会って、どんどん惹かれていきます。
最初はちょっと遊んでやろうと思っただけだったのに。
それにしても受けさんは最初、攻めの「嘘」を見破ったけれど、
途中から攻めが嘘ではなく、本心で接し始めたものだから、
どれが本当で、どれが嘘なのか分らなくて混乱してしまいます。
攻めは本心で優しく接しているけれど、
受けからしたらあれもこれも「実は嘘かもしれない」と思える。
そして、受けは攻めのことを手ひどくフることになるのですが…
だから嘘はついたらいけないんだよ。
嘘つきには罰が待っている。
でも、受けが去った後に涙している攻めを見て、受けは戻ってきます。
攻めが本当に自分のことを好きなんだと実感したのでしょう。
今後は、攻めは元々防衛タイプの嘘つきなので、防衛する必要がない受けに対しては嘘をつくこともなくなるような気がします。
心の底で求めているものが、良い方向に結ばれて良かったです。
攻めのキャラがあんま好きなタイプじゃなかったので激萌えー!!とかではなかったのですが、繊細な心の動きを描いていて良い話だと思いました。
お顔大アップ表紙本。
今までの吉田先生のコミックスの表紙って、なんか頼りなさげにぽつんと立っているイメージがあったから、このデザインはちょっと意外。
でも、読んでみて納得。
伊飼の瞳の中に映る本間の後ろ姿って、確かにこのお話の肝だ。
本間が表に見せている顔の、その裏の本心を、しっかり見つめて見極める。
ストーリーの全てがここに集約されている。
ちるちるの作者インタビューに、途中からどんどん目が大きくなって困ったみたいなお言葉があったけど、最初は目眩ましをかける本間と目を眇めてみる伊飼の関係だったのが、お互いに徐々に変化して、しっかり互いに見つめ合う関係に進んでいく展開だから、それだけ目に力がついてくるのは当然。
伊飼の言葉に泣く本間。
きっと本間はそれまで泣けなかったんだろうな。
素敵な表紙と、ちるちるインタビューを拝見して気になった為、購入させて頂きました。
こちらのコミックスは、
世渡り上手な嘘つき社会人×素直で純真な大学生
のお話が丸々一冊ぶん収録されています。
余裕のある悪い大人に純粋な大学生が騙されて食べられちゃう、なんて言う単純なお話ではありません。
受けが振り回されているのかと思いきや攻めもまた悩み振り回され、正反対の二人かと思いきやどこか似ている。
そんな二人の、冷たくも暖かいお話でした。
気になった点をあげるとしたら、攻めの話し方。
固いと言うか演技臭いと言うか、私の少し苦手なタイプの話し方でした。
しかし、後半、受けと付き合い始めてからは固さが和らぎ、それほど気にならなくなったので、あの話し方は攻めの処世術の1つだったのかなぁとも思います。
受けと攻めが徐々に惹かれ合い、良い方向に変わっていくのは、見ていて暖かい気持ちになれました(*^^*)
そして、思っていたよりもエロシーンが多くて嬉しかった…!
全体の割合としては少ないのですが、雰囲気的にほぼ無いぐらいかと思っていたので(笑)
内容も私の好きなエロ展開で、加えて感動できる要素もあり、大満足のエロでした!エロなんて言い方が申し訳なくなるような素敵なエロでした!
また、カバー裏も素敵で、これまた暖かい気持ちになれました。
吉田ゆうこさんの作品は今回初めて拝見したので、是非他の作品も購入してみようと思います!
いつもどこかにチクっとした痛みのあるお話を描かれる
といった印象のある作家さんでしたので(だからではないですが、もちろん大好き)
今回の設定が、処世術に長け嘘もいとわない、いわゆる「ずるい大人」(?)の男性と、まじめで恋愛経験のない男子学生の組み合わせ
という設定を見たときに、ひょっとしてまたチクっとさせるのかな?と思いきや
それはそれは、とてもラストに向けて甘い優しい物語が待っていました。
そんな大人なサークルOBの本間の外面を見抜き、サークル呑み会の帰りのタクシーの中で「あなたみたいな人は嫌いです」と言った後輩にあたる学生の伊飼。
ゲイである本間の好みの顔ではあるが、更にそんな言葉を発した伊飼に興味を示した本間は、タクシーに忘れた伊飼の学生証を口実に彼に付き合いを申し込みます。
誠実さを見せるため土下座で交際を申し込む本間に、その気持ちが本物なのか見極めるために一か月だけ付き合うと返答し、そうして彼らの付き合いが始まるのです。
愛がわからないという、恋愛経験のない伊飼。
最初に自分の外面を見抜いたとはいえ、だからこそ簡単に落ちると本間は思っていたのに、それは一筋縄ではいきません。
「嫌いだから好きになりたいと思った」
そういう伊飼はとても素直でまじめで、そしてまっすぐな子だと思いました。
人の本質を知りたいと思っていたんじゃないのかな?
それによって自分の愛情に関する何かが変わると思っていたんだろうか?
でも、そんな伊飼だからこそ、本間は自分でも気が付かないうちに何かが変わって、
そんな変化に気が付いた伊飼も自分の中で何かが変わり
互いに今までにない自分の中の動かされる感情に戸惑い迷い
一見正反対のようでいて、なんだか似ているんじゃないか
というか、恋をするってこういう些細な変化なんだろうかと感じさせます。
処世術に長けた本間、調子がよくて恋愛も遊び感覚で、でも仕事もできそうで、、、一見スマートな人なんだと思うんだけど、
彼が案外純だった素顔を見せたのは意外でした!
二人がまとまるきっかけも、くっついたその後の書下ろしにおいても
これが今まで遊びで恋愛してきた人なの?っていうくらい、大人気ない(笑)姿を見せて、、、なんてかわいい人なんだと。
派手さはなく落ち着いて、じっくりと二人の心を読み解くのが心地良い作品でした。
伊飼くんの赤くなった顔もかわいいです。