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irony dress ni sayonara
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
みよし先生の作品の中で一番好きで、何度も読み返しています。
女子の制服で高校に通う恵一と、恵一と交流のあった隣人の息子・巡。
恵一と巡が親しくなっていくにつれ浮き彫りになる、恵一と母親の関係。
恵一の学校での立場……と、コミカルで明るい作風の中にあるシリアスがとーっても切ない。
明るくて優しい恵一。
優しいから傷つくのかな……そう思うと、さらに切ない。
恵一の機微を見逃さない巡も優しいんだよなあ。
ビジュアルもかっこよくて好きです^^
そして、巡は恵一によって救われたんだと思う。
彼の中にも、母親への後ろめたさや後悔の気持ちがあったと思うから。
何度読んでもとても素敵な作品で、改めて名作だと思いました。
なぜか女装している男子高校生と知り合いになったライターのおじさん。
おじさん好きなので手に取ってみました。
女装しよ、と思ったわけではなく、親にカミングアウトしたら、なぜか女の子用の制服を与えられ、それを着るようになった、という設定でした。
どうもこれがリアルに感じられず、なんとなく違和感を抱いたまま読み終えてしまった。
理解しようとして、女装させるに至った、そこの歪みはいい着目点だと思うのですが、実際与えられて素直に着るかな、というのが疑問に感じてしまい。
ただしおじさんと高校生のカプは好みなので、そこにすがって最後まで読みました。包容力があり、自分の本当の姿を見ようとしてくれるおじさんと、ゲイに悩む純粋な高校生、お互いに惹かれていくのはよくわかりました。
しかし、こういう年齢差のカプは多いのだけど(先生と生徒とか)、必ず卒業まで待つのは何かセオリーがあるのかな。やはり色々まずいのかもしれないよね。いくらファンタジーでも。。
このお話の主人公はスカートを履いて学校へ通う男子高校生・恵一です。
女装願望は皆無なのに何故、スカートを履いて学校へ通うのか。
それはこのスカートが母親から贈られたものだから。高校へあがるタイミングで自分がゲイであることを打ち明けた際、母親は「子供の悩みを理解したつもり」でそのスカートを贈ったのです。
「違う!女装したい訳ではない!」と言いたかったけど言えなかった恵一は毎日スカートを履いて学校へ通います。当然、好奇の視線は避けられないし、時には嫌がらせを受けるにも関わらず毎日履き続けるのには理由があります。
それは「スカート」が母親の悪意なき拒絶・無理解の象徴であり彼自身への矛でもありますが、スカートを履いている限り自分に対する好奇の視線や批判は彼の「スカート」に対してであって、「ゲイ」というマイノリティな自分自身に対するものではないという自分自身を守る盾のつもりでスカートを履き続けるのです。
そんな日常を送る恵一ですが、巡という29歳の男性が母親の死をきっかけに実家へ戻ってきて以来、接点を持つようになります。
巡もゲイです。初めて同類に会えた恵一と、ゲイなのに女装させられている恵一が何だか気になる巡。そこから話が動き出します。
「俺、オッサンとは恋愛できるんだ…」と言ったときの晴れやかな恵一がとても不憫に感じました。別に巡の事が好きになったわけではなく、世の中のどこに恋愛対象がいるのかも判らない、そもそも恋愛なんかしてもいいのかも判らなかったであろう恵一の発見が切なすぎて。
母親も恵一のことを愛しているのは判るし悪い人ではないのも判る。完全に拒絶しているつもりはなく自分自身は受けて入れているつもりである。
この「つもり」でいる人のほうがかえって厄介だったりするんですよね。
巡自身は最後まで母親に自分がゲイであることを言えなかったけど、恵一の話の中で、今は亡き母がゲイであることに気づいて次第にそれを受け入れてくれた事を知ります。
BLという枠組みの中で、セクシャルマイノリティに対する身近な人・ここでは二人の母親(父親は全く登場せず)の理解や受け入れという重いテーマを重くなりすぎず恋愛を絡めて描いた良作だと思います。
ただ私個人の好みとしては、ヘビーなテーマはもうちょいあとひと匙重めに描いたほうが、胸にずっしりと感動が迫ったような気もしますが、あえてさらりと描くのは作家さんの個性なのかもしれないと思いました。
(他の作品も幾つか読みましたがヘビーになりすぎず、軽やかに描くというところが)
私がトピ立てした「ちるちるのランキング圏外だけど、心の琴線に触れた作品を教えてください」
http://www.chil-chil.net/answerList/question_id/4967/#IndexNews
で教えていただいたのが、こちらの作品です。
同じ女装男子を取り上げた秀良子さんの「宇田川町で待っててよ。」のようにこちらも映像化して、色々な方に幅広く見てもらえたらいいのになぁと願わずにはいられない作品でした。
教えてくださり本当にありがとうございました。
初めて見る作家さんだったのですが、とってもよかったです。
ゲイだということを母親にカミングアウトしたら、プレゼントされたのが女の子の制服…。
受けの恵一はツンツンしてるんですけど律儀で素直なとってもいい子なんですね。だから母親が間違って自分を理解して、渡されたスカートを穿き続けています。
中盤の、攻めの朝丘とは恋愛が出来ると理解できた恵一の輝くような嬉しそうな表情がとてもお気に入りです。
他にも素敵なシーンがあるので探していただきたいです~。
心が洗われるような素敵な作品ですので是非。
凄く凄く良い話。
ゲイだと親にカミングアウトしたら、ゲイを受け入れられず息子は性同一性障害だと自分に思い込ませようとする母親。(私はそう解釈しました)恵一をめぐみちゃんと呼び 女子の制服を差し出す。男のまま男を好きなのは理解できない。それを仕方ないと受け入れ、女子の制服を着る恵。『子供』の悩みは親が一番理解しないといけないと笑う母親。切ない~!!性同一性障害なら受け入れられてゲイはなぜ受け入れられないのだ~!!と、反発もせず…。
そんなときに出会ったのがゲイだと簡単にカミングアウトする朝丘。最初は反発しながらも接点を持っていくうちに、お互い男で男が好きなもの同士、と言われて輝く恵の顔。その一言で凄く救われたんだろうな、というのが凄く表現されてる。世界が変わったんだろうなぁ。そこから意識しはじめる二人。初めて同じ男に性対象として見られた事に気がついた恵。この辺りの表現のしかた、コマ使い、全て絶品。
恵の親が朝丘をゲイと知ったあとの 恵と母親のやりとりなんかも凄く良くて、恵の切なさがビシバシ伝わってきます。そのことに反応した朝丘に対しても悔しくて恵は朝丘に突撃します。そこで初めてめぐみではなく 恵一って。男が男の名前を呼びながら抱き合える。男のまま男が好きでも良いんだってその一言で表してる!!そのあと朝丘も動き、初めて母親の怒りではない、嫌悪でもない、現実と向き合う表情がみえる。そして、母親の決意が感じられる。少し明るい未来が見える一言と背景。
話も絵もコマ使いも素晴らしかった!!
セクシャルマイノリティと、その親との関係。
そんな真面目なテーマを、ラブストーリーを上手に使って描いた、すばらしい作品だと思います。
親だって、子供を愛しているからこそ、悩んだり、迷ったり、時にはズレたことをやったり言ったりしてしまう。
子供も、親の愛情は分かっている。だから、恵一はあの制服を着てあえて学校へ行くのでしょう。
そして恵一の純粋さにあてられる大人の朝丘っていう図も、ほほえましいです。
なんといっても恵一はかわいい。
読後も幸せな気分になれて、良い作品に出会えたと思いました。
息子がゲイだと知った母親が、
「理解ある母親」だと思われたくて、
息子に女生徒用の制服(スカート)を着させるという話です。
ゲイだと知ってなぜスカートを与えるんだ!?
と、腐女子的にはオカン終了やんと思うわけですが。
でもこの母親は母親なりに「理解できないこと」を必死に理解しようとして、
そして理解あるふりをするために、スカートを与えたんだと思います。
息子本人の意思も聞かずに。
そして優しいゲイの息子・恵一はスカートをはき続ける。
まぁ母親の行動はマンガ的突拍子もないアレな展開ですが、
でも。
この作品のやりたいこと、
伝えたいこと、
それはとてもよく分りました。
母親の、理解あるフリは所詮フリであり、
それは何も真に理解していない。
私が思うに、
息子がゲイであろうと何であろうと、
息子の意見も聞かずに「私は理解しているでしょ?」と言うのは、
結局は単なる「押し付け」でしかないと思います。
想定外のことが身に降りかかってくると人はどうするか。
聞かなかったことにする、無視する、逃げる、
逆切れする、理解したフリをする…
色んな反応があると思いますが。
この場合、
「ゲイって何?お母さんよく分らないんだけど?」
って分らないからこそ素直に「教えて」って言えばいいのではないでしょうか。
男の人を好きになるってどういう感じ?
男の人が好きってことは女の子になりたいの?
女装をしてみたい?
全部疑問に思ったことは聞いてみたらいいのに。
恵一くんなら答えてくれると思う。
でもまぁ、
母親だって試行錯誤でここまで育ててきてて、
何にも迷わなかった、全部正しい子育てでした、
みたいな人はおらんと思う。
怖くて、どうしたら良いか分らなくて、パニックだったかも?
でもそれを悟られたくなくて。
まーしかし、
恵一くんは巡という同族、
よき理解者が出来て良かったです。
一人でがんばるのはしんどいからねぇ。
恵一君の素直な性格たまらん可愛いですね!
オッサン巡が恵一に対してキュンとなる気持ちが分るw
巡のおかげで、
母親も息子の声に耳を傾けられる心理状態になったのか、
徐々にスカートを履かせようとは思わなくなったようで…
みんな迷ったり間違えたりするけど、
一生懸命だったり、ちょっと疲れてたり、
お互い事情があるからであって。
親子でも分りあってるツモリは良くないんだなと思いました。
それでもこのお母さんには、
ちゃんと根っこに愛情があるように思いました。
いいなぁ。
こういう女装子はアリです。
訳有りで女装をする男子高校生・恵一。
作品を読む前はそんな説明文からちょっと楽しい感じの物語を想像していたのですが、実際読んでみたら割としっかりしたシリアスさを持った作品でした。ただ、割と真面目な内容を描いているのに、シリアスになりすぎていなくて読みやすかったですし、面白かったです。
子供の頃って、大人になってから思うと見えていない世界が本当に多い。特に恵一の場合は自分がマイノリティだったから、余計に見える世界が狭く感じたのではないでしょうか。巡は恵一にそう言う見えていない世界を少しずつ教えてくれたんですよね。
恵一の母親は理解があるようで、理解が及んでいない部分がありますが、最後には少しだけ恵一に歩み寄れたような描写があった事がよかったです。また、恵一の相談相手だった巡の母・さっちゃんも昔から理解があった訳ではない旨の巡の台詞もあった事で、恵一と母親の関係にもこれから希望があるように感じられました。
巻末に収録された描き下ろし漫画も単なるオマケでなく、最終回とは別の意味でストーリーを締めくくっていて良かったです。
のっけから結構いいがたいの男子が女子の制服でコンニチワw
何事かと思えば、けっこうしっかりと
マイノリティな悩み含め~からのお話でした。
思っていたより面白かったです(´ω`*)
親が死んで実家に戻ってきた攻。
そこで出会ったのは女子の制服を着て高校に通う受。
女子の制服を着て、もちろんスカートであるのにもかかわらず
態度がまるで女子らしくない。恥じらいというものがないのかコノヤロウ。
から始まるのだけれど
実はその制服を着ているのには理由がある。
ゲイであることを、高校入学を機に親にカミングアウトした受。
理解しているのよといいながら母親は・・・・
けれどそうじゃない。そうじゃないのよお母さん。
ある意味、理解しようと思ってはいるけれど・・・
そしてゲイであることを親に死ぬまでいえなかった攻。
二つのパターンを織り交ぜて描かれており、ある意味リアルではあるのかなと思いながら読ませていただきました。
また、そんな現状とは打って変わっての
受の反応がカワイイのがまた見所のひとつ。
ゲイである攻とは恋愛ができるのか。なるほど
ひらめいた顔。初めてのキスに「ワンスモア」
若いとはこういうものなのかという、卒業式後の制服プレイ。
恥らわないのが逆にいいwww
重たくなりすぎない感じが程よい作品だったかなと思います。
引っ越し先でラッキースケベ☆パンちらに遭遇。
制服のスカートの中から覗いていたのは、女性下着じゃなくて男物のボクサーパンツ。
それが巡と恵一の出会いでした。
女子高生の制服を着ていますが、女の子に見えず誰の目から見ても男の子だとわかります。
そんな格好をしているのにも関わらず、仕草もガサツで違和感ありまくりですが、そこには深い理由がありまして…。
恵一は女子高生の制服を着用して普通に毎日、高校へ通い、学生生活を送ってます。
思いっきりオープンです。
ただ、当の本人はそれを望んでいるわけではないんですね。
巡の母親は生前、恵一と交流があったようで、巡も自然と恵一そして恵一の母親とも交流を持つようになります。
そこで恵一が女子高生の制服を着ている理由を知ります。
恵一は巡と同じくゲイだということ。
それを恵一は母親に自らカミングアウトしていたんです。
恵一の母親はそれを理解した上で、女子高生の制服を恵一にプレゼントしたというわけなんです。
巡は、その答えに対して腑に落ちないところがあって、「本当に着たくて着てるのか?」と恵一に問いただすわけなのですが…。
高校に行くとスカートを履いていることを理由に他生徒から虐められる恵一。
町を歩けば、学校と同じく冷たい視線を送られる。
当然、恵一は女子高生の制服なんて着たくなくて、男として一般的な男子高生でありたりたいと思っているんです。
恵一の母親は、恵一がゲイだということを理解したつもりでいて本当は拒絶している…そこに女子高生の制服を恵一に送った理由があります。
ゲイを理解しようとしても、男性のまま男性を好きになるのは理解したくない、という母親の拒絶と偏見の象徴でもあるのが、恵一のスカートなんだと思います。
スカートを穿かせることで、周囲から拒絶される。
結果として息子をゲイにさせない…そんな思惑も恵一の母親にはあったのではないのかなと勝手に思ってしまいました。
母親の思考を恵一は理解しているので、女子高生の制服を脱ぎ捨てることができないのです。
そんな恵一に自らもゲイだと伝える巡。
最初は、直感的に感じていなかった恵一も巡と過ごしていくうちに、恋愛の対象が同じ男性ならば巡と恋愛できると気付いて嬉しい気持ちになります。
だけど嬉しい反面、性の対象にもなるとわかれば意識しちゃって…。
意識してしまうのには、恵一にとっては、もう一つの理由もあるのですが、巡は当然きづきません。
自分のセクシャリティからすれば、ごく自然である認識に気付けたことを心から喜ぶけ恵一の笑顔は切なくも可愛いらしく何とも言えないものがありました。
そんな恵一を見て、巡の中にもある感情が芽生えだしていくのです。
拒絶しながらも何とか子供を理解してあげたい、母親達の戸惑いみたなものが物語に深みを与え、巡と恵一の恋にもそっと寄り添う…そんな感じがいたしました。