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kinou nani tabeta
わたしをBLの世界に導いてくれた、大切で大好きなシリーズです。
今までは非BLなのもあって、
萌え×2評価にとどめていたのですが今回は別!!
前の8巻のレビューでも終わりの方で書いた、
(雑誌掲載時に読んで興奮して堪らず…w)
8巻の京都旅行に続く、
翌年の年末のエピソードが今回このコミックに載っています。
正月にシロさんの実家にケンジとふたりで帰ったら、
やっぱり来年はシロさんひとりで帰ってきてほしいと親から言われて…
という出来事を受けてのお話。
ケンジを単なる同棲中の恋人ではなく人生の伴侶として考え、
シロさんが出した結論は、
正月にはもう実家には帰らず、ケンジと一緒に家にいる…というもの。
そして年末、ケンジが好きな黒豆を炊き、
正月に一緒に食べたいと思って…と、汁粉を作る。
「 …俺は、俺にとって一番大切な人と正月を過ごしたい
いいじゃねえか、お前と、俺だけで……」
親との関係を心配するケンジに向かってシロさんが言った、この言葉、
そしてその時の、
穏やかな笑みだけどブレない芯を感じる表情が、もう…もう……!!
何度読んでも(ここの掲載号は雑誌も買ってるんですが)目に涙がたまる~
人生の折り返し地点を過ぎ、もう燃えるような熱い想いではなくても、
今までふたりが積み重ねてきた日々の時間が、
ゆるぎない愛のカタチを成している…
それが明確になった回だなと感じました。
今までのふたりの日々を見てきた者としては、
なんとも言えない感動がありました。
大切な人に「大切…」と、
ちゃんとその想いを届けるって、なんて素敵だろう。
もちろん感動だけじゃなく、
ふたりの住まいの秘話だとか、
シロさんの○○歳の誕生日だとか、ついに老眼鏡!とか、
色々と笑わせてももらいました~~
そしてメインの(?)レシピの方では、
ローストビーフやアクアパッツァなどのおもてなし料理、正月料理から、
お弁当や朝ごはん、ちょっとした副菜まで☆
個人的には、この間適当~に作ったら、
あんまり美味しくなかったスパニッシュオムレツと、
ケンジの好物だというキャベツのバター醤油おかか炒めを、
まずは作ってみたいな~
あーーーお腹すいてきたw
一人っ子の筧には怒ったり反論したりの期待をしていなかったので、割り切ろうと考えないようにしていたのですが。
今回の決断にとてもきゅんとしてしまいました。
絶縁ではなく、特別な日は大切な人と過ごす。
ちょと悲しくもありますが、たった2人だけの暖かみが増してジーンとしてしまいます。
それ以外にも志乃の勝ち誇った顔やジルベールの嫌がらせ。
もちろん眼鏡姿も。
ときめき指数の高い9巻となりました。
今回の献立の数々。
鮭のムニエル和風しょうがソース。
ラタトゥイユ。
なんちゃってローストビーフ。
アクアパッツァ。
手羽元のにんにく酢じょうゆ煮。
水菜と玉ねぎのサラダ。
じゃがいものグラタン。
いか大根。
かぼちゃサラダ。
キャベツのバターしょうゆおかかいため。
黒豆。
おしるこ。
ブロッコリー入りカルボナーラ。
ぶりの鍋照り焼き。
ブロッコリーのえびあんかけ。
千切り大根のなっとうドレッシング。
肉団子。
スパニッシュオムレツ。
小松菜ののりあえ。
梅おかかおにぎり。
せん切りポテトのハムチーズパンケーキ。
など。
ラタトゥイユを初めて知ったのは「月とサンダル」でした。
「酸味消しにチョットお砂糖を足す」なんて小洒落た会話をする高校生に軽い嫉妬を覚えたものです(笑)
作り方ならすぐに調べられるけど、いつか紹介されるかも。
そんな期待に応えていただいて舞い上がる幸せ。
でも割とあっさり通り過ぎて感動は後からじわじわやってきました。
ケンジを実家に連れてこないで、と言われた後の史朗の対応が素晴らしい、と思いました。何も人間性に非はないのに、自分の大切な人が家族に拒絶されるやるせなさ。親に毅然と恋人の立場になったらどんな気持ちになるか、と言える史朗、逞しいなぁと。一方で、親と過ごせる時間はこれからどんどん短くなっていくし、昭和を生きてきた人間に今更柔軟に考えろというのが酷なのも分かる。だから、盆や正月は恋人と過ごすけれど、それ以外の時は実家にも帰る。恋人にも親にも配慮した、思いやりのある対応だなと思いました。
9巻。
この巻の印象はお料理の方が強いかな。
何と言っても冒頭♯65の佳代子さんの料理スキルの凄さ!
普段の家庭料理、そして食材をどう使うか、の達人であることはわかってたけど、これは日常的、毎日の反復を永年やっていると高まってくる技術的なものでもある。
でも、小日向さんが急に持ち込んできた非日常的な高級食材を、一目で何を作るか、どう作るか、どんな順序で段取るか。
史朗も感服してたけど、佳代子恐るべし!
あとは♯69のおせち。
史朗のマメさがすごいなーと。黒豆だけに⁉︎
お正月に実家に帰るのをやめた史朗。俺にとって一番大切な人と正月を過ごしたい…
本当はケンジにとって飛び上がりたいくらい嬉しい言葉のはず。でもケンジは無言。
ケンジって優しい人だよね。誰よりもひとの心の事を想ってる人だよね。
ま〜それに比べてジルベールの性格の悪いこと!