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孤高の天才・源義経と、運命を共にした弁慶。日本歴史上、最も有名な主従愛がBLで登場! !
sakurahana toga no chigiri
吹屋さんの迫力ある絵で時代もの。読み応えあります!
平家、源氏、どちらも悲喜交々ある中、有名な弁慶と牛若丸や、経正と行慶などのカップルが短話で登場するオムニバス形式です。
稚児と僧侶の許されぬ愛、立場により共にいることが出来ない悲恋もあれば、どこまでも共にという弁慶牛若もあり。
必ずしもハッピーエンドでない話もありますが、読後グッと来るものがあります。
そして、妖として登場する天狗の色気や、平家の物怪の迫力はやはりこの作者さんならではの画力に支えられています。
とても良い本なのでぜひお手に取ってみてください。
同先生の「仇椿ゆがみて歯車」がツイッターで神作品とか、この作品の感想を述べる語彙力がない…などのツイートを目にし、仇椿の前に本作を読んでみようと手にした次第です。
平家物語を題材にしたお話が3本。
メインが弁慶×義経(表紙)。
お互いすぐに惹かれて?命を共にするくらいの間柄になるのが熱かった。
静御前がまさかのオネエで笑いましたがw
それも愛嬌と気高さがあってよかった。
頼朝が…へら〜としたキャラかと思ったら一筋縄ではいかず、歴史を思い出し、なるほど!と+エロかったですね〜ww
(ホ○ばっかりw)
お坊さん×平経正の話は切なかった。
あと、稚児ってえちいですねw
余談ですが
知ってる神社仏閣がよく出てきて楽しかった☺️
高野山、鞍馬寺、貴船神社、六波羅、比叡山、仁和寺とか。
労力を評価したい歴史BL
和ものは、調べることも、描く作業も大変。
特に、鎧は時代時代の流行りが異なるので、考証や衣装の資料集めが大変だったと思います。途中で力尽きたのか、画風がガラッと落ちている部分がありました。疲れちゃったみたい。
全て源平時代の有名な美丈夫が主役の悲劇で、歌舞伎や能や舞台の演目になっています。
「滅びの美学」の無常観が、描かれています。
当時の士族の死生観は「良く生きること=良く死ぬこと」で、平家物語で語られる出来事は士族なら当たり前、でも士族以外には憐れを感じる生き方だったみたいです。
誰かが命を捨てなければ立ち行かない状況で、主を守るために自分を盾にする。敬愛する人の為に義を貫く「滅びの美学」を幼少時から洗脳教育されていた武士は、大儀がある死を受け入れ、抗わない。
武運知力が足りないから敗ける、死を潔く受け入れる。戦国時代の士族は、強い者が生き残る「淘汰」を与えられていました。武士の生き残りゲーム「合戦」によって、統治を委託する武士の「資質を上げて数を減らす」為に、仕掛けた当時の天皇や朝廷の考えはむごたらしい。
原作を壊さない範囲のアレンジなので、読後に原題の作品や歌舞伎や能に関心を持つ人が出たらいいな、と思いました。
綺麗な作品でした。労力を評価して、神。
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▶「有王」と「俊寛」: ★能/歌舞伎「俊寛」
「赦文 俊寛赦免されず 足摺」舞台は、長月重陽の頃 (舞台では、「足摺岬」などで上演)
★治承元年(1177年)6月1日に発覚した「鹿ヶ谷の陰謀事件」の咎で、流刑された俊寛。
有王は、法勝寺の俊寛僧都に兄と共に仕えた童。
★鬼界が島へ流罪となった3人のうち、 藤原成経と平康頼は赦され帰京する。
大赦を聞き、有王は鳥羽に迎えに行くが、俊寛は戻らない。
有王は両親に告げず、俊寛の娘の手紙を元結いの中に隠して、独り鬼界が島に苦労を重ねて渡り、ついに再会する。
俊寛は有王と再会した後、食断ち、師の死を有王は看取る。師の骨を抱いて持ち帰り、俊寛の娘に届け、娘は出家。有王は、高野聖となり行脚中に客死した。
▶「義経」と「弁慶」・・有名すぎるので省略。
▶「行慶」と「経正」;能「経正」
平曲では経正は二度主役として出てくる。一つが「竹生島詣」二つ目はが「経正都落」
★経正は、平清盛の甥で歌人。平経盛の長男で、超美少年で有名な「平敦盛」の兄。経正もやはり有名な美少年。
★仁和寺の「青山(セイサン)」という琵琶の名器にまつわる哀切なエピソードが残って居る。
★平経正は、平経正は幼い頃に仁和寺で稚児として仕える。藤原俊成や仁和寺五世門跡覚性法親王等の文化人と親交が深く、覚性に楽才を認められ、琵琶の銘器『青山』を下賜されるほど寵愛を受けた。
★寿永2年、平家都落ちの日、平経正は仁和寺を訪れ、和歌を残し、賜った琵琶「青山」を守覚法親王に返上する。
「あはれなり老木若木も山桜 おくれ先立ち花は残らじ」
返歌「旅衣 夜な夜な袖を片敷きて 思へば我は遠く行きなん」
★能「経正」あらすじ
御室御所・仁和寺で、一の谷で討ち死にした琵琶の名手・経正の法要が行われた。仏前には愛用の琵琶「青山」が供えられ、僧(ワキ)が管弦講を催すと、そこに現れる経正の霊(シテ)が現れる。
「風枯木を吹けば晴天の雨。月平沙を照らせば夏の夜の。霜の起居も安らか・・」と白楽天の詩を詠う。
そして愛用の「青山」で「諸行無常の響き」を奏でる。
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▶稚児
平安時代頃から、真言宗、天台宗等の大規模寺院において、剃髪しない少年修行僧(12~18歳くらい)が現れはじめ、これも稚児と呼ばれるようになった。
皇族や上位貴族の子弟が行儀見習いなどで寺に預けられる「上稚児」、頭の良さを見込まれて世話係として僧侶に従う「中稚児」、芸道などの才能が見込まれて雇われたり腐敗僧侶に売られてきた「下稚児」がいた。 禅宗では喝食と呼ばれた。
戦国時代の侍の主従関係の男色は「強い信頼関係を生むための手段」で、中国にあった契兄弟と似ています。裏切らない愛を部下との間に育む方法として情を交わしていたことは、武田信玄の恋文が残っているので、有名です。信玄の恋人 春日源助は、その後有名な猛将になっています。
武田四天王(四名臣)の一人『春日虎綱』(高坂昌信)
有名な史実(説止まりの話も含め)をなぞらえながら、BLに落とし込む吹屋先生の手腕がお見事でした。もちろん若い男同士の絡みがメインでありながら、冒頭の『鬼ノ島』では耄碌した僧に若いかつての侍童が自ら抱かれるシーンも描いていたりと、当時の綺麗なだけではない同性同士の関係にも挑戦されていました。この作品を読むと、当時の僧侶や武士は男しかいない世界だから皆女の代わりに男を走ったのではなく、性別は関係なくやはりその人間に心底惚れたからこそ抱き抱かれたのだと感じます。尊敬、嫉妬、羨望、愛憎、畏怖、様々な感情が入り乱れるそれぞれの関係性は、どれも非常に読み応えがありました。
源義経は歴史を学べば誰もが同情を覚える人物ですよね。牛若丸と弁慶の逸話も、日本人なら一度は聞いたことがあるもの。そこに義経の運命を見守る天狗を交え、彼らの行く末を劇的に、でもどこか客観的に描いていて。後の展開を知っている話だけど、本当にこんなやりとりが交わされていたら、こんな情景があったなら素敵だなと、また新鮮な気持ちで楽しめる作品だと思います。1人でもここまで自分に尽くしてくれる人がいたなら、義経の魂も浮かばれたでしょうね。最後に収録されていた、平経正の物語『詠う青山』も、余韻の残る作品でした。源氏に肩入れしがちだけど、平家にもいろんな人物がいたわけで。好いた相手を想い琵琶を弾いていた佳人が、戦いで追われ不利な身分に堕ちていく悲運が、切なかったです。
歴史になぞらえた物語です。
どれも悲恋でありハッピーエンドではないのですが、
幸せだった時を支えに生きている様に胸を打たれます。
近年は江戸時代BLが流行っておりますが、
戦乱の中だからこそのドラマがあると思います。
戦国時代を舞台にした作品や、
実在した人物が登場する物語も面白いなと思いました。
まさかの静御前も男だったりと、
意外なキャスティングも良かったと思います^^
どのお話もハッピーエンドではないけれど、
読後感は悪くなかったです。
もしかして生まれ変わってまた出会ったり?
なんて思ったりしています。
時代に翻弄される2人がどうしようもなく儚くて辛いです。
源氏、平氏が争っていた平安時代のお話で、歴史が分からないわたしには政治情勢の話はさっぱりでしたが、それでも感動モノです。
ハッピーエンドとはいかず結末に胸が痛くなります。ストーリーメインなので、濡れ場は薄めですかね?
タイトル、絵が気になった方は迷わず読んだ方がいいです!
私は全然歴史に興味がなかったので、メインの弁慶と義経くらいはわかるけど、他の2つのお話の登場人物は正直に読み方もわからなかった…
けど!けど!!それでも2人の愛の深さとか、結ばれないつらさとか、なんかもう色々と美しくて哀しくて、読み終わってレビュー書いてる間も後から後から涙が出てきます。
や、ほんとに、涙止まらない。
有名な通り、義経は兄(頼朝)に殺されるような形になってしまうんだけど、私は頼朝も憎めなかったなぁ…。ひどい人だけど人間って感じがして、好きではないけど嫌いではない!
私的には番外編の「詠う青山」が1番切なくて、だけど綺麗なお話だなって思いました。
きっと行慶さんはいつまでも、遠くにいる経正に届くように青山を弾き続けるんだなと思ったら、もう、、もう、、、涙が止まらない。
青山が2人の気持ちを詠うって意味のタイトルだと思うんですよね。奥が深いなぁ。
あと個人的に静香さん(男)がツボでした。オネエみたいだけど芯があってたくましくてかっこよかった笑
歴史に詳しい方が楽しめると思うけど、あんまり知らなくてもちゃんと楽しめる作品だと思います。
だけど所々分かりにくかった(昔の言葉とか、出来事を知らないからどうしてそうなったのかわからないところとか、名前とかの読み方と思い出しに何度も戻ったりとか、すんなりは読めなかった)ので、私の知識不足が原因ですけど萌2の評価にします。
これからもう少しここの歴史を勉強し直して、もう一回読みます!!
こちらのサイトで知り、早速、電子書籍で読みました。
源平合戦の時代、義経、弁慶、頼朝…彼らを取り巻く人々が、それぞれの運命を背負いながら輝きを放ち、生きている姿が胸に迫りました。その中で愛もまた様々な形で描かれていて、私はやはり弁慶と義経が魅力的でした。結末が悲しいのが分かっているから苦しくもなるのですが、義経の達観した様子がまた切ない。
もっと長いお話や、他の主人公のお話も読みたくなりました。
個人的には、エロは短いですが、艶っぽくて好きです。
代表作である弁慶×源義経のお話も素敵でしたが、他の2作品も読んでて楽しかったです。
歴史物なので内容が固めでしたが、繰り返し読むことで理解が深まりより作品の良さが伝わってくると思います。負けるとわかっていても戦に立ち向かっていく主人に感動もしました。歴史もののBLが好きな方は楽しんでいただけるのではと思います。