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底なしの不幸こそ、君がもっとも美しく咲ける場所だ――。
akai tsubaki to warui mushi
博士先生の商業デビュー作だそうです。
2014年の作品。
主要人物3人がサイコすぎて
今の画風とは違う荒々しいペンタッチが
ピッタリの作品です。
いやいや、主人公凄く可哀想なんやけど
キミも大概やで。さんざんクラスメートの
貝柄くんに貶められるけど主人公強い。
さらに上をいくサイコパスは実は日向先生
あなたですよね。
笑顔で正論振りかざして白椿くんを見捨てることもしないが救いもしない。
そして先生の嫁との出会いエピソードが
一番怖いねんけど。
熱量の高い舞台観劇をしたような作品でした。
こんな攻めた内容、令和の時代は出版してくれるのかな。
博士先生のデビュー作。
バドエン作品の代表作であると度々紹介されていて、あえて購入はしないだろうなと思っていました。
アンリミにあるのを発見し、興味本位で読みました。
後味の悪い作品は苦手なんですが、貝柄が気持ち悪くてあの結末がバドエンに感じなかったんですよね。
一生消えないトラウマを植え付けられたであろう、白椿と先生ですが案外普通(?)に日常を送っているような…。
貝柄死ぬ意味あった?と思ってしまったんですけど、他の姐様がたの解釈が知りたいのでレビュー読もうと思います。
「犬も歩けば恋がはじまる」の発売にあわせて博士先生の既刊が特集されていたので、「生贄のお勤めは、(18禁版)」を読んでみたところ、どっぷりハマってしまいました。
それから転げ落ちるように「ごめんしたって許さない」「ライオン如きの国から 限定版」「犬も歩けば恋がはじまる」「エロ漫画家とアシくん」の順に読み進め、とうとう本書「紅い椿と悪い虫」まで到達。
レビューが不穏だったので身構えていましたが、博士先生のファンでメリバにまぁまぁ耐性があるなら絶対オススメです!
たしかに精神的にエグい展開が続きますが、絵の描写としてはそこまで直接的ではなく、控えめな部類だと思います。それより、不穏な雰囲気が漂っていて怖いんだけど、つい引き込まれて読んでしまう、そんな貴重なストーリーを紡げる博士先生の才能を見逃すのはあまりにもったいない。
しかし、商業デビューにこの作品をもってきた博士先生の胆力には脱帽です。出版社&編集者の寛容さにも感謝!
しかし、読んでみるとそんなに凄みを感じないです。読後感が思ったよりも苦くない。
うーん、例えていうならば、芥川龍之介の『地獄変』を読んじゃったあとに宇治拾遺物語の『絵仏師良秀』を読んだような感じです。ふーん、みたいな。感心はするけど、感動はしません。
この手の作品はBLには多くないのかもしれませんが、世には質のいい残酷非道物語は溢れ過ぎるほど溢れています。それらを読んでからこれを読んでも、あまり衝撃を受けないです。
そもそも、情念系のストーリーが漫画向きじゃないのかも……。小説や戯曲だったら面白い? いや、それは文体や演出や役者に支えられてこそか。
結局は、ネタに作風が合っていないのかもしれません。
☡ ストーカー被害の経験者は、読まないほうがいいです。フラッシュバックします。
「同性愛者の転校生・白椿は、転校早々に」
・・・自己紹介で「最初に言っておきますが、僕は同性愛者です」と告れば、目立たないほうが不自然。凄いキャラを持つ美少年、白椿君。白椿君は、美輪明宏系の風貌。性格のモデルは摩耶先生の「パ★リロ」の殿下らしいです。
「クラスメイトの変人・貝柄君」
「美しいものに固執する貝柄の歪んだ愛情」
カイガラムシ君が気に入った白椿君は、カイガラムシ君が求めた握手を無視。
粘着性気質の狂人カイガラムシ君は、クラスメイトを買収。呼び出して、複数名に暴行、凌辱される様子を録画する。
担任教師から初っ端のカミングアウトは良くなかったと、助言を受けたら、白椿君は「あんたみたいなやつは一番嫌いだ」と拒絶。
最後に教師が貝殻君の狂喜に満ちた行動に気づいたけれど、楽観的で鈍感な教師の存在はとても非力。
貝殻は陰湿な変質者! 陰湿ないじめはエスカレートしていって、暴行場面の動画は教室で公開、教師も標的に含める。
ついに、暴行は最悪な形に及びます。最期、カイガラムシは最悪な方法で白椿君の心を握り潰して消えることに。
カイガラムシの存在は物理的に消えたけど。白椿君の心は呪縛されたままになってしまう。・・多分白椿君の呪縛を解くことが出来るのは、担任の日向先生だけじゃないの?
バッドエンドです。白椿君と日向先生は、会わないまま。
最初のタイトル案は「コチニール」だったそう。
白い椿を染める染料。コチニールは、カイガラムシからとる赤紫の染料です。
なんとなく見つけて読んでしまった。初秋のホラー。
後味悪い。
趣味じゃないけど、インパクト強。作品構成は成功してるんじゃないかと思うので、神に変更。
実際に、こんな変質者は意外と多いのでは?変質者が妄想を実行に移せる力を持ってしまうと、どうにもなりません。美しい魅力的な人はどうぞ気を付けて。
後味悪くて救いようのない結末は決して萌えられなかったんだけど、
その対比として白椿くんの先生への恋心や二人きりの和やかな時間がとても儚く幸せで素敵でした。
美しいものが傷つき不幸になると更に輝きを放つという貝殻の思考は同意できますが、
ここまでやり切ってくれるキャラクターをBLで見たのは初めてです。
しかしこういう思考は妄想に留めておくに限りますね。
現実に描写されると心が苦しいです。(フィクションですけど)
最後に白椿くんの心が病んで先生との縁も切れてしまったのが悲しかったので評価は悩みましたが、
先生への恋心の描写やレイプ動画大公開の流れは最高だったので神評価です。
こういう振り切った作品を面白く描ける人は貴重なので今後の作品も期待しています。
あとがきで主人公可愛く書けなかったと言ってますが短髪まつ毛くんめちゃくちゃ好みなのでこの路線続けて欲しいです。
これって『ごめんしたって許さない』と同じ作者さんでしょうか?名前が同じですがまったく別人かと思うほど異なるタッチだったので…。もし同じであればびっくりです。いい意味で荒々しく、だからこそ主人公白椿の繊細な美しさが際立っていました。
ストーリーは皆さんが仰るように救いのないダークなものです。もう1人の主人公である貝柄は孤独な場所や退廃した場所で咲き誇る花に美しさを感じる人間。転校してきた美しい白椿を不幸に貶めることで、更に増すであろうその美しさを愛でたいという歪んだ欲望を抱いています。彼の白椿への仕打ちは、耐性がない人には受け入れがたいものかもしれません。個人的にはぶっ飛んでいるとは思ったものの、そこまで嫌悪感を覚えることなく読めました。ただ、貝柄の恐ろしいまでの執着と衝動を理解するためには、もう少し彼のバックグラウンドや白椿に対する気持ちの中身を詳しく描いても良かった気がします。結構展開が速いので、貝柄の行動に着いていくのが大変でした。
白椿と彼が片想いしてしまう日向先生の関係はとても素敵でした。家庭を築き生徒にも慕われ、幸せの真っ只中にいる平和ボケした先生と評されていますが、実際に生徒に何かあった際には汚いものに蓋をせずきちんと向き合おうとしてくれますし、私は人間性のできた人だなぁと感じました。そして何より、先生に恋をしている白椿が可愛いんです。白椿の末路は哀れでしたが、先生に片想いしていた時期だけでも彼は幸せだったのかなと思います。
バッドエンド求めて手を出しました。
清々しいほど救いのない展開。
貝柄は白椿にありとあらゆるひどい手を使って傷付け刷り込ませ、最後は手をかけさせる…
その原動力が「美しい」だけってどうなのかな。物足りないような気もしますが、結局突き詰めるとそんなものなのかなとも思えたり…
人によってもたらされる不幸にちゃんとした理由なんてないのかもしれない…
後日の先生と白椿それぞれの描写、元気なようでも病んでいても切ない…
結局モブが一番罪深いし醜い…
あとがきとかカバー裏のノンキさが受け入れられない…
と、読了後は絶賛答えのない負の思考に囚われます!!!
他の方も書かれている通り、かなり後味悪いです。
内容も暗いですし、なかなか衝撃的でした……。
なぜ神評価にしたのかというと、ラストシーンにものすごく萌えたからです。(萌えとは少し違うのかも?)
逆にラストシーン以外に萌えた箇所があったかといわれるとあまり思いつきませんが……しかしそれでも神評価にしたくなるくらい最高のラストだったのです。
あくまで私の好みストライクの終わり方だった、というだけですので他の方も同じようにラストで萌えるとは限りませんが……。
私はとても好きな作品でした。
良くも悪くも人の心に衝撃を与えられる作品は素敵だと思います。