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俺たちは一緒に死ぬのさ。 真の恋人が運命づけられているようにーーー。
tenshi no kage
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
いや…深夜に読み始めて、途中から脳内アドレナリン大爆発。
一気読みでした。
刑事もの・事件もの大好きな自分。こちらの本も名前だけは知っていたものの
手には取っておらず…だったのですが、Kindleアンリミに入っているのを知り、
拝読。
読み終わってすぐ、2巻も購入しました。
謎解き部分のネタバレなしで書こうとすると、書ける感想が少ない…;
切なく、胸が締め付けられる事件でした。
おおいに歪んでいるけれど、確かに一つの愛ではあったんだろうな、と。。
真夜中だけど、これから2巻も読みます。
BLよりサスペンスとして楽しめました。
メイン2人の恋愛はほぼありません。
一応、出会った瞬間から主人公→刑事の波動が出ていて、一目惚れからの吊り橋効果? といった印象でした。
オチで何となくそんな雰囲気になったことは分かりましたが、相手役の刑事に好感を持てず、マジで……? と思ってしまいました(笑)
刑事との恋愛より、主人公の昔の男や、殺された友人、犯人の方が気になった。
亡くなった友人はクズの印象が強いですが、主人公を探してレストランに戻った行動とか……細かい真相が気になりました。何となく憶測は出来ますが。
主人公と元彼についても、彼と別れてから他の相手を作っていないという状況に萌えました。昔の男が忘れられない主人公かわいい。
そして犯人。
一応怪しい人物は何人かいましたが、主人公と肉体関係を持った時点でコイツが犯人では? と疑わずに居られませんでした。
粘着メンヘラ男大好きなので、どうして今更そうなった? って感じですが、良かったです。
なんでアドリアンに執着してるのか最後まで謎でした。
どうせならもっと心を許した状態からのどんでん返しが読みたかったかな。
嫌がらせの全てが彼の行いだったのかも謎。アドリアンの気を引くために猫の死骸なんて置いて行くだろうか……。
結構あやふやな部分が多かったです。
犯人と疑われて疑心暗鬼になる展開は同著者の短編『Don't look back』に近かったです。
そちらと同様に、警察もっと何とか出来ただろ!!! と思いました(笑)
それにしても主人公めちゃくちゃ殺人現場目撃してて大丈夫か……? と心配になりました。
一番可哀想だったのは巻き込まれた料理人のクロードでした……。
主人公も刑事も特に好みのキャラではなかったのですが、まだ分からないことが多いので、これから好きになれたらいいなと思います。
アドリアン・イングリッシュシリーズは、海外ミステリーが好きでたまたま手に取った作品で、購入時はBL作品だとは知りませんでした。シリーズごとに、アドリアンとジェイクの恋愛関係に変化が見られるのが面白く、どこに落ち着くのか先が気になりながら読んでいました。また、ミステリー要素もしっかりしていて、いろいろな殺人事件が登場するので、とてもワクワク、ハラハラする要素があり面白いです。BLもミステリーも同時に楽しめる作品なので、個人的に美味しい作品です。
シリーズまとめて一気読みしました。一巻ごとに書くか迷ったんですがまとめて感想書きます。
読み応えがあって、とても面白かったです。アドリアン視点一人称視点描写ですがミステリと一人称視点は相性が抜群だなと。
受け:アドリアン…心臓の弱いミステリ作家+書店主、ゲイ
攻め:ジェイク(リオーダン)…刑事、ゲイだけど隠している
・ジェイクが自分がゲイだというのを隠している&普通じゃないのを気にしていて、アドリアンのことが好きだけど女性刑事ケイトとも結婚前提の付き合いをしている。
↓
・付き合うようになってからも二人の関係は秘密で、男とキスするのに抵抗がある(けどキスできるようになり、セックスもする)←ここがとても美味しい。
↓
・ジェイクは40歳という微妙なお年頃で普通の家庭への憧れがあり、子供を作るタイムリミットを意識している。ケイトとも付き合いを継続していて、ジェイクが入院したときアドリアンは家族&ケイトがジェイクを囲んでいる光景を目にして傷付く←つらい
↓
・ケイトが妊娠して「普通になるチャンスなんだ」とジェイクに言われて別れる←つらい
さよならして関係を断ったけどジェイク側は友達として関係したかったらしい←関係切られてジェイクがつらくなったやつ(美味しいやつだ…)
↓
・二年が経ち、アドリアンはガイという当て馬(?)と恋人として同棲みたいになってたけどジェイク&ガイの元々の想い人が同時に二人の人生にまた関わるようになって相互嫉妬からの~相互元鞘(かな?)…という
アドリアンがしんどいしんどいってなるんですがそれが何故か萌えてしまって美味しい…ああしんどい美味しい…ってなりながら続きを読む手が止まらない、そんなシリーズでした。
ハッピーエンドだとわかってて読んだのも大きかったかなと(途中つらいほど最後に昇華されるから最後まで読むぞって)。
学生時代に周りの友達みんなして読んでた小さくて薄い推理小説シリーズ(男性バディもの)とか思い出しました。
楽しかったです。ずっとこのシリーズを読んでいたいってなる感じ。
ジェイクが結構酷い男なムーヴをかますのですが、ゲイ蔑視のある世界観とか普通の家庭への憧れ+子供を作りたいけど年齢的にそろそろぎりぎり、という当事者の気持ちを考えるとジェイクもしんどいと思えるので。
「蔑視されてたり子供がつくれないことに苦しむメンズラブ、最終的には二人で生きていく決断をする」という重たくてしんどいものを凄くまじめに描かれたんだなって。
ケイトも素敵な女性で、しかも流産してしまうのでつらいんですが…お互いの家族も良い感じで。ジェイクの家族がケイトと良好だったのにアドリアンを受け入れてくれるんですね、そのエピソードがつらい&とうとい。あと6巻のクリスマス編にリバがあるのですがそこまでの二人のしんどさが積まれていると苦手な方でもたぶん「この二人なら」みたいに喜べると思い…苦手な方はそれでも苦手かな…?私は大丈夫でした。
濡れ場はちゃんとありますが喘ぎ声がセリフとしてないので、落ち着いていてとても上品です。
しんどくてつらいけど素晴らしい、そんな作品でした。
続き読みたいってなってますもん。読み終わっちゃってつらい。もっと読みたい…終わらないでってなる。そんな良さがありました。最高。
この作品の出版当時新聞の年末書評総まとめで、三浦しをん氏がその年のベストを何冊か上げてる中にこの作品があり、面白いんだろうなぁと思いつつ何故か食指が動かず月日は流れ・・・ Kindle Unlimitedで見つけて今更ながらようやく読んでみました。
いやースゲェ。めちゃくちゃに萌える・・・!
久々に睡眠削って読みました。というか、眠くならない!二人の先が気になって!
なんだろう、一応ミステリなんだけど、底流にはハーレクインロマンス感があるような。読んだ事ないけど。アドリアンには持病があり、男なんだけど、マッチョなジェイクに守られる立場になってるからでしょうか。
シリーズ最初のこの作品は、正直なところ少々読みづらかったです。まだ作品世界やキャラクターに馴染めないうちにストーリーが進んでいく感じ。でも、ここからです!
読んで良かった!と心底思えたシリーズでした。
名著である。
間違いない。ただ、一巻だけ読んでもその良さは解らない。
全巻完結まで読んでみて、多分素晴らしいと気づく。そんな本だ。
一度腐女子なら読んでみて、損はない。
アドリアンは美しい男で、品がある優美さを兼ね備えた黒髪で背が高く、地中海を思わせるような瞳の色をしている。
そんな男が、ちょっと古いホテルを改装した本屋を経営していて、名画のように収まっているのは想像してみると相当見ごたえがある。
そんなアドリアンはゲイで、ちょっと美しすぎて品の良い色気のある男はなかなかにいないから、そういう人をゲイと間違える人が多いように一目でゲイと看過される。
そんな彼が事件に巻き込まれていく話だけれども、見所はいくつもあって
おそらく初めからアドリアンに心を奪われただろうジェイクは、In the Closetの男だった。
In the Closetは、秘密を隠し持つこと。ゲイであることをひたすらに隠しているということにも使われる。
社会の中で、様々な差別が語られて、人権だのなんだのと騒ぎられているが、そういう主張を聞くよりも彼らが何を恐れているのかが
全巻を通すとゆっくりと見えて、社会の中での生きにくさというのが深く感じられる。
アドリアンシリーズの凄いところは、押しつけがましくなく日常的な生きにくさ、悲しみ、苦しみがほのかに見えるところにあると思う。
そして、In the Closetであるジェイクは自分の生き方にずいぶんと苦しいんでいる。
彼が言う「女は好きだ。けれども男はもっと好きなだけだ」というようなセリフは、苦しみをよく表しているし、深く考えさせられる。
ジェイクは必死に、警察というゲイを好まない団体の中でまともであろうとしている。
それでも、生来から持つ「好き」という感覚はおそらく止められないだろうし、生きていくうえで必要なものであるから、彼は自分の中の矛盾を許せずに苦しんでいる。
様々な生きづらさ、いじめの問題など社会的な要素が絡まって見える一巻である。
人は誰にでも生きづらいような秘密はどこかにあって、大なり小なり悩んだり悲しんだりする。
そんなな中でも、性向というのは生きている根幹的な部分であるから、その悩みや生きづらさは深いだろう。
自分としてどうやって生きて行くのかというのは壮大なテーマだと思うが、誰もが抱えているものでもあると思う。
その生きている困難さが、とてもうまく描かれている。
本としても本当に面白い。
ジェイクとアドリアンの関係を見ていくのはハラハラさせられる。
よんだあと、おもしろかった!というだけではなくて、きっと心に残るものがある。
そういう本だと思う。
私は強く勧めたい。
2013年刊。
まずこのシリーズの1巻は、主人公・アドリアンが経営する書店の元従業員(*親友とは言いたくないらしい)の殺人事件に巻き込まれた事から端を発する。
彼自身も、店を荒らされ何者かにストーキングされるといった被害を被っているのに、警察には犯人と疑われてろくな目に遇っていない。
殺されたロバートも金と性にだらしないイメージだし、友人・クロードのヒステリーやロバートの元妻・タラのご機嫌を伺ったりと、何とも面倒臭い目に遇っているな。
…といった流れを読み進めていく中で、どうも今一つ思い入れが出来ずに読了したのだった。
いかにもゲイを主人公に据えた海外ミステリーだなといった印象を越えず。
先に読んだAll's Fairシリーズのほうが話の展開やキャラクターが断然自分好みで、同じ作者の他作品への期待が大きかったせいかな。
リオーダンとアドリアンがくっつく前提だとしても、1巻ではあまりいいムードではないんだよね。
何より二人の性癖も掴めていないし。
この『M/Mロマンスの金字塔』、全5巻読み切るまでに嵌ればいいのだけど…
つーか自分、今年度の目標に『(なるべく)モノクローム文庫作品を読破するぜ!!』って決めて一気買いしたのに。
盛り上がってくれないと内心困るなぁ…(知らんがな"(-""-)")
ついに手を出してしまったなーと思いつつの、初ジョシュ・ラニヨンさん。まだロマンス未満のシリーズ一冊目、このページ数も長く感じず一気に読めた。
主人公のアドリアンはごく普通の青年っぽい。殺人事件に巻き込まれ、何かするたびに裏目に出て追い込まれていくお約束。それが決して愚かな行動の結果でないのが良い。ただ、展開的に次に悪いことが起こると分かりやすいため、そこに突っ込んでいく主人公を見るのはヒヤヒヤする。心臓に悪く、引き止めたくなったりしていた。
リオーダンはアドリアンとロマンスの気配はまだなく、出番もそこまで多くないのに、存在感がものすごかった。ベッドシーンのあったブルースよりよっぽど。アドリアンの心の中に入り込んでいたことと、秘密を暴かれて捻じれた内面を見てしまったこと、事件における立ち回りに惹かれるところがあったためだと思う。
ストーリーは一つの殺人事件から連続殺人に発展するミステリー仕立て。残りのページ数が少なくなるにつれ、一冊で終わるのか心配になったが、ちゃんと解決してくれて良かった。
事件は犯人を推理しながら読むようなものじゃないと思う。犯人は一人だけBLしてるな~という感じだった。M/MでなくBL。動機やら何やらいろいろ。
ラストはちょっとした匂わせ?のようなものがあり、次巻への期待を煽ってくれた。
原書の初版は2000年らしい。作中世界も1999年設定だからか、ゲイとHIVをセットで出してきて時代を感じた。当たり前のように出てくるホモフォビアも、ご意見表明が昔風。
当時のこうした作品の雰囲気が感じ取れて興味深く、今書くとまた違った、より複雑な雰囲気の作品になるんじゃないかと思った。最新作も読んでみたい。
メインカプの出会い編でここまでの進行具合なら、恋愛方面の話はかなりゆっくり進行になるのかな。長期戦を覚悟して次も読もうと思う。
M/Mの小説初読み。
ちるちる内でもよく挙がる作品だったので気になっていましたが、ようやく読破。
一番好みだったのはセリフ回しだったり登場人物の関係性。
私が洋画を好んでよく見ますが、その好む雰囲気のままでとっても楽しめました。
例えば、雇い主と雇われ人の上下関係だったり自分を嫌っているであろう人とでも(なるべく低接触を図りつつも)ハグをする。
アドリアンと母親の関係性も好き
病弱なアドリアンを心配し、健康になったと一人暮らしを始めたり祖母の遺産で勝手に本屋を開いた息子に怒りを持ちつつも会わなくなるという選択は選ばない。
会えば喜び「ダーリン」と呼びかけ、髪型の称賛を要求しアドリアンもそれに応える。
怒りもあるけれどアドリアンの全てを否定しているわけではない。
一つの事柄で相手を決めつけないというのは本作の中でも色々な人当て嵌められていて、
~することもあるけれでそれは彼の一部分でしかないという考え方。
私から見たら情緒不安定すぎて怖いキャラもいるんですが、アドリアンからみた悪いことはできないさというような。
そして恋愛に対するスタンス。
告白するという文化のがあまりないのでその間の雰囲気が新鮮です。
いわゆるデーティング期間というのでしょうか。
交わした言葉だったり雰囲気で察する駆け引きがまた楽しい。
外国の暮らしや感情の描写と同時にBLも楽しめる、M/Mハマりそうです。
個人的にミステリーの部分は少し物足りませんでした。
でもなんだろうだからこそ展開にドキドキしちゃいました。
そこからBLとしてどう転ぶんだろうと。
2巻に手を伸ばさざるを得ないものでしたとだけ言っておきます。
面白かったです。
ミステリは正直平凡。ミステリ部分にあっと驚く何かはほぼない。どちらかといえばゲイとその周辺人物の人間模様が深く描かれている印象。BLやM/Mってほどロマンティックでもなく、BLばかりよりかは一般小説も好んで読む方へおススメ。
主役のアドリアンは好みではないけど、こういうヒロイン(あえてヒロインと書く)は往々にしてモテるわけよ。君を守ってあげたいってタイプのメンズにさ。引っ掻き回して大人しくせず、最終的には彼の助けがないと生きていけない、そんな君。
だからリガードンがこれでもかって程セクシーに見える!彼はベッドシーンはおろか上着をアドリアンに貸すたった一枚の脱衣しかないのに、こんなにもセクシー。予備知識なしで読み始めたけど登場の瞬間「こいつがこの作品の攻めだ!」って確信する。
最初にゲイとその周辺人物の…って書いたけど、テッドとジーンの夫婦はじめ共犯同盟のメンバーがくどくて好きでした。同性愛に対して、それぞれのアプローチをかましてくる。令和な作品は随分この辺のタッチがソフトだから、この生々しさが読めるのはありがたい。海外が舞台だからこその良さもある。
クロードって完全に巻き込まれで死んでるのに、あんまり悼まれてないの酷いな…
シリーズ続けて読みます。
私にとって鬼門の書、アドリアン・イングリッシュシリーズ。
買ったのはもう5年くらい前。お正月とGWの度にさあ読もう、読まねば、と思いつつ何故かずっと読めずにいたシリーズ。
ついに、ついに!という期待が…大きすぎちゃったんでしょうか…
「こういう話だったんだ…」
悪い意味でね。
レビューも裏表紙の粗筋も一切目に入れずまっさらで読んで、あ、ミステリなんだ、と。
(よく考えたら作者様はゲイミステリ作家でしたね。)
BLにはまる前は海外ミステリばっかり読んでた時期がありまして、まずそこで一度テンションが上がったんです。
が、逆にそれで余計期待値が上がってしまったというのもあるのかも知れません。
はっきり言ってミステリとしてはハンパ、ならBL/ゲイ文学/MM作品としてどうかといえば、そこも薄い。
すでにシリーズ作品とわかって読んでるけど、本作だけだったら何の恋も無いというか。単に出会い編として読めばいいんですか?という気分。
これ、日本版は草間さかえ先生にすごく助けられてるんじゃないですか?多分原書のイメージだともっとむさ苦しいんじゃ…?草間先生のイラストで日本人好みの少し線の細い繊細そうな雰囲気になったような気がします。
2作目以降に期待。
最近のBLを楽しめないとなげいていたところ、「ロイヤル・シークレット」はラストに不満がありながらも楽しめたこともあって、友人から強くおすすめをもらって、こちらを購入。おすすめのさい、最初の2冊はいっきによむように、と強調されたので、1,2と合わせて。たしかに、これだけでは判断するのがむずかしいかも・・・・・犯人は出てきたところからあやしいので、すぐにわかるし、動機も予想はつくけれど、それなりにたのしくよめました。
海外ものは初めて読んだのだが、さらっと読めて普通にハラハラドキドキ、楽しめた。
本格ミステリが好きなので、謎解きのようなものを期待していたのだけど、そこまでのものはなかったのがちょっと残念。
主人公の回りで殺人事件が起こって、主人公も狙われて、サスペンスフルな展開の中で、担当刑事のリオーダンとロマンスが芽生える…というお話。なのだろうが、この巻ではまだ芽生えていない!ので続きがとっても気になるところで終わっている。
後の攻め様?以外の人とのベッドシーンはあるのだけど、恋愛面は物足りなかったなあ。
事件の真相はなんだか切なかったです。アメリカのゲイってこんな感じなのかな…。
先が気になり、ぐいぐい引き込むチカラがあります。読み終わるまで集中して世界に没頭出来ます。
感想は素直に「面白かった!」と言えるものですが、しかしずっと「これってBLなのかな…?」という疑問が頭によぎる作品でもありました。
たまたま主人公がゲイだったというだけで、一般の「サスペンス色の強いミステリー」なのでは?と。確かにベッドシーンはありますけれども、それは大人向けのミステリやサスペンス、ハードボイルドだって普通に描写される、あるいはそれらより大人しいくらいのものだと思うんですよ。
まあ、だからと言って、周りの男性、あるいは腐女子でない女性に「これ面白いよ!」と無邪気にお薦め出来るかと言われると…否、ですわな。悩ましい問題です(笑)
BLとは何かと考えた時、個人の感覚ではありますが、やはり「萌え」がどれだけ降り積もるかに掛かっている部分があるのではないかと。このお話は非常に面白かったけれども、萌えたかと言われると、その感覚に限っていえば一般小説の読後とあまり変わらないものでした。何なら他の有名本格推理のバディもの陣の方がよっぽど萌えますw
ごちゃごちゃ言いましたが、それでもこの作品の面白さを損なうものでも無いと思うので、普通のミステリの感覚で続編も購入するんじゃないかな~という予感。
何度目かの再読。今回は電子書籍で読みましたが「このシリーズは紙の本で読んだ方が雰囲気が良い。それもぶっ散らかっている仕事机なんかじゃなくて、ソファか何かに座って時間をたっぷり取って」と改めて思いましたです。
LAの書店主(日本の一般的な書店と異なりミステリ小説専門の書店で、アマチュア作家の批評会が開かれたり作家による朗読会が開かれたりする、本好きのサロンとしての機能を備えたアメリカの書店です)兼、駆け出しのミステリ作家である、32歳のアドリアン・イングリッシュが主人公。
大まかにはミステリ小説に分類されるシリーズですが、所謂『謎解き』が主である物語ではありません。
図らずも次々と殺人事件に巻き込まれてしまう素人探偵の役割が振られているアドリアンはゲイ。アメリカ社会におけるゲイをめぐる社会問題をアドリアンを通して描くという『ネオ・ハードボイルド』の流れを汲んだ作品だと思います。
なのでBL(ボーイズのラブですね)という括りで読むと「あれ?あれあれ?」と思われるのではないかと思うのですね。特にこの巻は「どこがLOVEなんじゃい?!」と怒り出したくなる姐さま方もいらっしゃるかも?
でも『ストーリー重視』で、沢山の登場人物がわちゃわちゃしながらそれぞれの人生を生きていくドラマがあって『その中のひとつとして男性同士の恋が描かれる』という様な構成のお話がお好きな方には、堪えられないほど面白いシリーズだと思うのです。
ちなみに私は「棺桶に入れて欲しい」と家族に頼んでいるほど大好です。
1巻はあらすじ紹介にある様に、アドリアンの書店の従業員で、高校時代からの友人でもあるロバートの殺人事件から始まります。
事件は事件を呼びますのでストーリーを追う楽しみもあるのですが、それと同時にこの巻は主人公であるアドリアンとLA警察の刑事、ジェイク・リオーダンのキャラクターを掴む、長い長いプロローグでもあります。
16歳の時に罹ったリウマチ熱の所為で心臓に問題を抱えていながら、皮肉屋で、しかし『一人突っ込み』というユーモアを忘れず、自分の性指向を肯定的に捉えているアドリアンと、ゲイであることから目を背け、SMクラブに通っていることを隠し通そうとする優秀な刑事ジェイクのキャラクターを「ふんふん……で、今後、この二人はどうなっていくんかいね?」と、期待に胸を膨らませることが出来ます。
読み終わって感じたことは、聞き古された科白で恐縮ですが以下の様なもの。
「このシリーズを読んでいない人は幸せだ。何故ならこれからこのシリーズを読むという喜びがあるのだから」
ゲイコミュニティーを舞台にした洒落た雰囲気のあるミステリー小説でした。
サブカル好きな人は間違いなく嵌るんじゃないでしょうか。
文章もストーリーも自然に流れる感じで、先が気になって一気に読破しました。
真相自体は、ミステリーを良く読む人間からすると、物珍しく無いですが、
良いところも悪いところも含めてゲイコミュニティーが積極的に描かれているストーリーは興味深かったし、色々制約が多いBL小説にはお目にかかれない展開もあって満足です。
吊り橋効果の末、ようやくメイン・カップルに動きがありそうですね。続きが楽しみです。
表紙絵が無ければ、主人公が誰とくっつくのかが 一番よめなかったかも(笑)
そういう面は異色ですね。
モノクロームロマンス文庫は、ファンタジー要素の強いBL小説と違って、マイノリティーなゲイ故の社会での葛藤がリアルに描かれていて色々考えさせられる部分が多いです。またBLにありがちな、主人公の受にとって攻は唯一の運命の相手という少女漫画的思考は無く、普通に他のゲイ男性と関係を持ったりするのも新鮮です。全体的に構えない雰囲気で読み易いです。個人的にBL小説は、カップリング萌えに比重が置かれるのに対し、モノクローム文庫はストーリーに自然に同性愛が組み込まれる感じに思いました。どちらも良さがあって楽しいです。
書店を営みながら小説を書くアドリアン
ゲイ
心疾患があり、どことなく儚げなイメージ
皮肉屋で会話も刹那的
そんな彼に疑いの目を向ける刑事・リオーダン
長身・威圧的でゲイフォビア
アドリアンに対しても差別的
この二人がある事件をきっかけに出会い、惹かれ、葛藤し、最終的には、、、
シリーズを通して一つの映画を観ているよう。
天使の影(本作)が第一作目
以下
死者の囁き
悪魔の聖餐
海賊王の死
瞑き流れ
So This is Christmas
と続きます。
草間さかえ先生の挿絵も秀逸
ただ、私には
アドリアンは007のQ、ベン・ウィショーでした笑
ということはリオーダンは、、、
ミステリーのネタバレはしないようにレビューします。
本格派ミステリーの中に織り込まれたBL。読み物としてクオリティが高く最後まで息もつかせず読ませます。(しかし、本格ミステリーとまではいかない)
シリーズ5作で完結ですが、この1作目は執筆当初は当然単発として書かれたのでしょう、この作品だけでさわやかなBLとして読めます。
体の弱いアドリアンと、ひたすら強い男、ジェイク。ジェイクは寡黙で自分を外に出さない、王道攻めキャラで、ここが作品のポイントでしょう。
なぜか事件に遭遇しやすい(お約束)アドリアン。本屋経営の傍ら執筆活動もする美青年。しかし彼の事件に対する好奇心は誰に求められません。彼が雇っていた同級生が亡くなったことから事件は始まり、捜査に当たった刑事のジェイクは事情を聞くためにアドリアンの元を訪れます。
出会ったとき、ホモフォビアのような態度だったジェイク。しかし、事件を独自に調べるアドリアンと、半ば個人的な交流の中で協力して事件を解決に導きます。
そして、どうしようもなくアドリアンに惹かれてしまうジェイク。事件の緊張がどんどん高まるクライマックスの直後、二人のプライベートな関係に兆す予感で心が温かくなるラストでした。
アドリアンはエイドリアン(ロッキー。。。)でもいいと思いますが、一般に女性の名前ですね。外見は華奢でも事件となると男前な受けでした。
個性豊かな脇役が多く登場しますが、色々な理由で続編には出てこないのが残念ですね。特にカフェ・ノワールのおフランスかぶれなクロードがよい味でした。
気になりつつも海外物に苦手意識がありまして、手をつけてなかったのですが偶然機会を得て読んだところ面白いのなんのって読み終えないうちに最終巻までポチってしまいました。
はっきり言って表紙や挿絵の漫画絵に助けられたことは間違いありません。原書のリアル系表紙じゃあ全く妄想が掻き立てられないどころか、門前払いされている気分になったかも。改めて日本の萌え文化は素晴らしいと感じました。
内容に関してですがシリーズ通してほぼパーフェクトで大好きです!
自分がゲイであることをことさら強調したり嫌悪したりっていうのは、あまり日本のBL作品では見ないので新鮮でしたし、アメリカ社会でのゲイの立場を意識させられる場面も多く興味深かったです。会話も無茶苦茶楽しくてですねぇ…外国小説の面白さを思い出させてくれました。第一巻はほぼ恋愛過程無しなんですが、だからこそ貴重な二人のシーンを何度も何度も嘗めるように読み返しました。そして二巻でやっとラブい関係なったと思いきや、すぐさま三巻で叩き落す鬼畜っぷりときたら…比較的多くのBL小説を読んできたと自覚する私も「お行儀よくするか?」「ハイ……マスター」ってなもんですよ!
ちるちるさんからの懸賞プレゼントを利用し、電子書籍にて購入。初じめての電子書籍な上、読み慣れない海外ミステリで、BLと銘打っていなければ途中で挫折していたかなと思います。
まず登場人物たちの会話のテンポについていけない。皮肉に皮肉に、ジョークにジョークの掛け合いで、君たちの会話の本題はどこなんだと嘆くばかり。直截的な感情表現や描写にもキョトンとなるしかなく、BL小説しか読んでこなかった私には難物でした。
ただ読み耽るにつれて唸らされたのは、最後の犯人発覚シーンです。主人公・アドリアンが本当に必要としているのは誰の助けなのか、それがようやく表われ始めていた所が良かったのかと思います。意志ある男性が相手に弱みを見せる瞬間は何ともそそられるものです。
また、どんな相手であっても人に執着されるほどの魅力を持つ受けは好きな要素の一つ。単に受け、ではなくゲイセクシュアルの彼、として読み解くこともでき、なんだか賢くなれた風でもあります。
そして、アドリアンの儚げな印象は草間さかえ先生のイラストにも影響されました。美しいです。
評価は中立となりましたが、この巻だけではアドリアンのその後が分からずじまいなので、次巻も読むつもりです。次は必ず書籍で購入します。
登場人物多し…ミステリー物だから仕方ないのかな。
こういう時は海外物って有難いですね。
一般小説でもたいていそうですが、海外物は登場人物一覧がついているので。
ちなみに受けの一人称です。
********************
受けは書店店主で32歳のゲイ、アドリアン。
長身ではありますが華奢なタイプで、心疾患があり薬を服用中。
攻めのリオーダンは、ゲイフォビアと見られるような発言の多い刑事。
ガタイが良く、威圧感のある人物。
********************
1999年のロサンゼルス。
高校時代からの友人で、アドリアンの書店店員でもあるロバートが刺殺されたところからのスタートです。
その犯人としてマークされていると見られるのが、アドリアン。
アドリアン自身はロバートに出会ってから、ほぼ困らされたり迷惑をかけられたことの方が多いのですが、周囲はそうは見てくれていません。
二人ともがゲイだったことでロバートの別れた妻や警察に、恋人同士であったのではないかと疑惑を持たれているわけです。
リオーダンは登場時からかなりアドリアンを敵視している雰囲気で、刑事と容疑者という正反対の立場であるのも手伝って萌え要素はひじょうに少ないと言えます。
萌え萌えを求めて読むとガックリしてしまうと思います。
彼らの関係は終盤には変化が見られるもののこれも少しなので、ふたりのラブシーンはなしです。
アドリアンと他の登場人物とのシーンはあるのですが。(これが苦手な方はご注意を)
事件自体は一般小説にはおよびませんが、他のBL作品のミステリーよりもだんぜん良く出来ていたと思います。
洋物MMとBLを、まず並べて比べるのが間違いかもしれませんね。
まあ、萌え要素にページ数を割いていないので余裕を持って書けるのかもしれません。
濡れ場もないですしね。
萌えというよりも、人物の心情や社会というものが大きく、わたしは楽しめました。
続きも購入しましたので、読むのが楽しみです。
ただ、今後はもっとふたりの関係にヤキモキさせられるようなので、全巻発売されてから読むのも手かもしれません。
社会派小説としては多分申し分が無い作品です。
帯にある『2006年ブックニュースアワード
GLBTフィクション部門受賞作』の謳い文句は
伊達じゃないと納得出来ます。
ただ、これをメンズロマンスとして捉えると
なると…増してや日本のボーイズラブの文脈で
読み解くとすると率直に言えば甘さに欠けます。
推理小説シリーズ作導入の一冊として考えるなら
程好い一冊ですが、ここから先の作品世界に
付き合えるかどうかは読者次第ですね。
お気軽に、とはお薦めし難いですが程好い歯応えが
欲しいなら一度読んでみて損はない一冊やも
知れません。
BL小説というより、主人公がゲイの一般ミステリー小説といった感じ。
全編に渡って事件の話でそれ以外の会話や、キャラクターの深い掘り下げとかは無いので、これ一冊では特に萌えは感じなかった。
そのへんは事前に聞いた評判で分かっていたから、その分ミステリー要素に期待して購入しました。
先が気になって中断せずに読み進めました。
しかし、ミステリーに詳しいわけでもないのに偉そうですが、驚くような展開やトリックなどは無く、読んでいるうちに予想する範囲の話で終わったような感じで、事件ものとしては微妙なところ。
地味、というか。
そんなわけで、BL小説としてもミステリーとしてもイマイチ惹かれませんでした……。
でも同時発売の続刊やさらにその後もあるみたいだし、主人公たちの関係も気になるので読んでみたいとは思います。
ついでに。
アメリカの生活や、映画や小説の名前がよく出てくるので、詳しい人だとより楽しめるかもしれません。
分からなくても読むのに困ることはありませんでした。
海外ミステリーって昔は好きだったけど、今はしんどい、カタカナ名がっとっつきが悪い、ゲイものなら興味がわいて読めるかな…程度の期待で読んだのですが。
ミステリーとしては弱すぎる。謎解きを楽しむような話ではないと思います。構成も悪い気がする。犯人にたどりつく展開があるのが後半すぎやしませんか…。
ならばゲイものとして恋愛部分を楽しるかというと、そうでもない。
まだ恋愛にいたってない感。セックスはあるが本命とはまだ芽生え、なのだろうか?
主人公を理解するまでの話なのだろうか?シリーズの1冊目だし。
教養、素養のないわたしには主人公はインドア派の、繊細ではあるがまあ、ふつうの男と思えた…
ラノベ的なキャラ立ちは最初から期待してませんが、シリーズものの主人公として弱い気がする。内省的なキャラは好みですが…視覚的な?挿画の姿が好みなのか(キャラの絵が好みです)、自分でよくわからない。
それでも萌え評価にしたのは、社会とのかかわりのなかでゲイであることが、アメリカ(地方によって違うにせよ)で、どういう位置づけや扱いをうけるのかが、興味深く読めたからです。
わたしには、この作品では魅力がつたわらなかった。シリーズ2作目も同時に購入したので、とにかくそっちも読んでみようと思います。
どちらにせよ、ライトな恋愛ものをのぞむ読者には向きません。
ジョシュ・ラニヨン作品の邦訳3冊目は、
人気シリーズ<アドリアン・イングリッシュ>第1巻(全5作完結)。
ゲイの主人公が、恋や事件に傷つきつつも
身近な人々と関わっていく様を描いた人生の物語です。
アドリアン・イングリッシュは、本書の語り手(僕)。
ゲイの32歳で、書店を営むかたわらミステリ小説を書いている。
友人のロバートが刺殺され、LA市警は彼と最後に会ったアドリアンを疑う。
汚名をはらすため独自に事件を調べるアドリアンの元に、
差出人不明の不気味な手紙が届き、さらに身近な人物が次々殺され…。
今まで邦訳された作品と同じく、
ミステリよりドラマ部分を楽しむ作品であると思います。
アドリアンは、強くて弱いとても魅力的な人物。
ゲイであることと、心臓に持病があり常に死を意識しながら青春時代を過ごしたことから(恋人が去っていったのも持病が一因のようです)、いつも一歩引いた「皮肉な傍観者」として自分を守っている。
自分を疑う刑事にユーモアの効いた皮肉で応対し、自力で事件を調べようとする彼は強いけれど、反面いつも自分の強さをアピールしなければという思いに囚われているようにも見え、その危なっかしさが愛おしい。
早く誰かと幸せになって欲しいと願わずにはいられません。
彼が関わる人々も、一筋縄ではいかない。
ゲイの記者で、カミングアウトして親に勘当されたブルース。
アドリアンを疑う刑事で、ゲイに差別的な言動をするリオーダン。
殺されたロバートや他の友人など、普通に接している時には分からない「素」の部分が、事件を機に垣間見える様がリアル。
また、事件を調べる過程でハッキリ出てくる、人々のゲイへの偏見。
高校の恩師らのそうした態度に触れ、人知れず傷つくアドリアンが切ない。
そして、その類の悪意がすべての根幹と分かるラストには
何とも言えないやりきれなさが。
しかし、ズーンと気分が落ち込むような作品ではなく、
皮肉屋だが温かく、人好きのするアドリアンの目を通して描かれる
個性豊かな人物達(ミステリ同好会のメンバー達の会話は楽しいw)や食事風景など、眼前に浮かぶような生き生きした描写が楽しいです。
BLとしては、誰がアドリアン(受)のお相手になるかが読みどころ。
二人のこれからを予言するかのような、
意味深かつシンプルなラストの台詞がとても好きです。
読み返してみると、
こんなこと言ってるけどこの時から既に…的な妄想でニヤニヤできます。
本格的な関係の進展は、同時発売の2巻で♪
【余談】
アドリアンの好きな作家レスリー・フォードは
コージーミステリの先駆者と言われる女性作家。
友人ロバートが好きだったマイケル・ナーヴァは
ハードボイルドな作風のゲイ作家。
(個人的には『このささやかな眠り』等の弁護士シリーズが好き)
こうした嗜好一つからも登場人物の(特にロバートの)人となりが伝わってきて、上手いなと思います。