かえっちょ
c・darwin 3 efreeti granzort
とうとう『C.DARWIN3』が完結します。
このストーリーには沢山の物語が詰まっています。
愛情、友情、親子の情、、どれも心に残るものです。
魔道戦士たちの、戦う為に生き滅びる宿命。
なぜ闘う為に存在しなければいけなかったのか。
ヒーローものとして、その存在価値をここまで掘り下げた話も珍しいのではないでしょうか。
また光に近い存在である炎の戦士と、闇に近い存在である水の戦士の運命。
光と闇は惹かれあう存在であり、光は善で闇は悪なるものとは決め付けることは出来ない、というテーマが重ねて強調されています。
どんな宿命を負っていても、前に進むしかないと彼らが判断できたのは若さでもあっただろうけど、純粋に愛している人が居るから、なんですよね!
本当に愛に溢れてます!愛は世界を救う、というのは陳腐であるけど、ひとつひとつが重なってこのような結末が得られる、あらゆることが収束していく過程の説得力が高くて、もう満足感と高揚感でいっぱいになります。
絵柄が非常に綺麗なうえ美形キャラばかりの画面であるから、戦いそのものの残酷さはさほど表現されていないでしょう。
でもそれが読みやすさにも繋がってもいますし、逆に人の心の闇や絶望への描写は圧巻もの。
1コマであっても人物の心情を有り余るほどに語ってくれて、やはり実力ある作家は一味違うと唸らせられます。
これだけの沢山のキャラを漫画で描くとなると大変なことだと思いますが、画力があるからこそ描ききれたのだと思います。
前作からここまで、何度身体がねじれる感覚を持つほど苦しくなったことか!
皆、自分の欲ではなく誰かのために戦っていた。
道は違ってしまったかもしれないけど、それぞれの戦いがあったのですね。
そして眩しいくらい綺麗で、新たな幕開けを予感させるラスト。
余韻の持たせ方も本当に上手くて、感動もひとしおです。
それからシャマンとエヌマ。
このNLCPもとっても良かった!
なかなか素直になれないエヌマのツンケンぶりが可愛くってw
ここでは急に恋愛関係になったように思えてしまうけど、商業誌版でちゃんと補填されてますので☆
生きることが苦しみであるシャマンにとって、自分の為に泣いてくれるエヌマはかけがえのない存在。
幸せになって欲しいと心から思える、素敵な二人です。