花のみやこで

hana no miyako de

于花都之中

花のみやこで
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神281
  • 萌×284
  • 萌45
  • 中立10
  • しゅみじゃない14

--

レビュー数
55
得点
1886
評価数
434
平均
4.4 / 5
神率
64.7%
著者
宝井理人 

作家さんの新作発表
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媒体
漫画(コミック)
出版社
大洋図書
レーベル
H&C Comics ihr HertZシリーズ
シリーズ
花のみぞ知る
発売日
価格
¥648(税抜)  
ISBN
9784813030171

あらすじ

(ihr HertZ Series)

辻村医院の次男として生まれた辻村基晴は、
幼い頃に出会った友人・蓮見晶にずっと想いを寄せている。
一度告白したものの受け入れられず、距離を置かれてしまう。
それでも晶と同じ大学に進み、同じ研究室に入る。
基晴は葛藤しながらも、すべてを忘れようと芸妓遊びの日々を送っていた。
そんなある日、晶に一緒に帰らないかと誘われ、
昔に戻ったような感覚になる。
友人としてでも隣に居られるのなら──
そう思っていた基晴だったが…

(出版社より)

表題作花のみやこで

同じ学部に入った医師の息子
幼馴染で親友の大学生

同時収録作品花のみごろに 前・後編

法律事務所勤務
大学院生

その他の収録作品

  • 描き下ろし:「練習」「プレゼント」「甘党」

レビュー投稿数55

辻村先生と蓮見晶…蓮見…蓮見…

皆さんのレビューに書かれている通りの尊さです。

ラスト数ページの、
正装
「…間に合わないよ」
(「僕は今まで大吉以外を引いた事がないんだよ」)
大凶
(古い縁が切れて)
あなたと出会えたこの喜びを
で嗚咽しました。

待人 来る
は、悲しみと明るさと…、もう言葉で表現できない感情になりました。

こんなに号泣する作品はなかなか無いのではないでしょうか。

たくさん色んな作品を読んできましたがこんなに泣いた作品は滅多にありません。本当に美しく、尊いです。

0

美しく切ない…

『花のみやこで』のスピンオフという事のみ知ってる状態で読みました。
すっかりお爺さんな風貌の辻村先生ですが、美男子だったのですね。
それと御崎の祖父、蓮見が大学生時代のお話でした。

想いあっているのに通じ合えないもどかしさと、やっとお互いの気持ちを確かめ合えたのに一緒に生きていけない悲しさに涙が出ました。

こういう悲恋モノはしばらく後を引いてしまうのであまり得意ではないのですが、悲恋だけどバッドエンドとは言い切れない、ほんのり温かさの残る余韻と、同録の御崎と有川のその後のストーリーのお陰で、辛い気分が後を引かないのが良かったです。

御崎好きな人とずっと一緒にいられる、お爺さんの分まで幸せのある未来を生きられるというエンディングが素晴らしかったです。

切ない作品のオススメとして、本作がよく挙げられていますが、納得いたしました。

0

第十二番

テンカウントも最近読み返しました。こう比べてみると宝井先生、絵がお上手になりましたね。最初の頃も受けそうな絵柄ではありますけど、断然テンカウントの方が身体がしっかりしてます。

◾️花のみやこで
人間が続いていくためには、誰かは子を産まねばならないわけで。青年期の同性との恋を経て、異性と結婚し子を成す話は商業BLには多くはありませんが、とても好きです。たった一度の四日間…一生残る消えない思い出…
あんなに穏やかそうに見える教授も放蕩の時期があったのだと思うと人間味〜〜味わい深い〜〜〜

◾️花のみごろに
あれ?年下が年上の養子にしか入れないはずじゃ…義兄さんってことは親の養子に入って兄弟になったのか…?なんか…それもなんか…
でも、彼らが彼らの幸せを見つけたなら何よりです。

1

待人 来る

宝井先生作品読み返し月間をしていて(個人的)こちらの作品を読んだことがないのに気付き驚愕。「花のみぞ知る」スピンオフ作品初読みでした。
とっても儚くて美しい、素晴らしい作品でした。
辻村教授のキャラはちょいちょい気になっていましたが、こんな過去があったとは。

想い合う者同士でもどうにもならないこと、動かすことの出来ない現実。そして、自分の思い通りに出来ない時代、という…。切ない。
一緒に生きていくことが叶わないことをお互いに知って、せめてその想いを忘れないよう確かめあって体を重ねるふたり。晶に明かされることのない基晴の心の内に涙がでました。
「もう間に合わないんだ」と言った基晴はどんな表情を浮かべていたんだろう。
大吉が出るまで引いたおみくじをそっと、でもちゃんと晶の目に入るところへ届けるという細かな演出が本当に素晴らしかったです。
そして現代に話が戻ってきて御崎と繋がったところはめちゃくちゃゾワゾワしちゃいました。

こんなに素敵なお話に出会えて幸せだなと思える作品でした。

1

Notitle

美しい、悲しの物語はいつまでも覚える

0

『花のみやこで』泣きます /『花のみごろに』必見です!

『花のみぞ知る』のスピンオフの作品です。
『花のみぞ知る』でも重要なポジションにいらっしゃった辻村教授のお話です。
辻村(基晴)教授と御崎くんのお祖父様(蓮見晶)は小さい時に知り合い、ずっとお互いが好きなのに結ばれることが出来ない…。

一緒に逃げることも引き留めることも出来ない…基晴もどんなに辛かったか…。
家族や婚約者の期待を裏切れない…晶もどれだけ苦しかったか…。
お互いずっと好きだったのに。
時代が違ったら、きっと幸せになれたのに。

2人が結ばれるシーンは切なくて涙が出ます。
やっと結ばれたのに。

「もう間に合わないんだ」

こちらの作品は本当に泣きます。

辻村(基晴)教授は御崎くんが自分の研究室を希望していると知ったときはすごく嬉しかったでしょうね。
自分の最愛の人の孫(しかも顔もそっくり!)を見守れる幸せ。
自分は叶わなかった愛のカタチを最愛の人の孫はカタチに出来た喜び。
(御崎くんは有川くんといろいろな意味で結ばれるのですが、きっと教授に事後報告すると思うので)

ただ、辻村教授は若いころ超絶イケメンですが、面影が全くないような…。
御崎くんのお祖父様は御崎くんを引き取った時は訛っているのですが、若いころは標準語だったので、長く東京を離れていたのでしょうか?

『花のみやこで』は京都っぽい感じがしますが、個人的には盆踊りの東京音頭に『花の都の真中で』と言う歌詞があるので、舞台は東京かな?思っています。


同時収録作品『花のみごろに 前・後編』は、本当に素敵です。
一緒に暮らし始めて1年過ぎたころに、御崎くんは同性愛者の自分とは違い、有川くんには普通の幸せ(女性と結婚して家族を持つ)があるんじゃないかと悩み始めます。
そんな時、有川くんから実家に遊び行こうと誘われます。
有川家ではなんと有川姉から女装の洗礼を受けますが、楽しく過ごせた御崎くん。
女装したことで、有川くんから「かわいい」と言われて気にします。
そりゃ、やっぱり女の子がいいのかなって考えちゃいますよね~。
が、有川くんはどこまでも王子様なのです。
有川くんから「御崎が女の子だったら良かったなんて思った事、一度もないから」と言われ、胸いっぱいの御崎くんにこちらもジーンとしました。
有川くんは御崎くんをいつも「かわいい」と思っていたそうです。
きっと、読者の皆様も全員が思っていますよ!

ラストは有川くんが御崎くんにプロポーズ!!
有川くんは会社に出勤前で御崎君くんは寝起きの玄関でのシチュエーション…有川くんっぽい!
書類や指輪など事前に準備していたのですね。
有川くんの本気が伝わってきます。

天涯孤独の御崎くんに家族を作りたい。
御崎くんと一生一緒にいたい。そばにいて守りたい。
そんな気持ちだったのではないかと思います。
有川くんは本当に素敵すぎます♡

有川くんの別の人生を考えたり、いつか自分の前からいなくなるかもと不安だった御崎くん。
思いが溢れて泣きじゃくる御崎くんに有川くんは
「御崎をずっと俺にくれるんでしょう?」

有川くん 御崎くん 永遠にお幸せに!!

読み終わった後は幸せな気持ちになれること間違いありません。
ぜひ本編をお読みになってから、こちらを読んでください。

ちなみに、こちらのショートストーリーは『花のみごろに』のその後と『花のみやこで』の小さい時のお話です。
お祭りの基晴と晶のりんご飴は花のみぞ知る(1)の花火の御崎くんと有川くんのりんご飴に繋がっているのですね。

2

No Title

『「服が」じゃなくて御崎の事がすっげーかわいいって思ったんだよお』

表題作については沢山レビューがあるので「花のみごろに」に絞ってレビューします。
終始甘々な雰囲気で特に後編は酔っ払ったようなテンションですが、宝井さんの絵柄が硬質な感じなので不自然な感じとかは無く楽しく読めました。

弟の友人を女装させるのが趣味の姉に無理やり変身させられた御崎を見て思わず「かわいい」と呟く有川ですが、それを誤解して落ち込む御崎。
有川は御崎に「御崎が女の子だったら良かったなんて思った事一度もないから」ときちんと釈明。

その流れからの「俺と家族になりませんか」と指輪のプレゼントでラスト、うん納得の結末でした。

0

表題作にじっくり浸りたかった

◆花のみやこで(表題作)
 辻村教授(基春)と御崎の祖父・晶との物語。基春の年齢が分からないので確かではありませんが、勝手に昭和初期〜中期くらいかなとイメージして読みました。個人的に明治〜昭和初期の雰囲気が大好きなので、そうと分かった時は嬉しかったですね。ただ、宝井先生の絵はとても現代風で崩しにくい綺麗なタッチなので、キャラにしても雰囲気にしても、レトロ感を出せるかという点においては少し限界を感じました。一方、肝心の基春と晶の恋愛に関しては、悲恋で終わるところが、時代も反映していてリアルでいいなぁと。2巻くらいの長さで2人がお互い恋心を育むまでじっくり読みたかったので、あくまで短いスピンオフとして収録されているのが残念。『花のみぞ知る』と十分肩を並べられる作品だったと思います。

◆花のみごろに
 有川と御崎のその後。この2人はもうすっかり安心して読めるカップルになっていましたね。有川は優しいまま、御崎は純情で照れ屋なまま。もう少し2人の違った表情も見てみたかったかも。特に自分を卑下しがちな御崎には、ちょっとでも前向きになって欲しいなぁと思う。綺麗にまとまってはいたので、作品の終わりとしては満足でした。

0

最高の感動作

これはもう本当に最高でした。笑笑笑
最後には絶対受けと攻めがくっつかないといや!主義の腐女子だったはずなんですけど、これ見てから180度見方が変わりました。
すごかった。何回見ても泣ける。やっぱり宝井先生は天才です。笑笑笑笑
あと、最初名前とか気にしてなくて、「近くの大学の話とか?え、時代こんな古い設定だったっけ?」
とか思いながら読んでたけど、まさか...まさか...みさきのおじいちゃんと先生の話だったなんて!!笑笑笑
思わず最後に「ああああああああああ」って叫びました笑笑笑笑
本当に神作です。花のみぞ知るを全巻読んでからだとより感動が増すと思います!!!
「花のみぞ知る」の番外編もよかったっ....(悟)
いちゃいちゃいいですねぇ感動もあってよきまるピーナッツですねぇ(n*´ω`*n)笑笑笑

0

幸せのかたちはそれぞれ

宝井先生がお好きな方でまだ読んだことの無い方にはぜひぜひオススメしたい1冊です!!
この本は、"花のみぞ知る"の番外編の様なもので、大学の同級生 有川(攻)×御崎(受)の卒業後のお話と、御崎が慕う研究室の上司 辻村先生の過去のお話の、二本立てです!
まずは辻村先生の過去編。
幼馴染の蓮見晶(受)への恋心を抱いている辻村基晴(攻)と、同じく基晴が好きな晶。しかし家柄の違いや晶には許嫁がいるため、2人の愛は結ばれぬ運命。その"運命"を受け入れる代わりに、一度だけ、2人は、互いを忘れないように、関係を持ちます。それが何とも切ない!!愛することは、共に寄り添って一生を添い遂げるだけではなくて、どんな形になっても、2人の中で永遠であればそれでいいんだなって思えました(^^)何十回何百回と泣きに泣きました!!
晶との切ない恋から年月が経ち、現在の"辻村先生"の研究室へ1人の学生が訪ねてきます。それが御崎です。早く研究室に来たかったと伝える御崎に対し、自分は晶の古くからの友人だったと語る辻村先生。"君がこの研究室に来てくれて 僕はとっても とってもうれしいです"と伝えた辻村先生の言葉で終わります。
実は晶は結婚し、子を儲け、その子も結婚して、孫ができます…そう、その孫が、実は御崎なんです!!!!ドラマチック過ぎる!!
…やばい、レビュー書いている今がめっちゃ泣きそう。テンカウントしか知らなかった時にこの作品を読んだので、全然違う宝井ワールドが展開され、より一層宝井先生が好きになりました。叶わぬ恋であっても、ハッピーエンドでなくても、心はどこかあたたかくなり、この愛は今も違う形で、引き継がれているんだなと思いました。

もう一作品は有川×御崎の卒業後のお話です。こちらは、もし出来れば、花のみぞ知るを読んでからの方が、より一層感情移入出来ます!!
ノンケだった有川と、ゲイを"悪いこと"と思っていた御崎が結ばれて、2人は同棲中。一緒にいるのに、いつかは終わるであろうこの関係に不安を抱き、夜な夜な悪夢を見る御崎。どうしたら、ずっと一緒にいられるのか…答えが出ません。そんな時、有川から実家に御崎を紹介したいと申し出がありました。"友人"としてならと、承諾する御崎。家族に紹介した後に、有川は養子縁組届の用紙と指輪をプレゼントし、"俺と家族になりませんか"と伝えます。御崎の悪夢も、悩みも、不安も、消してくれる有川の言葉…2人の永遠を祝福するように花は見頃を迎え満開に咲くのでした。
自分が"男"であることを強く意識する御崎に対し、"御崎が女の子だったら良かったなんて思ったこと 一度もないから"と告げる有川がかっこよすぎる!!
この作品を読んだ時が、まだBL本を読み始めたばかりでしたので、同性同士の恋愛がどのような形で終わるのか、どうなれば幸せなのか、分かっていませんでした。勿論今も分からなくて、でもそれが"それぞれの幸せの形なんだ"と思うと素敵だなと思うので、BL本を読むのがやめられず夢中です。でも、それぞれの幸せがあることを教えてくれたのが、この作品だなと思います。先にテンカウントを読んでいたのでBL本の原点はテンカウントなのですが、どう考えるかなどハマるきっかけは、間違いなくこの作品です。名作で、涙無くしては決して読めません。すごく好きな作品です(^^)

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