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麗しくも怪しい表紙と、思わせぶりなタイトルに惹かれて読みました。
人を惹き付け、セックスした相手を思うがままに言う事をきかせる事ができる、
特別な力を持った一族。
しかし、一族の全てにその能力が発現する訳ではない。
律人は、普段はその美しい顔を隠して暮して地味に暮しているが、
実はその淫魔の能力を持った、一族秘蔵の青年…
両親をイタリアで亡くし、その頃の記憶は殆どなく、帰国してからは
彼の能力を利用しようとする伯母の家で暮していたが、とある事情で今は一人暮らし。
そんな彼は、ある日セクシーな長い黒髪のルカと出会う…
と、こんな素敵な設定なのだが、なんだかさら~っと終了。
もったいないなー。
もっとダークな話を想像していたんですが、設定以外は割と普通のラブストーリー。
脇役も、伯父さん以外は実は皆ほのぼのいい人だしw
絵は、裸体も含めて、綺麗です。
水無瀬さんの挿絵は結構好きなんですが、
漫画となるとどれもストーリーの厚みというか深みが今ひとつだなー。
設定と絵に免じてw、☆3つ。
いったいどんなことをしたらこんな一族が生まれるのだろうなんて、ファンタジーなのに
思わず羨ましい!なんて思いながら読んでしまった(笑)
相手を魅了し、セックスすれば更に何でも相手に言う事を聞かせる事が出来る能力。
そんな能力を持って生まれた受け様が主役の一人。
イタリアで両親を亡くし、自分もイタリアでの記憶が曖昧で忘れてした受け様。
そんな受け様はルカと名乗る人物を一目見た時から得体のしれないものを感じる。
そして、何かに操られてもいるように誘われるままに抱き合ってしまう。
本当は誰かと肌を合わせる事が怖かった受け様、それは過去に叔父に犯されそうに
なったことが原因なのだが、何故がルカに触れても感じてしまうだけ。
しかし、ルカもやはり一族の能力を持って生まれた一人で、受け様を運命の相手だと
イタリアへ一族に利用される前に共に行こうと誘われる。
受け様はルカから一族の本当の能力が淫魔のような能力で、受け様の母親もその為に
一族に利用されて、イタリアに逃げた事実を教えられる。
でも受け様はそれを聞いて、自分が攻め様に惹かれるのは、能力の為で、本当の
自分の気持ちでは無いのではと不安を抱え、攻め様と共にイタリアへいく事を
決められずにいる時に、叔父の策略で拉致されてしまう。
人を引き付ける能力を持ってる故の不幸と、それを乗り越える程の運命の相手との
出会い、現代版淫魔の一族のラブストーリーでした。
「淫魔」の一族!
表紙の2人の妖しく誘うような目つき!
…と思って読み始めましたが、内容は予想ほどはダークでもなく。
それは主人公の律人が自分の持つ血の力を嫌っていて、全く利用・悪用を考えてない、自分の美しさも隠して恋もせずに生きているから。
そんな律人の前に長身・長髪のルカが現れ、彼に見つめられると何も抗えずに抱かれてしまう。
ルカは律人と同じ、奥村家の血を引く「能力者」。子供の頃イタリアで会った律人がずっと好きだったと言ってきて…
という展開。
ルカははじめから手の内を明かしてるし、見た目がセクシーな割にミステリアスな感じが薄れてしまったかな?
対して律人は、律人の能力にやられちゃってる本家のおじさんに拉致されて、モブ姦一歩手前に!
ここは読んでてもうハラハラしちゃいました!
ルカは一貫して律人に誠実なので、読後感は良いです。淫魔設定必要だったかなぁ?
タイトルと表紙の長髪氏の様子から「吸血鬼もの」だと思い込んで購入。
違いましたが、不思議な力を持つ血族の話でした。
稀にひとを惑わすほどの美しい容姿を持つ者が生まれるという奥村家。
律人は母からその血を受け継いだものの、過去のある出来事から美貌を隠して目立たないように暮らしていて…。
10人中10人が振り返って凝視するほど美しく生まれてみたかった…なんて思ったりもしますが、レベル違いに美しいと生きるのが大変なんですね…。
とば言え、奥村家の場合は「二度見するほどの美しさ」に「対象者への支配力」というプラスαがあるせいで生きにくさが倍増しているわけですが。
メインの2人よりも伯母と律人の母の話に考えさせられました。
周囲からは妹と外見を比較されて傷付いていたはずの伯母が、「美しい者」として家に利用されて、ふつうの生活を送ることすらままならなかった妹(律人の母)を逃してあげようとした気持ちに真の姉妹愛を見ました。
「美しい者」がいなくても家を盛り立てていけることを証明するために力を尽くした、あの伯母ほどの女傑はなかなかいないんじゃないかと思うほどのひとです。
こんな風にカッコ良く生きられたら、と思える女性でした。
それに対してルカと律人は、2人とも美しいのに萌えきれず。
幼い頃に見た律人の瞳に「何か」を感じたルカが、律人ただひとりを求めて生きてきたというのなら萌えた。ものっすごーーーく萌えた。
でもこちらのルカさん、流した浮き名は数知れず。遺産を残してくれた最初の恋人を皮切りに、結構な恋愛経験を積んできていらっしゃる。
そうなるともはや律人に会いに来たのが、「もう相手が自分にひれ伏しちゃう恋愛は飽きたなー。あ、あの子に会いに行ってみようかな♪」くらいのノリに見えてしまう。
童貞いるべし!とは言いませんが、自分の支配力を熟知しているせいで律人に対する態度も「支配」に見えてしまいました。
律人も律人で大変可哀想な子なのですが、ルカと出会ってから完全に被支配者で…。
従兄弟が「奥村家の人間にはその力は効かない」と言ってましたが、影響が出まくっているようにしか見えなかったんです…。
ルカは偉そうに命令口調、律人はおどおど従う。これ、恋愛…?
バカで救いようのない夫を持たされたことと言い、大事な妹を家族に利用されたことと言い、この作品はもう「伯母の悲劇とその後の快進撃」という話で良いのではないかと思ってしまいました。
もうちょっとルカが偉そうじゃなくて、もうちょっと律人がおどおどし過ぎなければ…。イケメンと美人という設定がきちんと説得力ある作画で裏打ちされていただけに残念です。
表題作と「 番外編 幸せの記憶」5ページが収録されています。
長髪黒髪のルカ(攻め)が文句なしに格好良いです。律人(受け)は最初は男前だと思ったのですが、途中から受けっぽく可愛らしくなりました(笑)
「黄昏は彼らの時間 」
奥村家の一族では、美貌で人を魅了し支配させる能力の持ち主が生まれることがあり、律人はその一人である。イタリアからやってきたルカに強く惹かれ、身体を重ねてしまう。律人はルカがすきなのか、その能力に惹かれているのかと迷っていると、伯父にさらわれて…という話です。
「 番外編 幸せの記憶」
本編の後日談。イタリアでの生活が垣間見れます。
血縁関係が分かりにくかったので、図を書いたりしました(笑)。
律人の能力が、泰友(従兄)に通じなかったので、奥村の血が強いほど効果がないというのは説得力があります。ルカ(再従兄)より血筋が近い優花(従叔母)にも効果はなかったですし。
でもなら何故惹かれあったのか?というのがいまひとつ理解できなかったので、二人の恋愛に萌えませんでした。
ただ、従兄の泰友と、嫁候補だった優花、伯母さんという脇キャラは好きでした。