夜明けのブルース

yoake no blues

夜明けのブルース
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神77
  • 萌×227
  • 萌10
  • 中立0
  • しゅみじゃない3

--

レビュー数
29
得点
523
評価数
117
平均
4.5 / 5
神率
65.8%
著者
羽生山へび子 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

媒体
漫画(コミック)
出版社
白泉社
レーベル
花丸コミックス・プレミアム
発売日
価格
¥638(税抜)  
ISBN
9784592720461

あらすじ

男運の悪いスナック・マスターの前に現れた全開バリバリ願望のリーゼント野郎カッチー。店で働くことになったカッチーは男気の恋を実らせる事ができるのか? 昭和テイスト・ラブロマン!

(出版社より)

表題作夜明けのブルース

バイトすることになったモテないヤンキー
男運の悪いマスター

その他の収録作品

  • かきおろし 6shot VSOP
  • カバー下表紙1【表】~カバー下表紙4【裏】:「官能猫漫画 またたび番外地」

レビュー投稿数29

センチメンタルジャッ、ア~ニ~♪

ってそっちの伊予ちゃんじゃなくて、ジャズのほうですよね。
発売日より前乗りで読んでいたにもかかわらず、なんだかもう感無量で感想書けなくて。
今年最後を締めるレビューを!と思い、また読み返して落ち着いた気持ちで書かせて頂きます。
煮物?筑前煮以外なんがあると?という私も、先ほど筑前煮を作ったばかりの福岡は小倉出身です。マスターの筑前煮、食べて見たい~~!!
この久留米弁!いやーいいですねえ。
『僕の先輩』に続き、昭和の香りがぷんぷんするキャラたちに場末のスナック。
でも携帯使ってるから間違い無く昭和ではないわけです。なのにカッチーは金髪でリーゼントのロカビリアンスタイル。
街の雰囲気も脇役もなぜこうも昭和チックなんだ(笑)
田舎から東京の小さな町に出てきたカッチーが、自販機の前で落とした小銭を拾うマスターと出会って惹かれ合い、素直になれなくて擦れ違い、なんだかんだで最終的には結ばれるというラブストーリーですが、なあんかね、昼メロなんですよ内容が(笑)当然「あえて」なんだと思います。楽しいです。昼メロBL満喫させてもらえます。
15歳も年上のマスターは、二本足でしっかり立っているようで、過去に裏切られた経験を持ってて男運悪し。顎のホクロもだけど、裸足に下駄ってとこがまたたまんなく色っぽい。
カッチーは見た目とは裏腹にけっこう芯があって周りがよく見えていて、実年齢の20歳よりは大人っぽいので15も年の差があるようには思えないのです。
相変わらずあちゃこちゃにギャグや気になる些細な描き込みがあり、1冊の本で3倍は楽しめました。
マスターの大学時代のテニスウェアー姿…シリアスなイラストで拝見させてくださらんだろうか。
『僕ぱい』からは、三木がほんのチラッと登場してましたね。ってことは、この町は初天町なのか?
そしてなにより、今回はしっかりと濡れ場が!へび子さんのサイトではかなり色っぽいシーンが描かれてあって、それがもうとても良いエロ具合なのに、なんでコミックスでは?なにか線引があるのかも?なんて勝手に想像していましが、そんなことなかったのですね。
そして、そんなシーンのかなり盛り上がってる最中に、二人が同時に内心の驚愕を吐露する一コマがあって、へび子さんってほんとにセンスが素晴らしいなあと感心するばかりでした。
しっかり笑いもとって、じわっと泣けて、最後には温かい気持ちにさせられるBL漫画界の山田洋次へび子さん。ずっと追っかけます。

6

へび子!! 好いとぉ!

♪夜明けのブルースオブラブ 唄・カッチー&マスター(本人出演)

K  カツアゲしたのはできごころ
   うばって終わりのハズなのに
   あなたのほくろが目に染みて
   ずらかれなかった俺だった
M  いまどきカツアゲ珍しい
   相手にするのも野暮なのに
   あなたのトサカが目に染みて
   思わず誘った俺でした
M  も~しも嫌いでなかったら~
K (嫌いなわけないだろ)
M  俺のお店で働かね~?
K (本気にしちまうぜ)
K  アフロに
M  ボインに
K  ヤクザ猫(ウ!)
KM 恋と~~情けの~~~
KM セ・ン・チ・メ・ン・タ・ル ジャ~~~二~~~
(台詞※ご来店お待ちしております)

好きだ!へび子!大好きだ!!【神】君臨!!
小さなペーパー付きがお勧めです。(上の唄入ってます)
目くるめく世界に連れて行かれること間違い無し! 

5

熱い男ダゼ!カッチー

昭和ムービーのポスターのような表紙の裏は、大滝詠一のアルバムジャケット(にはないがw)みたいな、わたせせいぞう風(笑)
わたせせいぞうも何となくバブリーな頃のレーターさんだから昭和かw
ということで、待望のへび子さんの新刊待ってました!
これねー、先輩とはまた違った大人の愛の魅力に溢れてて、大好きでした。
しかも途中で切なさがあふれて、ちょっとウルっとしちゃうの!
その他大勢の脇役に至るまで、まんべんなくキャラクター作りがされているのが、また主人公たちを引き立て、そして物語を盛り上げる。
へび子さんの作風が今回も大好きだーーー(叫)

腐ったみかんの頃から(カッチー談w)見栄張って突っ張らかして、逃げて逃げて逃げて、ボコボコにされたあげく、
「今度誰かを好きになったら、そいつを全力で守ろう」と誓ったあの日~
九州を出て、都会に出てきた勇次は、モテないヤンキーで腐っていました(笑)
彼氏だと想っていた男に振られ、カツアゲでもしてうさを晴らしてやろうと近づいたのが、口元の黒子が色っぽいバーのマスター。
何だか流れで彼の店に連れてこられ、アフロのファーザーにカツアゲのカッチーと命名されて、その翌日からマスターのバーでバイトをすることに。
いつも穏やかなマスターを笑わすのがカッチーでしたが、在る晩、昔の男とモメているマスターを見てしまい、
カッチーはマスターを守ってやろうと、好意をはっきりと抱くようになり、
マスターはカッチーが気になるようになっていく。
そこで、判明したのは、店の利権の問題。
マスターの為に昼間はカフェでバイトをするカッチー。
そして、マスターの同級生でコンサルタントをしているイケメン川崎っちが現れて、マスターとカッチーの心はスレ違いを生んでしまうのですが・・・

カッチーの熱い男ぶり、いいやつなんだ!金髪リーゼントなんだけどw
まっすぐに、前向いて、ちょっとヘタレたりもしたけど、それでもこの前向き姿勢が大好きだ!
マスターじゃなくても元気をもらえるよね♪

そして、マスターですが、彼は元彼の為に大学を中退してまで店をやって、
その男に裏切られて、果たして健気なのか、天然なのか?
気だるそうな色っぽさは、素なのか、厭世的なのか?
でも、言えることはとっても淋しい、自分だけの愛が欲しい人なんではないかな~って、ちょっと深く考えてみた。
彼が裏切られた事で、トラウマになって人を愛することに臆病に、、とかそんな事一切ふれられてないけれど、かなり傷ついたのは確か。
店だって、やめられないのは未練じゃなくて、自分に残った唯一のよりどころって感じがします。
だから手放したくないのかな~って。。。

途中でカッチーのライバルとなる川崎っちは、左の薬指に指輪をしてるんです!
そのくせ、マスターを口説いてる!!けしからん男ですよ~~=3

最大の見せ場は、カッチーが無言の別れをするシーン
そして、自分から追いかけていこうって自ら外へ出たマスターと、マスターの元へ戻ろうって戻ってきたカッチーと再会するシーン。
その間の切ない気持ちから、互いに欠かせない存在と気がつく展開のテンポのよさとタイミングの魅せ方の盛り上げ方がスゴイ!
エッチシーンもがっつり♪(マスターエロすwww)

描き下ろし分が、まるで映画のメイキング兼ねた後日談のフィルムっぽくて、素敵でした!
表紙裏のおまけ漫画は猫のヤーさんが主人公で爆笑♪
今回も隅から隅まで、余すところなく、全部が見せ場のような充実した一冊に出来上がっていました。
もちろん、いつもの面白ユーモア描写、たくさんありすぎて、あげきれないので見つけては笑ってみましょう♪

4

男の勲章ッ

つっぱることが男のぉ〜たった一つの勲章だって
この胸に信じて生きてとぅわ〜〜〜〜ジャジャジャジャジャジャジャ

...はっ.....すいません、つい熱くなってしまいました....。
羽生山へび子先生がまたやってくれました。その名も「夜明けのブルース」。
現代のお話なのに昭和の匂いがプンプンします。地元の書店ではBLコーナーでこの本だけが妙に浮い...いや、凄い存在感を放っておりました。

羽生山先生の本は表紙がBLらしからぬせいで取っ付き難い特徴がありますが、今回もとても良い意味で騙されましたので、ここで地団駄踏んでいるかたは勇気を出して手に取って欲しいです。
内容は皆さんが詳しく説明して下さっているので省きますが、とにかく熱い。不器用で熱い漢のツッパリラブとでも言えば良いんでしょうか。愛は拳と体で語るぜ!的な、その時代錯誤が愛しい主人公カッチーに読めば読む程惹きこまれていきます。いまどき珍しい全力少年です。


さて、本編には全く出てこないので恐縮ですが、この本を読了後、私の脳内を嶋浩輔/横浜銀蝿の名曲「男の勲章」が駆け抜けていきました。
男の勲章って聴くと、何を思い浮かべますか?
草食系男子が跋扈する2000年代、いまどき流行らないであろう男の勲章。それはカッチーにとって、自分の高校生時代の経験から、愛する人の事を自分の拳で守ってあげる事でした。
愛する人のためなら誰だって殴る、容赦なく殴る、愛する人を傷つける奴は敵...一見、それは乱暴で粗野で、考え無し野郎の行動に見えるのですが、カッチーのマスターに対する愛情が深くなるにつれ、なぜ彼が殴る衝動にかられてしまうのかが見えてきます。
沈黙は金・雄弁は銀という言葉があるように、言葉ないし体で雄弁に語るのは、ある場面では利口ではない方法です。もしカッチーが銀ならば、彼とは真逆の存在であり恋敵でもある川崎が、スマートに、事を荒立てず、颯爽と恋人を窮地から救ってあげられるまさに世の中的に金な男なのでしょう。
でも、人が本気で愛と夢を語るとき、はたしてどちらが金なんだろう?
...それはこの本を読んでからのお楽しみということで。

BL漫画でギャグテイストをふんだんに交えるって結構難しい事だと思うのですが、羽生山先生はそれを全く嫌味なく自然体で描ききっているところも実に気持ちがいい。細かいところでクスリと笑わせてくれます。
登場キャラクターの目がとても輝いていて、全身で生きている感じも素敵。

そして最後の最後に攻めて来た方言男子。やられました。こりゃ参りました。
巻末最後のページのカッチーの笑顔を抱きしめたいのはマスターだけじゃない...。


ヤンキーは2次元に限る!(ここ太文字で)

4

センチメンタルジャーニー(笑)

ダメヤンキーな勇次は、憂さ晴らしにカツアゲしようとして「金ないんだろ?遊ばせてやるよ」とスナックに連れ込まれ、翌日からその店でバイトをすることに。
スナックのマスターは、憂い顔が似合う年上のひと。
元彼とイザコザを抱えていても、無理して笑って優しくしてくれるマスターに、勇次はどんどん惹かれていって、「ボコボコにしてやるよ、あんたを傷つけるやつ」と言い放つ。
でも、マスター狙いの元同級生・川崎というライバルもいて、全開バリバリぶっちぎりだけど不甲斐ない勇次は、マスターと結ばれることができるのか…!?

って感じの話で、タイトルといい、表紙絵といい、平成なんだろうけどどこか昭和っぽい、裏通りのスナックが舞台です。
勇次ことカッチー(カツアゲから命名。笑)の、年下らしい足掻きっぷりが微笑ましい話でした。
それよりなにより、

マスターが色っぺぇぇぇえぇぇ!

視線とか仕草がいちいち美人さんなんだよなぁ。
ネタバレだけど、ラストで二人は結ばれるんですが、付け足しみたいに致すシーンを入れないでも良かったんじゃないでしょーか。
それらしいことがあった表現でも、この流れなら満足しちゃうよ、自分は。

ま、細かい事はともかく、楽しい一冊でした。
羽生山センセイは安心して読めるなぁと再認識。

3

人情ドラマ

泣いてしまいました。
へび子先生の作品で泣くことはないと思っていたのですが(笑)

恋人を殴って傷つけてしまい、それが原因で自分もボコボコにされるという経験をもつカッチー。
それを機に、好きな人は全力で守ろうと決意します。
そんなカッチ―が、バーのマスターに恋をして・・・

へび子先生の作品らしく、ところどころで笑えるのですが、全体的に切ない雰囲気のお話でした。

優しくて、辛いときも平気なフリをして笑うマスターに、カッチ―はどんどん惹かれていき、
マスターはマスターで、カッチ―の真っ直ぐな言動や一所懸命なところに惹かれていきます。

すれ違いはありますが、同じ夢をもちながらふたりで支え合う関係になっていく。
そんな素敵な人情ドラマになっています。

かなり個人的なことなのですが、たまにでてくる博多弁がよかったです。
私自身も福岡出身なので、懐かしく思いました。

2

ヤーさんに心捕らわれる(笑)

私にとって、初・羽生山へび子さん。

……やばい……大好きすぎるこういうテイスト……!(ФωФ)

最初、何かで見掛けた時は絵柄が好みじゃなくて、スルーさせて頂いたんですが。
先日とある雑誌で連載されているのを読んで、一気にファンになってしまいました。
そして今回こちらを購入。善は急げなわけで。

今時まさかのリーゼント、博多出身のゲイ・カッチーと、カツアゲされかけた廃れたバーの薄幸マスターのお話。
男に振られた男気溢れるカッチーは、マスターと出会い、バイトして雇われる。
一回り以上も離れ、性格も見た目も真反対の2人が一緒に過ごしていく内に、お互いに心が惹かれていくけれど――と続いていきます。

まず、画に惹かれまくり!
1ページに描き込まれている量が半端じゃなく、読み応えがあります。
小さくギャグとか笑わせポイントが有るので、さらーっと読むのが勿体ない。読み落としていると損したなぁと思うかもしれません(笑)
苦手ーとか思ってた自分の脳内かち割りたい。好き過ぎて困るw
確かに今時っぽくはないのかもしれないけれど、不思議な魅力が満載です。

ストーリーも飽きさせないなーと。
心意気だけは一人前なんだけど現実的には何もしてあげられないと悩むリーゼント・カッチーが、本当に格好良く見える。
その思いを強く持って前に進もうとする姿。
マスターの同級生・川崎っちの登場で、現実を改めて見せられた苦悩。
本当は離れたくないけど、今はそうしたい逃げたい。
そんな思いが表情から表れて抱き締めた、あの瞬間がもうもうたまらなく切ない……!

マスターの色気も去る事ながら、なんせヤーさん(猫)がブサイク可愛過ぎてたまらんかったですw
もー、カッチーと超不仲とか凄いいい。
その上、カバー下のヤーさん目線のお話。
『めくるめく フィンガーテク&お道具プレイ&言葉責め』に爆笑!
(何がどうなっているかは是非本作で確認して頂きたい・笑)
何だかんだで弱いヤーさんに胸キュンですよ。

いや、本当に羽生山さんいいです!
これは他の作品にも食いつくでしょうね、そんな自分の姿が目蓋に浮かびます(笑)

何度読んでもオイシイなんて、そんな作品に出会える確率って少ない筈。
こちらの作品は、私の中のそんな1冊に当確しました。

2

貴重だ

この、青年誌っぽい懐かしいタッチの絵が素敵。
お話も、金髪リーゼントのヤンキー(それも博多っこ)と、都会(気分は京浜)の場末のバーの三十路マスター。
あー、これは映画で見たいなぁ。
昔の日本映画の空気感だなぁ。
ワケアリ物件だと自覚しているマスターが、若いカッチーの圧力に迷いつつ、迷いつつ、
持っているのは若さの熱情しかないカッチーが、大人達の事情に打ちひしがれつつ、
お互いに少しずつ距離をつめていって、
ようやくなだれ込んだセックスのガッツキ感が凄く幸せそうで、
ちゃんと未来に希望がある結末もいい。

そして、カバーしたのヤーさん一人語りマンガ!!
でも、ヤーさんって、、、♀?

2

純情の在り処

人生に対してかなり不器用な人達が泥臭い恋模様を
展開する…と言う道具立てだけを見れば自分には
関わりが無いから映画でも観るつもりで楽しもうかなんて
気楽になれそうなもんですが…。
なんだかねえ…この人達は自分の片想いについては
変に要領よく真っ直ぐなもんだから傍で見ていると
どうもハラハラしてしまう。
まあ良くしたもので脇を固める人達がひと癖ふた癖
ありながら暖かい人達なもので物語に安定感が
加わってるんですが。

純情の在り処を知ってみたいなら、読んでみて
損はない一冊ですね。カバー下も含めて。

2

純情な男心が胸キュンだ!

イラストの好き嫌いから言えば・・・好みでないイラストの部類なのに・・・!!
何故か毎度心惹かれる作品をぶっ放してくれちゃう作家さん。
そして読み始めるとこの作品にはこのイラストでなければダメダメだと思わせる。
どこか昭和の匂いを纏わせながらも古びた感じもせずに只々、男の純な心が胸キュンで
なんだってこんなにヘロイ感じなのに、おバカ加減もあるけれど、それでも人を
愛する気持ちは純粋で、いつも男前であろうとする年下攻め様。

そして酸いも甘いも経験してるような受け様が、まさかの年下やんちゃ青年にハマる。
大人と子供、出会いはそんな感じながらも次第に心がどこかでつながる。
でも互いに遠慮してたり、互いの交友関係に嫉妬&誤解があったり、それでも相手を
求めずにはいられない、何処か青臭さもあるんだけど、それすらいい味出してると
思える内容で、読み終わると爽快な気分になるのです。
受け様も攻め様もいい味出し過ぎの満足作品でした。

1

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