ピローdeメロウな日々

そっちかよーーー！？

投稿サイト・ポケクリでBL小説大賞を受賞した作品のコミカライズ。
帯の1.500,000pvというのはサイトの性質上、それが人気があるのかどうかは実は怪しかったりもするのですが、実はその数字に乗せられてしまったのが自分です（汗）
それに表紙のほんわかした色目ときれいさ、人間抱き枕　という設定に興味を惹かれたのも確か。

もうすぐ取り壊しの為に矯正退去を申し渡されているおんぼろアパートに住む引越し業者勤務の楽間(ラクマ）。
休みの日に、急なノーロゴ引越し（夜逃げ等の人に知られたくない引越し）に呼び出されて行った先は金持ちの家。
そこの婿養子が離縁されてその引越しなんだそう。
荷物の仕分けをしているときに、ボロボロなウサギのぬいぐるみを捨ててしまいます。
後日、会社にその依頼者から電話があり「ラクマくんを返して！」と。。。
ということで、その依頼人のところへ楽間が出かけると、その捨てたぬいぐるみの事だったのです。
依頼人は虎王。
彼はそのぬいぐるみを抱き枕にしていてそれがないと眠れないのだという。
同じ名前の縁と、楽間の抱き心地も悪くないということで、楽間は虎王のマンションに引越しして、彼の抱き枕として生活することになります。
しかし、この虎王、離婚のときにマンションをもらい、他に与えられた生活費は全てベッドに使ってしまったという、おまけに家事が一切できない全く生活能力のない人だったのです。
つい面倒をみてしまう楽間ですが・・・

そんな少しおとぎ話めいたお話です。
元来ケータイ小説ですし、それのコミカライズですし、あまり具体性とか現実性とかはとても薄いです。
楽間くんとの同居によって、無気力だった甘えん坊の虎王が自立して恋人も手に入れるという成長物語でもありました。

この虎王、どんだけセレブ坊ちゃんなんだ？と思ったら、母親がろうあ者で絵画教室の先生で、母子家庭の息子だったという。
その絵画教室に通ってきていた金持ちの娘に惚れられて結婚したけど、どうも夜の生活がうまくいかなかったみたい？
ま、とにかくこの虎王のキャラが不思議です。母子家庭だったら家事くらいやらんかったんか！？とか不思議で仕方ないんですけど・・・
その点、楽間は結構ノーマルで彼には肩入れできます。
そんな虎王がかわいくなっちゃうんですからw

そして、この話の意外性は攻め受け設定！
いざ、エッチ！！というときかわいい虎王が抱く気マンマンで、仰天する楽間に「だって～」とかって優位に立っちゃうんですから。
楽間はリベンジを狙っているようですが、多分むりだろうな～
そこだけ抜き出せば、面白いです。

この評価は虎王に入り込めなかったモノだと思います。
優しくていい話ではありますが・・・