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mizu no haru
ストーリーの流れがとても静かで、落ち着いていますね。
奪い合うことも無く。
押し付け合うことも無く。
ただ各々が出会い〜お互いの中に、相手の存在が大きくなっていく流れが、自然で素敵です。
描き方が上手い!
四ノ宮が、澄を思っていた期間が1年。
春原父が、基を思っていた期間が2年。
こちらの2人は、両片思いだったな。
時間を掛けてゆっくりゆっくり、心の中で温めていたもが形になり、お互い大切な存在でいつも隣にいる2人になる。
究極の愛の形だわ。
この作品の好きな所は、無駄なエロもなく、当て馬もない所。
素敵な作品をありがとう!
◆水の春(表題作)
所々で萌えを感じるシーンはあったものの、全体的にはちょっと惜しいような、雰囲気に頼り過ぎていて2人の心情描写が物足りないような印象でした。描き込みも台詞もシンプルですらすら読みやすい分、表情で魅せるシーンやもう少し丁寧なモノローグを挟んでも良かったかも。まだ2人とも未熟な子供ですから多少は勢いで進んでいくのも自然かとは思いますが、さらさらと読み終えてしまった感じでした。
◆花の雨
春原の父の話。父親も同性とカップルであると聞いて気になっていたので、表題作のすぐ後に読めたのは嬉しかったです。こちらは大人の複雑な恋愛事情。春原の担当編集として家に出入りする基の控えめだけど一途な想い方が愛おしくて。最後は穏やかな春原がきちんと基を引き止めてくれたのに萌えました。
読み直してレビューを確認したら、評価だけが「神」で確定されてました。
初読のとき、おそらくわたしは感動を文字にすることができなかったようです。
ただ残念なことに感動は水物で、一度感じたものをもう一度感じるのって困難。
読み返したら「萌2」なんだなあ…。
初読で何を感じたんだ、わたし!!
1冊まるまる1つの家族の話です。
【水の春】(3話)
高校生の春原とクラスメイトでホモと噂される四ノ宮。
2人が関わりを持つようになって、だんだんと距離が近くなっていって…という話。
学校では話さない2人が信号のところで待ち合わせして話すようになるのですが、この行動が瑞々しくて、照れ臭くて、ああ、若いなあって思えます。
四ノ宮の殺し文句がすごいです。
これはぜひ読んでください。読んで感じないともったいない。
「緊張して冷たい手」は他の作家さんの作品でも使われますが、この作品の使い方は秀逸じゃないかなと思いました。
【花の雨】
前話でちょっと出てきた春原の母・基と父の馴れ初め。
色素の薄い髪や目、女顔。
担当する小説家を好きになって、その先生の亡き妻と自分が重なる要素に心を痛める編集者の基。
懐いてくれる先生の子供(澄)の母を想う気持ちや、先生が自分の目や行動を妻と重ねる言葉に傷付きながらも…というすごく切ない話です。
こちら、何だかすごくいいんだよなあ。
先生が書く作品の結末を使ったお互いの駆け引きと真意が交差する辺りも、すごく切ないのに優しくて和みます。
先生が基に言う言葉が、前話の四ノ宮と被ってるのは狙い?
【春日和】
描き下ろし的小話。
基との初対面の印象を語る先生のノロケ。
先生が真顔で繰り出す爆弾の威力たるや…。
【六月来る】
描き下ろし的小話。
大学生になってルームシェアしつつ、同じ大学に通う澄と吉野。
相変わらず意地っ張りな澄に、ついつい意地悪をしてしまう吉野。
軽口を叩き合える関係っていいですよね。
【凌宵花】
描き下ろし的小話。
澄が出て行って2人きりになったことで「子供」を持つことが頭を過る基。
「子供、欲しいですか?」という基の質問に対する先生の返しがいい。
この2人の会話って本当に和みます。
「神」と感じたときにレビューを何としてでも絞り出すべきでした。
「神」と「萌2」ではテンションが違いすぎる…。
おそらく澄と吉野と女子の辺り、細かく分析しながらものすごーーーーく長く語るつもりだった気がします。
読み返した「萌2」のわたしは、先生×基の方に惹かれました。
テンションは下がりましたが、読み返してもほんわかした気持ちになれる1冊です。
珍しい視点で展開する物語。
父と父の恋人=後妻(♂)の穏やかな生活を守りたい為の秘密保持を願う、息子視点で描いた話。
表紙絵を見て、小学生か中学生が主人公かと勘違いしてしまった。高校生でした。
春原の家庭は、父親と二人の父子家族、母は小五で病死。作家の父が選んだ後妻は元担当編集者、母の面影を持つ優しい男性。春原君は、父と父の恋人を守るために、ひたすら秘密を隠している。
同級生の四宮は、オープンゲイ。春原に片思いをしていた。(※「ホモ」は今は差別用語に類しています)
両親と妹と四人家族、母はピアノ教室を運営している。
四ノ宮君が春原君に気持ちを伝えた時、春原は、父の恋人が男性であること隠したいこと、守りたいことを初めて四ノ宮に告げる。
春原君が大学に進学して、別居を始めて家の中が静かになった、子供が居ない=産めないことを実感する春原君の父と恋人。
優しい思いやりを相互に交わしあう理想の良い家庭です。
抒情的な風景、家屋、綺麗な描写の美しい作品でした。
神
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▶季語をtitleに選ぶ著者は、知識豊かな風流人ですね。
★タイトルの「水の春」は、万葉集にもある季語。
春の、水量の多くなった川や湖沼の水。 春の季語。
★「花の雨」晩春の季語。
晩春花時の雨. 桜の咲く頃に降る雨、あるいは咲き満ちる桜の花に降る雨。
何度読んでも良いものはいい!
大好きな作品です。
ふわっとしているようでしっかりしている2組のカップル。
高校生の四宮と澄、そして澄の父とパートナーの基。
とくに大人カップルのエピソードは切なくて美しくて泣けます。
シンプルに、素敵なカップルで素敵な家族だと思える。
高校生カップルは、初々しいですね。
言葉使いとか行動が男らしいのは澄だけど、内面の男らしさは四宮にこそ感じました。
澄を好きな気持ちがどストレートに伝わってくる!
線の細い絵も作風に合っていて好きです。
何度でも読み返したくなる作品です。
初めて読んだ黒沢要先生の作品です。
こちらは、表題作の他に4作品が同時収録されています。
全て、表題作に繋がるお話です。
『花の雨』『春日和』『6月が来る』『凌霄花』
『水の春』
高校生の四ノ宮 吉野くんと同級生の春原 澄くんのお話。
吉野くんには「ホモらしい」という噂がありました。
でも、その噂も曖昧で、彼はいつも友人たちに囲まれています。
同じクラスの澄くんは、ある秘密を抱えていました。
誰にも言えない、誰にも気づかせない
ある日の放課後、澄くんがカバンを取りに教室に戻ると、吉野くんが自分の席の前に立っています。
なぜだろう。
澄くんがカバンを取ろうとした瞬間、吉野くんが澄くんの席に足を上げました。
「春原って性格「違う」よな」
この作品を読み始めて、途中までヤバい話なのかな?と思いました。
結局、私も澄くんの「嘘」に騙されてしまったのですが(笑)
澄くんは、誰にも言えない秘密がある…だから目立ちたくない。
大事なモノを守るために嘘をついている澄くん
吉野くんは、大事だと思ったら区別はしない…それが男でも女でも。
自分の気持ちに嘘をつくのをやめた吉野くん
澄くんの「母」との対峙(一方的)では、吉野くんがカッコ良くてキュンキュンしますよ。
「俺はあんたからこいつを奪うよ」
そこで、澄くんの秘密が判明します。
おぉぉ~。なるほど!
秘密を打ち明けたことにより、2人の距離はグッと縮まります。
このお話は澄くんの視点で進むのですが、気が付けば、吉野くんを応援していました。
真っすぐで、凛とした吉野くん。
きっと「自分」を受け入れているんだと感じました。
芽吹く春に言葉を交わし、新緑の初夏を一緒に歩き出す2人。
爽やかとも穏やかとも違う、黒沢先生の世界感なのだと思います。
同時収録『花の雨』
作家の春原 泉さんと担当編集者の結城 基さんのお話。
妻を亡くした泉さんが2年も考えて出した「答え」は…。
ちなみに、泉さんは澄くんのお父様です。
同時収録『春日和』
泉さんと基さんと澄くんのお話です。
3人の仲の良さが伝わります。
同時収録『6月が来る』
吉野くんと澄くんのお話です。
大学生になり、2人は同棲しています。
ラブラブでもなく、ドライでもない。
具体的なことは言っていないのに、お互いを好きなことが伝わります。
同時収録『凌霄花』
泉さんと基さんのお話です。
澄くんが進学で実家を出て3年後。
2人の生活は一日一日が愛おしい。
カバー下もおすすめです。
吉野くんと澄くんのお話です。
高校3年生の2人は、これから大学受験です。
恥かしさが後からやってくる澄くんが可愛い。
いつか、その言葉の先が聞けたらいいね。
全体を通して、キャラの表情やセリフなど、黒沢先生は魅せるのがお上手だと思います。
大事にしたいモノがあるからこそ「つく嘘」と「つかない嘘」
どちらが正しいのではなく、そこには相手を想う気持ちがあるのです。
派手さはないけれど、心に沁み入るような作品です。
大事なモノがある方には、ぜひ読んでいただきたいです。
個人的には、もっと甘い吉野くんと澄くんが見たかった ( ノД`)シクシク
収録作どちらとも、タイトル通りかつ表紙の雰囲気通り、さらさら流れる水のような雰囲気の作品です。
◾︎表題
◾︎四ノ宮吉野(バイを公言)×春原澄(二面性) 高校生
高校生と高校生、男と男、人と人の関わり合いの瑞々しいところを静かに描いた作品。穏やかな青春。
大学生になった2人も収録されてますが、変わらない温度が心地よいです。
◾︎春原泉(作家)×結城基(担当編集)
表題の前日譚かつスピンオフの両親編。両親も近しい温度なんだけど、大人同士の分抱えているものが多くて重い。
ショタ澄くんの心が綺麗すぎて、くらっとする可愛さ。抱きしめちゃう。ショタって言っても中学2年生なんですけどね、ここから数年でどうしてあんな二面性のある子に笑
萌2〜神
「水の春」
秘密を抱える春原。
父と恋人との三人暮らしがバレて父と恋人を傷つけたくない春原は目立たないように優等生の仮面を被っていた。
クラスメイトの四ノ宮は春原の猫被りを見抜いて好きだと、ずっと話したかったと言ってきて。
春原に合わせて学校では話しかけず外で二人静かな時間を過ごします。
春原は四ノ宮を好きだけど家族愛だと言いましたがいつしか恋へ。
高校生同士の爽やかな恋物語でした。
「花の雨」
こちらの方が好きです。
お父さんったら情熱的ですね!
結城はお母さんの身代わりじゃなかったんですね。
水の春での春原の嘘にこちらも騙され結城に部屋へ連れ込まれ何をされてるの?と嫌な予感がしましたが、全然そんなことはありませんでした。
最後の短編もお父さんが素敵です。
結城の心配も杞憂で愛されてますよ!いいなあ。
二つのカップルが登場します。
【水の春】高校の同級生同士のお話。
ゲイだと噂がある吉野(攻め)と、誰にも言えない秘密を抱える澄(受け)。
この秘密というのが冒頭からの動きだとめちゃくちゃ不穏で性的虐待なのかしら?と読み進める手が重かったのだけど、杞憂でした。
誰にも言いたくないのではなく、何よりも大切だからこそ守りたい秘密。
この秘密を二人で共有します。
二人の気持ちのやり取りが押し付けがましくなく、控えめに少しずつ重なり合っていく様子がいいです。
それはこの本全体の雰囲気にも言えていて、押し付けがましくなく透明感があって穏やかに、やがてひたひたと満ちていくような感覚というんでしょうか。そして高校生カップルのほうがより碧く澄んでいるように感じます。
【花の雨】前半の収録作の秘密にあたる部分のお話です。
澄の父親(小説家)とその元担当のエピソードですが、私はこの話が一番好き。
小説の中で、担当の希望を叶えてあげようとするところ「私が持っている 君が欲しいと言うものを 贈りたかった」というところが泣けます。
小説家としての最大の愛情表現を見せてもらいました。
以下の収録作も二カップルに絡むお話でした。
【春日和】まさかのヅラ疑惑発言に笑いました。
【六月来る】大学生になってルームシェアしている二人のお話。「したいから 脱げ」という澄の男前発言に驚き。そんな事が言えるようになったとは・・・成長しているご様子で何より♪
【凌宵花】澄が大学生となり家を出て三年後、家で二人きりで暮らす小説家カップルのお話。「実は僕も生めません」がいいです。帰り道の先生の台詞が夕暮れときの雰囲気と相まって素晴らしい。
全体通して台詞は多くはないのですが、間合いが上手だと思います。
そして小説家の先生と元担当カップルは二人とも饒舌ではない分、発した言葉、一つ一つが丁寧でそこに静かに満ちた愛を感じる事ができて良かったです。
タイトル通りみずみずしい青春ストーリーです。
受けの澄くんの話があってこそ、美しく続く「花の雨」。
まるで一つの曲のようにつながった両作品です。
(いや実際繋がっているんですけれど)
受けの基さんがとにかく麗しい方です。
私が読んだ商業誌BLの受けさんの中でもトップクラス(に、好みなだけですが)
「水の春」の澄くんとのやりとりがとにかく可愛い!
「見とれちゃう」だの「あんなに綺麗な人と似ている所があるなら嬉しいな」だの……
もちろん直前の話で澄くんが吉野くんにどんな事を思ってるかなどを踏まえた会話であったり、会話などが細かい!
何より基さんの優しい口調が素敵で、ついいろいろな声優さんで妄想してしまいます。
もちろん春原先生(澄父)の言葉遣いや言動もとても優しくて、凄く柔らかく、そして相手を思い遣っているカップリングだなあと涙します。
「初めて会った時から、気の迷いではないか」〜
という一連のページから
「私は貴方の望みを叶えてあげたかった」
から次のページまで、涙無しには読めません。
最後に二人が並んで立つシーンは最早熟年夫婦のノリのようです。
一冊に一つの世界観が纏まったとても素晴らしい本でした。
初読み作家さんです。
この作品が初コミックスだとか。
とても好きです、こういう雰囲気の作品。
無駄な台詞がなくて、控えめで、静かに時が流れていくような…。
動と静で分けると、静になると思うのですが、台詞と台詞の間の取り方とか、リズムにとても日本的なものを感じます。
読んでいて心地いいというか、落ち着く感じ。
決して派手な展開はないのですが、ハッと驚かされたりとか、意表を突く展開があって読ませてくれる作品でした。
こういう作品にはそれ程頻繁にはお目にかかれないので、是非このスタイルで続けて欲しいです。
今後も楽しみな作家さんになりました。
メインの同級生カプと、その父親カプのお話がはいってます。最初から最後まで、ひたすら優しいお話です。
春原くんは、そんなに思っていたより腹黒くありませんwwあれくらいの裏表は、あの年頃の子なら誰でももっているんじゃないかなー。でも、そこがリアルさを感じさせていたようにも思います。
友達からそれ以上の感情を抱くとき、一番揺れて繊細な時だと思うのですが、丁寧に描かれていたと思います。
親カプのお話も、同じように優しい感じでした。
読了後、優しい気持ちになれる作品でした。
泣きました
タイトルにしたこのフレーズに。
四ノ宮が春原にピアノを聴きたいと言われ、それを叶えた後の台詞です
春原に自分の想いは伝えたが、答えを望む訳でも無く
ただ、春原を想い彼の望みを叶えようとする四ノ宮の
押し付けない溢れる情熱が琴線に触れました
性急に進むのでは無く、互いを想い合い育む愛の描写が沁みました
春原の父(作家)も四ノ宮と同じセリフを元担当編者で亡くなった妻の面影を持つ基に想いを伝える時に使いました
妻の面影では無く君を愛したと伝えるシーンに涙腺がらまた緩みました
程なく暮らし始め澄が出て行った後に基が先生に子供欲しいですか?と聞いた時先生が僕が産めなくてすみませんと告げた時本当の愛を見た気がしました
すごく深い内容で純度の高い愛でした
大好きな作品です
一冊に関連する2つのストーリー入り。
1つは表題のカップル。
もう1つは、メインカップルの親。
タイトルが「水」なので、読後感をそれで表すと
「さざ波」というイメージな感じ。
穏やかだけど、決して波立たないわけではなく。
でも大きな波じゃない。
穏やか~~~な青春ストーリーと言った感じです。
メインカップル四ノ宮くんと春原くんの
春原くんの父上のお話が、もうひとつのストーリー。
こちらのカップルも、とにかく穏やか。
とても幸福感に浸れる一冊でした。
春原のこと、好きでいさせて。
猫かぶりをしていた澄に、片想いをしていた四ノ宮。
静かにゆっくりとお話が進みます。
表紙の絵の綺麗さについつい惹かれてしまいましたが
作中の人物達もどこか儚げさを感じます。
最初は読んでいく内に、本当の「水」のようにどこか淡々とした
感じがするなぁと思っていました。
でもこれがこの作家さんの持ち味なのでしょうね。
色気のあるシーンはあまり無いけど、相手のことを「好き」という気持ちが
優しく、繊細に描かれてる作品だと思います。
欲を言えば、「六月来る」では攻めの四ノ宮にはもう少し
押せ押せでいって欲しかったかな。
なので、萌×1です。
透明な水に触れているような心地よい空気感のなかにコミカルなところがあったり、キャラクターの強い思いが印象的に描かれていたり、ページをめくるごとにストーリーの楽しさに惹きこまれ好きになっていく作品でした。
表題作の「水の春」で描かれる、澄と吉野はお互いに守る側の人なんだなぁと思いました。澄は大切な家族を、吉野は澄が守りたいものを守る子でした。
吉野が澄に向ける思いは、澄を形作るものすべてを愛おしく思う愛し方で優しい真綿に包まれるような心地よさでした。初めて話かける時にも、澄が隠してきた性格を刺激するように、自分を印象付けるように近寄りながらも、その場で自分の気持ちを押しつけるようなことはしないところがより愛情深さを感じさせていました。
澄も、これまで自分が守りたいものを大切にするために隠してきた部分を初めて見破られて、自分のありのままを受け入れられて気持ちが吉野に傾いていく過程がとても自然でした。押し流されて好きになったんじゃなく、自分が吉野を大切に思っていくなかで好きになったことに自分の意思をしっかり自覚しているところが男前でした。
吉野はどこか落ち着いていて、大人な雰囲気を持っているのに澄と向き合うときのひたむきさや緊張感が溢れる汗や冷えた手などから伝わってきて可愛かったです。そういった演出やちょっとした会話のやりとり、空気感からお互いへの愛おしい思いが伝わってくるところが他にはない自然さになっていたと思います。
澄の両親の話「花の雨」「凌霄花」では澄のお父さん泉先生のキャラクターが私の予想を裏切ってくれていたところが面白かったです。見た目の雰囲気からはとても落ち着いていて大人で、気持ちが大きく揺さぶられるようなことはないのかなと感じさせるのに基を初めてみた時の感動や、自分がうたたねをしている間に基が外出してしまった時の焦っているところなどから、基が本当に大好きなんだ、この人は強い思いを基に向けて大切にしているんだと感じさせてくれました。
基は自分に自信が持てなかったりする人ですが、そんな弱さを感じたときほど泉先生が自分のせいでしょうか?と自分のせいだと思っていたりしてそこにえぇ!?と基がびっくりするパターンが面白かったです。基が悩むことは同じように泉先生も悩む部分で、そんなところもお互いが大事だからなんだねと思わせてくれて微笑ましくなりました。
泉先生の、自分が子供を産めないことを謝るやり取りはそのテンポや真面目さが最高に面白くて吹きだしてしまいました。先生、最高です。
キャラクター1人1人が相手を大切に思う気持ちが優しく丁寧に描かれているので読んでいて心が透明に澄んでいくような物語でした。
次回作など他にもいろんな作品を読んでみたい作家さんです。
タイトルの様なイメージの1冊。
特に波がなく、とにかく穏やかでゆらゆらしている感じの1冊です。
澄の秘密は、読んでいるといかがわしい事が待っていそう(笑)っておもったけど、
以外にたいしたこと無くて拍子抜けだったけど、
恋愛に変わっていく過程とかが丁寧で良かったです。
そして、お父さんの話も良かった!!!
セリフの一つ一つやコマ割りが本当に穏やかでゆっくり流れていて
なんだか心まで穏やかになるようなお話でした。
劇的な変化や刺激はないけど、読み終わった後
なんだか穏やかな気持ちになる優しい1冊でした。
「水の春」というタイトルがぴったりの、初々しくキラキラしたお話。
高校生のお話なんだから、このくらい青臭くって、焦れったくって、回りくどくって、そして淡い関係なところがとてもいい。
白っぽい繊細な絵も、落ち着いた感じで素敵。
絵は好みのタイプだけど、強いて言えば、黒髪の子は、なるべくならどのコマでも終始一貫して黒髪でいて欲しい、かな。
効果として、黒ベタの髪だと濃すぎるって判断でトーンで表現されている所はいいなって思うのだけれど、完全な白髪になっていると、ちょっとついていけないかも。
でも、瞳の色のトーン処理とかはすごくいい。
絵はとってもお上手だと思う。
そして「花の雨」。
こっちの、大人カップルの話がすごくいい。
この1編で単独のお話としても、いい作品だと思うけど、その前に澄の子供らしい淡いお話があるからこそ、大人の恋のお話がより味わい深い。
全体を通して、バランスがとれていて、派手さはないけど、しっとりといい作品を読んだって満足感があった。
タイトルが「困った時の季語頼み」とあとがきでおっしゃっていたのですが、
それが凄くぴったりきていて素敵でした。
漫画に表れないどうでもいい設定に時間をかけてしまうらしく、
おちゃめな作家さんだと思いました。(死語)
一読目はセリフが少ないせいもあり、さらーっと読んでしまいましたが
二読目からは隅々まで楽しみました。
背景やら小物やら、指の先まで。(変態?)
丁寧に描かれていて、とてもバランスが良かったです。
四ノ宮の、素直で気遣いが出来て、決める時は直球という男前度と
春原の、一見穏やかそうだけど実は猫かぶり、
でも繊細な面もあり、恥ずかしさが脳に達しないようにしているっていう
シャイシャイボーイなあたりが萌えでしたw
同じ大学へ進んで、ルームシェアして…。
もっと二人の続きが読みたいです。
あの、噛むとかキスマーク付けるとか大好きなので、
四ノ宮×春原でも見られて嬉しかったです!
もー、ばんばん付けちゃってほしいくらい!
(でも見える箇所に一つ、っていうのがいいのかも。
いやいや、見えないところにも沢山っていうのも…しつこくてすみません)
春原父(作家)×結城(編集)の、大人のしっとりした恋が
穏やかな日常の中で育まれていく様子も素敵でした。
結城が色素薄いっていうのがポイント。好きだわー。
あと、首に二つほくろがあるっていうのも!
春原父さん…。あんな素敵なナイスミドル、いるんかいな!
私はオヤジスキーなんですが、ちょっと完璧すぎて…(?)
デビューコミックスとの事で、かなりこれからが楽しみな作家さんです。
ちょいちょい「…ふふっ」と笑わせてくれるところもあって
そういうセンスも私は好きです。
カラーの素朴さ加減も独特で、心に残ります。
とても静かなお話でした。
セリフが少なかったり、
絵が綺麗でそちらに気を取られ一瞬状況が飲み込めなかったり(これは私の理解力不足ですが)
しましたが。
春原は何故、父と関係を持ってるという嘘をついたのか、ちょっと謎でした。
その関係が本当にあったら、切ないけど
四ノ宮(攻)と春原(受)のお互いに対する想いだけの話になっていたかもです。
そこはあえて違っていて、父と母(男)を守るためという春原の他の誰にも言わなかった優しさが見えて、四ノ宮がさらに春原に対して好きな気持ちを募らせていく。
スポットが父カプの方にも向くことによって、メインの四ノ宮×春原カプの関係の深さが増す感じがして、良かったです。
すごくプラトニックな空気があって、それもいいのですが
だからこそ、四ノ宮と春原の二人暮らしの話で出てくるエチシーンは…少しですが、とてもエロくて良いのです!
可愛すぎる!!
もう少し見たかったかなと。
父カプも穏やかで素敵でした。
でも、ちょっと物足りなかったかなとも。
メインカプがやっぱり好きです。
「お医者さんにガーベラ」とか「働くお兄さん日誌」とかの小説の挿絵で優しい感じの絵柄がとても印象的だった作家さんの初単行本になります。
お話も、その絵柄をそのまま生かしたような何だか透明感あふれる少年時代といった恋と、純粋で一途な大人の恋、というお話のイメージにぴったりの登場人物達でした。
少し、画面が白っぽいのが気になりますが、決して見づらくはありません。
読後感としては雰囲気が心地良い、そんな感じでしょうか?
新学期が始まって一カ月、ホモの噂のある四ノ宮が、春原に声を掛けてくる。
「お前って、性格違うよな」
秘密にしたいことがある春原は、学校では(外では)猫かぶりをして優等生演じているのを四ノ宮に見抜かれ、そして秘密を誇大してを話してしまう春原に、一途にまっすぐに好意を隠しもしないで、ぐいぐいと春原の中に四ノ宮は入ってくるのです。
そして、ほんとうの真実が四ノ宮にバレた時から互いの事を知り、そして気持ちが通じ合うのです。
春原が隠したいこと、それは親が同性婚(?)というか男の母がいるということ(決してオカマではないが)
春原はそれが恥ずかしくて隠しているのではなくて、彼等を愛しているからこそ、守りたくて隠しているんです。
それは、もう1シリーズのその親たちの恋愛話にリンクしています。
だから四ノ宮の好意も自然に受け取ることができるのです。
それでも、春原は四ノ宮を受け入れてはいるけれどどうしたいのかは自分の中で答えが出せてない。
でも自然にその答えは簡単に口に出て。。。
互いの優しい気持ちと、純粋に前向きに向き合う姿が、何だかピアノのメロディを聴いているような、そんな少しレースのカーテンが風にそよいでいるような少年達の恋でした。
そして、春原の父親と、その恋人になった男性との恋の話が綴られます。
春原の父親は作家で、結城はその担当編集でした。
結城は本当は色素が薄く髪も茶色なんですが、それを隠す為に黒く染めているのです。
でも春原父はそれを知っていて、結城のそんな一部分を亡き妻にかさねているのを苦しくおもっているのです。
そう、結城は春原父に恋をしているのです。
息子の澄も結城に母親を重ねた話をする。
好きだと言ってしまいたいけど、それでは自分は彼等が思っている人の代替ではないかと悩む結城は、決断をするのです。
しかし、春原父から帰って来た言葉は・・・
実際のところどうなんだろう?と思わなくもないが、それがきっかけということもある。
性別が何より違うんだもん!
そんな大人の純愛を見せてくれた作品だと思います。
しかし、この大人カプ、、、ラブラブなんですよ♪ごちそうさまwww
そして描き下ろしの『六月来る』では大学生になった四ノ宮と春原を見ることができます。
彼等は同じ大学に入り、ルームシェアで同じアパートに住んでいる・・・同棲よね♪
四ノ宮は髪が伸び、春原はメガネをかけ、雰囲気も大人っぽくなっています。
ここでエッチが初めて登場♪
ちょっとツンデレで男前な春原がかわいいですv