どこにもない国

dokonimo nai kuni

どこにもない国
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神63
  • 萌×237
  • 萌11
  • 中立2
  • しゅみじゃない5

--

レビュー数
23
得点
498
評価数
118
平均
4.3 / 5
神率
53.4%
著者
草間さかえ 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

媒体
漫画(コミック)
出版社
茜新社
レーベル
EDGE COMIX
発売日
価格
¥619(税抜)  
ISBN
9784863492455

あらすじ

南方戦線での状況下、たびたび問題を起こしては処罰される部下・早川と、厳しい隊長の竹内。二人の間にはある秘密があって・・・。そして時代は終戦を迎え、復員船で祖国に戻った二人は共に暮らすようになるが・・・。男同士の情愛と儚さを、当時の風景を濃密なタッチとともに描いた表題作とその続編。ほか読み切り5篇を収録した、ファン必携の作品集。

表題作どこにもない国

部下
上官の隊長

同時収録作品1と2の間

高校生
会社員

同時収録作品0と1の間

会社員
実業団バレーボール選手

同時収録作品もののことわり

高校生
お茶の先生

その他の収録作品

  • パラダイムロスト
  • 0か1の世界
  • 遠き島より

レビュー投稿数23

満足感が半端ない

掲題作は戦争が終わる直前の上司の部下の話なんだけどエロスの真髄って感じがするというか二人の醸し出す空気感に胸が締め付けられました。やっぱり草間さかえ先生は天才すぎてどうしていいかわからない!もうわからん!短編が素晴らしすぎる(長編も然り)
他に3CP描かれているけれどもう大変…素晴らしすぎる。どれもこれもエロスが素晴らしいし、なんだかもうB L的な素晴らしさを超えた文学って感じなんだけど読みやすくて説明がないが全てが理解できる。受けでも攻めでも短髪メガネをここまで魅力的に描く先生は他におりません。というか全てのキャラもストーリーも素晴らしすぎて息ができん。です。

1

すごい、良かったぁ〜

草間先生の描くストーリーと、絵柄の雰囲気がとてもマッチしていて、気がつくとすっかり草間ワールドに浸かってましたぁ〜。
草間先生のコミック読む時は、ゆっくりじっくり読みたいので時間をとってます。
そして、他の作品も含めて〜何度もリピート読みしてます。
それくらい、好きなストーリーと、主人公達の人間臭さが響くんですよね。
今回は、短編だったけど〜短いながらにも、しっかり内容があって伝わってくるものがありました。
ありがとう〜面白かった!

0

戦地にして、2人の世界

草間さかえ先生お得意の年下ワンコやメガネが様々な設定、シチュエーションで拝める作品集です。

表題作は戦中から終戦にかけての時代物。
舞台はどこか南方の島。表紙もきっとその海岸なのでしょう。目の覚めるようなブルーが眩しい。
当時を見てきたかのようなリアリティがあり、ゾクゾクします。
隊長としての威厳を保たせるために、自分を殴らせる早川。
早川と2人になりたいがために、一芝居打つ竹内。
2人の関係性がなんとも言えないものがあります。

竹内を水浴びさせた時の、ノータッチ射◯!
それまでがどれだけ禁欲的だったかが表現されていて、萌えが滾りました。

続く『パラダイムシフト』は2人が日本に帰ってからの話になります。
早川の家族が探していたのを知っていて、自分の家に衰弱した早川を連れ帰った竹内が、良心と執着の狭間で苦しみ一緒に居られた戦地に思いを馳せるという心理描写がさすがだな、と感心させられました。

他に、子供の頃に男×女装男子がやってるところを見てしまい、女性にもアレがついていると思い込んだまま高校生になってしまった哲男と、その女装をしていた男・正良の話や、哲男の同級生で執着ドS世話焼き眼鏡・三ツ矢とバツイチ元ノンケ鶴田のお話も面白かったです。
三ツ矢の見た目も執着も好き。

巻末の短編の着物眼鏡受けが色っぽくて良かったです。高校生ワンコとの組み合わせが意外なようで、案外刺さりました。

0

表紙とカバー下が表裏一体

装丁と目次の見開きが鮮やかな青!海がひろがって爽快、美しいです。
一方、カバー下は表紙の2人が背表紙を挟んで立っていて、バックは真っ黒け。
表紙の鮮やかな海の世界と表裏一体な闇の世界=どこにもない国=2人だけのユートピアを表しているのかなと思いました。

表題作の2人の話が好きです。
関係性がまだわからない時点でも、2人の空気感がいい。色っぽい。
隊長の背中を撫でているだけで、そこには触れないのに達する早川、どれだけ隊長のことが好きなのか、と思わされる。
看病される、する間柄も距離が近くて色っぽい雰囲気。

表題作は早川目線で進み、でもどういう関係かまでは明らかにならず、読み進めながらドキドキ。

「パラダイムロスト」が隊長目線で語られ、両思い、そういう関係なのだとわかる。
そして、早川だけでなく隊長も相当重い気持ちを持っていることも。

「1と2の間」
「0と1の間」
「0か1の世界」
もおもしろかったです。
が、私は理解力不足でタイトルの意味がわかるようなわからないような…自分の力不足にもやもやしましたw

0

幅広いジャンルの味わい深い作品集

戦争絡みの時代物から年の差まで、各種取り揃えで4CP。
どれも読み応え抜群です。

【どこにもない国】【パラダイムロスト】【遠き島より】 萌2
戦時中。弱々しい上官の竹内と、彼の威厳を保つために体を張る早川。
早川の忠義心に萌え、ラストの竹内の計算高さにゾクっとする1話目。
帰国して、早川の迎えを見て見ぬふりをして家に連れ帰った竹内の罪悪感との葛藤が切ない2話目。
時代というスパイスが絶妙に効いていて、じんわり心に沁みてきます。
もっと読みたい2人。

【1と2の間】 萌2
幼い頃に見た光景のせいで、高校生になっても女の子の体というものを勘違いしていた哲男。
ずっと地元を離れていたお隣の正良くんが戻ってきたことで、哲男の記憶に残るある光景の真実が明らかになって…。
正良くんの過去がきついものの、そこが現在の問題につながっているのがポイントでした。
子供過ぎて正良くんを守るどころか、理解すらしていなかった哲男と、鶴田守った三ツ矢の対比も含めて読み応えがありました。

【0と1の間】(前後編)【0か1の世界】 萌2
前出の哲男の友人だった鶴田と三ツ矢。
高校のバレー部では鶴田が部長で、三ツ矢が副部長。
【1と2の間】で、読者には三ツ矢の鶴田への好意が分かっていますが、鶴田は気付かない。
気付かないままバレーを続けて、気付かないまま結婚して。
ただ友情以上のものがあるとは、ふつうは気付けない。
だから鶴田の反応は至ってふつうなんだけど、三ツ矢の献身っぷりを知っているわたしたちには「無神経」に見えてしまう。
でも鶴田…、小悪魔というか何というか。隣のイケメン好きを利用してくるやり方に、なかなかやるな…と思わせられる作品でした。

【もののことわり】 萌
昔からお茶の先生をしている浩介に懐きすぎている高校生のアキ。
実は懐いているというレベルではなくて…。
アキは自分のわがままでそばにいられると思っているけれど、気に入ったものは壊れても直して手元に置いておくという浩介の一面を見せることで、「は、はーん」となる作品でした。

どのCPも腰を据えて1冊まるまる読みたくなるストーリーばかり。
「もっと読みたい」と思わせる余韻が良いです。

0

一方的から相互的な関係へと変わるドラマ

◆どこにもない国(表題作)
 戦時中から戦後にかけての話でした。戦地だった島にいた頃と、本土に帰ってきてからとで2人の関係が少しずつ変化しているのが面白かったです。表向き上官と部下という上下関係をはっきりさせておかねばならず、秘密裏に2人きりの時間を持った、それでもどこか楽園のようだった島。本土に帰還すると、お互い家があって、上官の竹内は早川の家族を無視した自分に悩む。でも、それは杞憂に過ぎなくて、竹内だって早川と生きたいと思う熱量は同じくらい持っているんです。最後のシーンの竹内の台詞が、とても印象に残りました。

◆0と1の間
 この2人の話をもっと長く読みたかったというのが正直な感想です。他の収録作も良かったのだけど、こちらが殊更自分の好みの作品だったので、もっとページ数を多くとっていれば萌2評価にしたかもしれません。ふらふらして鈍感な鶴田のビジュアルも、そんな鶴田に気付かせることなく彼の敵を冷酷に排除していく三ツ矢のやり方も、ドンピシャでタイプでした。硬派で何事にも興味のなさそうな見た目の三ツ矢が、鶴田のことには熱くなったり怒ったりするところがたまらなかったです。

1

漫画から熱が伝わる

第二次世界大戦時の日本が舞台の表題作、戦争をBL漫画で扱うって相当難しいと思うのですが、描いた草間さかえ先生も編集の方もすごいと思う。
台詞で多くを表現せずに、漫画の流れや空気で読み手に訴えかけてくる作品です。直接的な性描写がなくても淫靡さを感じさせたり、人間性を感じ取らせたり。

草間先生はまた、そういう作品しか描かないのではなく、学生同士の恋愛やワンコ攻め漫画も描かれるのがより一層いいですね。しかもどれも草間先生しか描けないお話。

※電子書籍 白抜き

1

触れてもいないのに達してしまいます

【どこにもない国】
戦時中。どこかの国の森の奥深く。海軍の隊長と隊員の話です。

皆の前で自分を殴れ、と促す隊員の早川。建て前は小器用だと揶揄され舐められがちな隊長竹内の威厳を皆に示すため、ですが、本音は想いを寄せる隊長を近くに感じられる気がするから。

爆撃で耳が聴こえくなった竹内の身の回りの世話をする早川。好きな男の裸体を前に興奮を隠せないシーンの官能的な事!一糸纏わぬ背中に両手を這わせ、息は自然と乱れ、一人達してしまいます。

ゾクッと来たのが竹内もひと皮剥けば同じ穴の狢だった事。
本当は耳、聴こえているんです。理由を問いただす早川に「2人きりになりたかっただけ、おまえもそうだろう?」と平然と答えます。

*生死の境を彷徨って張り詰めていたものがプツンと切れたのでしょうか。タガが外れ大胆な行動を起こした隊長がいい意味で壊れていて良いです。
殴らせる早川の想いも全てお見通しだったのでしょうね。それともプレイの一環として楽しんでいたのでしょうか?致してはいないものの完全に確信を持った誘い受けでした。素晴らしい2人だけの世界…!

【パラダイムロスト】
どこにもない国の続きです。

帰国の混乱の中、早川の実家(老舗旅館)からの使いを見ぬ振りをし通りすぎた竹内。そのまま早川と暮らすも罪悪感に苛まれて…

*竹内視点なので現実から目をそらしきれない描写が切ない。「なぜ祖国にいて戦地を思う?」はシャバの居心地が悪くてわざとムショに戻る心理のようで印象的。それ程までに早川の事を…。
ただ早川にだって意思はあるのです。勇気を持って早く打ち明けていればっていうエンド。(そもそも草間さんのワンコ攻めが受けを置いてくはずない)

他の4編も面白いです。女子にもチンコが付いてると高校生まで信じてきた子がいて衝撃的でした。どんだけピュアやねん!
ラストの器の話好きです、草間さんの描く素直な年下ワンコ攻めは愛いなぁ。

2

ジャングルの葉陰から二人を覗き見しているような気分

【どこにもない国】
時は第二次世界大戦の末期、海軍所属部隊が降り立った南方の小島でのお話。
こういう状況下のBLというのにまず驚きました。

生きるか死ぬかという瀬戸際の日々、上官とその部下、部隊での規律。
安穏な日々を過ごす我々からは想像もつかないような状況下にいる二人。
わざと規律を破る早川と、他の隊員への示しをつけるために早川を殴る隊長の竹内。
竹内の手は震えていて、今にも泣きそうで、すまない・・と言いながら殴らざるを得ない。
早川は殴られている時、一番近くに竹内を感じる。。。
南国特有の湿度というんでしょうか、そういうものも含めて、エロい事はなにもしていないのに二人の様子にごくり・・・と生唾を飲みたくなるような濃厚なものを感じます。

特に川で竹内の身体を洗っているシーン。
二人の様子を、ジャングルの葉陰から息をひそめて伺っている・・・
自分の心臓の鼓動や生唾を飲む音が二人に聞こえてはまずい・・そんな気分になる。
だから表題作を読んでいると何故か息苦しくなってくる。

連作の【パラダイムロスト】
復員船で日本に戻ってきた二人。
日本にいながらあの南方の小島を想う竹内。 
南方の小島は彼にとってのパラダイムロスト・失楽園。

【1と2の間】【0と1の間】
ポヤポヤとした天然年下ワンコの哲夫と過去のトラウマ持ち正良と、哲夫の高校の同級生二人という二つのカップルのお話。
もう一つのカップルの攻め、三ツ矢が凄い。
おすすめ頂いた姐さまからのコメント「メガネ、ヒゲ、執着、寡黙(でも実力行使型)というキーワードに反応される方は、ぜひとも。」との事でしたが、本当にその通り。
「俺の気は短い」って本人は言ってるんだけど、いやいや貴方ね、気の短い人が、高校時代からずーっと、しかも鶴田がモデルさんと結婚しても想い続けている人のセリフじゃないですよ。。って。
受けの鶴田は三ツ矢が一番優しいと思っているんだけど、鶴田の敵=自分の敵と見なして全部陰ながら排除しており、周囲の仲間たちからは怖い怖いと思われているんですよ、三ツ矢は。
くううぅぅぅっ!目頭がっ!
で、最後のページはちょっと笑いました。
三ツ矢に一本を取られた感が。鶴田の「一本」を、しかも永久にね。

【もののことわり】
ちょっとガサツな年下ワンコとお茶の先生。普段から着物で、割れた器は金継ぎをして再び愛でるようなしっとりとした眼鏡受け。
年下ワンコに振り回されっぱなしではなく、穏やかながらも手綱を引いている感が良かったです。

がっかりしたのが電子書籍だと書き下ろしの「遠き島より」とあとがきが収録されていなかったこと・・・ひどい・・・。読みたいーっ!(大絶叫)

私がトピ立てした「ちるちるのランキング圏外だけど、心の琴線に触れた作品を教えてください」
http://www.chil-chil.net/answerList/question_id/4967/#IndexNews

で教えていただいたのがこちらの一冊。
特に表題作に痺れました。
普段から共依存系の作品が好きな私にとって、このように物理的にも精神的にも閉ざされた二人、大・好・物。最高でした。

教えてくださり本当にありがとうございました。

5

大人のBL。官能を感じる

「どこにもない国」
戦場では部下に庇われる腑抜けの隊長竹内。敵襲の後負傷を装っている。誘う時は腑抜けの腑の字も見せず、眼の力が違う。
なんのエロシーンも無いのに、誘い受けの濃厚な気配……
「パラダイムロスト」
復員後、早川を探す家族を見つけるが、無視して自分の家に連れて行ってしまう竹内。早川を手放したくない。私はこんなにも心ない人間だったか?
早川も分かっていて竹内の罪悪感を嗤って吹き飛ばす。
『あなたに唯一大事にされているということはわかってます』
短いけれど、お互いの想いが噴出するようなお話です。

表題作はここで終わり。実際の戦闘を伴う極限的な戦場での、隠れて惹かれ合う心情と、復員後の現実に肉体的な恋愛関係。
エロシーンなど少なくても、この濃密な空気はなんなんだろう?
これぞ官能。

続いて現代物の連作が収録されています。こちらの物語も2組の男同士の恋の歴史?を語って読み応えがあるのですが、表題作とのイメージの違いがあって、なんでこれを一冊にした?という違和感を感じてしまいました。

「もののことわり」
高校生xお茶の先生。一途な年下攻めと何故相手しているの?のおじさん。しかも攻めは知り合い又はお弟子さんの孫?設定。年下の方がガッツいてると見せかけて、実は先生の方が恋してるんだろうなあと想像する。身をまかせる先生の裸体が妙にエロティック。

「遠き島より」
表題作の後日談。早川と竹内が穏やかで親密な日々を過ごしている空気を感じてホッとしました。島崎藤村の「椰子の実」の歌詞世界です。

0

二人だけのゆーとぴあ

草間さかえさんを読むと、「二人だけの世界」を物陰から覗き見させてもらってる感が否めず、そこがとても萌えさせてくれます。早く二人だけになりたい感が出まくってるのがいい。そういうの出すのうまい。んで、読んでる方も早く二人だけにさせたい。

この作品集には三つのストーリが収録されていて、日本人の儚さを愛おしむメンタリティーを美しく巧みに表現してくださっているように感じました。太平洋戦争の南方作戦下、上陸した島で上官と部下の間に芽生える同性愛的感情。高校バレー部を軸とした、(元)メンバー達の恋模様。お茶の先生と年下の恋人の情事から見え隠れする、教え教わりながらゆっくりと育んでいそうな関係。

表題作と連作の「パラダイムロスト」が印象的。エロティシズムには死の臭いがつきものですが、大変不謹慎だけれども、戦争を設定舞台に持ってこられるとその殺伐としつつも退廃的な雰囲気と相まって、未知世界のドキドキがとまらない。艦を降りた島で築いた二人だけの親密な気配を漂わせる関係は、終戦後日本に無事帰還した後も先が見えないまま持ち越されるのですが、一度死を覚悟した者同士、もろともです。自分の想いを堪えて家族のもとへ早川を返してやるべきだと覚悟する元隊長・竹内の気持ちのせめぎ合いがいい。

「1と2の間」では、子供の頃に公園のベンチで男女が交わるシーンを目撃したことがトラウマになっている哲男と幼馴染の年上のお兄さん、正良の恋。実は女の方が…。そして「0と1の間(前後編)」→「0か1の世界」にかけては高校卒業後、企業のバレーチームに入団した鶴田と高校時代から彼を想い続けていた三ツ矢のお話。試合中のケガ、離婚、人生に行き詰まりかけていた鶴田に三ツ矢がこれまで抑えてきた気持ちを解放したら、何かが確実に解決したわけではないけれど、二人とも気持ちに一区切りついてなんだか希望が見えてきた、みたいな前向きに読めそうなところがよかった。哲男と鶴田と三ツ矢は同学年になるのかな。この二組には、同バレー部のエースで卒業後コーチとなったモロオカという男が関わっているのですが、ストーリーに暗い影を落とす不気味さを醸し出していてミステリアスな役割を果たしていました。

最後、「もののことわり」は超短編ですが、ディーテイルがきちんと描きこまれているからこそ読ませる作品になるんだなぁと思わせてくれた、純和テイストの草間ワールド。大人な浩介(先生)が萌え~。

どれも大人な作品で大変よかったです。

4

番犬の愛、エロすぎる

「明け方に止む雨」で草間作品に魅せられ、「マッチ売り」「やぎさん郵便」、そして今回この「どこにもない国」と作家買いしてみたのですが、なんと1冊もハズレなし!
中でも「どこにもない国」は、一番ツッコミどころ満載であるにもかかわらず、一番好きになった作品集です。

◆「どこにもない国」「パラダイムロスト」「遠き島より」◆

太平洋戦争末期、南方の戦線で戦う海軍所属部隊の「隊長」・竹内(受け)と、その隊員の早川(攻め)のストイックだけど淫靡な恋の物語。
表題作は戦地での二人、「パラダイムロスト」「遠き島より」では、復員後、帰国を待ち続ける家族の元へ帰らず、二人だけで暮らし続ける竹内と早川を描いています。

◆「1と2の間」「0と1の間」「0か1かの世界」◆

第一高校バレー部の面々の、それぞれの恋模様。
「1と2の間」では、部員の哲男が、子供の頃出会った、イチモツの付いたセーラー服の「少女」への長年の想いを実らせます。
「0と1の間」「0か1の世界」は、OBになった部員たちのその後。
実業団入りした花形選手の鶴田(受け)を、同級生の三ツ矢(攻め)はいまだに思い続けています。
高校時代三ツ矢が鬼副部長を演じていたのも、実は頼りない部長の鶴田を守るため。
三ツ矢の想いを知らず、やがて結婚する鶴田ですが、足の怪我で選手生命が危うくなり、妻とも離婚。そんな時に彼が頼るのは、何故か三ツ矢で…

16ページの小品「もののこだわり」を含め、どの作品も、部下(または年下)の側が攻め。かといって下剋上というのとは違って、攻めが少し頼りない受けの番犬という感じ。そういう意味での「わんこ攻め」なんですよね。

どの作品をとっても、濡れ場シーンの少なさに対して、漂って来るエロスがハンパないです。
草間作品でこんなにエロを感じるなんて、もしや私ってビョーキの域…?という気さえしてしまったのですが、こちらのレビューを見ると皆さん「エロい」と書いていらっしゃるのでかなり安心しました(笑)
しかし、なんでしょうね?このエロさ。
例えば、表題作の早川は、隊長なのに少し統率力が弱い竹内の威厳を保つため、わざと殴られ役を演じるんです。
他の隊員たちに背を向けて早川を殴る時の竹内の泣きそうな顔(竹内も早川の意図は知っています)は、早川しか知らない彼だけの竹内。
「不思議と二人しかいない感じがする」この瞬間が好きだという、早川…
こんなことをしてる二人、勿論すでにただならぬ関係なんでしょうね。
心の裡にドロドロした恋愛感情を秘めた上司と部下が、こんな形で愛情を確かめ合ってるなんて…それも、戦場で。
そう考えるだけで、身悶えするほどくっそエロい。
戦地での濡れ場は一切描かれていないんですが、下手に濡れ場を描かれるよりもずっと萌えます。
心に秘めた息苦しいほどの愛情に裏打ちされた、男の友情・信頼関係。
この作品集には、このテの垂涎モノの愛のカタチが詰まっています。

ちょっと気になるツッコミどころはいくつかあるのですが、そんな瑣末なことを気にしてこの作品が楽しめなくなるのはもったいないと思うので、書きません。
例によって草間さんの絵が戦中戦後の雰囲気を絶妙に映し出していることも、言うまでもなく。
まさにオトナのBLとして楽しめる本だと思います。思い入れを込めて「神」!

8

二人の世界

表題作「どこにもない国」の2人がすごく好みのCPでした!

「どこにもない国」が戦時中の2人で、続きの「パラダイムロスト」が戦後な2人。

隊長の尊厳を守る為、わざと他の兵の前で隊長に叱られ殴られる早川。それを分かってて泣きそうになりながら殴る竹内隊長。
殴られる時「二人しかいない感じがする」と思う早川と、仮病をして2人きりになる
状況を作り「二人になってみたかっただけだが?お前だってそうなんだろう」という言葉をかける隊長。

…なんだろう、このやけに淫靡な感じの両想い(笑)

受の隊長は一見無愛想で分かりにくい人に見えるけど、情が深いし実は独占欲も
とても強い人なんだろうと思いました。こんな隊長を受け止められるのは
早川しかいません(笑)

隊長にとって「どこにもない国」の時は非現実だからこその幸せ。
「パラダイムロスト」の時は現実であり日常。あの時の幸せを続けたいけどそれを望んではいけない、と葛藤します。しかし早川はどこであっても隊長と居たいという気持ちがあり、隊長はその気持ちに救われたんではないでしょうか。

話の雰囲気は華美では無いし、淡々と進む感じなんですが感情が現れる
所などとても色っぽいです。そして余韻の美を感じます。

欲を言えばこの2人の続きがもっと見たい…!

4

閉ざされた世界

第二次世界大戦ものは読むのがただでさえつらいのに、BLでは大体微妙な事が多いので読んでがっかりするという理由で避けてました。
しかし、流石草間さん。

此処まで戦中の雰囲気を描けるBL作家さんは、私が知る限りではいない気がします。
色々なものに背いて築かれた二人だけの閉ざされた世界は、このまま誰も介入する事なく終わるのですね。
ある意味、ハッピーエンドなのかもしれません。

「間」の連作、色々たまらないです。
何より正良くんが色々好みでして、あほのこ大型わんこ×年上美人なんて、大好物過ぎて興奮しました。
哲くんが、本当にあほのこで愛おしい。
あとですね、みっちゃんが鶴田くんをずっと長い間本気で好き過ぎて切ないですが、結果オーライですかね。

最後の話は、この二人の関係性が謎でした。
でも着物眼鏡先生は大好物です!
あと金で継いだ焼き物、味があって好きです、

3

点と点をつないで星座を作るような

間を読ませるという意味で、和だなぁと思いました。

特に表題作は、ほんのところどころしか描かれていないのに、二人の間にたくさんのものがあることを容易に想像させてくれるのです。
「パラダイムロスト」で、いきなり当たり前のように睦合うシーンでは、いつの間にこんなことになってたんだと驚くとともに激萌え&心拍数急上昇!
萌え殺す気かと。

そして0と1と2の連作でも、ぽちりぽちりと点が打たれていき、最後にお話の輪郭が浮かび上がるようになっていて、ここでも間が絶妙です。
強姦までしないと気付いてもらえなかったみっちゃんが不憫で(笑)
ハッピーエンドにはなっていたけど、きっとこれからも鶴田に振り回され続けるのでしょう。・・・みっちゃんがんばれ。

短編集はあまり好まないのですが、これははずれがありませんでした。むしろ、短編だからこその良さがあったと思います。

2

青の世界

カラー口絵が4枚あって(内2枚は美しい背景です)お得でした(////)表紙のタイトルが雲のように空に溶けていく感じがして、静かな世界を引き立てているように感じます。綺麗・・・

表題作【どこにもない国】とても好みでした。
映像でしか見たことがないセピア色をした戦時中~戦後の何とも言えない、雰囲気が草間先生の絵とマッチしていて、より世界に入っていけました。

竹内(受け)が、戦前の自分と戦後の自分に思い悩んだり、家族のことを考えたり、戦中から抜け出せていない感じが切なかったです。それでも他の誰でもない二人で生きていく、今後の二人に幸せになって欲しい。本全体のページ数で考えると短い話でしたが、グっと惹きこまれました。

一気に現代の話【1と2の間】・・・なんというか感想がとても書き辛いです(笑)
正良くんが幸せになれて心底良かったなぁ~と、哲男も一生懸命で可愛い&格好良かったです。
ただ・・・子どもがそういう現場を目にしたシーンが・・・息が止まるかと思った。。。(;v;)そのページが読み返せません(笑)

【0と1の間】・・・一番好きな話でした。哲男の友達、みっちゃんと鶴田の話。
鶴田(受け)は草間先生にも性悪と言われ、あまり評判が良くないみたいですが(@@;)(汗)すっごい好きです。こういう人の気持ちに気づかない、ちょっとワガママで鈍感で周囲に迷惑を掛けてる人。酷い性格だとも感じませんでした。いっそ可愛いな~ニヤニヤ。ってなってました。

それを超える勢いでみっちゃん(攻め)の硬派で忍耐強いところが、格好いいーーー!!!!!って悶えました。怖いと同級生にだって恐れられてる人ですけど、本当はすごく優しい(と、思う:笑)自分では短気だって言ってましたけど、高校~社会人になってまで、ずっとずっと見守る立場を選ぶって凄いと思うんです。はぁ~かっこういい・・・(^////^)

鶴田(受け)の結婚式のシーンから始まるのですが、切ない切ないけど・・・格好良い。色々と好きな台詞があるのですが、ここは友人哲男の台詞で「みっちゃんは鶴田の為なら何でもするよ」みっちゃんは、自分の敵じゃなくて鶴田の敵には容赦ないです。そこがまた良かったですー\(^o^)/

【もののことわり】・・・お茶の先生の浩介(受け)。大人の余裕を感じました。静かで美しい雰囲気が漂うお話でした。

個人的に、色々と系統が違ったお話だったので、それぞれ別の本で、もっと続きを読みたいかも・・・とも思いましたが、草間先生の引き出しを沢山見せて頂けたようで、とても楽しかったです。

4

表紙 うっとり

うっとりしています。
表紙 いいですよね。
爽やかなブルー。空と雲と海と波。
気分爽快です!!
表紙だけでも ずーーーーーっと見ていられる自信があるよ。
それっくらい大好き!この表紙。
いつもいつも草間さかえ先生にはホンマ感謝です。
青がテーマだったのでしょうか。
ストーリーは 戦争中と戦争終結後の日常。
復員してからのふたり暮らしが好きです。
貧しいながらも新婚気分で幸せだったのだが・・・・。
家族問題が絡んできます。
悩むところが切なくていいのです。
最終的に お互い共に生きる事を選ぶ。
いい終わり方だった。感動しました。
これから きっと楽しいよ!!


3

待ち焦がれたんだぜ

『どこにもない国』を雑誌掲載時に見て、これはコミック化したら絶対買わねば!!
と待ち焦がれた作品です。
『パラダイムロスト』と繋がってます。

表題作は、正直エロシーンとはっきり言えるような事、なにもしてないんですよ。

なのに、とんでもなく官能的。
ストイックエロを描かせたら草間さんの右に出る方ってそうそう居ない気がします。

2

ストイックな艶。

表題作『どこにもない国』と、その続き『パラダイムロスト』がもう本当に素晴らしかったです。
自分でも制御しがたい独占欲だとか、それに煽られるヒトらしい不安だとか。戦時下、戦後という異様な状況を通して描かれるそれらは、淡々としているからこそ濃密で。どこにもない国=ユートピアに焦がれ、けれど白々とした故国で生きる彼らに惹き込まれました。
そしてまた、受けの竹内が何とも魅力的。堅く不器用なだけではなくて、今一つ何を考えているのか読み切れない、絶妙なややこしさを持つ人でした。本業は一体何なのか――やっぱり先生とか?かなり気になります。
軍服や和服、丸眼鏡好きとしても垂涎もの。着流しの裾から覗く脚の線とか、エロ過ぎる…(笑

結構呆気なく終わってしまって、それが良さでもあるんだけどやっぱり、もっと読んでいたかったです。単行本一冊としてみれば、『1と2の間』や『0と1の間』が『どこにもない国』の雰囲気を削いでしまった観がありました。

それに個人的な好みの問題ですが、『0と1のあいだ』の鶴田があまり好きになれず……みっちゃんは好いんですが、どうにも。むしろ受攻逆の方が好みだったかもしれません。

そういえば、『1と2の間』の正良君。音読みすれば「セーラ」ですね……いやはや。

最後の『もののことわり』、これはなかなかにツボりました。一見気弱で、年下に流されているようにも見える年上受けですが、手綱はしっかり握っていますw

『どこにもない国』シリーズと『もののことわり』だけで、丸々一冊読みたかったなぁ……
相も変わらず、線がとても美しい味のある画でごちそうさま、でした。

4

カバー絵のブルー

このカバーのためだけにでも、入手する価値がある。
そんな、どこにもないような青い空と海。
それでいて、内容は南の島の戦闘地と、復員後の日本の村。
草間さんのごつごつと筋っぽい身体の線って、こういう、ちょっと前の時代にすごくあっている。
ただ、惜しむらくは、この表題作、短すぎて物足りない。
いろいろ削ぎ落とされすぎていて、もったいない。
良く言えば、余韻のあるシャープな作品だけど、せめてこの倍、欲を言えばこの本丸々1冊の分量で読みたいような作品。
ほんとにこれだけで終わりだなんてもったいない。
この表題作と、「0と1~」の連作は別の本で出して欲しかったなあ。

2

さすがとしか言いようがない

第二次世界大戦中、南方戦線の隊長と部下。
問題を起こす部下に体罰を与える隊長というシーンから始まるこのお話…とても短いです。
異常な事態での南の島での濃い生活は、戦争が終結して復員兵となり二人で暮らす日々にきっといつまでも影を射し、それがまた二人を支えることにもなるのかなあ。
ちら見せされた感じで、もっと続きを読みたい!
この表紙の空の青さは、なるほど日本じゃあないのですね。
日本は湿度が高いからどうしても空が白っぽいとか。それにしても美しい表紙だわ~。
これPCでペイントされてるなあ。ほんと綺麗!!などとどっぷりと戦中戦後の話に浸ってたら急に合コンの話に。ぐーん!と時代を無理やり戻された感じだったけど、これまたはまり込んで読みました。
いやーアホわんこ哲男も可愛いし狂犬みっちゃんも素敵すぎる。
こういう話、ほかでたくさん読んだはずなのに、なぜこうも心に残るのか。
ついこないだクリントイーストウッド監督の『グラントリノ』を観たんですが、どうってことない話なのに、心かきむしられ、泣いちゃうんですよねえ。んで、しばらく心囚われてしまう。
草間さんの作品も、読み終えてからしばらく作品のキャラのこと考えちゃう。なにかの拍子の思い出しては、あんなこと言ってたよね、こうすればどうだったかなって考えちゃう。
てことはもう忘れがたい作品なわけですよ。

相変わらず定規なしの背景すべてが素晴らしいし、コマのラインが多少はみ出ていようとラインから絵がはみ出ていようと、それが勢いになっていたり味わい深かったり。
とにかく秀逸です。

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イサヲ

東雲さんはじめまして!随分前にコメントいただいておりましたのに、今頃気づいて慌ててお返事しております。大変失礼いたしました。
草間さんはちょっと別格ですよね。この強烈な個性と画力とストーリーのハイセンス…私ももっともっと褒め称えたいのに、うまいこと言えてません。
次々出される作品には、どれもこれもゴロンゴロンしてますとかそんな拙い表現ばかり(笑)
こんな調子で数だけはたくさんレビューしておりますが、内容がなにしろ偏ってますので、共感していただけただなんて、ほんとに嬉しいです。
ありがとうございました( '∇' )

東雲月虹

はじめまして。こんにちは!東雲月虹と申します。
イサヲさんはすごい数のレビューですね!大先輩です!
そして、好みが大体かぶってる事に気が付きましたw
イサヲさんの、こちらのレビューに「そうなんですよ!!」と激しく同意してしまい、コメントさせていただきました。
草間さんて、本当に雰囲気があって、無駄な説明も無く、セリフのセンスやら背景の味やら…たまりません!!
はみだした線ですら、っていうのが本当にもうその通りで、昨日は草間さかえ祭りを一人で開催致しました。(既刊を読みつくしました)
すごく好きで、でも私の語彙では表現できなくて、はがゆい想いもしていますが、大先輩方がきっちり草間さんの良さをレビューしてくれているので嬉しいです。
これからもまたイサヲさんのレビューを楽しみにしています♪
長文失礼致しました。

濃密かつ淫靡

眼鏡濃度和服率高め、年上受過半数。なんという私得な一冊。

表題作の慎さんがストイックでエロい。わざと叱られる早川もいじらしい。
二編とも核心を突く台詞をぽつりと投げてぷっつり切る(一話目は隊長、二話目は早川という対比も鮮やか)幕切れが舞台劇っぽく技巧的で好き。かなり計算された構成だと感じた。
関係ないけど慎さんは野田先生とどっかで繋がっているに違いないと思ったぞw

幼馴染物は久々に災厄の手紙辺りの淫靡な部分が出た感じ。始まりから倒錯的。
バレー部のは受攻が微妙に好みじゃなかったり。なんでだろ、普段は好みのハズなんだが。

お茶の先生の年上ならではの余裕が妙にツボ。魔性っていうかいけない大人って感じがすこぶる良いw
表題作に続きここでも黒髪短髪眼鏡に和服が堪らん。
地下鉄の犬でも描いてた継ぎのエピが絡んだけど修繕しながら愛おしむというのは草間さんの好きなモチーフなんだろうか。

全体的に草間さんの作品によく見られる閉鎖的な空気が印象的。閉ざされているが故に濃密になるのがなんともいい。

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必至!メガネ&ワンコ

06、08、09、10、11年と、OPERAでの草間作品の掲載は実に不定期で間が空いていたために、やっと一冊になって話がつながったー♪♪という、この一冊v
草間作品のいいところは、どんなレーベルであってもいつも草間作品であるところ(?)
そして、この本にもメガネとワンコは欠かさないのです☆☆☆

南方の島で作業に従事する海軍の小隊。
その隊長・竹内は兵隊たちにあまり敬われていないようだ。
そして部下の早川はわざと彼に殴られるような事をして、竹内の尊厳を守っているように見える。
そんな時、敵襲で耳と足を負傷する竹内と、その世話をする早川だが、その島では二人きりになってしまい・・・
そこに竹内の密かな早川への執着が見えて、この島でたった二人というシチュエーショんが実に幻想的にエロスがあるわけでもないのに、淫靡に見えてくるのは何故?
『パラダイムロスト』では復員後の二人のお話であるが、ここでも竹内の小心者ゆえの執着がみどころかもしれない。
早川はとうに、竹内と共にあることを選んでいるのに。
丸メガネ軍服が萌えるーーーー!!お話デス。

0と1と2は、高校時代の同級生3人のそれぞれの話として3連作です。
『1と2の間』は近所のお兄ちゃんと再会した高校生(ワンコ)のお話。
この高校生哲ちゃんは女子にチ●コがついてない??と思うほどに小さい頃見たあるシーンが衝撃的に残っている。
男に無理矢理犯られているセーラー服の少女・・・それは実は隣のお兄ちゃんだった!?
年下の哲ちゃんが健気に必死に、このお兄ちゃん正良を守ってあげる!あの時まもってあげられなくてゴメンネ!ってすがる姿が実にワンコで、大型ワンコで良いのです~♪

『0を1の間』『0と1の世界』はその哲ちゃんの友達でバレー部員の三ツ矢と鶴田のお話。
三ツ矢ことみっちゃんは鶴田が好きだったんだ!
しかし鶴田は結婚してしまい、そして月日は流れ、実業団バレーで活躍する彼は足を怪我し、離婚して三ツ矢の前に現れた。
無自覚の鶴田を襲う三ツ矢
鶴田の無自覚天然が救いであるのだが、三ツ矢のムッツリスケベwwそして鬼畜野郎が眼鏡にマッチしてこれもまた美味しw
鶴田に、もうお前は女とはできないことを比喩して言う、そのもの言いが・・・キターーー(爆)
だけど実は・・・三ツ矢も番犬と言う名の犬だったーーー♪♪
いつも定番の犬とは違う犬が見られて良かったですよ。

『もののことわり』高校生とお茶の先生の年下攻め。
この高校生、年上の先生を縛り付けて犯ってます~♪
しかしそこは大人の余裕でしたw
ここにも年下ワンコ攻めがいますv

メガネとワンコが全編にわたって登場するおいしい一冊でした。

5

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