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ハーフの美形+純日本男児
私得だ〜とか思いながら読んでいきましたが、BL的に見てしまうと最後まで報われない物語です。
BLとして見ると、摩利(ハーフの少年)→→→→新吾で、摩利と新吾が手を取り合うことは永遠にないです。時代には逆らえなかったとはいえ結末は悲惨で、自分の中ではあまりいい別れ方ではなかった。
それでも全編通して物語はテンポ良く進むし、どのキャラクターも個性的で頼もしいしで、最後まで飽きずに読めました。名作だといわれる少女漫画は本当に今読んでも面白いです。
でも、もし今の時代に描かれたら、もしかしたらこの2人はちゃんと恋愛していたかもしれない…もっといい付き合い方をしていたかもしれないな…とふと思いました。ハッピーエンドじゃ物足りないって方にお勧めだと思います。切ない名作です。
ああ、素晴らしかった。
神棚本です!素晴らしいBLには数多く出会いましたけど、自然に手を合わせ拝みたくなるのは初めて笑。
全てのルーツがここにある、といっても過言ではないんじゃなかろうか?
尊すぎるエピソードがてんこ盛り、いや全ページ尊いです(いや、マジで。絵ももう一コマ一コマ圧倒的に美美美!)
BLに出会わなければこの作品にも出会えなかったと思うと改めてBLに出会えて良かった…!!
*電子版最終巻の8巻には「ユンタームアリー」も収録されています。重複注意!(重複しちゃった人です笑。でもカラーページあったからいいんだもん)
もしあなたが未読なら
全8巻ですが、1、2巻は長い導入部みたいなもので
木原敏江さんの独特の文字数の多いコメディがお好きな方以外は
そこで敬遠しがちではないかと、そうならもったいないと言っておきたい
物語が大きく動き出すための敵キャラもむかしの少女漫画的人物なので
そこも敬遠ポイントになりかねない
そのへんはずっと期待を胸に読み進んでいただき……
どうか海外編を読んでほしい
(いやそこまでもすごくいいんですよ)
木原敏江さんといえば、ロマンチック・コメディも切ない、切ない
それは胸が締め付けられる思いや
もらい泣きしてしまうくらいの
すばらしい作品群の作者で、
時代物でも鬼でもペルシアでも欧州舞台でも
至福の時を思う切なさが必ず味わえます
そして本作が気に入ったら、『あーらわが殿!』に戻るのもいいですが、
『天まであがれ!』はいかがですか、この土方さんと総司は忘れられなくなることでしょう
じっくりと『夢の碑』シリーズもいいですよ!
BLの要素はかなりの作品に描かれています
どれもせつなく、うつくしいお話です
そして木原作品を読むと、古典歌集や詩集を読みたくなります
なんとも言えぬ余韻があって、フレーズが頭をよぎることも
あーまた読みたくなっちゃった
でも泣けるので休みの前にしよう
この作品はジャンルとしては少女漫画です。BLというジャンルはまだ確立されておらず、少女漫画が自由に革新的な作品を発表していた頃の名作です。
あらすじ等は、別のレビューなどにもありますので具体的な記述は省きます。
現在のBLジャンルは、きっちり確立されているからこその窮屈さというものもあるのが実情だと思います。“ジャンルは「同級生モノ」で、受けは○○で攻めは○○、エロ度は中、リバ無しです”といった具合に表組みでデータ化して語るのが普通で、同人誌なんかでも「性癖別」に同好の士だけが集まりやすいようにたくさんの注意書きがされるような感じ。
「摩利と新吾」は、そういった制約がなかった時代の作品だからこそ、カップルも男女にこだわらず複数登場しますし、今だったら「地雷です!」と言われてしまうような展開も有りです。だからこそジャンルにとらわれない名作・傑作なのだと思います。
絵が古い…といった理由で敬遠している若い世代にもできれば読んでもらいたい作品です。物語としての素晴らしさとはこういうことか!と納得していただけると思いますよ。
”答えて姐さん”で、時代モノとしてお勧めしたのですが
検索したらレビュー無しだったので書かせていただいてます。
大正ロマンの名作少女漫画であるこちら!
木原敏江 『摩利と新吾』 文庫版全8冊
もう30年も前の花とゆめコミックで、キラキラ目の少女漫画絵柄ですが、
最近のマンガファン、腐女子の皆さまには是非読んでいただきたいお話です。
非BLとありますが、BLの原点たる作品のひとつ!
親友が好きで好きで堪らなくて、悩み苦しみながら愛し続け、
互いに相棒で有り続けた2人と、とりまく素敵な仲間達の生涯を
大正の旧制高校時代~ヨーロッパ留学・戦争を経て描いた傑作です。
あの時代にあってハーフの麗人で、肉欲も含めて誰よりも新吾一筋だった摩利と、
まっすぐで正直で色恋に鈍感でも、誰よりも摩利を大切にしている新吾。
二人は最後まで恋人としては結ばれないのですが、ずっと互いの半身なのでした。
叶わぬ想いを胸に、早熟で男女問わずのラブアフェアも経験する摩利や、
そんな彼らを受け止めて愛してくれた夢殿先輩、
決して人に知られてはならない秘恋を抱えて、飄々と美しく生きた紫乃先輩、等々
もうそろそろ、イマドキの学生には現実味がなく架空設定にも思えるかもしれない;;
学園譚でもあり、激動の時代の大河ロマンでもあるお話です。
江戸は遠くなったけれど、まだ新撰組や侍を直接知っている人もいる、
着物とブーツにドレス。袴姿の書生と学ランにマントが混在する、バンカラ、という気風が活きていた頃の、『はいからさんが通る』と近い時代設定。
男女恋愛マンガでも描写が少なかった頃、実際にBL的ベッドシーンもあり、
あの頃、竹宮恵子さんの『ファラオの墓』『風と木の詩』や
名香智子さん、山岸涼子さん作品とともに、
私に、JUNE、耽美、同人、BLへとつながる道を教えてくれました。
歳が分かりますね~;; (爆)
ドキドキも胸キュンも笑いも涙も満載ですので、是非是非!読んでみてください。
最近、アンジェリクの復刊もあり、改めて木原敏江さんを読み返そうと思います。