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好きな人と肌を合わせている筈なのに心の奥がグラグラする…
yakozen
神評価はそこそこついてるのに神評価レビューはあんまりない作品
言ってしまえばこの作品の魅力は非常に言語化しにくく、且つ肯定しづらいからだと思います。
既存レビューにもあるように、本作はリアルで、生々しく、身近な要素が散りばめられています。
それ故にこの作品の魅力を肯定することはとりもなおさず、自分の目を背けたい暗部を直視することになる。
表題作主人公のモンジくんを始め、みんな自分の在りたい姿ややりたいことと折り合いをつけて現実を生きています。時には目をそらしたりやりすごしたりしながら、今の関係を壊さないようにとか自分を守るためだとか、それぞれが必死。
でも無理はいつまでも続かないし、やがては破綻するもの。その中で自分が何を掴み、何をなそうと思うか。
そういう意味ではこれはBLというよりは群像ドラマで、行間を読む部分を含めてみんながみんなの事情を抱えて何かを選択してそれぞれの道を歩んでいきます。視点はモンジくんですが、これは彼の恋愛にまつわる物語という型では収まっていない。そういう意味では彼はフィルターに過ぎず、主人公という表現は適切じゃない。
これはモンジくんを取り巻く人々の現実と折り合いをモンジくんというフィルターを通すことで生々しくリアルに表現している群像劇です。
だから誰かの一番になりたいとか、誰かを受け入れたいとかいう身近に溢れた恋愛模様が読者には一層生々しく感じる。
一読した方はモンジくんをただのフィルターと捉えて、誰か別の人物の視点を意識して読むとまた味わい深いと思います。幸いにして出てくる頻度的に行間の自由度が高く、推察の幅が広いのでそれぞれの気持ちを完結させやすいと思います。
併録作品の『致死量分の愛を込めて』はストレートに感情が爆発していく初恋のお話で、前後編の内容を合わせてもお話としては結構短いのですが終盤の気持ちの盛り上がりがすごく可愛くて私は好きです。どっちも違った意味でいじらしくてその後がすごく気になります。
先述した理由から人を選ぶ要素が非常に強い単行本なので、恋愛の酸いも甘いも噛み分けたいという方以外にはオススメできません。でも私は併録作品も合わせてとてもいい単行本だと思うし、自分は人に薦めたいので神評価です。
蛇龍さん、絵がどんどん変わって、絵も、ストーリーも、すごく洗練されてシャープになった。
元々デッサンもしっかりして、画面構成もきれいだったけど、この作品はコマの構成も、キャラの表情も、ホントにいい。
この前のコミックス「アイがラブして~」は必要以上にマンガ、マンガして、蛇龍さんが描く意味を考えてしまったけど、この作品はいい。
ストーリー自体は、愛と安寧の在処って言う、ごくシンプルな物だけど、
話の軸がシンプルなだけに、このすっきりと整理された画面が生きている。
あぁ、やっぱりワタシこの人の描く絵すごく好きなんだな
それを実感した1冊でした。
正直、ストーリーを読むというよりも雰囲気を読む作品でした。
間の使い方が巧いんだよ(ノ∀`●)ポッ
ひとコマひとコマが可愛いの。なんだろうこの愛らしさ。
でもね、タイトルと内容のつづくれは良くわからなかったの。
ん~・・・意味があったのかないのか。。。
表題作「野狐禅」
友人の女の人と自分の状況が如実に重なっている。
それをはた目で見、自らに置き換える。
それはまるで己をみているような~な部分からなお話です。
自分が見てきた相手、自分を見てくれていた相手。
後半のショート。
この攻の顔が好きだったりする。
漫画の一重キャラって萌えません???
なにげに無表情に見えて~な部分が可愛かったりする。
そして今回もまたあれです。
「好き」の意味をしらない攻が、「好き」を知る瞬間というのでしょうか
なんだか甘酸っぱいじゃないかっ!!!
好きすぎて~な受ももちろん可愛いのですが、
そんな姿をみて「かわいい」「愛おしい」と素直に感じるようになる
芽生えの瞬間がオイシイのであります。
うん。うん。
思い切り甘やかす攻と、甘やかされて真っ赤な受の画が脳裏に浮かぶ作品
むきゃーーーーっ(●´Д`●)・:*:・
ちゅぅか、タイトルから、狐の話とおもってたんだよねワタシ
表紙が怖くみえてしまい
発売時には買うのを見送った作品です。
狐と人間んの物語なのかと
勝手に思っていましたが
人間同士のお話でした。
主人公は大学生にしては小さくて青年のようなモンジくん。
同じ大学生通う千葉くんが好き。
千葉くんとは身体の関係はあるが、愛情をもらってはいない。
モンジが抱かれる理由と
千葉が抱く理由は違う。
そんなモンジを暖かく見守り続けているのは
友達の萩原くん。
絡んでくる人間関係それぞれに
しっかりとした設定があって
何かを抱えていて、
当たり前だけど、それが日常だけど、作られた世界ではない
現実感がとても、心に響きました。
女友達のチエちゃんがなきじゃくりながら伝える言葉は
とても素直な感情ばかりで
応援したくなりました。
萩原くん1番良かった。
それぞれがそれぞれに幸せに向って歩き出せたのを見れて嬉しかった。
このお話を読んだ時、胸がキューって締めつけれれました。
誰もが一度は経験したことある気持ちじゃないだろうか?
こんなに好きなのに、何か虚しい。
もう別れようって言われるのが怖くて気持ちが確認できなくて、ズルい相手に合わせている苦しさ。
自分が好きなのと同じくらい相手にも好きでいてほしいのに。
都合のいい相手ではいたくない、本気の好きが欲しいのに。
それは、男や女という性別は恋愛においては関係ない。
そんな気持ちが表題はじめ、もう一本収録されている作品にも共通して描かれていると思います。
もうっ!評価は神に果てしなく近い萌えです!!
幼馴染の女子が相手の男子から遊びの付き合いをされていることをわかているのに、相手をあきらめきれなくて泣いている。
主人公のタイラもまた同じ気持ちを友人の千葉に抱いている。
友人のハギワラもまたタイラに片想いしているだけに苦しみがよくわかる。
タイラと千葉が一緒にいる時は、本当に恋人みたいなのに、どこかで千葉が線引きをしてタイラをまるごと受け入れてない。
モノローグのひとつひとつが切なくて苦しくて、絶品です!
ハギワラのタイラを見守り、温かく包む優しさが救いです。
『致死量分の愛をこめて』
”好き”っていう気持ちが良く解らない男子高生・内田が、自分のしているブレスレットをあげた同級生・高橋がそれを大事にしているのを見て、彼の気持ちを知る。
相手が自分の事を好きだから、いつもの流れで「付き合おうか?」って付き合いはじめたけれど・・・
好きすぎて嫌われるのが怖くて、それほど好きっていう高橋の感情。
何かすごくよくわかるーーー!
今どき珍しい程の純情と純愛なんだけど、本当の恋愛の気持ちを突き詰めれば究極の気持ちなんじゃないんだろうか?
BLと言う作品を借りて恋愛を語る、とても素敵な作品でした☆☆☆
蛇龍さんの作品を手に取るのはデビューコミック以来。
雑誌で初めに読んだ時、あまりに絵がスッキリしてたので蛇龍さんと気が付かなかった。私的には今の絵の方が好きですが、意見が割れている様子。
お話は『本当に自分を幸せにしてくれる人は実はすぐ傍にいた、それに気が付けた幸せ』という感じです。
登場人物はみんな誰かに恋をしています。
タイラはチバの事が好き。
ハギワラはタイラの事が好き。
ポンちゃん(おネェ言葉で話す共通の友人)はハギワラのことが好き。
そして、タイラの幼馴染の女の子のチエはチバの事が好き。
じゃぁチバは?
矢印はちっとも向かい合わず両想いにならなくて、皆誰かを追いかけている状態。
ぐるぐるぐるぐる。
特にタイラとチエは本当に報われない。
ふたりとも、チバにとって『都合の良い存在』という位置付けである、それが分っていても、ふたりともチバという存在に惹かれ苦しいけれど関係(チエとの描写はありません)を持ってしまう。
チバもタイラと過ごしている時は甘い恋人のような雰囲気で接するけれど、裏を返すと「タイラと一緒にいるのはとても楽だから」というどうしようもない理由で。
タイラも甘えられるのはまんざらではない。
でも、チバが楽を選ぶのには理由があるのです。
大学受験に失敗し、長く付き合った彼女と別れ。
頑張って良い方向へいくのが疲れてしまって、自分を良く見せるのにも疲れてしまって。
だから、楽な方へ流されている。自分でも頑張ることを放棄してダメな方向へ進んでいるのを承知しているので性質が悪い。
それに、タイラやチエを巻き込むこの男の魅力はいかほどなのか!?
チバはタイラともチエとも関係があり、そしてずっと好きだったと言われ告白されたからという理由で付き合い始めた彼女もいる。
最低の男です。
この男の取り得はいったい何なのか!?
こんな男でも、どうしようもなく魅力的なんでしょうなぁと思うと『恋は盲目』とはよく言ったもんだと思わずにはいれません。
チバの最低加減がMAXなので、ハギワラの良い人ぶりが凄いです。
じっとタイラが自分の方へ振り向けるようになるのを待っていたハギワラ。
チバに夢中なタイラに無理にこっちに向けと言っても上手くいかなかっと思う。
弱ったタイラを労り慰める、もっと楽しいことがあるんだよ?泣くことはない、自分が傍にいるからね、と優しく接するハギワラ。
二人の幸せそうな描写はそう多くはないのですが、恋人同士になって過ごしているというシーンはほのぼのと微笑ましく、それが話を通して読んで本当に救いです。
『野狐禅』の後に『致死量の愛をこめて』を読むと、可愛い話だなぁ!とにこにこできます。好き過ぎて、逆に恋人同士になるのが怖いって、もう極論だなー。
好き、でも近寄らないで!
好きになられた方は、好きと自覚した自分はどうすれば!な攻くんの頑張りに期待!です。
主人公の大学生、文字平良(もんじ たいら)は、友人の チエが好きな男に振り回されているのを慰めながら、彼女 の恋愛と自分と千葉の関係を重ねて苦しむ。
丁寧且つきめ細やかでシンプルなタッチの絵と、詩的な言 葉やコマ使いの中に、まだ成熟していない恋愛で心に小さ な影を落とし、成長してゆく主人公とその友人達が見事に 調和し、描かれている。現役の学生は特に共感できる内容 ではないだろうか。決して大げさではない表情が映し出さ れている部分は特に、却ってリアリティを作り、登場人物 の心情をよく表していると思った。
性的描写は非常にシンプルに描かれており、ドラマチック な展開もないが、印象は強く残る。この作品は、ホモセク シュアリティであろうと、ヘテロセクシュアリティであろ う、男であろうとも女であろうとも、心の柔らかい部分に つく傷や痛みに、差や境界線はないことを自然に教えてく れる。そして、その傷はいつか癒されるものであり、それ は常に誰かの温もりであるということも。
大学生であるはずの主人公の涙腺がやたら緩いのと、『野 狐禅』(禅に似て非なる独り善がりの邪禅のこと)という タイトルが内容となかなか結びつき辛いのが難点である。
恋愛物語としては上手くまとまっていて、作品としての完 成度は評価できる。 しかし、主人公を取り巻く登場人物達に物珍しさが無く 少々深みが足りないのと、上記の難点から、萌萌にし たいと思う。
中は開けてみないとわからないけど、最初から表紙の右が受けで左が攻めではないです。
ホラーっぽい漫画です。
オバケとかじゃないですが。
冒頭に「みえるもの」「みてはいけないもの」から始まり言葉が綴られていて「わからないほうが幸せなこと」と最後に書いてあります。
人間の心の見てはいけない部分を見せられてる気がします。
自分にはある意味、ホラーです。
ちょっと恐ろしくもあります。
モンジはチバが好きで、関係はセフレ止まりであってモンジはそれ以上になりたいけどチバが恋人とは思ってない。
モンジが表紙の彼(オハギ)と付き合うのは失恋してから。
チバも過去に囚われていて、モンジの言葉で目が覚めて前向きに生きようと決めたみたい。
描き下ろしの4コマ可愛いかった。
二人が肌かで抱き合って寝てる。
というか、モンジがオハギの上で頬をぺったりつけて寝てるのが可愛い。
もうひとつ話が入っていて、本気で人を好きになったことのない不良っぽい男(内田)の子が真面目っぽい男の子(高橋)の可愛いさに目覚めちゃう話です。
高橋が内田にキスされて号泣。
そして逃げる。理由は好きすぎて嫌われたくないから。
内田が高橋の事を本気でで好きだと気づいて高橋を追っかけるところで終わってます。
人生初の告白をするために追いかけるらしいです。
表題作のタイトルに狐とあるから化け狐でも出てくるかと思ってたけど狐にまつわる話は一切ありません。
読み終わってタイトルの意味に納得でした。
これは読み手を選ぶといいますか、登場人物ような恋をしている人にとってはあまりにも生々しくて劇薬のように心に沁みてえぐり取ると思います。
私がもし報われない恋をしている、いくら思いを伝えても振り向いてくれない片思いをしている最中にこの本を読んだら、きっと打ちのめされてボロボロボロボロボロボロボロボロひたすら泣いて崩れ落ちちゃったと思う。
そのくらいこの作品には、甘い感傷を伴う「切なさ」ではなく、もっと痛みを伴った自分という基盤を不確かに揺るがせる恋愛の苦しい面、何とか見ないようにやり過ごしている感情、そういったものが描かれていました。
主人公のモンジにはその苦しみをずっと見てくれていた萩原という人物によって救われます。
でも現実世界、そう簡単に自分を救ってくれる人物が傍にいるとは限らない訳で、そこがファンタジーと現実との違いを見せつけられる思いです。
モンジやエリと同じ状況の人が、彼らと自分を重ねて読んだ場合、身近に救ってくれる人がいないと読後暗澹たる気分になるかもしれません。
でも恋愛現役世代ではない私からすると、そういう痛みでさえ何だか美味しいと思ってしまうどころか、もっともっとドロドロとしたものを見たかった・・・そう簡単に救済人物が登場しなくてもいい・・と思ってしまうのは、もう二度とこういう感情を味わう事はないんだろうなぁという安心感からくる傲慢さなんでしょうか。
(何が起きるか人生解りませんが)
もう一つの収録作【致死量分の愛を込めて】
女には不自由しないけど好きという感情がわからない内田と、そんな彼を好きな髙橋とのお話。
「触れられるだけで死んでしまいそうになる」という髙橋。
これまた物凄く美味しい感情。
いつもなら萌えたり、一緒にキュンとできるはずなんだけど、前作の野狐禅後遺症のせいでしょうか・・・
重い気分が残ったままのせいか、これまた髙橋のそういう感情を遠い過去の遺物を見ているような自分が何だか哀しくなりました・・・。
こちらの作品は私がトピ立てした「ちるちるのランキング圏外だけど、心の琴線に触れた作品を教えてください」
http://www.chil-chil.net/answerList/question_id/4967/#IndexNews
で教えていただきました。
評価が非常に難しい作品だと思います。
神にしようか萌萌にしようか三日間迷いました。
人によってはこれ以上苦しいともうダメという人が大多数だと思いますが、私はあと一歩悶え苦しんでドロドロしている方が好きなのと(汗)、読み手を選ぶと思いましたのでかなり神寄りの萌萌にいたしました。
(もしかしたら、一ヶ月内で神に変わるかもしれません)
教えてくださり本当にありがとうございました。
◆野狐禅(表題作)
ストーリーの運びが素晴らしいと感じました。こういう結末になる作品って少ないんじゃないかな? ラフに体の関係を結ぶチバに真剣に恋をするモンジ。彼の健気さ、一途さに感化されることはなく、チバは最後まで無神経な男でしかないんですよね。モンジの行き場のない感情が切なくて。
でも、実は灯台下暗しで、モンジのことを誰よりも見ている人がいた。傷心のモンジを労わるオハギ。よくある展開は、相手を失ってから遊び人だった男が改心するとか、好きな人を忘れられないまま優しい人を都合よく利用してしまうとかだと思うんです。モンジはチバを切り捨てられないだろうと思いました。でも、モンジはオハギに心から恋をしていくんですね。愛し愛される喜びを、思い込みや一時の気の迷いではなく、本気で知る。その流れが素晴らしくて、すごく温かい気持ちになれました。そっと寄り添うオハギの空気感、オハギにだけは甘えられるモンジ。心から素敵なカップルだなぁと思いました。
◆致死量分の愛を込めて
受けの高橋の分かりやすい好意がとても可愛らしくて、攻めの内田と共にきゅんきゅんしました。内田は冷めた感じに見えるけれど、今まで本気で惚れる人に出会ったことがないだけで、恋をして燃える素質は十分持っている男。高橋の真っ直ぐな態度に自分の新たな感情を知って、恋の本質にどんどん気付いていく彼の開花にワクワクしました。