蝶尾

choubi

蝶尾
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神5
  • 萌×217
  • 萌5
  • 中立1
  • しゅみじゃない1

--

レビュー数
12
得点
109
評価数
29
平均
3.8 / 5
神率
17.2%
著者
トジツキハジメ 

作家さんの新作発表
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媒体
漫画(コミック)
出版社
海王社
レーベル
GUSH COMICS
発売日
電子発売日
価格
¥619(税抜)  
ISBN
9784796401692

あらすじ

文学作家の平瀬はある日、好いていた編集者から結婚の報告を受けた。そんな平瀬を蝶尾は懸命に慰めてくれる。「僕は先生が大好きです」彼に似た顔立ちで、平瀬の想いを叶えようとするいじらしい蝶尾。平瀬は彼を想いながら、幾度も蝶尾を抱き――。

作家と蝶尾の幻想恋物語を描く表題作ほか、トジツキハジメの全てがここに! 兎エッセイ漫画も同時収録。描き下ろしもあり。

収録作品:蝶尾/ロザリオス/アトリエ/The day was not fine/ウサマン/トリマン/ほか
(出版社より)

表題作蝶尾

幻想小説家
金魚

同時収録作品ロザリオス

同時収録作品アトリエ

同時収録作品The day was not fine

大学生 21歳
大学院生

その他の収録作品

  • ウサマン
  • あとがき

レビュー投稿数12

大切なあの日々

◆蝶尾(表題作)
 短かったですが、一番印象に残った作品でした。日本の夏が好きなので、夏の風情が至る所で感じられたのも良かったです。金魚に詳しくないので蝶尾という種類がいるのは初めて知りましたが、確かに上から見た時の形がとても美しいですね。蝶尾と呼ばれる彼がファンタジーなキャラクターなのか、実在するキャラクターなのか、これは読者が好きなように受け取れば良いと思います。幻想的で儚い物語でした。

◆ロザリオス
 ロザリオで繋がる2人の男の子の関係性が、成長と共に少しずつ変化していく切なさが、短編でありながら綺麗にまとまっていました。片方が学校から遠ざかってしまっても、ヤクザとの繋がりができてしまっても、教会はそんな彼でも受け入れてくれる。お互いの気持ちもなんとなく察していながら、別々の道を進む2人に大人になることの残酷さを感じました。

0

天才とは99%が発汗であり残りの1%が霊感である

レビュータイトルは収録作のエジソンの言葉w


蝶尾

和装はあまりお上手ではなさそう。
ですが、金魚鉢の作画が良いです。
初めは水が描かれていたのにお話が終わる頃には水面が消えている。
ただの省略だろうけど、金魚鉢の中と外が反転しているような感覚に。
ストーリーも相まって好きな人は好きだろうな。


ロザリオス

扉絵が先生らしい。
ちょいダサのCDのジャケみたいなw
雷ちゃんのビジュアルの変遷が語ってくれてます。


アトリエ

筆を折った画家と本物の若い才能。
絵のモデルに興味を持つって意外とあると思います。
好きなページは「爆音で...」のページ。
地味な絵だけど、セリフがよくてアトリエの匂いまで伝わります。


The day was not fine

クレイジーセクシーに一目惚れ。
冒頭のラップ?は元ネタがあるのかしら?
ストーリーは恋の相対性理論w
大質量の太陽みたいな獅子倉の引力に捕まったトエ。恋は落ちるものって言葉を思い出しますw


ウサマン

ペットエッセイ
ひたすら可愛いw

バリエーションに富んだ1冊でかなり好き。
トジツキ先生の作品によくあるあの世の誰かとか、説明されないオカルトは出てこないのでトジツキ先生初めの1冊としても読みやすいと思います。

0

まるで魚にでも

◾️蝶尾
オカルトとも違う不思議な雰囲気で好み。それぞれの職業がまたいい。作家の社会との接点て少なくしようと思えば極端に少なくすることも可能ですから。造園屋のセリフもビジュアル共々いい味を出している。

◾️ロザリオス
◾️笹野雷火 秋津大貴(ひろき)
二人の姿勢の違い、雷火が猫背で下から伺うように大貴の顔を覗くのが印象的

◾️アトリエ
◾️征矢青吾 駒澤
おっさんて若い子を見出したがってるところあるよな。見出した人になりたいというか。

◾️ The day was not fine
誰も捕まえたことのない美坊主にエロスを感じられるとは、有望な若者だ

◾️ウサマン
非BLエッセイ。ただただ飼いうさぎ自慢。鳥にストーキングされる話など御人柄が伺えて面白い。スマホで見るにはやや厳しい細かさ。

1

形にならない想い、いろいろ

短編集。

「蝶尾」
表題作はBボーイズ好きのトジツキ先生にしては珍しい感じの和の趣き。
そして、非常に幻想的な作品です。
主人公は、中年の作家。
一緒に住んでいるのは、「蝶尾」という品種の金魚の…化身?
作家の幻影ではなく(なぜなら第三者にも見えている!)、逆に蝶尾が作家を閉じ込めているかのよう。

「ロザリオス」
お互い教会に通っていた幼馴染。1人は信心を続けて、1人は…
もはや交わらない道なのか。お互いのロザリオを交換して、愛の言葉は言わせない。
でも訣別の寂しさは感じないんだな。幼い日、一緒に洗礼を受けた事実は多分死の日まで2人を結んでいる。

「アトリエ」
自身は描かなくなって今は美術講師をしている画家の征矢と才能ある生徒の駒澤。
2人には、征矢の師の左橋遠二にまつわる縁があった…
めぐる年月と芸術。美は普遍?見る側の変化は芸術をどう読み解く?

関係ないかもしれないけど…
この2人、『物語は死で終わらない』に収録の「サイエンス オブ ゴーストのロマン」の「教授と幽霊」にそっくりで。意図的⁇
サイエンス〜の時間/空間論とこの「アトリエ」も同じ事を語っているようにも思える。

「The day was not fine」
Bボーイ登場。
ルックスはスケボー片手のボーズ、頭脳は天才的な理系大学生の獅子倉。学内の超有名人。
また、獅子倉は学内で自分のノートを賭けてかくれんぼゲームをしていて、鉄壁の無敗を誇っている。
そんな獅子倉と偶然同じゼミに入った戸枝。獅子倉にトキメき、告白のために「クラブKRB(かくれんぼ)」に参加を決める!
…というトジツキ先生の発想が面白いよね。言葉の使い方も色々と面白い作品。

「ウサマン」
トジツキ先生の飼いウサギちゃんの日常エッセイ。12話+スペシャル。
ウサ飼いの方にはあるあるなのかな?



冒頭の「蝶尾」はしっとり。
しかし、1冊としてはテイストはバラバラな気もするが「蝶尾」みたいなのもB系も観念的な作品も、どれも興味深く面白い。

2

表題作、萌え死にました!

タイトルと表紙に惹かれて購入したんですが…もう、ますますBLにハマってしまいそうな1冊。
タイトルの「蝶尾(ちょうび)」とは、文字通りアゲハ蝶のような形の尾びれを持つ金魚。語感が魅力的です。
表紙絵の雰囲気も、とてもいいですね。
縁側のすだれの向こうから射し込む夏の陽射し。涼しげな金魚鉢の中を、蝶のような優美な尾をたなびかせて泳ぐ蝶尾と、まるで金魚鉢の中に佇んでいるかのように、蝶尾に重ね合わせて描かれた和服姿の男。
表題作は、小説家の平瀬(表紙左)と、美青年に化身した金魚=蝶尾の、幻想的な恋の物語です。
この1冊に4作の短編+「ウサマン」(日常エッセイ漫画?)が収録されているのですが、短編ながら表題作に大ハマり。こういうの好きだぁ(*´д`)ハアハァ
(「ロザリオス」「アトリエ」も個人的に高評価♪)

蝶尾が化身した青年は、平瀬がひそかに想いを寄せる若い編集者と同じ顔。
そもそも蝶尾は、平瀬の中の幻想なのか? それとも、平瀬を想う蝶尾が、平瀬の求める姿になって現れたのか?
もしも前者であれば、平瀬の白昼夢の物語。後者であれば、ちょっと背筋がひんやりする怪奇もの風。夏向きの作品ですね。
「夏の花は虫が来るから嫌だ」
平瀬はそう言い、庭には夏の花を植えさせないのですが、夏の花に誘われて来る虫と言うと、蝶もその数に入るでしょうか。
なんだか、平瀬を独り占めしたい蝶尾に、心を支配されているような言葉…
ひょっとして、編集者の吉家を結婚させて平瀬から遠ざけたのも、蝶尾だったりして。

平瀬本人の目線でだけ語られているのであれば、蝶尾との情事は白昼夢にも思えるのですが、作品には第三者=庭師が登場するんですよね。
この庭師が、平瀬の家に向かう坂を上りながら「水の中を降りてゆくように錯覚する時がある」と話す場面があって…ここは気になります。
もしや、平瀬の家そのものが、蝶尾の棲む水底の世界に取り込まれているのかも…
ただ、この庭師との会話自体も、平瀬の白昼夢なのかもしれない。
何が真相なのかは、やはり謎のままです。
確かなことは、平瀬が日増しに蝶尾に溺れていくということ…

蝶尾に溺れていく平瀬の姿、エロいですねえ。
濡れ場自体は少ないんですが、笑ってじゃれ合ううちどんどん余裕を失くしていく二人の表情や息遣い、蝶尾を「あの子」と呼び「可愛くて可愛くて堪らない」と庭師に語る平瀬の愛し気な口調やなんかに、ものっそいエロスを感じます。
作品全体に漂う、水底のような静寂感も、エロ気味悪いというのか…
正面切った怪奇ものではないですが、人ならぬものが人を虜にしていく怖さ、エロスととても相性がいいんですね。
自分の新たなエロつぼを発見した気がします。

ただ問題は、この作品、32ページしかないこと。ほんと残念です。無念です。
しかも、1冊まるごとこのテイストの幻想作品であってほしかったのですが、後ろへいくほど雰囲気がガラリと違う作品になっていくという…ゆっくりと余韻に浸っていられない構成が辛い。
「いろんな味が入って650円也!」って、コスパで測ると最強なんですが。

そんなわけで、神と迷いましたが、萌×2で。でも、表題作は本当に魅力ある作品だと思います。
何度でも読み返してしまいそう。

2

静かな閉じた世界。

表紙と表題作のために買いました。
もうこれだけで満点ですが、正直他のストリート系は好みではなかったので星一つマイナス。
全くBLではないうさちゃん漫画が多いですけど、ストリート系BL<小動物なので、私は気にならなかったです(笑)
うさちゃん可愛い。

表題作、どうしましょう。萌えの宝庫過ぎて、ときめきがとまりません。
実際の蝶尾が蝶のように綺麗な金魚じゃない事だけが残念ですが、ラストの植木屋との会話の雰囲気など、泉鏡花の短編を読んでいるような感覚に陥りました。
静かな夏の日本家屋の閉じた世界。
これは先生の白昼夢なのか。
この漫画の感想を「作家×お手伝いさん」と書かれてる方がいらして、「え?そりゃあなかろう」と思ったのですが、いや、それもありなのかもしれないと思い直しました。
植木屋が会っているので誰かがいる事は確かですが、先生が思い込んでいるだけでそれは蝶尾ではないかもしれない。ただのお手伝いさんをそう思い込んでいる可能性もあるかと。
答えはないですし、ない方がいいのです。

こういうしっとりしたBLが、もっと読みたいです!安○先生!

2

魅力が随所に

トジツキワールド、という感じです。ひとつのお話に、必ず惹かれるキャラクタがいます。
それぞれの感想をば。

[蝶尾]
不思議。蝶尾は幻なんでしょうか。
幻じゃないといいなぁというのが正直な感情。金魚が、ヒトになるのはありえないですよね。でも、現実的な世界のなかに、たしかに蝶尾はいて、しかも最後に先生顔見知りの庭師さんとすれ違うのですから、現実ですよね。
すこし寂しさを感じました。姿かたちが、先生の思い寄せる相手と同じというあたりが、切ない。

[ロザリオス]
ふたりが別れて道を進もうとも、おそらくそれぞれの心の中には必ずそれぞれが居て、人生の分岐点に立つその度に蘇る過去の青い春の記憶が、それぞれの胸に鈍い痛みを残すんじゃないでしょうか。
次にこの二人が会えるのはいつなのか、考えるとこれもまた切ないです。ロザリオだけで繋がるのは悲しすぎる。生きていれば会えるはずなのに、それでも遠いなぁと思いました。

[アトリエ]
征矢先生の萌袖たまらん。
あんな可愛らしいおっさんはそりゃもう若い頃もまた素敵だったに違いないので、駒沢の祖叔父さんが絵にしたくなるのも頷けます。駒沢が惹かれるくらいですから、とても魅力的に描かれているんだろうな、いかに征矢先生と左橋が思いを交わし合っていたかが受け取れます。
だからこそ、駒沢と征矢先生の距離が近づくのも必然なのかな。

[The day was not fine]
美坊主最高。そばかす男子も可愛い。
詰め込まれたる青々とした雰囲気BL、これが一番収録作のなかでも好きでした。
トジツキ先生は細かいところも面白いと思います。たとえば、作中で獅子倉が聞かせてくれる変な元素の歌とかも。 その名はキセノン!
簡単に手に入らないからこそ、追いかけたいし、追いかけて努力して汗かいて頑張ったすえの成果こそが大切、ってそういう価値観も獅子倉と戸枝は似てるのかな、だから許されるのかなと。
グラビティー!!とかも可愛い。そして病室で獅子倉からっていうのも可愛い、とにかく良かったです好きですこういうの。

総合して、萌評価です。みっちりと作品が詰まっているので、読みごたえがあると思います!

1

お得感のある一冊!!

トジツキさんの絵がすっごい好き!とか
HipHop系大好き!とか言う訳じゃないのに(すみません)、
ふらふらとついて行きたくなるような作家さんです。

『蝶尾』
幻想文学という小説に触れた事はないのですが
木々に囲まれた日本家屋、畳、縁側、金魚鉢、9月の蝉の声、
それらすべてにじっとりとした湿度を伴った暑さを感じ、
こんな家に住んでいたら、
蝶の姿をした尾の珍しい金魚が人の成りをして
作家先生と交わっていてもおかしくない気がします。
ヒグラシが鳴く日も傾く頃、戸を開けたまま
今度結婚するという担当編集・吉家と同じ顔(かんばせ)をした
蝶尾と愛し合うシーンが艶っぽかったです。。
明るい好青年の吉家に好意を持っていたのは確かでも、
現実から切り離されたような空間で
甘い言葉と熱をくれる蝶尾に溺れる…。ロマンチック。
…出来れば、先生が受けだったらもっと素敵だったな…というのは
あくまでも私の趣味です。
表紙の『蝶尾』の文字が金魚鉢に映したように歪んでいるのが雰囲気あります!

『ロザリオス』
このBL未満っぽいお話、すごく好きです!!
同じ日に洗礼を受けた幼馴染で一番の友達の大貴(ひろき)と雷火(らいか)は
きっといつまでも変わらず一緒にいられると信じていましたが
中学に上がってから家庭環境の違い、付きあう友達のタイプの違いが積もり
大貴の父(神父さん)の教会で、ちょっと会うくらいになってしまいます。
雷火がくるんじゃないかと健気に待つ大貴に
ピアスを開けたり見た目は変わっても
素直な気持ちのまま接する雷火。
高校生になると教会に来る回数が激減して、学校を辞めたと告げます。
「おまえ さっさと女作ってどっか消えてくれよ」に
「無理だよ 雷ちゃんがいるもん」。
大貴のこの言葉に、
「俺はさ 多分 人間の中でおまえが一番好きだよ」
雷火も同じ想いだったのです。
その後姿を消してしまって久しぶりにまた教会に現れたと思ったら
「もうここには来ないよ」と決別宣言。
雷火はロザリオを交換して欲しいと言い、
好きだと告げそうになる大貴の唇を手のひらで隠し
その上からキスを…。
もう会えないとしても、たったひとつ繋がっている証のロザリオ。切ないです。

『アトリエ』
こちら、『物語は死で終わらない』の描き下ろし
『サイエンスオブゴーストのロマン』の続き…?
あちらは理解できなかったのです。(バカですので;)
死んだ、才能溢れる画家だった祖叔父の絵のモデルに惚れてしまって、
実はそれが美専の講師だった、というお話です。
その、もう絵を描けなくなった講師・征矢視点で進みます。
「人ひとり死んでも世界は変わらないが
そのひとりの為に僕の世界は変わったんだよ。
色彩も感じられない程」という征矢の言葉が印象的でした。
それに対して駒澤は
「左橋のたった一枚の絵で俺の世界は全部変わったよ」と、
長年絵の中の征矢を想い続けていたことを告白するのです。
照れた二人が可愛らしかった…。
征矢はおっさんなんですけどね。勿論受けだと好ましい。
表紙の色使いと駒澤の背中(たぶん)がすごくいい!

『The day was not fine』
一日に三回会うと良いことがあると学科伝説になっている、
かくれんぼ同好会の生きるレジェンド・獅子倉左右(さすけ)は
誰にも捕まった事がない修士課程の学生で美坊主w
主人公の戸枝はドイツのクォーターで、
最近ゲイかもしれないと気づき始めた矢先、獅子倉にフォーリンラブ!!
かくれんぼ同好会を立ち上げたのは
自分が宇宙へ行くための体力作りとあっさり言い放ち
「想像できる事は実現可能なんだよ」と決め台詞!
戸枝はもうメロメロ。
そして、“獅子倉をかくれんぼで捕まえたら
彼の無敵の4年分のノートを写せる権利ゲット”は関係なく、
想いを告げてその答えをもらう決心をし、参加します。
一週間、構内で繰り広げる追いかけっこが面白い。脇キャラもw
予定外にもぽろっと告白しちゃったお間抜けさんですが
さすがの獅子倉は動じませんw

最終日「捕まえてみろ」と言わんばかりに無言で手招きし、
自信満々の獅子倉に戸枝は「失禁しそう」…w笑いました!
「何だってできる、何だってやれる」と思えて
けっこう無茶ぶりしてギリギリで捕まえ、結果一泊入院……。
獅子倉は潔く負けを認め、握手を求めそのまま触れ合うだけのキス。WAO!!
でもその後関係性に変化はなく、
この曖昧な感じがまた萌えました☆
前3作品と違っていつものトジツキさんのハイテンションさがたまらない!
本当にちょいちょい笑えるんだもの…。


最後のうさぎエッセイ、可愛いとしか言えない!!
うさぎはきっと皆大人しいんだろうと思い込んでいましたが
それぞれの個性がはっきりしていて驚きましたw

ひー、本当に長々とすみません!!!
なんかハマるトジツキさんです!













5

とても懐かしい香がする

4作品収録されていますが、それぞれ全く違う背景と雰囲気でそれぞれ楽しませてくれました。

表題はとても幻想的でノスタルジックな作品なんですが、昭和の雰囲気漂う背景と人物、そこにちょっと切なげでもの悲しげな想いが混じってとてもいい雰囲気を醸し出していると思いました。
背景の調度品がなんだか迷路に迷い込んだような錯覚を覚えさせる。
主人公が幻想文学作家なんですが、それに似つかわしい文学的な要素も入って幻想文学好きな私にはとても印象的な作品でした。

「アトリエ」も美術の師であり愛していた人を失って時間が止まっている美術教師の話なんですが、こういう設定だけでなんだかとても切ないですよね。
そういう人の前に才能豊かな若い生徒が現れる。この生徒によって昔の師と過ごした時を思い出す。
なんとなく萩尾望都さんの初期作品にも似た雰囲気で懐かしかった(笑)。

「ロザリオス」幼いときはとても仲が良かった二人ですが、成長するにつれて歩む道が違ってきます。
それでも友が帰ってくると祈り信じて待つ青年。2人を分かつ時の流れが哀しいです。

「The day was not fine」は先の3作品とは全く雰囲気の違う、ヒップホップ系の大学生のお話。
この大学生、天才と言われるほど頭が良くて運動も出来てカッコイイ^^
鬼ごっこでこの生徒に勝てば、大学4年分のノートが手に入るというゲームをしているのですが、そのゲームが半端なくて、読んでる方もドキドキしました。

最後にトジツキさんが飼っていらっしゃるウサギちゃん達にまつわるエッセイが載ってるんですが、これが面白かった^^
動物たちのカワイイ(時には怖い?笑)擬人化も少しあったりして楽しめました。

7

美坊主は嫌いじゃない

確かに私も、B系は苦手。
でも、それは、人としてどうこうっていうより、単に服装の好み。
腰ばき、ガニ股、ついでにその髭も好きじゃないって感じで。
私の好みを言えば、スリムな細腰、肩と胸は薄いほど好き。
ついでに言えば、音楽はラウド系のロックが好きだ。

というわけで、比較的B系ファッション色の薄いこの本。
表題作の蝶尾が好き。
和服の着流しの、蝶尾の薄い肩が好き。
トジツキさんにしては珍しく、ちゃんとした絡みシーンがあるけど、受けているのは蝶尾。
他の作品は、BL未満というか、BL未達。
まあ、それでも、充分面白い。

でも、「アトリエ」だったら、
駒澤×征矢のガッツリとか、見てみたかったな。

3

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