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sora no ntenna
スーパー「神」です。
一見地味だけどリアルでデッサンのしっかり絵、
考証のしっかりした時代設定、
エロのためだけに展開しないストーリー。
これを私が「神」評価しないでどうする!
そんな、
これぞ私の原点!
みたいな作品集。
発表時期的には、リアルタイムで読んでいないはずだけど、多分、作者さんがこの作品を描かれるに至った根っこの所が、私が今、こんな風にBLまみれになっている土壌と、同じ水脈がつながっているのではないかと思う。
ライトなラブコメや、ハードなエロをお求めの方には全くおすすめしないけど、
私が宮本佳野さんや鳥人ヒロミさんが好きっていう、その原点はここにある。
紹介文には「…著者の初期傑作BL4作品〜」とありますが、やはりBLと銘打つよりは「JUNE作品」と言う方がしっくりくる作品群です。
しかし、杉本亜未さんは本当に上手い作家さんなのに、一般的にはイマイチそれに見合った評価がされていない方ですね。こういうのには多分に運やタイミングもありますので仕方のない部分もあるとは思いますが。(ひとつのジャンルに納まりきれないような作品を描かれるのが、却って損をしているポイントだったりするのかもしれませんね…)
このコミックスには、いくつかの作品が収録されているのですが、個人的に一番思い入れの深い『空のアンテナ』を中心にレビューいたしますね。
この作品には80年代のバンドブーム(初期)を舞台に音楽業界で生きようとした青年たちが登場します。私自身、この時代の音楽をどっぷりと聴いて育った世代ですので、「わかる!わかる!」と唸りながら読んでしまいました。『空のアンテナ』が発表されたのは90年代ですので、その当時の「いま」を描いたのではなく、少し過去のムーブメントを振り返るような形で、わずかに引いた視点で描いていることもあり、全体としてクールで静かな空気が漂っています。※80年代当時に80年代のミュージックシーンを描いた作品だと、もっと浮ついて過剰なものになりがちだったと思います。
描かれるのは凡人と天才、愛情と葛藤、夢やあこがれと現実…、そんな若者が大人になる過程で出会う諸々の出来事。切なくて痛くて、でも救いもないわけではなくて。
特に小道具としての絵本の使い方など本当に秀逸です。
作品の良さの割に話題になることの少ない1冊です。もっともっと多くの方、できれば若い世代にも読んでもらいたいものです。
表題作「空のアンテナ」に星5つ。同時収録の「春やきぬらん」、「枯野行き」は、他の同名単行本に収録されているので二重購入であった。こちらは星4つ。
才能のある破天荒な山岸と、売れないバンドマン、克幸。
社長が引っ張ってきた山岸は、バンドの路線にマッチしないが、その演奏で注目される。他のメンバーとの軋轢もあって、山岸はバンドを抜け、残りのメンバーは従来路線で一発勝負に出るが会社は潰れちりぢりに。
唯一、山岸と友人であった克幸。才能を妬みもせず、自由人の山岸を自然に受け入れていた克幸。二人の関係は友情でもいいけれど、愛情になって初めてこれが物語になるんだと思う。歌って一夜を明かしたりと、青春をともにする。けれど別れはやってきてー
山岸のお母さんが変わった明るい人で、ある日実家に招待された克幸は、この親にしてこの子ありと納得。山岸は克幸に気持ちを明かし、一夜をともにする。人柄、才能に魅せられ、そうやって山岸の懐まで入りながらも、下のバンドに戻り、やがて会社員の道を歩む克幸。
実は山岸の母親は病気で、海外に誘われても行けなかった。
10年後、音楽活動を続ける山岸から来た招待状を持って、会いに来る克幸。これが本当にハッピーエンドでよかった、というじんわりした気持ちになった。
伝説のJUNE掲載作品が読めるのうれしいです。私は読んだことがなかったので。
短編集。
80年代のバンドもの(ちなみに私もドアーズ聞いたり映画見した)、洋画や小説もの、時代劇など、どのお話もおもしろかったです。私は無教養で読解力が低いので理解は浅いと思いますがそれでも楽しめました。カルチャーや芸術の話は好きですし、そこにはちゃんとBのLがありましたもんね。
才能がある者とない者(現実と折り合いをつけようとする者)それぞれの生き方がしっかり描かれていて読み応えありまくりでした。
□表題作
「空のアンテナ」というタイトルがステキ。
絵本では、空のアンテナに呼ばれるわたり鳥とそのわたり鳥に恋して冬眠に間に合わず死んじゃったカエルでしたが、ヤマギシと鳥井どちらがわたり鳥でカエルなのか…でも2人は自分たちの意志でわたり鳥やカエルのようにはならなかった。
鳥井が持たざる者でヤマギシに憧れるけど、ヤマギシにも隠れた苦労があると知る。
2人が空を見て会話するシーンやセリフがロマンチックでした。
□春やきぬらん
こちらもよかった。
芸術とは何ぞやのくだりがおもしろいし、広沢に惹かれる筒井にわかるぞ〜となる。
生き方を変えて再会しても春は来たというラストもいいですね。
□枯野行
このお話も好きです。
刺客と密偵の逃避行。ドラマチック。
「おまえだからだ」←これですよ!!
民子(名前がいい)がかわいそうだし、男2人は悲恋だけど確実にしあわせな時期があったのが尊い。
結末は希望もあるのが救い。
□For my life
いちばん読みやすかったです。
動物好きとしての生き方しかできない界と対照的な明博の組み合わせが他のお話のテーマと通底するところがありおもしろかったです。
□眼鏡奇譚
知的で皮肉がきいたギャグ、こういうお話好きです。
グロい顔が怖いですがw
あとがきもおもしろかった!
各話の解説と貴重な裏話を知ることができてうれしくなります。
先生の自画像がかわいい。
80年代、90年代にJUNEに掲載された作品の再編作品集。
ああー、何か懐かしい、この感じ。
主人公達が、男子と恋愛をするのではなくて、自分の人生、進む道に悩む過程で、自分とは違う生き方をする男と出会うことで生まれる葛藤と苦悩。
その苛立ちから相手に対する反発から暴力行為の代償行為として生まれるセックスのありかた。
基本スタンスが、そういった「自分の進む道」をベースに置いている形が、現在の進化したBLとは違うんだなー、と思わせる一冊でした。
作者さんは現在青年誌で「ファンタジウム」などを描いてらっしゃって、目にすることもある作家さんですが、やはり根っこの部分というのは持ち続けているんだな、と思いましたヨ。
表題は、特に自分から強い想いがあるわけでもなく、ただ普通の生き方をしたくないとバンド活動をしている主人公が、途中で参加した自由人のゲストミュージシャンと触れあうことによって、普段の焦燥感からぬけだせる、その居心地のよさを感じながら、もっと自分を何とかしたいと思う葛藤を描いています。
主人公鳥井はヤマギシの自由さにあこがれながら惹かれてはいるが、それはまだはっきりした形をなしてはない。
価値観も何も全然違うのに、ヤマギシははっきりと鳥井を好きと認識している。
そのすれ違いが10年という時間を必要とするのですが、初めて好きな人と寝たというヤマギシの浮かれた姿がかわいくて。
あと2編、作者が凝ったという時代物があるのですが、この作品は80年代。
『空のアンテナ』が白っぽい絵なのに比べ、暗い絵は時代の変遷を見せてくれる。
バッドエンドありですが、そうそう、こういう作品だったの!昔は・・・な当時を知る人には懐かしい作品かもしれません。
ラスト『眼鏡奇譚』はブラックコメディ。
人の本当の姿を見ることができるという眼鏡を掛けた作家に見えた世界は?
彼が唯一"森茉莉の小説「枯葉の寝床」のパウロがげんじついなったような美しさ”と評した青年の実態に爆笑?苦笑?するしかありませんww
男同志であることの理由が、生き方 という部分を持った作品というのが大好きな自分にとって、とても懐かしい原点に還ったような作品でした。
タイトルに訳わからん事を書いていますがwww
ぅち的に雰囲気がそぅゆぅしかないような漫画だったので・・・
なんてのか ほんとに小説っぽぃんですよね。
昔といえば昔のBL漫画なんだろうけど、小説の細かな設定を
すべて漫画の絵で説明できているって感じがしたので
話が多分上手い人なんだろうなって思います。
描いている時もかなり前だと思うのですが
初読みだったので 絵が深井結己様とかに似ていて
リアル系の絵なので、余計にそう思ったのかもしれません。
呼んでてちょっと考えさせられる漫画ですね。
そうゆう所も小説っぽいと思わせる一端かもしれませんが・・・。
今風のBL漫画好きの方には ちょっと敬遠されるかもしれませんが
ぅちはこーゆーの読むのは大好きです。
感動モノとまではいきませんが 青春群像 みたぃな感じで
(* ̄ρ ̄)”ほほぅ…と読んでしまいます。
アラフォー世代の方にはオススメ漫画だと思いました。
((´;ェ;`)ウゥ・・・自分もアラフォーなのでwww)