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深沢×和貴の話が多く、私はこの二人のお話が好きなので、凄くうれしい総集編でした。
『夜ごと蜜は滴りて』でもそうでしたが、同人誌でも深沢の和貴へ向ける愛は相変わらず執着に充ち溢れ、恐ろしくも濃く深く。
また和貴の深沢に対する執着や、深沢が離れて行ったらどうにもならないという依存的な愛も情が強い。
愛するがゆえの執着のあまり酷く苛めて、厭らしく辱めの言葉を言わせ強請らせる深沢に、やめろ、嫌だ、酷いと抵抗し、なじり、強気に出て見せるかと思えば、止めないでもっとして、欲しいとぐずぐずになって求めて泣く和貴。
普段の理知的な部分が吹き飛び、理性の螺子が飛んでって淫らに求めてすすり泣く様はなんとも被虐心をそそるものだろうと、深沢の愛してるから苛めたい、苛めたあとはうんと甘やかしてあげるという飴と鞭。
外では主従というスタンスを崩さなくても、寝室では逆転してしまう関係。
いったん正気に戻れば和貴は傲慢な主人になるけれど、深沢にはいつも自分の方を向いていてほしいと思うのはいじらしくも健気だと思うのです。
再録を読んで改めてどちらの愛もちょっと痛々しい部分があるけどそこが好きなだなぁと思いました。
遼一郎×国貴のお話は少なめですが、こちらも好きな二人です。
和貴編ほど激しいものは有りませんが、愛の深さやお互いを想い合う気持ちが伝わってくる短編で、状況が状況だけにおおっぴらに行動できるわけではない二人だからこそ、ひっそりとけれど深く深く愛し合ってるんだなぁとジーンとしてしまいます。
しかし、好きとはいえ・・・深沢×和貴はイタしているシーンがかなり濃密ですので、ぶっ通しで読むと少々胸焼けします。