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momonosuke henge
絵は一見の価値があります。
それだけでも読んで損はありません。
この作家さんはド悲恋・たひネタが多い傾向があるんですが、本作はどちらも該当しません。
ただ・・・本作の全体的な特徴としては:
①一夫一夫制少な目
(★マイナス1の理由。実際に結婚するわけではなく、あくまで比喩です)
②↑に関連するのですが、相関図がめちゃくちゃややこしい。
A×Bでハピエンかと思えば後続話で過去にさかのぼってA×C(行為描写なし)、A×D(ワンナイト)、E×A(=やっと表紙の二人)といった具合。
絵柄が明らかに違うので、時系列を意図的に逆にしているのかも?
③リバありですが、俗にいう夢オチなので未遂っちゃあ未遂です。
人によって許容範囲が分かれるところかも。
めちゃくちゃ良かった点:
④最終話はこの作家さんには大変珍しく、現代モノです!
主人公が黒髪短髪のすんーーーーーごいイケメンなんですよ!
話も良かった!(女性との絡みあるので地雷の人は注意)
⑤あとがきの前に「歌舞伎・少女漫画鑑」というイラスト集があって、実在する歌舞伎役者さんのめっっっちゃくちゃ男前のスケッチが堪能できます。
以上、1CPに感情移入することが困難な作風ゆえ、読む人をかなり選ぶ作家さんではあるようですが、それでもいろんな意味で非常にオススメなので(特に④と⑤!)、興味がわいた方はぜひご一読ください。
大正の時代、浅草大衆演劇の人気役者百々之助が主人公で彼を取り巻く男たちとのお話ですが、百々之助は男にも女にもモテモテなんです。
最初の話は、百々之助に一目ぼれしてお世話係になる志賀勝とのお話。
劇団の人気女形八千代がライバル轟がいる劇団青蜥蜴に行ってしまい、その代役に少年の勝がぴったりと、百々之助がおいしくいただいちゃうお話。
二話目はその後日談、ラブラブ☆
三話目はその続きになりまして、浅草寺での興行をめぐって勝が誘拐されて八千代に喰われそうになってしまうところを助けるお話。
本当は百々之助は受けのはずと、そのうち勝にやられちゃうと、轟が萌え興奮しておりました。
四話目は怪談(?)、百々之助は幽霊といたしてしまいます!
表題作より、この5、6話が愉快でした。
五話目はライバル轟との出会いの話、実は轟は百々之助ラブだったのです。そして無理やりいたしてしまっております。しかし、そこはポジティブ百々之助、二人のやりとりが面白い。
六話目は前話で、轟に舞台で蹴りを入れて台無しにしてしまったお詫びに再演の話が出るものの、百々之助のツンツンで再びおじゃんに。
「やまたのおろち触手プレイ」に萌える轟はすっかり百々之助バカですし、弁天小僧菊之助で公然わいせつと騒動を起こす百々之助もぶっとんでます。
少し天然入ってるかもしれないですね。
「オイラの弁天さまがお前らを昇天させてやらぁ!」のセリフが粋で、皆鼻血噴き出し。
登場人物が皆楽しく、粋でいなせなエロティシズムがあふれておりました。
和物といえば、大竹さんの艶っぽい絵が一番と自分的には評価しておるのですが、今回も艶艶であでやかです。
「幸福の王子」は現代が舞台なのですが、大竹さんの絵は濃いのでちょっと現代物には・・・どうしてもレトロな雰囲気がでてしまってます。
お話は昼は宝石商・夜はホストの青年が、自分のダイヤモンドとなる青年を見つけるお話。
普通、売りとかでたちんぼ出てくるのですが、これは「買い」でたちんぼしてる青年が相手でした。
ストーリーは悪くないのですが、やはり時代もののほうがいいな、というのが正直なところ。
百々之助のお話、まだまだ続きそうですので楽しみにしております。