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「禁断の」という文句がまだ普通に付いていた頃の、BLなんて言葉が無かった頃の作品。
今の水城さんに通ずる部分も、見え隠れする…確か「センシティブ」なんて冠が付いていたような記憶があるのですが、当時。
世間から隔離された学生寮の中で、若さ故の情熱と勢いで惹かれ合い身体を繋ぐ主人公二人。
それは、学園内ではタブーだった。
二人は、特殊な方法で裁かれることになる…。
二人は、お互いに好き同士ではあるけれど、どこかまだ遊びの延長線上にある雰囲気があって。
この人が生涯の運命の相手だ、というノリよりは、もっと刹那的な感じで盛り上がる。
だから、多分、言葉で語り合わなかったからのラストだったんじゃなのかな、と私は思っています。
静かで、でも熱くて、そして切ない一冊。
この頃は、こんな「究極の選択」系が多かったなぁと懐かしい想いです。
悲しいラストでしたが。
私はこれはある意味、ハッピーエンドだったと思います。
ここまで自分を信頼してくれる相手に出会えることは、奇跡に近いのではないかと。
随分昔に読んだ作品ですが、未だに心に残る好きな作品です。
エアコンが壊れた部屋での汗やセックス描写とか、
ページから夏の熱がムンムンと感じられて、色っぽかったです。
余談ですが。
水城さんの初期作品は某アイドル同人作品の焼き直しが多いので。
確かこの作品も、そうだった記憶があるのですが……
ついついモデルになった人の当時と今の姿を思い浮かべて、
時の流れをしみじみ感じました(笑)
聖職者(おそらくキリスト教)を目指す若者の学校が舞台ということで、性的な関係、ましてや暖色は厳しく戒められている。という設定。
そこで愛し合うようになった二人の運命を描いた作品。
好きになるまでの課程はいわゆるBLとは違ってむしろ少女・女性漫画のテイスト。最近の作者さんの作品とは違って、いたって素直な恋愛模様です。
それゆでに、好きになるときってこういう感じだよなあ、という本当にドキドキ、あるいはキュンとするような恋物語になっています。
しかしラストは少しオカルトチックになります。
持って行きたいラストが先にあったのか、関係がばれた二人は処罰されることに。裁判のシーンで二人の気持ちが言葉になるところまでは迫力がある。
しかし罰はどうもファンタジーに入ってきます。
そして、哀しいラスト。二人はこの後どうなるのでしょうか。
そういえば、”Oh my little girl”が主題歌だったドラマのラストもこんなだったような。調べたら「この世の果て」でした。
ラストがプチSFで、ツッコミどころが多かった。
いやいや、最後わざわざ手を掴む必要ないやん…と。
手を掴まないことで、そして掴まなかった理由を理解しあうことで、じゅうぶん愛を確認しあえるんじゃないか!と。
そうしないからこそ愛が昇華されたというのもよく分かるんだけど。
悲しい物語です。